アクマン対イケメンダーアジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
塩田多弾砲
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
やや易
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報酬 |
0.9万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
05/02〜05/06
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●本文
「♪アクマン アクマン GO! GO! GO!
今日も失敗しちゃったよ(あらあら) でもでもオイラはへっちゃらさ(オッケィ!)
でっかい夢があるからね (うむうむ)地球をぐるっと一跨ぎ(ィヤッフゥ!)
世界は、オイラにゃ、狭すぎる(え、まじ?)
1、2、3で忘れちゃえ(おー!)赤点なんかは何のその (ちゃんと勉強してよね)
オイラは、無敵の、アクマンさ〜」
(EDより)
‥‥ってな感じで「おいらはアクマン」。放送が決定したらしい。
で、まず最初に、インターネット及び、各種媒体で発表され、番組の告知や宣伝が行われたわけだが。
これをチェックする人種は、大きく分けて三種類。
一つめは、メインターゲットのお子様。小憎らしい子も純真な子も、これを見て放送を楽しみにしていたりする。
二つめは、いわゆる大きなお友達。マユミ役の子萌えだの、特撮がどうこうだの、イイ歳して無駄に語りたがる色々な意味で無駄に熱い方々。
で、三つめは資本主義社会・経済成長を支える方々。昔の偉人‥‥現在では、学問をススめるっつう本を書いたおっさん‥‥の顔が描かれた紙を、大量に束にしたものを少しでも手に入れたり、やり取りしたりってのに尽力し、時にはそれが過ぎて悪い事したり、やりすぎて体壊しなんまいだー、今風に言えばあぼーんってなるような方々。
平たく言えば、スポンサーという存在。大手も中小も、スポンサーになる代わりに、自社の製品を宣伝して欲しいとばかりに資金を出す。持ちつ持たれつの関係。
で、ここに三番目の人間に属する方が約一名、「おいらはアクマン」の存在を知ったと思ってください。
「‥‥ラーメン好きの悪魔くん。ふむ、なるほど‥‥」
ここに一人、上記の「約一名」がいた。
「ラーメン」という単語に反応したかの男。その単語に関連する職に就いておりました。というか、そのものを作る職人なわけですが。
赤井 穂村。「江戸麺屋」店長にして、「東京ラーメン街」組合の組合長だったりします(38歳独身、嫁さん募集中)。
ここは、東京でも23区の境ギリギリに存在するような地域。そのせいか、ちょっと過疎化っぽく、商店街には活気がそんなに無かったりする。
しかしそれも、十年ちょっと前までの話。過去にグルメブームでラーメンブームが起こった時に、一種のフードテーマパークをここに設立したのだ。うらぶれた下町をそのまま利用し、東京中、日本中の有名なラーメン店の支店をそこに入れ、様々なラーメンが食べられる「ラーメンのテーマパーク」。
これは当たり、かくして地域の経済活性化につながった。一時は何百人と行列が並んだが、現在ではそれも落ち着いている。
が、ラーメンという食べ物のせいか、安定した人気を保ち、リピーターも獲得。この地域周辺は、ラーメン街によって過疎より救われた。
そしてラーメン街では、各々の店主が集まった組合が存在していた。
その組合長が、「江戸麺屋」の店長である赤井であった。若くして店を立ち上げ、シンプルな醤油ラーメンで客の心を捕えた彼は、口コミで自分の店に行列を呼び込んだ、実力派の職人である。
職人としての腕も良いが、人当たりもよく、色々と世話焼きしたり、助けたりと、各店やスポンサーなどとも付き合い、友人や人脈も多かった。
彼のおかげで、このラーメン街、ないしは店長たちはまとまっていると言っても過言ではないだろう。拘りの職人同士で、様々な諍いが起きた事も多くあったが、彼のおかげで平和的に解決する事が多かった。
彼はまさに、ラーメン街のリーダーであった。
で、赤井にはちょっとした願望というか、野望があった。ラーメン街にはHPがあるのだが(作ったのは、福岡とんこつラーメン店「豚風亭」店主)、そのHPを用いてもっとアピールできないものかと、いつも思案していた。
「ラーメン街の店の紹介ばっかりじゃあなあ。なんというか、こう、インパクトがある客寄せがあれば良いんだけど」
HPには、マスコットキャラとして「ラーメンメイド・メンメン」というキャラが載っている。いわゆるアニメ絵の萌えキャラなのだが、イラストが数点あるだけで、とりたてて何かコンテンツがあるわけではない(ちなみにデザイン・執筆は、札幌みそラーメン店「北海ラーメン」店員)。
で、仕事が終わり、寝る前にちょっと一杯ひっかけつつネットサーフィンしてたら、赤井は「おいらはアクマン」の記述を目にした。
「これだ!」
赤井はちょうどラーメン街のイベント用にと、メンメンの着ぐるみを発注したところであった。じきにそれは、完成し納品される予定である(製作したのはアマチュア造形家で、中華そば屋「好来軒(ハオライけん)」の店主の友人)。
で、赤井は思った。メンメンとアクマンとが、いっしょに活躍したら面白いだろうな。でも、イベントだったら近場の人たちにしか見に来てくれないし‥‥。
そうだ! ウェブドラマ! ネット上で無料で見られるウェブドラマにしたらどうだ? もちろん、TV局とか製作会社とかに連絡をつけなきゃならないだろうけど。
ストーリーは‥‥「ラーメン街に、どんどんデーモン『イケメンダー』が登場。ラーメンタダ食いにメンメンが怒るも、逆に捕えられピンチに。そこへ、アクマンが登場し、イケメンダーとラーメン勝負。勝ってイケメンダーをドンブリに戻し、めでたしめでたし」
うん、悪くない思いつきじゃあないか? よし、やってみるか!
「と、こういうわけだ。本放送の前の、お披露目になるがな。ウェブで公開される、ちょっとしたヒーローショーみたいなもんだ」
かつてプロデューサーからカツ丼をおごられた監督は、今は「アクマン」本放送の監督が決定し、すでに撮影に取り掛かっている。
「そうか。だが、俺は参加できんぞ? 本放送の方で手一杯だからな」
「わかってる。だから、若いのに声をかけてほしいんだよ。必要な役者は、アクマン役と、メンメン役。それに、ラーメン街の方でデザインした『どんどんデーモン・イケメンダー』てのを演じる奴な。その他大勢は、ラーメン街や町内の皆がエキストラ出演する事になってる」
「ふむふむ。撮影スタッフは?」
「撮影する奴と、あとで光線技などの合成入れる奴。まあ、画像処理は後でやればいいだろ。それに、雑用だな。あと重要な事だが、この撮影には人間も参加する事になる。出演者が獣人だとバレないように、そのあたりは念入りにな」
「わかった。まかしといてくれ」
「急に入った仕事だが、やってくれるか?」
「ああ、俺からも声をかけてみよう。‥‥しかし、『ラーメンメイド・メンメン』に『イケメンダー』か。ちょっと俺には、付いて行けんセンスだなあ」
「それを言うな。俺だって付いていけてないんだからよ」
●リプレイ本文
「‥‥ええと、名前は‥‥」
「有球、有珠・円(fa0388)と言います。で、どうでしょうかね。この脚本原案は」
「いやいやいや、いいよ、実にいい! 鶏ガラベースのラーメンスープみたいに、さっぱりとした中にも中々の味わいがあるよこれ!」
現在打ち合わせ中。さっぱりめの冷やしきしめんを食いながらの話し合い。それを平らげつつ感心するという器用なんだか行儀が悪いんだかよくわからない大技を、依頼人の赤井は無駄に披露していた。
「脚本はどうしたものかと悩んでいたところなんだけど、ここまで固まってるとは驚きました。例えるのなら、味付け卵の黄身がごとく、柔らかくも固まりつつあるって感じですか。うんうん」
できれば、無理にラーメンに例えず会話を進めてほしいと思う有珠ではあったけど、彼は話を先に進めるように促した。
「で、着ぐるみの中に入る役者たちも、みんな準備が整っています。後は、撮影していくだけですね」
「うん、頼みましたよ。縮れ麺がごとく絡みつくような映像を、期待してますね!」
‥‥いや、意味不明なことを言われましても。という言葉を、賢明にも有珠はぐっと飲み込んだ。
「はーっはっはっはっはっはーっ! イケメンダー参上!‥‥‥ってな美しいインパクトでの登場はいかがかな☆」
「OKOK! GJGJ! まさにイケメンダーそのもの! これだよ、こういうコシと歯ごたえと味わいのあるほうれん草入り平打ち麺のようなインパクトがほしかったんですよー!」
無駄にテンション高く自己紹介した竜之介(fa1136)に対し、やはり無駄にテンション高くあわせる赤井。
「ふふっ♪ まあね☆ 美しいこの容姿!! 高貴さを感じさせる雰囲気!」
「うむ、例えるなら、卵練りこみ麺や、フカヒレスープのような美しい高貴さ!」
「クールな外見はバッチリだし♪」
「そうそう、冷やしラーメンのごとく爽やか〜☆ こーゆうグゥレートな役者さんに演じていただけるとは、まさにチャーシュー麺にチャーシューをオマケしてくれたが如き嬉しさ! これは完成が楽しみですよ奥さん」
グゥレート? ってーか、奥さんって何や‥‥と、心の中でツッコんだ皐月 命(fa2411)でありました。
「あ、えーと‥‥俺はアクマン役で出ます」
おずおずと申し出る、七市一信(fa0680)。
「アタシは、ラーメンメイド・メンメンを担当するネ」
と、龍 美星(fa2426)。
「ええと、エキストラと、雑役です‥‥よろしくお願いします」
竜之介と赤井の妙なハイテンションに推されつつ、自己紹介する琥竜(fa2850)。
「ん〜? どしたのかな〜? 元気がないよ、皆仲良く元気良く! ラーメン食って元気良く! それが世界の平和なり!‥‥ってことわざがあるように、もっと元気出していかないと!」
「そ、そんなことわざ‥‥聞いたコト無いアルヨ?」
「そりゃそうだよ。僕がたった今作ったからね」
龍に対し、しれっと答える赤井。
「ん〜♪、なかなか良いことわざだね〜☆ これは僕の『心の中のことわざスイートマイブック』に記しておきたい一言だよ〜(にぱ〜)」
「よっし、花丸つきで許可しちゃおう! ついでに『ラーメン格言集』は、夜も寝ないで昼寝して作り上げたのが、あとノート30冊分はあるから、あとで教えてあげますよっっ!」
「‥‥なあ、なんかちょっと疲れてこないか?」
「奇遇ですね、おいらもです」
竜之介と赤井のハイテンションについてこれてない常識人二人、七市と琥竜は、麺のようにながーいため息をついた。つか、つきたくなる状況だったわけですよ奥さん(だから奥さんって誰や)。
「‥‥アクション!」
とある商店街。イケメンダー、いきなり画面にフレームイン。
イケメンダー「ううっ、ハングリーに空腹だよ‥‥ん?」
カメラに気づくイケメンダー。
イケメンダー「(画面に向かって)や、そこの君。僕に会えて嬉しいだろ? 分かってるって、僕が食べるのは、君のラーメンだけさ。ああっ、ここ最近僕は、ラーメンの食いすぎでフローラルなニンニクの香りに酔いしれちゃうんだ‥‥って、この匂いはっっっ?」
イケメンダーの視線の先には、「東京ラーメン街」が。
イケメンダー「わお、ラーメン大名神様、感謝感激てんこ盛り! ってわけで、この僕はラーメンを頂いちゃいます!」
タイトルコール『おいらはアクマン「ラーメン街危機いっぱ〜つ☆」』
ラーメン街にて、メンメン。カメラの前で画面に話しかける。
メンメン「こんにちは〜♪ ラーメンメイド、メンメンでーす。ラーメン好きなあなたに、ご奉仕しちゃうぞ♪」
スカートのすそをつまみ、ちょこんと挨拶。
メンメン、ラーメン街を歩く。それに被り、メンメンのナレーションが。
メンメン「ここ『東京ラーメン街』は、美味しいラーメンのお店を集めた、ラーメン大好きラーメン萌え萌えな人にはおすすめスポットなんですよ。色んなお店がご覧のとおり、いっぱいいっぱい並んでます。今日は皆に、お店を紹介しちゃいますね」
そこに現われるイケメンダー。
イケメンダー「うんうん、紹介しちゃってくれたまえっはっはっはー!」
メンメン「きゃっ! あ、あなたは誰!」
イケメンダー「どんどんデーモン、イケメンダー! 人呼んでラーメン界の貴公子! 唐突ですが、美少女メイドさんをお持ち帰りして、ラーメンを独り占めしようという作戦を実行してます」
メンメン「あのー、いきなりなんですか。その変な格好と変なセリフは。迷惑ですから寝言はどこかで寝てから言ってください」
イケメンダー「おやおやおやおや、ベィビー。あんまり怒るとせっかくの可愛らしさも半減だよ。メンマとナルトを入れ忘れたラーメンみたいじゃあないか。よし、僕と一緒に、美とラーメンについて語り合おう☆ ってわけで、お持ち帰りされてくれたまえっ〜♪」
メンメン「きゃ〜っ! ちょ、ちょっと!」
肩をつかまれ、連れていかれそうになるメンメン。
アクマン「待ちやがれっ!」
そこに、声をかけるアクマンの姿が。
イケメンダー「むむっ、メイドさんお持ち帰りを邪魔する君はどこの誰!?」
アクマン「誰でもねー、おいらはアクマンだ! イケメンダー! ラーメンの味も分からないお前みたいなやつに、ラーメンを独り占めなんかさせないぜ!」
イケメンダー「はっはっはっはっは、このビューテホーでワンダホーでグゥレィトな僕が、なぜラーメンを独り占めしちゃいけないのかな〜? っていうか、うまいラーメンは全て僕のものって、国際ラーメン協会の会長さんから許可をもらってるんだよ。だから無問題。ちなみに国際ラーメン協会会長兼会員は僕ね」
アクマン「なにムチャクチャな事言ってんだよ。お前もラーメン好きなら、ラーメンで勝負だ! どうだ、ラーメン勝負、受けるか?」
イケメンダー「何っ!? 受けるかと問われたならば、美しく『はい、受けちゃいます』と返事しなければなるまい! アクマン、負けてわんわんと悔し涙を流す準備はできてるんだろうね〜? ハンカチの用意は忘れずに。この僕の勝利宣言の記者会見の準備も忘れないでくれたまえよ」
アクマン「そっちこそ、おいらが勝ったらドンブリに戻してやるぜ!」
メンメン「では二人とも、ラーメン勝負開始ですね! メンメン・ステッキ!」
メンメン、ステッキを取り出し、呪文を唱えつつ振り回す。
メンメン「モマミム・メンメン・ミマムメモ! ラーメン・メンメン・マミムメモ! ラーメン街中央広場へ、レッツラゴー!」
メンメンとともに、アクマン、イケメンダー、光に包まれてテレポート。
メンメン、アクマン、イケメンダー。ラーメン街中央広場に。
メンメン「ここは、ラーメン街中央広場。ラーメン街では、休日にはここでイベントを行なうんですよ。また、お祭りの時には屋台がいっぱい出て、ここで盆踊り大会もやっちゃいます♪」
メンメンのセリフにかぶり、過去のイベントや祭りの映像が流れる。
中央広場はギャラリーが集まり、ラーメン勝負の準備が整っている。それぞれ、用意された机に座るアクマンとイケメンダー。
メンメン「これから、二人にラーメンを出します。そのラーメンがどこのラーメン店のラーメンで、どういう特徴を持っているかを説明してください。説明できないと不正解です。用意はいいですね?」
アクマン「ああ、いいぜ!」
イケメンダー「っはっはっは、どんとこいラーメン!」
メンメン「では、第一問!」
ラーメンが、二人の前に運ばれる。
メンメン「このラーメンは、どこのお店のラーメンでしょう。答えてください」
アクマン、イケメンダー。二人してラーメンにとりかかる。
イケメンダー「うん! これはうまい! もー最高!」
アクマン、注意深くメンをすすり、スープを飲み、具を食べる。そして、解答ボタンを。
アクマン「こいつは、『北海ラーメン』の、海鮮味噌ラーメン! スープはカニや魚介をベースにして、味噌で臭みをとった味付けが特徴だ。メンにはカニのすり身を混ぜてコクを出し、具はエビすり身団子が特徴! どうだ?」
メンメン「アクマン、正解です! 『北海ラーメン』は、北海道の海鮮風味の味噌ラーメンが特徴のお店でーす」
メンメンのセリフにかぶり、「北海ラーメン」の店の映像、及び店の中、厨房、ラーメンの映像が流れる。
メンメン「では、次です。このラーメンはどこのお店でしょう?」
再び、ラーメンが運ばれてくる。それを食べる二人。
イケメンダー「おおっ、これはおいしい! もー最高!」
アクマン「これは、『豚風亭』のトンコツラーメン! 麺のゆで方を、好みで五段階の硬さにできるラーメンで、具の豚の角煮には鹿児島産の黒豚を使用! さらに、具の高菜はお代わり自由で、ご飯のおかずにぴったりだ! 博多一口餃子に、明太子ごはんもおススメだぜ!」
メンメン「アクマン、またまた正解! 『豚風亭』は福岡老舗のお店の東京支店! 関東圏内ではここでしか食べられないです!」
再び、「豚風亭」の映像が、メンメンのセリフに被り流れる。
イケメンダー「ふっ、あまりにおいしいので、僕のコメントを忘れていたよ‥‥。ささ、次は何かな? かな?」
またしても運ばれてくるラーメン。同じように、食べる二人。
アクマン「『好来軒(ハオライけん)』の、好来中華麺! 金華ハムと烏骨鶏の鶏ガラでとった中華スープに、卵を練りこんだタマゴ麺が特徴だ。チャーハンと中華風焼き餃子、水餃子も忘れるな!」
メンメン「アクマン、またしても正解! 店長のハオさんは、有名中華料理店のシェフでしたけど、独立してあえてラーメン屋さんになった実力者です!」
同じく、「好来軒」の映像がセリフに被り流れる。
イケメンダー「くうーっ、中国四千年のおいしさに、つい言葉を失ってしまったよ! ああっ、おいしさって、僕の美しさと同じく罪‥‥」
メンメン「では、最後です。このラーメンは!?」
運ばれ、食べる両者。
アクマン「このラーメンは、煮干だしのあっさりスープが売りの、『江戸麺屋』の醤油ラーメン! 鶏ガラ・トンコツ・野菜を組み合わせたスープに醤油ダレで味付けをした、シンプルだが飽きの来ないラーメンだな。特製縮れ麺は自家製で、具の中では味付けタマゴがタマんねえぜ!」
メンメン「アクマン、正解! 『江戸麺屋』は、シンプル・イズ・ベストな醤油ラーメンのお店。ラーメンのお手本とも言える、基本的なラーメンです」
メンメンのセリフに被り、『江戸麺屋』の映像が挿入。
メンメン「流石はアクマン! 全問正解です! ラーメン大好き悪魔は伊達じゃないんですね♪ 素敵〜♪」
アクマン「へへっ、まあな。‥‥って、イケメンダー! 逃がさないぜ!」
こそこそ逃げようとしているイケメンダーに、アクマンが立ちはだかる。イケメンダー、おなかが膨らんでいる。
よたよたしながら、メンメンをつれて逃げようとするイケメンダー。
メンメン「きゃっ!」
イケメンダー「逃げはしない! 戦略的撤退だ! っていうか逃げてるんだけどね! っていうか、食べ過ぎて動けない! 美しくないよ〜今の僕!」
アクマン「覚悟しな、『アックマ・ハリセン』! 『ツッコミ・ダイナミック』!」
ハリセンを取り出し、どつくアクマン。
イケメンダー「ぐわっ!‥‥さ、最後に美しい一言‥‥『ここのラーメン、みんなサイコー!』」
ドンブリに戻るイケメンダー。
メンメン「助けてくれてありがと♪ アクマン♪」
チュッっとキス。照れるアクマン。
メンメンのナレーションとともに、ラーメン街の映像が流れる。
メンメンの声「みなさん、いかがでしたか? 他にも、美味しいラーメン店がいっぱいです! みなさんが来るの、メンメンは待ってます!」
「カット! 終了!」
ってな感じで、後日。
インターネット上にて、アクマンとイケメンダーとの戦いが、公開されることになっちゃったりしました。
そのおかげで、赤井さんのお店は繁盛しましたが、今度は繁盛しすぎて休みもろくに取れない状態に。
けどけど、ラーメン好きの人口が増えて、ラーメン街の主人達は幸せに感じましたとさ。めでたしめでたし。