上演 千夜一夜物語中東・アフリカ
種類 |
ショート
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担当 |
龍河流
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
不明
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
06/12〜06/18
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●本文
この数ヶ月、エジプト国内では獣人の集団が幾つか活動している。
そのうちの一つ、WEAと密接な繋がりを保っている通称カクテル同好会は、遺跡保護と周辺地域の観光振興を掲げて活動していたが、関係者が武装勢力に襲撃される出来事を経て、少し活動が鈍っていた。それはあくまで表向きのことで、襲撃以前からせっせと遺跡の盗掘をしたり、遺物の持ち出しを行なったり、獣人に関わる様々なデータの収集を行なっていたのは仲間内では公然の秘密だ。
現在はエジプト国内に点在する観光名所での演劇、舞踊などの披露を活動の主名目として、関係各所と地味な交渉を重ねている。心中、その近辺にあると思しき獣人が関与する遺跡の盗掘を目指しているなんてことは、もちろんだんまりを決め込んで、だ。
もう一つ、WEAとはほぼ没交渉状態で、エジプト国内での演劇活動を目指して動いている団体がある。色々名前を使い分けるのが、現在エジプト国内ではエイと名乗る劇作家兼演出家が窓口だ。彼自身の新作披露の場として、予定では三年後に欧州型の演劇披露を行なう場所探しの真っ最中である。
こちらも仲間と目される人々と共にだか、先を争うようにしてだか、遺跡の盗掘に、遺物の持ち出し、挙げ句は他人の手からの強奪まで、幅広く非合法活動を行なっていた。『場所探し』の名目も、多分に活動のためのお題目だろう。
この両者、互いに相手のやっていることは良く知っていて、その非合法っぷりも承知しているのだが、しかるべきところに訴え出れば自分の悪事も明らかにされるという反撃を食らうため、どちらも見て見なかった振りを決め込んでいた。
以上、今回披露される演劇『千夜一夜物語』における有名な招待客の裏事情である。
エジプトはイスラム教国だが、世俗主義国家でもある。
古代文明の遺跡観光のみならず、紅海沿岸域は欧州でも有名なリゾート地域だ。宗教と国策は別物なので、この地域に行くと欧州資本のホテルのプライベートビーチで、水着姿の女性が拝めたりする。レストランにより、ベリーダンサーもいる。
もちろん客の大半は欧州各国から来た観光客だ。陽光を求めて、ここまで遠出をしてきた人が大半であろう。
その中に、欧州では著名な劇作家兼演出家であるエイがいた。懇意にしているホテルグループの偉い人からの招待で、改装なったホテルのショーステージを観に来たのである。相手はエイのエジプト国内での演劇に使って欲しいと考えているわけだが、当人にまったくその気はない。単なるリゾート気分。結構広くていいステージだが、ベリーダンスもマジックも演劇もなんていう節操のない舞台は彼の好みではなかった。
そうして彼は、ここ最近助手の名目で連れ歩いているシンデレラをここにも同行していた。
「招待券が届きましたの、二枚ですわ」
「こういう席への招待は通常男女一組だからな。エジプトで千夜一夜は後々を考えるとありがたくないが、まあ観るだけなら浮世の義理で押し通せるか」
「千夜一夜物語は、エジプトの古典ですわよね? 何か駄目なんですの?」
エイ宛に届いた招待状の中を確認したシンデレラが首を傾げている。確かに有名な千夜一夜物語はエジプトで『発見』されたことになっているのだが、内容の基本が御伽噺なので、知識人には嫌われているのだ。庶民はおおっぴらに読みはしないが、まったく見ないわけでもないだろう。
御伽噺。この場合には、男女の艶話をさす。
「そういえば、千夜一夜って王様相手に女の人が毎晩聞かせたお話ですものね。シィエラザードでしたかしら」
「名前は色々だけど、その妃は千夜一夜で子供三人生んでるんだぜ。そりゃ、嫌がられるさ」
最初は脚本チェックもエイのところに回ってきて、断ったら同業者のカクテル同好会キールに回ってまた断られて、巡り巡ってどうなったのかは知らないが、エジプトの役所や大学、その他諸々の機関や人と直接関わらない誰かが仕事を請けたのだろう。エイとキールは国内で活動する都合上、断っただけである。
「おじいさまとおばあさまもいらっしゃいますの。ウェンリーのおじ様はご都合が付きましたかしら」
この演劇、実はエジプト国内で公式に活動している獣人のほとんどに声が掛かった、珍しい場でもあった。
有名人も複数現れるため、ホテル側では広報担当者の他に若干名のマスコミ対応人員も求めているそうだ。
しかし。
演じる側にとっては、いつもと同じ真剣勝負の一舞台である。
●リプレイ本文
千夜一夜物語より、アリババと四十人の盗賊。
この世界各地の子供にも有名な物語を、今回初の舞台演出・監督となる敷島オルトロス(fa0780)は。
「評論家だけ唸らせたって意味はねえ。演劇と縁遠いお客が観て楽しめる舞台にしたぜ」
そう言った。広報担当のフゥト・ホル(fa1758)も。
「子供向けでも艶話でもありません。ホテルの宣伝のための舞台でもない、楽しい一夜をお約束できます」
にこやかに明言した。
観客の大半は欧州の、地位はなくとも財産か名声を持っている人々だ。芸能関係者も複数いる。その一人の湯ノ花 ゆくる(fa0640)がシンデレラとホテルロビーで久し振りの再会の抱擁を交わしていた。
そうして、舞台に上がる人々は外国人ばかり。裏方には若干含まれるが、メイク全般に衣装担当が中松百合子(fa2361)、主演が二郎丸・慎吾(fa4946)、シィエラザードが敷島ポーレット(fa3611)、他に目立つ配役にキャンベル・公星(fa0914)、稲森・梢(fa1435)、パイロ・シルヴァン(fa1772)、楼瀬真緒(fa4591)と日本人や日系が多い。これは多分にオルトロスの演出上の好みと、宗教的に寛大な日本人が使いやすかったからだと噂されていた。
ちなみに招待客の名簿を見ても、とんと顔と結び付かないパイロやジロにハトホルは十数名をあげて、
「目も肥えていますが、なにより悪口の達人です。心してください」
これまたさらりと言ってくれた。この人々を良く知っているオルトロスやポー、顔を合わせたことがあるキャニーが納得しているのが、他の人々にはなんともはや。
挙げ句に会場警備にWEA関係の警備会社を手配したと聞かされると、一体何が起きるのかと思われるが‥‥舞台の準備そのものは普通と何の変わりもなかった。ハトホルがホテル側から追加予算をもぎ取って、オルトロスを喜ばせたくらいで。
ところで舞台の準備が忙しく進んでいる間、招待客はのんびりとくつろぐのが仕事。
「千夜一夜物語は‥‥アリババの‥‥お話でしたか‥‥」
改まってお芝居は観たことがないゆくるは、千夜一夜物語とアラビアンナイトが繋がらなかった。さすがにアリババと四十人の盗賊の話は、大体知っている。
しかし、アリババには強欲な兄がいて、これが洞窟から金貨を持ち出そうとして盗賊に見付かり切り刻まれたり、この死体を取り戻したアリババが、賢い女奴隷モルジアナの知恵で縫い合わせた死体で葬式を出したり、このモルジアナは宝を取り戻しにきた盗賊達が潜んでいた瓶に煮えたぎった油を流して殺してしまったり‥‥などの細かい話は知らなかったようだ。シンデレラに聞かされて、プールに沈みかけてしまった。
「そ‥‥そんなに、恐ろしい‥‥お話‥なの‥‥ですね」
「盗賊が羊になるお話もありますのよ」
「‥‥バージョン‥‥違いですね」
一体どんなお話を観ることになるのだろうかと、どきどきしながら温水ジャグジープールに浸かっていた二人は、二時間後に湯あたりでスタッフに救出される。
ちなみにこの頃、広報スタッフハトホルは、たいして会いたくもなかったが招待客の一人のエイに挨拶していた。
でも話題はといえば。
「あなたも一応日本人だと伺いましたよ。本当にご存じない?」
「本人に聞いて来いよ」
「そんな失礼な真似が出来るわけないでしょう」
芸能新職業『メロンパン芸能人』について、語り合っている。ハトホルの態度も相当だが、この程度の扱いで十分な相手だ。どうせ『座席の周囲は若い女がいい』と我侭を言う輩である。
いっそ犬猿の仲のカクテル同好会と同席させようかと嫌がらせ座席配置も検討したが、後日の自分の身が可愛いので止めた。
外野の騒ぎはさておき。
アリババ役のジロは、日本人の自分がこの役でいいのだろうかと悩んでいる。ついでに最近伸ばしていた髭でも。
だがアリババは実はペルシャの人だし、地元の俳優は千夜一夜に出たと公にしたくないので、ジロの主役を大歓迎だ。
「この髭、結構伸ばすのに日数かかってんだよね」
「じゃ、見た目がいいように整えましょ。こちらで髭がないのは、うんと若い人だものね」
「お父さんがうんと若い人じゃ、おかしーからねっ」
衣装合わせを終えたユリとパイロがジロの独り言を聞きつけた。ユリはもうメイク用具の中から剃刀と鋏を取り出して、パイロは白ターバンを巻いた頭で周辺を跳ね回っている。アリババと、当初弟予定が原典の種類により存在する息子の方がよかろうと役柄チェンジしたラフィムは白を基調にした衣装に艶のある黒い帯、クリーム色のベストを合わせている。
ジロが顔を弄られている頃、他の役者陣は。
「我ながら別人だわ。このお化粧、後で習わなきゃ」
「そうですね。それに私、こちらの民族衣装が欲しくなってきました」
コズエとキャニーは、ユリが施した化粧による自らの変わりっぷりに瞠目し、互いの衣装を触ったりして、着易いとか色がいいとか言い合っている。役柄はモルジアナと盗賊頭、敵になるが、もちろん舞台上だけのことだ。
「マオはん、あつうないの? それ羊やろ?」
「こんな機会でもないと、羊の着ぐるみなんて着られないですし」
シィエラザードのポーは、幾重にも被せられた薄く緑がかったヴェールを掻き分けて、ようやく顔を出して息をついている。そんな彼女と対照的に、盗賊の一人のマオは羊着ぐるみにご執心だ。もこもこに和み中。
と、そこに掛かる声が。
「ようし、通し稽古いくかっ。気張らねえと、俺様特製の夕飯はないと思え!」
監督オルトロスの、腹に響く大声だ。彼特製の夕飯はカレー、昼食もカレー、朝食もカレー‥‥
翌日、日暮れの後。
巨大な白い布が何枚も張り巡らされた舞台上に、ぼんやり浮かび上がるのは王宮の一室。美しいクッションに座る娘が、するりと手を客席に伸べる。
「我が国王、今宵はこのようなお話はいかがでしょう」
舞台上に、妃の不貞で女性不信となり、伽を命じた娘達を次々と処刑する国王の姿はない。あるのはシィエラザードの姿のみだ。重なるヴェールの向こうに、紅く塗られた小さな唇が言葉を紡ぐのが見える。
「それはペルシャの国のある街の、アリババなる男の話でございます」
可愛い息子に見送られ、今日も木こり仕事のアリババが森の中を歩いている。彼が連れ歩くロバは影だけの三頭。その手綱を握る仕草のアリババは、不意に前から大人数がやってくる音に気付いた。見れば来るのはむくつけき大男達‥‥ではなく、眉目秀麗な青年に率いられた一団である。
「あれはもしや、最近話題の盗賊団ではなかろうか。顔も頭もいいお頭が、一味を率いているとか言う」
盗賊頭は男性にしてはいささか小柄。他はいずれも身のこなしの軽そうな、小柄で機敏な者達だ。見れば多くは体型も女性的だが、身振りはきちんと男性のもの。
「マールフ、誰も見ちゃいないな?」
「もちろんですよ、お頭。この俺が、しっかりと見回しましたからね」
舞台の端から端まで巡り歩いたマールフが、道化師のような動きで客席を見渡しお頭に答えている。お頭もマールフも、他の盗賊達も白い背景の上着を脱いで溶け込んだアリババの姿には気付かない。
そうして、あの有名な言葉を口にした。
「開け、ゴマ!」
効果音もドライアイスの煙幕もなく、照明だけで扉が開く様が表されていく。誰もが知っているだけに下手な小細工は無用と、監督と照明、風を流す小道具とが入念に作った人の技だけの仕掛けだ。
やがて盗賊達が去り、アリババは金貨の詰まった袋を手に入れた。転げるように家に戻って、妻と息子にだけこっそりと事情を話す。それから彼らは金貨を庭に埋めることにしたのだが。
「数えるのは大変だから、枡で量ればいいよ。俺、おじさんに借りてくる」
ラフィムがアリババの兄、大金持ちなのにまだ強欲なカシムのところから枡を借りてきた。息子の知恵に喜んだアリババ達だが、貸してくれた兄嫁は枡に油を塗って、彼らが何を図るつもりだったのか確かめる、夫に負けない強欲振り。おかげで金貨のことを聞き出され、アリババはカシムに盗賊の宝の洞窟のことを話したが‥‥
「貴様がこの洞窟から金貨を盗んだ男か。盗賊の上前をはねようとは、随分と恐れ知らずめ」
いささか艶かしい声色の盗賊頭に見付かって、哀れカシムは一突きに。
翌日、行方不明の兄を探しに来たアリババが洞窟の中に吊るされた兄の遺体を見付け、ついでに兄嫁が生活に困らぬようにと金貨の袋と共に持ち帰る。
これを知った兄の家の女奴隷モルジアナは、盗賊に気付かれぬようにとカシムは病死したことにしようと、アリババに言う。
「旦那様が亡くなったのは残念ですが、遺体がなくなったことを知れば、盗賊達はあなた様を探しに参りましょう。旦那様のお召し物は変えておきます。どうか病気で亡くなったとして、葬儀はお出しください」
「確かにその通りだ。義姉さんを頼むよ」
遺された女主人に万一のことがあってはとモルジアナに願われ、アリババがその通りに葬儀を出し、しばらくは平穏無事な生活が続いていく。
この頃、盗賊達は死体とまたも金貨がなくなったことに気付いて、自らの罪は忘れて怒り狂っていた。
「探せ! 我らの財を奪った輩を探し出し、金貨を取り戻すのだ!」
アリババと家族は金貨のおかげで裕福になり、カシムの家族も共に暮らして、元気に過ごしている。彼らの着ているものは少し豪華になって、妻や義姉は美しい装飾品を、モルジアナも金の腕輪を与えられ、家には多くの奴隷が立ち働く。
ところがある日のこと。
「モルジアナ、うちの扉にいたずら書きをした人がいるんだ。『これでお頭も喜ぶぞ』って言ってたけど、どういう意味だろう?」
もうすぐ大商人の家に修行に行くラフィムが見咎めたのは、急に羽振りがよくなった家を探していたマールフのこと。家の前で、金貨を持ち去った二人目の犯人を見付けた喜びに、大きく書いた×印をしっかり見られていたのである。
「ラフィム様、どうやらお父様を狙う盗賊の仕業でしょう。お手伝いしてくださいませ」
「わかった、これを町中に書いてくればいいんだね」
二人の機転で盗賊は目的の家を見失い、知恵を絞って今度は商人に化けてやってくる。マールフはじめ盗賊達は大きな壷の中、盗賊頭だけが油商人の振りをしてアリババに一夜の宿を願った。
けれども悪いことは出来ないもので。
ちょっと油を分けてもらおうとしたモルジアナが壷の中の盗賊達に気付いてしまう。ラフィムと二人、こっそりすべての壷を叩いて調べてみると、いるいる三十九人も。
「どうしよう、モルジアナ。お父様はあの男と話に夢中で、知らせられないよ」
「確か盗賊の洞窟から持ち帰られた袋の中に、遠い国の秘薬が‥‥」
モルジアナとラフィムの二人、せっせと壷から壷へと秘薬を振り掛けていく。そんなこととは露知らず、盗賊頭は折を見て、壷の中の手下達に出てくるように合図した。
「お、お頭の合図だ‥‥メェ」
声だけは威勢良く飛び出したマールフは、なんと羊の姿。何事だろうかと目を見張るアリババに、部下を失った盗賊頭がナイフを抜いたが。
「ええい、あの薬まで持ち去っていたか。貴様だけは許せ‥‥めえ」
慌てて逃げるアリババを庇うように、モルジアナが最後の秘薬を盗賊頭に振りかけた。それを避けようと背景の布に巻かれた盗賊頭が、あっという間に羊に変化してしまう。
「なんと、あの盗賊達だったとは。ふむ、これも私が金貨を我が物として、自分のことにだけ使ったからか」
自分だけが豊かになったので、盗賊達に気付かれてしまった。そこに考えが至ったアリババは、盗賊達が羊になってしまったので、洞窟の中の宝を街の人々全てに分け与え、皆で豊かに暮らすことにしたという。
多くの人が楽しげに暮らしている街の様子を影絵に従え、話を語る娘が舞台に戻る。
「今宵の話はこれでおしまい。けれども盗賊達を羊に変えた、魔法の秘薬のお話も、ソロモン王が封じた魔神を求めて遺跡を巡るお話も、まだまだ控えてございます。
けれどもそれらは、またの宵に」
白い帳が舞台に下りて、今宵の語りは終わりとなった。
終演後、舞台を見下ろす音響室でオルトロスは久し振りに冷や汗をかいていた。
「一発勝負は悪くねえが、慣れないことはちょいと緊張するぜ」
けれども彼は、この後の夕食で顔を合わせたエイにキールといった先達に対しては、相変わらず不遜だった。
「けっ、手前らが逃げた仕事をやってやったんだ。感謝しやがれ」
この騒ぎを耳にした一部マスコミに対し、ハトホルはにこやかに。
「敷島氏は顔が広い方で、舞台人の皆様とも交友がおありですから、あの後も楽しくお過ごしでいらっしゃいましたとも」
それを人は罵り合いと呼ぶ。
こんな騒ぎを目撃したユリが、エイに仕事の誘いを掛けられてものらりくらりと交わしたとしても、誰も責めないだろう。彼にしては珍しく、本気で仕事だけのお誘いだったのだが、初対面のユリには欧州式の挨拶に始まるエイは女たらしに見えている。もちろんその判断は間違っていない。
そうして、深夜近くになって。
「面白かった‥‥です。‥‥お芝居、たまには‥‥観に‥‥行きたい‥かも」
「エイに頼んだら、チケットくれるんやいなかなー。シンデレラ、どうやろ」
「キールおじ様にお願いすればいいですわ」
他の俳優達が疲れを取らねばと早々に休んだにもかかわらず、観客のゆくるとシンデレラから感想を聞きながら、ポーはメロンパンを食べていた。
もちろん、ゆくるのお土産。どうやら他の人々の分も、ちゃんとあるらしい。