神崎探偵事務所アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
紅茶えす
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
4.6万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
11/28〜12/04
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●本文
ショートドラマ・サスペンス『神崎探偵事務所』の出演者・スタッフ募集!
浮気調査依頼を請け負った女探偵の神崎。
浮気現場を写真に撮り、依頼は達成したかに思われた。
その翌日、調査対象だった人物が殺害されたとのニュース。
犯人は嫉妬に狂った依頼人‥‥?
それとも浮気相手‥‥?
アリバイトリックを見破れるか!
募集する役柄は以下の通りです。
1.主役の女探偵(苗字は神崎、10代後半〜30代前半までの魅力的な女優)。
2.調査対象+依頼人(夫婦設定、結婚できる年齢ならば年の差なんて!)。
3.浮気相手(調査対象の性別により、性別を決定します。同性愛もアリ‥‥?)。
4.その他、探偵助手、刑事、目撃者などを若干名募集しています。
東京某所での公開ロケとなります。特撮やCG処理は使いません。
スポンサー様の要望により、主役には、新作のおしゃれ眼鏡を掛けて、眼鏡のイメージアップに協力していただきます。
その他の役柄でも、二枚目俳優など、イメージアップとなる方には眼鏡を掛けて頂く場合があります。
●リプレイ本文
「森宮・千尋(fa1782)です、よろしくお願いします」
スタッフや共演者に挨拶して回る彼女は、今回の主演女優・女探偵『神崎千尋』役である。
「初めまして。玖條 響(fa1276)です。モデルをしています。役者としての仕事もこれで三回目ですが、まだまだ新人なので精一杯頑張っていきたいと思っています」
彼は、浮気相手のホスト『九条響』役。公開ロケということで、やや緊張気味か。
「はじめまして、下着モデルを主に活動しております、愛瀬りな(fa0244)と申します。どうぞよろしくお願いいたします♪ 女優業はまだまだ不慣れですが‥‥良い作品になるよう精一杯頑張りますっ!」
ニッコリ微笑み、御辞儀した彼女は、調査対象となる『田中愛』役だ。
「愛瀬さんとは前に一緒に仕事をさせて頂きました。他の方々は本当に初めましてですね。共演出来て、本当に嬉しいですよ」
礼儀正しい響。
この業界、挨拶回りは基本である。
こちらはロケバスでの衣装合わせ。
「ああ、眼鏡ね。スポンサー様の為だしな。え、髪も戻せって? 仕方無いな。それで、服はこれか‥‥」
気合を入れてセットした髪を戻し、眼鏡を掛けたのは、役者の御堂 陣(fa1453)。
「張り切って頑張るー!」
髪を後ろで一つに纏め、スーツをビシッと着こなす女刑事『小川みどり』役、姉川小紅(fa0262)。
「風見さんも眼鏡お願いしまーす」
「はい」
頷いたのは、俳優の風見・雅人(fa0363)。依頼人『田中雅樹』役。
「こ、これは‥‥。いわゆるアキバ系ファッションってヤツか!? ア‥‥アイアム、オタク!?」
鏡を見て唖然とする陣。ギャップのあるキャラを入れて、引き立たせようという事らしい‥‥。
撮影開始直前。
「大変ですー!」
急を知らせるAD。どうやら探偵助手役が倒れたらしい。
救急車が呼ばれ、騒然とするロケ現場。
「そこのエキストラ、代役頼めないか?」
腕組みしていた監督が、エキストラ配置についていたミュージシャンの鹿堂 威(fa0768)に声を掛ける。
「俺‥‥?」
「台詞少ないんで宜しく!」
気を取り直し、撮影開始!
女探偵・神崎千尋。いつも素敵な眼鏡をかけた有能な美人探偵である。
彼女は、探偵助手一人という小さな探偵事務所を開いていた。
そこに『妻(愛)の浮気調査』を依頼したのは、システムエンジニア・田中雅樹。
調査の結果、ホスト・九条響との浮気現場を激写した千尋。
雅樹は愕然とするも、報酬を支払い、依頼は達成されたかに思われた。
「これはどういう事だい?」
証拠写真を手に、妻を問い詰める雅樹=雅人。
「いーわよ別に、離婚したって。慰謝料なんてパパが払ってくれるしぃ」
悪びれず、ネイルを塗りながら言う愛=りな。親が金持ちで、雅樹は入り婿。甘やかされて育ったためワガママ、高飛車という設定を見事に演じている。
その夜。
「や、何する気っ? パパに言いつけるわよっ? あたしのパパは偉いのよ、お金持ってるのよっ? あたしに手を出したらどうなるか、わかってるのっ?」
何者かに襲われる愛=りな。強気に出るも、内心の恐怖を涙目にして演じていた。
翌朝、殺害された愛=りなを発見し、警察へと通報したのは雅樹=雅人だった。
第一発見者として取り調べを受ける。
「僕じゃない! そりゃあ、確かに妻の浮気を知って怒りはありましたけど‥‥でも本当に妻を殺してなんかいません!」
必死に主張するが、十分な動機があるため、容疑が晴れない雅樹=雅人。昨夜は泥酔するまで飲み歩いていたと言うが、記憶は曖昧だった。
「はいOK!」
監督のカットが入り、休憩。
「どうぞ」
手作りのお菓子を振舞い、明るい現場作りに努める千尋。
「『死ぬ』なんてこと演技でもなければ味わえませんものね」
血糊をべっとり付けたまま、りなが起きあがる。
「お疲れ様」
タオルをそっと差し出し、ニッコリと声をかける雅人。
若い夫婦役という事もあり、ギャラリーも喜びそうなシチュエーション。共演がキッカケで、というのはよくある話‥‥その後に期待か?
田中愛殺害をニュースで知った千尋は、もしやと思い、現場に足を運ぶ。
そこで、捜査を担当する二人組の刑事に捕まってしまい、尋問を受ける。
千尋は探偵として、浮気調査をした事を話す。
「つまり、貴女は、愛さんの行動予定を把握していたことになりますね」
含みを持って言う小川刑事=小紅。
「普通でしたら、夫か浮気相手を怪しみます。貴女は殺害動機が無い、だから疑われない」
続く言葉にホッとする千尋。だが、
「‥‥貴女、充分に怪しいんですよ?」
「なぜ私なんですか!?」
急な展開に抗議する千尋。
「あんたが一番あやしい! 素直に認めたらどうだ!」
畳み掛けるように、もう一人の刑事『剣龍二』役の星蔵 龍牙(fa1670)。
「証拠はあるんですか?」
「証拠? すぐに見つけてやる‥‥!」
千尋をターゲットにする剣=龍牙。
だが、まだ拘束はできない。その場は解放される。
その視線に嫌な物を感じる千尋であった。
「変な目で見る刑事も居るし最悪〜」
そう助手=威に話す千尋。
容疑を晴らすため、独自捜査に乗り出す。
まず、愛の浮気相手、ホストの響を当たる千尋。
「愛が既婚者なのは噂で聞いてたけどね。‥‥俺が浮気相手? ははっ‥‥何言ってんの。愛は客だよ、客。所詮俺のお得意様。ね?」
派手めなスーツに身を包んだ響。なかなかの人気ホストらしい。
聞き込み中、小川=小紅、剣=龍牙の両刑事登場。
「九条響だな?」
確認しつつ、千尋を睨む剣=龍牙。
強硬な態度で尋問を始める両刑事。
「お、俺が愛を!? 馬鹿言わないでくれよ! 俺はそん時は別の場所に‥‥ちょっ、離せよっ! 俺は殺してないっ!!」
「そこの神崎千尋と共謀して、殺ったんだろ?」
響を押さえつける剣=龍牙。
「なっ‥‥何言ってんだよっ! 俺は知らないって言ってるだろ?!」
とはいえ、まだ証拠不十分。その場を切り抜ける。
殺害現場に戻り、聞き込みをする千尋。
「め、眼鏡‥‥に、似合ってます、ね。探偵さんじゃなくて、その、お‥‥女教師とか萌え〜」
怪しい雰囲気で応対する陣。
「‥‥で、この女性なんだけど」
被害者・愛=りなの写真を見せる千尋。
「萌えメガネ娘キタ──ッ!」
どうやらまともな情報は聞けそうになかった‥‥。
「彼の気持ち‥‥少し分かります。千尋さん‥‥とても魅力的ですから」
「ちょっ‥‥急に何を」
威の言葉に赤くなる千尋。
「‥‥眼鏡、か」
ふと気付いたように、写真を見比べる千尋。
「これだわ、お手柄よ! あとは証拠だけね」
千尋は、雅樹=雅人の元へと向かった!
警察の捜査で、彼が飲み歩いた店が判明、アリバイは証明されていた。
「言われてみれば‥‥愛の物じゃないです」
「やっぱりね」
雅樹=雅人に確認を取り、それを確信して警察へと向かう千尋。
「小川刑事、剣刑事!」
「む。何しに来たんですか?」
つっけんどんな小川=小紅の対応にも構わず、話す千尋。
「そんな報告は聞いていない! 届けも提出されていない! 捜査撹乱はやめろ!」
鋭い目つきの剣=龍牙。
「そうです。そんなこと、在るもんですか」
と言いつつも律儀に調べる小川=小紅。
そして。
「‥‥確かに、違ってました」
呆然としつつ、千尋に伝える小川=小紅であった。
それから千尋は、犯人の目星をつけた人物のアリバイを洗い直した。
巧妙なトリックが使われているようだが、犯行は可能だ。
そして、自ら囮となって、犯人を誘き出す。
「やはり、犯人は貴方ね」
「俺が犯人だと? 何処に証拠があるのだ、あるのであれば出してみろ」
そう言ったのは‥‥剣=龍牙だった。
推理を披露する千尋‥‥。
真相シーン。
浮気がバレても悪びれもせず、また夜遊びに出掛けようとした愛=りなに声が掛かる。
「警察の者ですが、最近この付近で通り魔の被害が頻繁に起こっています。夜道は危ない、送りましょう」
警察手帳を見せられ、しぶしぶ従う愛=りな。
(「噂通りの眼鏡美人だな!」)
内心、舌なめずりする剣=龍牙。
「や、何する気っ? パパに言いつけるわよっ‥‥」
美しい花に魅入られ、狂気に冒された彼は、勢い余って殺してしまったのだ。それは不可抗力だったかもしれない。
更に、その美を彩る眼鏡が、血で汚れてしまった。
それは彼にとって許せない事だった。
彼は別の目的で用意していた眼鏡と交換し、満足そうに眺めた。
その後、アリバイトリックを施したのだった。
トドメに証拠を突きつける千尋。
「俺が犯人だと、いつ気がついた! そんな素振りを見せたつもりはないが‥‥」
観念した様子の剣=龍牙。だが、それは千尋を油断せるため!
「一人で来たのは拙かったな。殺すには惜しい眼鏡美人だが仕方ない。‥‥罪は、あのホストに被ってもらおう。共犯の容疑も仕組んだ事だしな‥‥」
千尋を羽交い締めにする剣=龍牙!
「千尋さん!」
そこへ助けに現れたのは威だった。
続いて、小川=小紅登場。こうなっては剣=龍牙も観念するしかない。
「剣刑事‥‥残念です」
手錠を掛け、連行する小川=小紅。
「千尋さん‥‥ホントに無茶するんだから」
「ありがとう、また助けられちゃったわね」
照れる千尋。同じく照れる威‥‥。
こうして、事件は解決したのだった。
「はいOK!」
監督のカットが入り、撮影完了!
そして、最後の挨拶は勿論。
『お疲れさまでした〜!』
その後、このおしゃれ眼鏡は『神崎千尋フレーム』として、なかなかの売り上げを出したという。