TJSラジオ収録8月アジア・オセアニア

種類 ショート
担当 うのじ
芸能 2Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 1.6万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 08/04〜08/06

●本文

「『サンダージェットストリーム』」
 二人の男の声がハモり、テーマソングが流れる。
 しばらくテーマソングが流れた後、それぞれの自己紹介が続く。
「こんばんわ。サンダージェットの上田と」
「下田でーす」
「旬でロックな人物をゲストに登場して貰い、今を語って貰う、この番組。今月は8月ということで、近況報告や‥‥」
「夏の予定? 先月もやったよな?」
 番組紹介中に茶々が入る。
「別に先月にやったから、今月はだめってことはないだろ?」
「はぁ? 同じネタを連続でって、おまえそれでも一端のパーソナリティか?!」
 下田のつっこみに、上田が答える。
「ゲストはパーソナリティの人とは限らないからな?」
「あーー、なるほど。そう逃げるか」
「逃げてないから。事実だし」
 下田の刺すような言葉に、多少ダメージを受けながらも番組を進める上田。
「‥‥まぁ、近況報告や、夏の予定。それ以外にも夏の思い出とかね、そういうのも聞けるかもしれない」
「夏の思い出?」
「そう、いろいろあるだろ?」
「例えば、俺の場合だと、一昨年の夏、海に行ってナンパしたら、一発成功! いい気分でいたら、相手の水着美女が実は男性だったとか、そういうやつか」
「‥‥まぁ、深夜だから、いいけど‥‥‥まぁ、そういうやつでもいいし。他にも女性用水着を着せられたとかでもいいしな」
「あれかよ! いきなりトラウマを突くな、おい!」
「だって事実だろ?」
「確かに事実だけどな!!!」
 なぜかちょいキレモードの下田。
「というわけで、どんな話が聞けるかは、お楽しみにってことで!」
「俺の話より恥ずかしい体験談を募集だ!」
 下田の言葉をすぐさま否定する上田。
「無理だろ、それ。それに別にギャグとかじゃなくていいんだよ。あー、事務所的に話しても大丈夫な事でお願いします」
 最初の言葉と最後の言葉の宛先は別なのだろう、明らかに口調と声が違う上田。
 未だに抗議を続ける下田を無視し、番組は進行して行く。

●今回の参加者

 fa0038 黒曜・ブラッグァルド(26歳・♀・鴉)
 fa0124 早河恭司(21歳・♂・狼)
 fa0640 湯ノ花 ゆくる(14歳・♀・蝙蝠)
 fa1680 碓宮椿(21歳・♀・猫)
 fa2073 MICHAEL(21歳・♀・猫)
 fa2837 明石 丹(26歳・♂・狼)
 fa3004 ラム・セリアディア(14歳・♀・リス)
 fa3887 千音鈴(22歳・♀・犬)

●リプレイ本文

●第一週
「今週のゲスト、1組目はこの方です」
 上田が紹介をすると、湯ノ花 ゆくる(fa0640)は、マイクの前でぺこりと頭を下げる。
 とは言え、ラジオなので、その姿は見えないが。
「湯ノ花 ゆくる‥と言います。普段は‥バラエティの御仕事を中心に‥メロンパン芸能人として活動しています。刻々、お芝居や歌のお仕事をする事が‥あります。えと、最近はバラエティに偏っていて‥本当に刻々、ですけど。歌う刻は‥「メロメロ☆メロンパン♪」という‥一人グループです」
 ゆくるの台詞、最後まで遮るタイミングを失っていた司会の二人。
 ようやっと下田が言った。
「‥‥えっと、もう平気?」
「‥はい」
 肯定の返事を受けほっとする司会の二人。
「なんていうか、立派なつっこみ殺しだな」
 褒めてるのか分からない下田。
 しかし、ゆくるは礼を言った。
「‥はい。ありがとうございます。立派に‥‥殺します」
「なんか本当に殺されそうなんだけど‥‥」

「ええ‥今年の夏の一番の想い出は、Athletic of Summerです。ゆくるは‥赤組でした」
「今回は白組の逆転優勝だったからね、次は赤組が勝てると良いね」
「はい。来年は‥勝ちたいです」

 いくつかの夏の想い出の話が終わり、まとめ的な今後の予定についての話になった。
「ゆくるさんは、目標があるのかな?」
 上田の言葉に応えるゆくる。
「はい。今後は‥もう少し‥お芝居と歌にも‥力を入れて‥行きたいです」
 そして、ゆくるが包みを取り出した。
「‥アノッ、最後になりましたけど‥これ‥お土産で‥‥‥」
 最後に登場したメロンパン。
 中には、まったく甘くなさそうなスッポンエキス入りメロンパンまであったという。


「本日、二組目のゲスト、碓宮椿さんです。どうも、こんばんわ」
「こんばんはっ、碓宮椿です♪」
 きゃぴっとした声で言う碓宮椿(fa1680)。
「二ヶ月ぶりですね。おひさしぶりです」
「はい、お邪魔できてうれしいです。やー、本当にまた来てみたくってー」
 きゃるらんとした瞳で下田を見つめる椿姫。
 大盛り上がりの下田。
「そうなの? それはうれしいな。いいなーって気になってくれたか!」
「うん、本当に会いたくて。今日もよろしくね、上田さんっ!」
「上田かよ!」

 おしゃべりが続いていく。
 今は、ドラマに出ているが、ゆくゆくはミュージカルをやってみたいと仕事の話が終わり、雑談風になってきた時に、お約束っぽい話ではあるが、泳いでる時に水着が脱げてしまったという話になった。
 どうやってその場をごまかしたか、下田がうれしそうに聞いている。
 そんな時、唐突に椿姫が言う。
「それにしてもここ暑いよね」
「そう? やばいぐらいガンガンにエアコン効いてるけど」
 首をかしげる上田。
「えー、暑いですよぉ。脱いでいい?」
「ええーー?」
「おおーー!」
 それぞれ違う声で驚く司会者たち。
 スパパンと服を脱ぐと、現れたのは水着姿の椿姫。
「えへへ、二人ともびっく‥‥」
「おおー、いえー! 激写! ネットアップ!」
「え? ちょ、ちょっとまって。がっかりとか、びっくりとか‥‥」
 全然ガッカリしてない下田に、逆に驚く椿姫だった。


●第二週
「それでは今週のゲスト。一組目!」
 下田の元気な声を受け、MICHAEL(fa2073)のマイクのスイッチが入る。
「こんばんわ。みんな元気かな?  TrisagionのMICHAELです」

「そうなんだ。ライブ中に、激しい動きをするときに、その拍子に衣装が‥‥ってことがあったりね」
 話はミカの夏の恥ずかしい想い出話だった。
「それはファンは喜んだでしょう?」
 上田の言葉に、苦笑するミカ。
「例えば、例えば? どんな動きの時に?!」
 芸風なんてそっちのけ。
 もはや、スケベ親父状態の下田。
「えー、例えばこんな感じ」
 上着をギリギリまでに脱ぐポーズを取るミカ。
 しかし、脱ぎすぎてしまい、上半身が露わに‥‥ならなかった。
「今日はちゃんと水着着てるんだけどね。驚いた?」
 イタズラ風に言うミカ。
 しかし、その言葉は下田には届いてなかった。
 大喜びでカメラを取り出す下田。
 ミカは、下田の反応が予想と違い、やや拍子抜けといった感じだ。
「‥‥なんか、先月とエライ違いだ。8月は開放的になる季節なのかな」
 ミカと下田を見ながら、上田が呟いた。

 ミカの夏の予定はライブだった。
「あ、そうそう、うちの兄のバースデーライブに参加するかもしれないわ〜」
「バースデーライブですか。お兄さん想いなんですね」
 言う上田に、笑って答えるミカ。
「って、あたしも誕生日一緒なんだけどね」
「そうなんですか。おめでとうございます」
「おめでとう」
 上田と下田からのお祝いの言葉。
「勿論、リスナーの皆は知ってるよね〜? 二人は何かプレゼントしてくれないのかな〜?」
「え、あーっと」
 考え込む上田。
「プレゼントか。俺からの愛」 
 下田からのプレゼントは、受け取り拒否のミカ。
 さんざん悩んだあげく、出た答えはこれだった。
「誕生日、来月なので、来月に!」
「えー」
 ミカの不満の声。
 しかし、司会者とガラスの向こうにいるスタッフ全員は問題を先送りにすることが出来、満足げだった。


「本日二人目のゲスト、黒曜・ブラッグァルドさんです、どうもよろしくお願いします」
 上田の紹介を受けて黒曜・ブラッグァルド(fa0038)が自己紹介をする。
「ども、ギタリストの黒曜・ブラッグァルドでーす♪ 今夜は宜しく!」
「よろしくー」
 言いながらブラッグァに頭を下げる下田。
「ブラッグァルドさんは、ギタリストと言うことですけれど、今はバンドを組んでいると聞いたんですが」
 資料を見ながらの上田の言葉。
「ああ。今、バンド組んでて『NiTRo』っていうんだけど、この前ゲリラライブしてきたよ! すっごい楽しかった!」
 ブラッグァが思い出しながら言うグループメンバーたちとの想い出。
 皆でダラダラ過ごしたり、ベッドから落ちてメンバーを潰してしまったり、ある意味、修学旅行か、部活動の合宿かというような、漫画な事態が実際に起こっていたのだ。
「ダラダラか。いいなぁ」
 うらやましがる下田。
「いや、だって夏って暑いと何もする気が起きなくない? ‥もう若くない‥とかじゃないよね?」
「確かに暑いとやる気はなくなりますね」
「えー? 十分若いけどな。水着姿なら、もっと若いと思うぞ」
 一人頷く下田。
 それを見て、ブラッグァが不安になった。
「‥水着?」
「ああ、こいつの妄言は聞き流してください」
 相方に妄言にはっきり言う上田。
「ああ、ありがとう。でも、お、俺だってまだ若いから気にしなくていいよね、ね!?」

「そろそろ、終わりなので、先ほど紹介にあったNiTRoから一曲、いいでしょうか?」
 上田の言葉に、頷くブラッグァ。
「じゃあNiTRoの新曲をお願いします。ゲリラライブすっごく楽しかったから、またライブしたいなと思ってる。ああ、今度はゲリラじゃなく、ちゃんとしたライブで弾いてみたいかも‥‥何事も経験ってね♪」
 ノッて来たブラッグァはイントロ中もしゃべり続けた。
「あ、そうそう、こんな俺ですがプロダクションのリベライトをやってます。できればご贔屓に♪」
 最後まで言い切ったブラッグァ。
 彼のMCはイントロ終了と共に終わるナイスタイミングだった。


●第三週
「今月、初の男性ゲスト! 俺のハーレムならず!」
 紹介になってるようななっていないような、下田の台詞。
 早河恭司(fa0124)は苦笑しながら、マイクに立つ。
「俺、帰ろうか?」
 笑う恭司に、同じく笑いながら首を振る上田。
 ちなみに、下田は頷いていた。
「蜜月の早川恭司さんです。よろしくお願いします」
 下田を殴りながら、上田が紹介する。
「はい。どうも。よろしく」

「つまりパパって言われるのが悩みなんですか?」
 上田の言葉に頷きながら付け足す恭司。
「あとホストとかも」
「パパよりホストのほうが若造のイメージがあるよな」
 全く関係ないことを言い出した下田が続ける。
「じゃあ、まだ若いからホストのほうがいい?」
「いやいや、それ、どっちも違うから」
 否定する恭司だが、その原因を聞かれると、言動が問題ということが発覚。
 結局、下田に持てない男の敵と、強烈にいじめられたのだった。

 夏の想い出や、普通らしさの主張。
 さらには、花火の事も話し合った後、秘蔵音源の話になった。
「それでは最後に、その秘蔵の曲を、かけさせてもらっても良いですか?」
「ああ、お願い。これは、一応おれ個人の曲なんだけど、タイトルは星って言うんだ。皆さん、聞いてください」
 今までの騒がしさとは対照的に落ち着いたロックバラードが流れ出した。


「はぁじめまして、こんばんはー! いつも聞いてる番組に、あたしが出演できるなんてっ!! と超ハッピーね♪ あ、これでも緊張してる方なんで、上田お兄ちゃん、下田お兄ちゃん、どーぞお手柔らかにお願いしまっす☆」
 のっけから元気がいいラム・セリアディア(fa3004)。
「うむ、下田お兄ちゃんがお手柔らかにしてやろう」
 負けていない下田。
「えー、とりあえず、ご紹介します。二人目のゲストのラム・セリアディアさんです。こんばんは」
 唯一、きちんと番組を推める上田。
「はい、こんばんわ。アメリカ生まれのアメリア育ち、日本大好き! ろっくしんがーのラム・セリアディアでっす!」

 ラムが言う日本の夏。
「縁日とか、浴衣着て行ったことあるの!」
「縁日か。俺は輪投げ派だな」
 誰も聞いてないのに自己主張する下田。
「あたしは、綿飴、金魚すくい、あと射的かなー。射的もねー、手を伸ばすところが憎いっ。もうちょい背があったら可愛いヤギのぬいぐるみ取れたのにー!」
「ラムは小さいからなぁ。普通にお子様に見えるし。よし、下田お兄ちゃんが手取り足取りいろんな所取りながら教えてあげよう!」
「ほんとー? やったー」
 喜んでいる下田とラムを見ながら、しみじみ言う上田。
「‥なんか、夏になってから、下田の株が大暴落してる気がするな」

 話は続いていき、夏の予定の話題になった。
「夏の予定はですねー、こっそりゲリラライブをする予定です。場所は当たり前だけど、内緒☆」
「ゲリラライブ流行ってるねー。でもちゃんと行政の許可取っておかないと、捕まるから気をつけてね」
「はーい」
「ライブで歌うのは未発表曲『scratch on skin』と『OH! 演歌fromAOS』の2曲!どちらも、魂のこもったロックなのよ!」
「未発表曲なんだ。じゃあ、今日は流せないかな?」
 ラムは少し悩んだ後に言った。
「上田お兄ちゃんに頼まれたら嫌とは言えないね。しょうがないなぁ。じゃあ、今日は特別に少しだけ、アカペラで」
「アカペラで?!」


●第四週
「8月も最後の週のゲスト、まず一人目はこの方です」
 上田の合図で、千音鈴(fa3887)が喋り出した。
「初めまして! 歌・演奏・お芝居とマルチアーティストを目指し頑張り中の千音鈴です。気軽に『ちー』って呼んでね」
「よろしくお願いします。ちーさん‥‥でいいのかな?」
「よろしくな、ちー」
「はい、今日はよろしくお願いします。あ、そうだ。下田さん、番組のサイトの写真見ましたよ」
 ちーの言葉に即座に反応する下田。
「まだ消してなかったのか、あれ!」

 ライブハウスの話題から、舞台の話まで、一通り話し終えたあと、夏の想い出の話になった。
「夏と言えばアレよね‥‥」
「あれ?」
「そう、怪談。 あれは去年かしら。眠ってたら急に体が動かなくなって、それから何故か、ぴちょん‥ぴちょん‥と水音が‥‥」
 下田の方を見ながら語り出すちー。
「雨が降ってる訳でも近くに水道がある訳でもないのによ? そしたら足がヒヤリとして‥‥‥って事があったわね」
「え? 続きは?」
 上田が尋ねた。
「まぁ、それは‥‥放送では言えないことかしら」
 にこりと言い放つちー。
「なんだよ、それー」
 不満げな下田。
「‥‥‥だって、下田さん。あなたの後ろに‥‥」
「ちょちょっとまった。ラジオ局とかでそれ、洒落になってねーから、うわー、なんでこっち見るんだよ」
「えー? 視線は気にしないで。私、瞳の色が珍しいからかしら。時々‥‥ね」
 とてつもなくうれしそうなちーだった。


「どうも。本日の二人目のゲストです」
「お耳にかかれて光栄です。アドリバティレイアの明石丹です」
 ニコニコ顔の明石 丹(fa2837)。
「えーと、とりあえず男一人でごめんね下田さん?」
 しかし、下田はほっとしながら言った。
「男でもいい。素直で優しいゲストがほしかった」

 夏の想い出の話が終わり、話題は年齢の話へ。
「御無沙汰してる間に三十路突入しました。男は三十からって思ってたんで、かなり嬉しかった」
 渋いことを言うマコト。
「30代が働き盛りって言いますもんね」
「そうそう。でも、実際なってみると二十代の頃とそんなに変わらないけど」
 苦笑しながら、マコトが続ける。
「三十路ってすごい大人のイメージありましたしね。まだまだ遊びますよ。オンとオフ上手に両立できる本当の大人になりたいです」
 同じ男と言うことで思うところがあったんだろう。大人な三十歳宣言に拍手をする司会者二人。
 そこへ、さきほど登場したちーが乱入してきた。
「三十路祝いにやってきましたー」
 ちーが入ってくると、下田が騒ぎ出した。
「ぎゃーでたー。おばけー」

「じゃあ、最後に、リバティの曲で締めてもらっていいですか?」
 上田が言い、マコトが受ける。
「わかりました。では、夏本番、短夜もこの曲で燃えてください、アドリバティレイア『夏夜 −Midsummer eve CD−』!! 聞いてねっ」