TJSラジオ収録9月アジア・オセアニア
種類 |
ショート
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担当 |
うのじ
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
5.5万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
09/04〜09/06
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●本文
「『サンダージェットストリーム』」
二人の男がタイトルコールすると、それに続いて、番組のテーマソングが流れた。
しばらく、そのテーマソングが流れた後、それぞれの自己紹介が始まる。
「こんばんわ。サンダージェットの上田と」
「下田でーす‥‥って、暑い!」
「いきなり、それかよ! ちゃんと番組の説明してから近況話にするぞ」
「へーい」
上田と下田と名乗った二人が繰り広げる軽快なトーク。
上田のほうが番組の説明を始めた。
「この番組は、旬でロックな人物をゲストに登場して貰い、今を語って貰おうと、いう番組になっています」
「まぁ、それはあってる」
偉そうに言う下田。
「ライブやアルバムの宣伝や、チケットの前売りとかもあるので、要チェックだ!」
「‥‥それもあってる」
「そのほかにも、ゲストから、好きな食べ物や愛読本などなど、今、秋を体中で感じることが‥‥」
「それが違う!!」
先ほどまで頷いていた下田が叫ぶ。
「‥‥なにが違うんだよ? もう9月で秋だから、トークテーマは『あなたは何の秋ですか?』にするって‥‥」
「だから、そこが違うんだよ。もう秋? この蒸し暑いのにか?! 今は、暑いが残るとかいて、残暑! まったく秋の気配を感じないだろうが」
はぁ、と大きくため息をつく上田。
「あのな、トークと料理って言うのは、季節の半歩先に行くのが常識なの。わかる?」
「半歩先?」
「そう、そうやって季節を先取りしていくのが、一流の‥‥」
「ああ、俺、まだ一流じゃないから」
上田の説教を真っ向から否定する下田。
「‥‥‥じゃあ何か? 9月だけど、夏の話をしろっていうのか?」
「なに切れてるんだよ。いいだろ、夏の話をしたって。夏にはお祭りもあったし、その思い出を聞いてもいいだろ?」
「切れてねーよ。まぁ、確かに、そう言うのもありだな」
頷く上田。
「だろ? ほらみろ」
へへんと、胸を張る下田に向かって、上田が話を続ける。
「じゃあこうしよう。この夏の思い出や、秋について語ってもらう。他にももちろん、活動状況や宣伝もしてもらうってことで」
「おまえ、どうしても秋は入れたいのな?」
「いや、だからな、料理とトークは半歩な?」
上田のお説教が続き、そのままCMに流れ込んだ。
CMが終わり、司会の二人も落ち着きを取り戻す。
「まぁ、そういうわけだから」
下田の言葉を受け、上田が続ける。
「今週のゲストはこの方でーす!」
●リプレイ本文
●第1週
「本日のゲストは、アマラ・クラフトさん。よろしくお願いします」
紹介されたアマラ・クラフト(fa2492)は律儀に頭を下げたあと、マイクに向かってしゃべり出す。
「皆様、今晩は。‥流浪のギタリスト、アマラ・クラフトです。‥宜しくお願いします」
静かに切々と語るアマラ。
「充電期間をおいての満を持しての活動再開ですね」
「‥はい、最近まで‥長い休暇を頂いてました」
「じゃ、その話はCMの後で!」
なんと、その場をまとめたのは下田だった。
「‥いや、しゃべるタイミングがここしかなかった」
休暇中の座禅修行や四国八十八カ所巡り、そして、秋の紅葉の話の後、仕事の話に入る。
「さっき言ってたけど、休暇中に作曲とかしてたんだよね?」
「はい。えっと、作った曲、今度、ギターのゲームの曲を提供しましたので、放送されている時にはどこかのアミューズメントパークでPLAYできるかもしれませんね」
話も進み、仕事の話になった。
「下田は、ゲーセン行くよな?」
「行くよ。音楽物も最近はカードが1枚になって便利になったし」
「ギターも?」
「上手くないけどな。アマラの曲は難しい?」
「‥和風ロックの二分位の短い曲が二曲あるので、どちらかなら。五分位の長い曲が一曲あるのですが‥それは難しいかも。‥‥あ、隠し曲なので暫くは発表しないで下さいと言われたの忘れてました‥」
「まぁ、そこら辺はカットするからへーきへーき。やってみるかな」
しかし、カットされなかったりもする。
ゲームの話の後、最後にアマラが締める。
「皆様、聴いて頂き、有り難うございます。‥挿入曲『黄泉楽曲第一章【償い】』を是非PLAYして下さい」
「ゲスト二人目は、アーティストの千音鈴さんです。どうも、先しゅ」
上田の台詞が途中で遮られる。
「また来たのか、このお化けー」
下田の台詞に拳が飛ぶ。
「おはよーございます、アンド、こんばんわー! 先月に引続き、超元気アーティストの千音鈴です。よろしくね。お化けなんて言ったら殴るわ」
ルンルン気分の千音鈴(fa3887)に、下田が言う。
「言う前に殴るなよ!」
「言う前に言うからいけないのよ」
負けずに言い返すちー。
「まぁいい。先月の借りは今日、返す!」
「先月じゃなくて、先週。ほら、先週来てくれたでしょ?」
「??」
ハイスピードで暴走する二人にため息をつく上田。
「‥‥先月の収録分、放送が先週だったから」
上田の今にも倒れるかのようなか細い声に、ちーは頷く。
「‥‥二週連続で、二人の顔が見れるなんてうれしいわ」
夏の思い出のスポーツ大会、『colorFull』のレコーディングの話に、アニメの話。
そして、笑顔の除霊本のプレゼント、と順調に収録が進んで行く。
最後の締めの前におもむろに本で素振りをはじめる下田。
「さて、せっかく本も貰ったし、手始めに『凛』あたりを除霊しないとなー。貰ったこの本の、角で」
どうやら、振り下ろされる対象はちーのようだ。
「上田さーん」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと止めますから」
「息の根を?」
「え?」
ちーのさりげない台詞に疑問系で返す上田。
「‥そ、それはともかく、最後に一曲お願いします」
「はい。新曲で、秋らしい優しいバラードの『桂花』です。これからも応援してね!」
優しいイントロからの曲が流れる。
マイクがオフになったスタジオでの惨劇はリスナーには届かないのだった。
2対1になった時点で下田の負けなのだが。
●第2週
「お早う御座います〜! あれ? それとも今晩は? こんにちは? まぁいいや! BLUE−Mの悠奈です!」
悠奈(fa2726)に続いて星野・巽(fa1359)の挨拶。
「あぁもう。悠奈、それじゃ何の挨拶か分からないよ? すみません、騒がしくて。BLUE−Mの星野巽です、宜しくお願いします」
「こちらこそ。というわけで、今日のゲストはBLUE−Mのお二人です」
上田の紹介を受け、お久しぶりーと騒ぐユーナ。
「元気があってよろしい!」
妙に素直な相方に警戒をする上田。
「なにがあった?」
「‥タッツーからもらった水羊羹が美味くて」
「買収?!」
「タッツーって誰?!」
上田とユーナが突っ込み。
ユーナのほうはハリセン付きだ。
「最近殴られてばっかり」
「ああ、すいません、悪気はないんですよ。ほら、悠奈、謝って」
番組が近況報告になるとタツミが焦り出した。
「最近、うれしいのは、可愛くなったって言われる事かなぁ?」
「うん、確かに綺麗になったよね。瞳の奥が輝いてるっていうか。何かあったの?」
「化粧が美味くなっただけじゃねーのー? ‥‥あれ?」
突っ込まれてもいいように身構えていたが、ユーナからの突っ込みはなかった。
「‥それは、その‥恋し‥」
「ゆ、悠奈と一緒に『SartoDisign』というファッション雑誌のモデルをしたんですよ!」
割り込んでくるタツミ。
「え? ‥ああ、モデルですもんね」
「はい。それが本業なんですけれどね? 最近は忙しくて、なかなか仕事ができなかったんですが」
「それは大変ですね。ところで、恋って」
上田が話を戻す。
「近々発売になるので!」
がんばって戻さないタツミ。
「お兄ちゃんうるさいよー」
ぺしぺしとハリセンを振り回すユーナ。
「今ね、好きな人が居て。一見ワイルドなんだけど‥‥照れ屋さんなんです」
爆弾発言を止められなかったタツミが肩を落とした。
恋の話はそのまま、ファンと恋人の話や、タツミの女装や男の恋人疑惑と話は続いていく。
「いや、なんか夏の思い出はいっぱいあったようで」
何とも言えないコメントをする上田。
「いや、そうじゃなくて、本当に、罰ゲームで‥‥」
タツミの必死の説得も下田に流される
「それはともかく。秋の予定とかは?」
「秋はライブの予定かな? 地味に活動してるからBLUE−MのHP要チェックだよ!」
ユーナの元気な声に、タツミも営業モードの声に戻る。
「はい、うちの女帝陛下こと姉が帰国しますので、ライブに力を入れたいですね。プロダクション『ブルーム』も力を入れていくので宜しく。‥‥そう言えば千鈴音さんも同じ事務所ですよ?」
「なにー!? おまえもか、ブルータス!」
今にも暴れ出しそうな下田を見ながらユーナがマイクに向かう。
「さて、下田さんが暴れ出す前に、曲紹介しちゃいます。じゃ、夏バテさんもこの曲で元気になってね! 今日はどうもありがとうございました。 『羅針盤』どぞ」
●第3週
第三週のゲストとして登場したのはラシア・エルミナール(fa1376)と嶺雅(fa1514)の二人だった。
「はーい、お久しぶりデス! 密かにサンダージェットをレギュラーから引きずり降ろす計画を立ててたんだけど」
レイの発言に苦笑する司会の二人。
「とりあえずお約束で こんにちはー! あ、でも今回は時間的にも業界用語のおはようかな!? flickerの嶺雅デス。今回は同じくflickerのボーカル&ツッコミ役でハリセン所持のラシアと登場ー! ヨロシクネー!!」
「あたしゃ突っ込み担当かい」
ラシアの声に、とっさに下田の陰に隠れるレイ。
「まったく。まぁ、ともかく、こんばんわ。ラシアです。今回はちゃんとレイと一緒なわけで、7月の発言は冗談でした」
「えー。俺、週刊誌の記者の友達にたれ込む所だったのに?!」
ラシアのハリセンに、スパコーンと殴られる下田。
「‥‥三週連続だ。暴力はんたーい」
「結局海に行ったんだよなあ。水着も2着買っちゃったし」
「おおっ!」
歓喜の声の下田に、水着は持ってきてないからね、とラシア。
「写真ならあるケド」
「おおっ!」
見せてあげないけどネ、とレイ。
「結局泳がなかったしね。この前買った大型バイクで行ったんだけど。ああ、運転はレイに任せてた。まだ遠出するのはちょっと危ないからね」
「ウン。海では、ヨットに初めて乗った! ラシアとらぶらぶしながら砂でお城作ったー! 以上デス。それ以外は‥‥仕事か引き篭りしてた! いつも通り一度も泳がずに夏を過ごしたヨ」
「泳げないからな」
下田のズサリと刺すような突っ込みに、反撃をするレイ。
「そういえば、皆のを聞いてばっかりのサンダージェットは遊びに行かなかったのー? 下田サンなんて頑張ってナンパとか水着ウォッチングに精を出して捕まっていそうなものだケド」
「‥‥仕事で忙しかった」
「海には行ったけど、俺たちも行っただけ。下田もナンパしてたけど失敗してたし」
強がった下田の言葉を即座に否定する上田はそのまま尋ねる。
「大型バイク、乗るんですか?」
「ああ。結構面白いんだけど、ライダースーツが蒸し暑いのが玉にキズでさ」
ラシアが苦笑しながら答える。
「確かに、これからの時期が良いかもしれないですね」
秋の話題にスムーズに繋がっていった。
食欲の秋ではラシアが料理が出来るという事実も判明し、恋愛の秋ではレイがきちんといじめられた。
「最後に仕事のことなんですけど。‥‥さっきの話の続きで将来のことも聞いてみたいけどね」
「仕事ね。あたしは、最近ソロで動いてるし、歌もご無沙汰かな。そろそろ復帰するつもりだけど」
「俺も。flickerとしての活動もがんばろうと思ってるヨ」
「じゃあ、次はflickerですか?」
「バトザロもね、あそこからflickerが始まったわけだし、最後に出たいと思ってるし」
「なるほど。それでは、flickerの活躍、期待してます」
「ハーイ、期待しててネ」
「今日はありがとう。また、再来月かな? まぁ、近いうちに」
●第4週
「今週のゲストは、歌手の雛姫さん」
「雛姫です。トーク番組は初めてなので少し緊張しています。‥‥上田様、下田様、どうぞお手柔らかに。よろしくお願いします」
ぺこり、と頭を下げる雛姫(fa1744)。
「素直な天使登場! 今回は殴られなさそう!」
狂喜乱舞する下田。
「なぐる? ですか?」
首をかしげるひなをよそに、平和を実感する下田だった。
「わたくしは‥ネタの秋です」
断言するひなに、固まる二人。
「雛姫ってお笑い? なんでネタなんか書いてるんだ!?」
「はい。秋と言えば一面の紅葉、澄んだお空に輝く月、茜雲に赤蜻蛉‥綺麗な風景がいっぱいですよね。楽しい行事もいっぱいで、詩や曲の題材を探すにはもってこいの季節ですから、ネタの秋です」
るんるん気分の雛。
「なるほど。歌を作る季節ですか」
上田の言葉に大きく頷くひなに、今度は下田が口を開いた。
「紛らわしい言い方、するなーー」
「え? す、すいません。あっ、音楽の秋って素直に言えばよかったでしょうか?」
「罰として、お兄さんとデー‥」
「ちょっと待っター」
収録中には開けないはずの扉が開き、下田の言葉を遮る。
扉から現れたのは、クマの人形で顔を隠しながらのレイ。
「‥‥嶺雅さん?」
上田の言葉に、首を振るレイ。
「嶺雅じゃないヨ。一人で心細いであろう雛姫を、下田サンから守りに来た、サンダージェットの良心。クマジェット!」
「そうだったんですかぁ」
頷く雛を信じられないという目で見る下田。
「信じるなよ!」
「でも、ご本人さんが違うと言っておられますし」
「ソウソウ」
「発音に特徴ありすぎ!」
「‥‥そうそう」
「治すな!」
暴走気味の二人において行かれた上田とひなの目があい、上田が苦笑すると、釣られるようにコロコロと笑うひな。
いつの間にか下田とぬいぐるみクマの戦闘が繰り広げられていた。
騒ぎも一段落し、夏の思い出も語り終わり、最後になる。
「では、最後に曲を流して頂けますか? バトザロで歌った思い出の曲【happiness】オリジナルバージョンを。リスナーの皆様へ愛をこめて」
イントロが流れる。
「今日は雛姫さん、ありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました」
二組目のゲストは、亜真音ひろみ(fa1339)だった。
挨拶の後、近況の話になると、少し畏まるひろみ。
「えっと、実はちょっと、このラジオを通してファンの子に報告したい事があってね。いいかな?」
「いいですよ」
頷く上田。
「えー、照れ臭いけど、その、先月、結婚したんだ」
おおーとわき起こる拍手。
司会の二人からの祝福に、ありがとうと素直に受け取るひろみ。
「相手は同じプロダクションに所属する人で風のような人、あたしの不良だった昔も全て受け入れてくれてさ、会った時から今も変わらず接してくれてる」
息も吸わずに続ける。
「結婚した事で今までの唄と変わってくるかもしれないし、変わらないかもしれない、それでも今までのファンの子にはずっと応援し続けてほしいと思ってるよ」
ひろみの言葉を受け、上田が言う。
「おめでとうございます。ファンも喜んでると思いますよ」
「そうかな。ありがとう」
上田の言葉に笑顔で応える。
「‥‥なぁ、やっぱ、デキちゃった結」
ゴン! この収録中、一番容赦のない攻撃が下田を襲った。
「亜真音さんは、今、幸せですか?」
「ああ」
上田の質問に少し照れながらひろみが答えた。
栗パフェなど秋のスイーツの話や、自主制作映画の話も終わり、音楽活動の話になった。
「さっきの映画の演技の勉強のために一ヵ月ぐらい音楽活動からは遠ざかってたんだけど、これからはまた活動を再開させるよ、青空POPsとか」
「秋や冬にふさわしい心が温まる幸せな曲、期待してますね」
上田の言葉に頷くひろみ。
「今日のゲスト、幸せ一杯の亜真音ひろみさんでした。ありがとうございました」