芸人プロレスごっこ王6南北アメリカ
種類 |
ショート
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担当 |
牛山ひろかず
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芸能 |
フリー
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獣人 |
フリー
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難度 |
やや易
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報酬 |
0.7万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
04/11〜04/13
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●本文
プロレスごっこ──それは、素人によるプロレスの真似事でしかないが、ここにはそれを魅せる域にまで昇華した番組があった。基本レスラーに扮する芸人が、様々な物や者を相手にプロレスをしているかのように見せて笑いを誘う。ただそれだけのことなのだが、小モノを使ったボケをベースとする、一人芝居に一発芸、リアクション芸にヨゴレと、お笑いの基本要素の散りばめられた、芸人のワンダーランドなのである。もはやプロレスどころか本来の意味でのプロレスごっこからも遠くなっているが、それはそれなのである。
TOMITVのある会議室に、芸人プロレスごっこ王選手権のスタッフが集められていた。そこへプロレスごっこの一番えらい人がワーグナーをバックに、物々しい雰囲気で姿を現す。
「 諸君、私は博打が好きだ。
諸君、私は博打が好きだ。
諸君、私は博打が大好きだ。
競馬が好きだ。競艇が好きだ。
競輪が好きだ。オートが好きだ。
スロットが好きだ。ルーレットが好きだ。
バカラが好きだ。チンチロリンが好きだ。トトカルチョが好きだ。
場内で、場外で、カジノで、賭場で、
ノミ屋で、ブックメーカーで、ベガスで、マカオで。
この地上で行われる、ありとあらゆる賭博行為が大好きだ 」
ここで一息入れるが、突然の演説をはじめてしまったえらい人に、スタッフ一同ポカーンとしかできないでいる。
その様子を感動で身動き一つできないと考えたえらい人は、なおもつづけていく。
「 うずたかく積まれたチップが、ディーラーの投げ入れたボールに吹き飛ばされるのが好きだ。
本命がゴール直前で落車し、ハズレ車券を空中高く放り投げてパラパラと舞い散るときなど心が躍る。
キャリーオーバーされた6億円を狙い撃ち、外すのが好きだ。
悲鳴を上げて鉄火場から飛び出し、追ってきた若い衆を振り切ったときなど、胸がすくような気持ちだった。
BARを揃えたスロットの横で、コインを飲み込まれつづけるのが好きだ。
恐慌状態の新人がフライングしてしまったときなど、返還に救われて感動すら覚える。
敗北主義者を横目に街金に入っていくときなどはもうたまらない。
渾身の予想がハズれ泣き叫ぶ私が、適当な予想のビギナーズラックに薙ぎ倒されるのも最高だ。
哀れな抵抗者たちが帰りの交通費で健気にも立ち上がってきたのを、本命があっさり勝って木端微塵に粉砕されたときなど、絶頂すら覚える。
ディーラーに滅茶苦茶外され、練炭を持って樹海に入っていくのが好きだ。
手元に帰ってくるはずだった賭け金が吹っ飛び、取り返そうと倍賭けに負けつづけていく様は、とてもとても悲しいものだ。
異常投票に押しつぶされ、単勝のオッズが複勝のオッズを下回るのが好きだ。
積み込みがバレて腕をへし折られるのは、屈辱の極みだ。
諸君! 私は博打を、地獄のような博打を望んでいる!
諸君! 私につき従うスタッフ戦友諸君! 君たちは一体何を望んでいる? 」
「博打はマカオで懲り‥‥ぐはっ!」
えらい人に問いかけられたスタッフが素直な気持ちを答えるが、当然の如く鉄パイプでの制裁である。
「 さらなる博打を望むか?
情け容赦のない、背中の煤けるような博打を望むか?
有り金の限りを尽くし、女房を質に入れて流す劇画のようなギャンブルを望むか? 」
「いや、だから望んでは‥‥ぐはっ!」
なおも抵抗を試みるスタッフだったが、鉄パイプ一振りで黙らされる。
「博打! 博打! 博打!」
惨劇を目の当たりにして、仕方なくえらい人に乗っかるスタッフ一同。
「 よろしい、ならば博打だ!
我々は満身の力をこめて、今まさに振り降ろさんとするツボ振りのツボだ!
だがマカオの暗い闇の底で1ヵ月半もの間堪えつづけてきた我々に、ただの博打ではもはや足りない!!
大博打を!! 一世一代の大博打を!! 」
「‥‥‥‥」
こう高らかに宣言されてしまっては、スタッフはただただ黙っているしかない。それを例によって感動で息すらできないと考えたえらい人は、なおもつづけていく。
「 我らの賭け金は、わずかに一個大隊、百万に満たぬ実弾に過ぎない。
だが、諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している。
ならば、我らは諸君と私で総力十億と一円の賭け金となる! 」
「どういう理屈でそうなるのかさっぱり‥‥ぐぼはっ!」
このままではまたヒドい結末に終わりそうだと割って入ったスタッフだが、その場で鉄パイプによりヒドい目に遭ってしまう。
「 最後のプロレスごっこ大隊、大隊指揮官えらい人より全スタッフへ! 目標、米国本土ラスベガス上空!! 第二次番組制作費億倍増作戦、状況を開始せよ! 」
「‥‥サー、イエッサー!」
こうして、第5回のマカオにつづいてベガスという、しかも現地集合現地解散という経費をとことん賭け金に回す仕様で、第二期芸人プロレスごっこ王選手権ランキング戦の第6戦がスタートするのであった。
参考例:
・軟体レスラーvsボストンバッグ:身体の柔らかい芸人が、固め技という設定でボストンバッグの中に入っていき、ファスナーを内から閉めたところで、レフェリーストップ、ボストンバッグの勝ち。
注意:
・アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスで収録を行います。放送は日本でも、ロケは自腹で現地集合現地解散です。
・『ラスベガス』をテーマに試合をしなくてはなりません。『ラスベガス』から連想できないこともないものであれば、どんなに遠くても構いません。
・ポイントはプロレスごっこの一番えらい人の独断と偏見によってのみ与えられます。すばらしい、おもしろい、えろい、えらい人に媚びる、視聴率が取れる等、一切関係ありません。
・ランキングによる2代目プロレスごっこ王が決まるのは、一応今月中を予定していますが、どうなるかは不明です。
・とりあえず現在はポイントのインフレにはなってませんが、最終的には一発逆転のバラエティのノリになるので、そういうのに怒らない人募集です。
・プロレスごっこは安全第一です。海外とはいえ、死亡、怪我、流血、発砲は避けた方がいい気がします。
ランキング(第5回分まで)
1位 百鬼レイ(fa4361) 10pt
2位 DarkUnicorn(fa3622) 8pt
3位 白海龍(fa4120) 7pt
3位 阿野次のもじ(fa3092) 7pt
(第3回は、諸般の事情により全員0ptとなっております)
過去の放送のスケジュール(最近5回分)
・第1回 02月10日 08:00〜
・第2回 02月13日 07:00〜
・第3回 02月16日 07:00〜
・第4回 02月19日 07:00〜
・第5回 02月22日 07:00〜
●リプレイ本文
ついにアジアを飛び出し、北アメリカ大陸にまで進出したプロレスごっこ。それだけに、たどり着く前に息絶える者も少なくなかった。
まずは、えらい人の『目標、米国本土ラスベガス上空』という言葉を文字通りに解釈し、それに相応しい登場の仕方をしなくてはとの強迫観念に駆られてしまったヨシュア・ルーン(fa3577)である。
「えらい人と生け贄を、どうやってあの砂漠の鋼鉄の城塞に送り込むのだ? 大型艦船? NON! 時間がかかりすぎます。収録期間内にベガスにたどり着けるとは思えません」
ヨシュアはすでに飛行船に乗ってはいたのだが、それでも何を使ってベガスに乗り込むかを考えていた。
「小型快速舟艇? NON! そもそも、ベガスに河が流れていません。砂漠の熱砂の嵐に耐え切れるとは思えません」
そして、乗り込んだ飛行船の名はヒンデンブルグ。どういう末路をたどるか丸分かりであるが、ここは生暖かく見守るのがエチケットだ。
一方、わらの家の兄は木の家の弟に助けを求めるとばかりに、ついついその飛行船に便乗してしまったサトル・エンフィールド(fa2824)。
「TOMITVには、あまたのイロモノたちがいる。彼らを見ると、僕は思うのだ。彼らは本当にイロモノを望んで存在するのか?」
木造家屋はよく燃えるなぁと火をつけながらも、哲学的な思考に飛んでしまっていた。
「彼らの多くはお笑いを望む、泥まみれのヨゴレを。それはもはや、嗚咽や渇望に近い。それは彼らがギャグコメディを望むのではなく、生を望む絶叫なのだ」
自らも実況芸人というイロモノであるサトルだが、そのサトルをもってしても別格な存在のえらい人へと思いを馳せる。
「えらい人、あの男は幾クールを超えてきたのだろう。幾千幾万回の人々の顰蹙を買ってきたのだろう。もはや彼には何もない。予算もスタッフも個室も、出演者の心も視聴者の心も。マカオからベガスへ。何から何まで消えてなくなり、オケラになっても賭け、賭け、賭けつづける幽鬼‥‥ぼくにはね、ヨシュア。えらい人が、あのおそろしいヨゴレの世界を統べる不死身の化け物が、ひどく哀れな、哀れな弱々しく泣き伏せる童に見える」
そして、早くもえらい人の負けを読み切るサトル。だが、えらい人が敗れ去るのを見る前に、することが一つ残っていた。
「僕はベースジャンプをする。だから、ヨシュアはバンジーをするといいよ。ノーロープだけど」
そう言い残し、炎上を開始した飛行船から一人パラシュートで脱出してしまうサトル。
「‥‥つまりは、この短時間に砂上の楽園のラスベガスに立つコトのできる方法を‥‥あ、方法と書いてルールと読む、ね」
対するヨシュアもセリフ上は余裕あり気だったが、投身自殺か焼身自殺かを選べといわれて、どちらかを選ぶ余裕まではない。
「飛べ! 飛べ! 飛ぶんだ、ブルーダー。飛んじゃえ! 飛んじゃいなよ!」
パラシュートでゆっくり降下するサトルが、双眼鏡で眺めながら勝手なコトを言っているが、
「そんなルールは‥‥ありませんね!」
きっぱりと何もかもをあきらめてしまうヨシュア。
そして、飛行船は業火に包まれていく。ヨシュア・ルーン、リタイアだー。
一方、陸路を選んだのは樋口愛(fa5602)である。実弾はギャンブルに取っておくと、ヒッチハイクでの移動である。
「ふっ、こんなときのための肉体言語! 指を立てるだけでいいとは、簡単すぎるわ!」
言葉とは裏腹に立てる指が分からず、中指を立ててボコボコにされたり、複雑に立てた指の織り成す影絵に夢中になって日が沈んでしまったりしつつの樋口。
「‥‥ラスベガスにたどり着けたら、俺の勝ちだ」
いつしか、番組に出られるかどうかの大博打になってしまっていた。が、なんとかベガスまでたどり着くことに成功する。
「なんだ、俺はやればできる子だったのじゃあないか」
一人愉悦に浸っている樋口だったが、すでに運を使い果たしてしまっているコトには気づかない。
こうして早くも二人のリタイアを出していたが、たどり着けたからといって、安心してはいけない。控え室では、ウォーミングアップがてらのギャンブルがすでにはじまっている。
「最初に言っとこう。勝ちを知らない博打に価値はない」
豊浦まつり(fa4123)が、すでにスロットの前でむずかしい顔をしているえらい人を指差す。
「というわけで、ちゃんと勝ちの味を知った上で、それから出陣してもらおうか」
脱衣麻雀をシュートで仕かける豊浦。これに、早速ドワーフ太田(fa4878)、磐津秋流(fa5271)、樋口が乗っかる。
麻雀番組ではないので途中は一切省略し、次の瞬間映ったのは素っ裸の太田だった。脱衣の名に恥じず、ちゃんと身ぐるみをはいだようだ。
「取り合えず負けの辛酸を嘗め尽くしたなら、次こそ勝ちを知らないと‥‥ね。存分に勝ってくるといいよ」
ポーンと放り出すかのようにカジノへ送り出す豊浦。一糸まとわぬ太田がよろよろと出て行くが、気づけば威風堂々とルーレット台の上に立ち、今の思いをぶつけはじめた。
「ギャンブラー諸君、わしがドワーフ太田であるッ!」
無論、ナニかを隠すようなマネはしない。収録がアメリカとはいえ、放映は日本なので、モザイクはかかっているが。
「諸君、ギャンブルは最悪だ! モンテカルロ法だとかナントカ法だとか、わしはそんなことには一切興味がない! あれこれ手を尽くして儲けが出るような、もはやそんな甘っちょろい段階にはない!」
身ぐるみはがれただけに説得力抜群の太田の演説。と、その前をえらい人が何やら言いながら通りすぎる。
「こんなスロットはもう見捨てるしかないんだ。こんな台は叩き壊せ! 私には、投入できるコインなんか1枚もない。今はただレイズアンドコール、ポーカーに移るだけだ!」
えらい人が斜め上を行っていたが、太田は気にせず演説をつづける。
「諸君! わしは諸君を軽蔑している! このくだらないギャンブルを、そのシステムを支えてきたのは、諸君に他ならないからだ! 正確に言えば、諸君の中の胴元が私の敵だ!」
だが、えらい人のセリフも含めて、ごっそりカットされてしまう。素っ裸という格好はモザイクで問題ないが、政見放送を流すわけにはいかないとの判断だ。
「‥‥とまあ、こんなところじゃな。最後に一応言っておく。これが普通に放送にのったら、奴らはビビる‥‥わしもビビるッ!」
というわけで、残念ながら自らビビるコトはできなかったようだ。が、ビビっと血液の集まる事態なら起きていた。
太田の演説と時を同じくして、ミカエラ・バラン・瀬田(fa0203)も演説を開始していたのである。
素っ裸の太田に対し、瀬田の方がスケスケネグリジェを着ている分、文明的である。というか、裸にソックスやエプロンのように、一つアクセントを加えたエロスである。それ以前に、太田にエロスは求められていないのだが。
「『ベガ』とはスペイン語で『肥沃な谷』の意! 『ベガス』はその複数形!」
そのベガスではなくブライスキャニオンの模型を前に、よく分からない力説をする瀬田。
「このワタシの眼前で谷が口を開き、突起が居並び視線を浴び、観光客を集める。己に魅入らせ女体から視線を逸らさせ通過を企てさせるものを、このワタシが許しておけるものか!」
許さないとどうなるのか? 瀬田自らの肥沃な谷、すなわち胸の谷間と、その下のよりキケンな茂みに覆われた谷で、模型を見下ろすように仁王立ちして勝負となるのである。
意味不明の谷勝負をするほぼ全裸の女性‥‥日本だったら目をそらしながら早足で通過するところだが、ここアメリカはさすが自由の国。そんなオブジェすら存在していないかのように、ごく普通に相手にしていない。
だが、太田の目にはどうしても飛び込んでしまう。中指を立てて演説を締めくくった太田だったが、それ以上に下半身を勃ててしまい、こちらは連行されていく。
といっても、当局の連行ではない。ギャングの格好をした湯ノ花ゆくる(fa0640)に連行されていくのである。
ギャンブルとギャングってギャンまで同じだよね、この壷はいいものだよね、という服装はさておき、なぜか木馬を運び込んでくる湯ノ花。
「甲子園と‥‥府中2,000mには‥‥魔物が‥‥潜んでます。でも‥‥カジノの‥‥魔物の方が‥‥強いです」
魔物はさておき、木馬といっても三角木馬である。
「しかし‥‥その魔物を‥‥モノにした者が‥‥勝利を‥‥得るコトが‥‥できます。そのためには‥‥」
そう言って出されたのが、この幸運を呼ぶ木馬である。ラスベガス→ラストペガサスというコトで天馬なのだが、それが鋭角に尖っている理由なのであろうか?
無論、太田はまたがろうとはしない。だが、ここで瀬田が急に軽業師のような身のこなしで宙を舞うと、太田を木馬の上へと叩き落した。
「ここは死の谷、デスバレー‥‥」
ベガス周辺の観光なら、ブライスキャニオンだけでなくデスバレーもと考えるところだが、瀬田はその辺も抜かりはない。ちゃんと用意してくれていたのだ。
「どうせギャンブルじゃ何も変わらないんじゃよー‥‥って、わしの嗜好が変わってしまいそうじゃーッ!」
瀬田の手によって地獄へ一直線のハズが、天馬の力か昇天しそうになる太田。だが、デスバレーはそんなにアマくはない。
ブチっというイヤな音が響き渡る。
「ツキが尽きて‥‥敗れる‥‥むしろ‥‥突き破られる‥‥運命です‥‥」
残虐映像を流すわけにもいかないので、湯ノ花がキレイにまとめて、映像はつづいて身ぐるみはがれた磐津にさっくり移る。
「‥‥‥‥」
無言の磐津。だが、磐津は太田以上にキケンな男だったのだ!
「‥‥‥‥」
無言のまま、スロット台にのしかかる磐津。そして、スイッチやら何やらを連射しはじめる。ゴールドフィンガーで潮を吹かせるまで‥‥いや、コインを吐かせるまでつづくのだ。この磐津、ダテに鷹獣人ではない。鷹の意味が違う気がしてならないが、発想は瀬田の男版のようなものである。
だが、調子に乗ってピストン運動まではじめてしまったのがいけなかった。
「‥‥ッ!?」
ムリな体勢が祟り、魔女の一撃を食らったのだ。
「デスバレーで温める? 今日はオプショナルツアーが好評デスネ」
そこへ、瀬田が再び現れると磐津を担ぎ、赤く染まった木馬の上へと叩き落す。なお、太田はすでに搬送済みなのでまったく問題はない。
「‥‥ッ!」
無事磐津が声なき悲鳴を上げる中、樋口も身ぐるみはがれて放り出されてくる。
「勝ちしかないギャンブルは面白くないワケだけど‥‥負けを知った強さを見せてくるんだよ」
そう言って豊浦が最後の磐津を送り出すと、自らはスロット台に着く。先程まで磐津が攻めていた台だが、豊浦に知る由はない。
そして、樋口はといえば、再び谷との対決に戻っていた瀬田の前に立った。
「オッパイが素敵ですね‥‥じゃない。その谷の道の通り方を、俺の車で試させてくれ!」
ありもしないズボンのベルトをガチャガチャ外しにかかり、車を取り出そうとする樋口。だが、その前に瀬田にガッと握りつぶすかの勢いでつかまれてしまう。
「こんな排気量じゃ、私の谷は乗りこなせないヨ。あっちの山で修行してきまショー」
「え? ルート66をハーレーでタンデム?」
よく分からないコトを言っている樋口だったが、無事磐津と二人乗りになる。ハーレーではなく、湯ノ花のラストペガサスの上でだったが。
そこへ、ついにえらい人が現れる。
「I’m えらい人ーッ! 今回も独断と偏見でポイントによるランキングがつくゼ‥‥と行きたいトコだが、今いいトコなんだ。勝ったら発表するから、それまで待っていろ!」
だが、予想どおりというか、ついにポイント発表はないまま終わったという。