「7」ロックンロールアジア・オセアニア

種類 ショート
担当 有天
芸能 3Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 不明
参加人数 8人
サポート 0人
期間 09/15〜09/17

●本文

 古い運河沿いの鉄工場跡地を改装して作られた作られたライブハウス「7(セブン)」。
 厳ついコンクリートの外壁と大きな赤錆が浮いた鉄の扉が印象的で、来る人を拒むように聳え立つ。唯一ライブハウスである証拠と言える物は、ネオン看板ぐらいである。

「まだまだ昼は暑いが、夜はやっと涼しくなって来たな」
「そうですね」
 普通の獣人にとって日焼けは「あ!」と言う間に消えてしまうモノなので夏をなごりを日焼け跡で楽しむと言う事は人間の日焼け跡みてしみじみ思うくらいであるが、アカネや入道雲を見ればやはり夏も終わりを楽しむ事ができる。
「9月のイベントはもう決まったのか?」
「それが悩んでいまして‥‥ちょっとやってみたいモノがあるんですが、最近の子は知っているかなぁ? と悩んでいるんですよ」
 実際、浩介自身も映像で見ただけであり、直接その音楽を楽しんだ事がない。
 高校生の時、リバイバルとしてカバー曲を聞いたり、VTR等の映像としてしか知らない。
「なんだ?」
「50’sですよ。俗に言うロックンロールの類いです」
 アメリカ発祥のロック。
 ブリティッシュロックとは違い、歌って踊れるイメージが強く。
 ロックンロールと一緒行うツイストダンスは世界中を一世風靡をした。
 昭和20年生まれの親父さんの青春時代に丁度マッチするくらいだろう。

「主婦向けの番組内のニュースコーナーでアメリカのロックンロール歌手で俳優の没後50年記念CD&DVDの販売とその人のモノマネやらステージ衣装のオークションやらを紹介していましてね。たまには現代ロックの原点、オールド‥‥‥というか第一世代のロックを紹介するのも楽しいかなぁと思いまして」
 往年のオールド歌手の曲は現在のポップロックに通じるモノがあったり、平成産まれの現代っ子は不良漫画のリーゼントの原型がその歌手の髪型だったりするのを知らない者も多いだろう。
「今回は、大きいドットスタイルのスカートやら、今じゃあアニメの女の子しか見ないような大きなリボンやリーゼントとかの、ああいうコスプレと通常ダンス禁止にしている1Fのスタンド席でツイストを踊ったり‥‥まあ、その辺を考えています」
「うーむ‥‥」
 複雑な顔をする親父さん。
 実際、ロックンロールにハマったのが「7」を作るきっかけになっている。
 その分、思い入れは強い。
「まあ、いいんじゃないか?」

 斯くして「7」で「ロックンロールパーティ」が実施される事になった。


●出演者募集!
 テーマ 『HAPPY』
 グループを問わず、ソロ(奏者、歌手のみ)参加も可能。
 演奏は、タイトル・歌詞・曲は、オリジナル限定。
 ピアノ&ドラムは、貸し出し可能。
 音源を持ち込む場合・バックバンドが必要な場合は、スタッフにお申し付け下さい。
 報酬:3万円


●参加者募集!
 ライブハウス「7」にてロックンロールパーティを行います。
 50年代ファッションに身を包み、
 ロックンロール音楽に乗って大事な人と一緒にダンスを楽しんでみませんか?

 *1Fは立ち見席のみを解放、ダンスをお楽しみ下さい。
  会場内は飲食禁止になります。
  飲食可能エリア、エントランス・VIPルーム・カップルルームのみ

 *カップルルーム御利用者はライブ当日来店時お部屋に恋人へ贈るメッセージカードを置く事ができます。
 御利用になる場合は事前にスタッフにお申し付け下さい。

●料金表
『ライブチケット価格 3000円』
『VIPルーム+ワンドリンク +席料1000円』
『カップルルーム+フリードリンク +席料3000円』


「あー、バックバンドは俺か親父さん‥‥親父さんの知り合いとかになるんでよろしくな」

●今回の参加者

 fa0259 クク・ルドゥ(20歳・♀・小鳥)
 fa1376 ラシア・エルミナール(17歳・♀・蝙蝠)
 fa1851 紗綾(18歳・♀・兎)
 fa2495 椿(20歳・♂・小鳥)
 fa3661 EUREKA(24歳・♀・小鳥)
 fa4738 MOEGI(9歳・♀・小鳥)
 fa5486 天羽遥(20歳・♀・鷹)
 fa5939 祥月 暁緒(19歳・♀・兎)

●リプレイ本文

「二人に負けないよう楽しく頑張りたいと思います」
 そう微笑むのは椿(fa2495)、EUREKA(fa3661)とユニット「Rise」を組む祥月 暁緒(fa5939)。
 ローズピンクに白い水玉のサーキュラーワンピース、同色のリボンでサイドでポニーテールを結んでいる。

「今日はステージが終わったら親父さんと『お酒勝負』!」とポニーテールに黒いノースリーブのサーキュラーワンピース、胸にストロベリーキャンドルのコサージュ姿のクク・ルドゥ(fa0259)。
「懲りないヤツだな」と苦笑する親父さん。
 親父さんの女装を賭けての呑み比べでは惨敗をしたクク。
「ふ、ふ、ふ‥‥今回は量じゃなく今回は『お酒の銘柄当てクイズ』だよ」
「わー、どっちが勝つか結果が楽しみ! 勝った方にご褒美をあげるね♪」と紗綾(fa1851)。
 真紅のギターが引き立つようにと衣装は黒のサーキュラーワンピース、赤いガーベラコサージュに黒いカチューシャ姿である。

「親父さんってドラムできる?」とポニーテルに黒い革ジャンにジーンズ、ちょっとレトロなサングラスが本日の衣装のポイントらしいラシア・エルミナール(fa1376)が尋ねる。
「すまねぇな。俺はエレキで‥‥ギリギリ、ベースだな」
 残念だがドラムは出来ねぇよ。と親父さんが答える。
「じゃあ誰か他の人、いる? 演奏の手伝いをして欲しいんだけど」
「浩介だな。あいつはピアノとエレキ、ドラムが出来るんでな」
 他は俺のダチが叩けるぜ。と親父さんが答える。

「リーゼントは初めてだけど可笑しくないかな?」
 白いTシャツに革ジャン、ブルージーンズにおしゃれに決めたリーゼント、本日唯一の男性参加者である椿が呟く。
「良く似合うわ。最近のファッションもネオ50’sとか流行だそうよ?」と水色と白水玉サーキュラーワンピース、髪にリボンカチューシャしたゆーりが言う。
「しかし何とかロールと聞くとお腹空くナ‥‥」
 天羽遥(fa5486)が差し入れたチーズケーキを切ってきた浩介。
 食べていい?
 答えを聞く前に手が出る椿だった。
「構わんだろうが‥‥本人はどうした?」
 何時の間にか姿が見えないハルだった。

「ふっふ〜、パパの影響で50’sはちょっと詳しいんだよね。あたし」と最年少参加者、赤い水玉のサーキュラースカートに革ジャン。胸に君子蘭のコサージュ、頭に大きなリボンを着けたMOEGI(fa4738)が胸を張る。
 パパへのお土産にビデオを撮っといて貰うってのは‥‥ダメ? と浩介に尋ねるモエギ。
「一応、参考程度にステージ毎にビデオに撮っているが‥‥素人ビデオで画像は悪いぞ?」
 それでいいか? と浩介。
「やったー♪」

 さて、姿が見えなかった白いオフショルダージャケットに黄色のサーキュラースカートとリボン姿のハルは、洗い場と給仕の手伝いをしようとして浩介から「スタッフルーム」で説教を食らう羽目になっていた。
 過去にスタッフとして参加したことがあってもセキュリティの関係上、「7」では『客』がバックヤードに入る行為を固く禁じている。
「スタッフに落ち度があれば店長として君に詫びよう。だがハル、君がもし、スタッフ達が『楽が出来ていい』と思うのなら『7』のスタッフとして2度と来なくいい」
 不機嫌そうに言う浩介。
「例え君でも違反行為をする者を特別扱いする事は出来ない。チケット代は返却しよう。帰りたまえ」
「7」の方針に合わない者は歴史的有名だろうがへったくれだろうが、親父さんの仕込み宜しく叩き出されるである。
 ここでフォローを入れたのはスタッフのモモであった。
 なんとかハルは叩き出されるのを免れた。
 凹むハルに言うモモ。
「浩介店長も親父さんも『7』に対して深い愛情と仕事に対してのプライドがあります。私も今まで『両立でいい』と前までは思っていましたが1年間店長を見て、店長の本気に答える為に『店員』になりました。スタッフとして客がバックヤードにクレーム以外で口出しされるのは快くありません。それを覚えておいてください」
 そう言うと『StaffOnly,KeepOut!』と書いてある扉をハルの目の前で閉じた。

 ***

「Ladies&Gentlemen,Today’s nammber is Rock’n Roll! 皆、踊らなきゃ損するぜ。Yo,Baby!」
 キラキラと天井で輝くミラーボール。ハイテンションでご機嫌なMCから本日のライブはスタートした。

●Rise : ☆Vo:祥月 暁緒 ★Vo&G:椿 Key&Co:EUREKA
「」ユニゾン、『』ハモリ、()3人コーラス

【Delightful】
♪♪♪〜
<アップテンポでリズミカルなポップロックンロール。曲と同時にステージ、客席を問わず激しく動くPOPなカラーライト>
★Ask & you’ll receive
☆Seek & you’ll find
『Knock & the door will be open』
「All goes well!」
<最初は恥ずかしがっていた観客達もドラムの刻む一定の4拍子とギターのノリの良いメロディー。
 音の強弱、楽器の絡みでメリハリが着いたRiseのノリ良い曲に思わずステップを徐々に踏み始める>

<間奏:ドラムがリズムを刻む中、ギターのシンプルなソロ。スポットライトの中前に出てきた椿、3フィンガー早弾きが観客を魅了する>

☆Destiny the wind bloweth where it listen
 Never let light of hope fade in your heart
『’cause all is happy!』
<暁緒と椿は、歌い、演奏しながらステップを踏んだり、ポーズを決め観客席を煽る>

★Let tomorrow take care of itself
 So don’t to be anxious about tomorrow
『La la ‥‥ Shake up! Shake up!』
<エレキギターのネックを立ててのツイストステップを披露する>

<間奏:ドラムがリズムを刻み、キーボードのソロ。踊れぬ代わりに指を鍵盤の上で思う存分躍らせるゆーりは、超速フィンガリングのメロとグリッサンドで観客を沸かせる>
『I don’t want nothing anymore』
★We’re singing(HAPPY!)
☆We’re dancing together
『I don’t want nothing anymore』
★You’re smiling(HAPPY!) 

<ハモリやサビは力強くノリノリで>
☆You’re my life & pleasure
 You’re my everything
「Please SMILE SMILE SMILE everytime」

『All goes well!』(HAPPY!)
<エレキギターの早弾きが会場を盛り上げ、メロディが余韻残し後、『ジャン!』とカットオフして曲は終了した>
〜♪♪♪


<観客が歓声を上げ、会場内はダンスホールと化す。引き続き、ドラムのカウントでRiseの次の曲が始まる>


【KILLER LADY】
♪♪♪〜
<やや中速のアップテンポなリズムに、歌詞に合ったちょっと小悪魔的な旋律>
★甘いSmile くらくらMovin’on
 イカしたあの娘は可愛い殺し屋
☆Jukebox 陽気なMelody
 揺れるスカート ココロはDancin’
<二人の恋の駆け引き。明るく弾む中、二人の心を表すような悪戯っぽいギターとキーボードの駆引き>

<軽くシャウト気味に声を揃え>
『Woo babe happy』
<シンプルなリズムテンポに観客達の体も自然とステップを踏む>
☆骨抜きにされても出会えりゃ Lucky
『Woo babe happy?』
★キミのとろける笑顔が見れりゃ
 溺れ死んでも  『So Feel best!』
<エレキギターが主旋律を奏で、嫌味にならない軽い電子音を印象つけるキーボードがベース音を支える>

<間奏:エレキギターとキーボードの各ソロが流れ、椿とゆーりの音が絡まり、観客を魅せる演奏。
 クロスするグリッサンド音が勢いつけサビへと突入する>

<ノリノリのメロディが会場を盛り上げる>
『My dear KILLER LADY』
☆朝まで踊ろう Groovin’on
『My sweet KILLER LADY』
★誰もがキミに夢中でShakin’ 「Happy!」
<リズムに合わせ力強く叫ぶ3人のユニゾン。『ジャジャン!』激しくかき鳴らされたエレキのリズムで曲は終了した>
〜♪♪♪


●Twister  :  Vo:クク・ルドゥ&ラシア・エルミナール G:紗綾 B:MOEGI
【ハピィ・ダンス】
♪♪♪〜
<前奏:ドラムのカウントから始まる曲はベースのビートが効いたアップテンポのダンスナンバー。一定のリズムで繰り返えされるフレーズが、軽快なリズムが観客達を誘う。少し伸ばしたベースの響きが漂う中、歌がスタートする>
 サーキュラースカートは何であの形なんだと思う?
 回るために決まってるでしょ
 綺麗なツイスト決めてみせて
 最高にハッピィな瞬間になれるじゃない
<ラシアの声とメリハリが利くように、高音活かして高らかに歌うクク。
 クルクルと回転するカクテルライト。
 要所要所で効果的に高音のエレキギターがホールに響き、観客を魅了する>

 刻んだビートは何のためにあるんだと思う?
 踊るために決まってるでしょ
 下手でもいいから踊ってみせて
 最高にハッピィな一日にしようじゃない

<間奏:ぴょこぴょこ跳ねながらステージ上を『所狭し』と跳ね回るさーや。元気なエレキギターのリードにツイストを踊る観客達>

 あんたの周りには何で人がいるんだと思う?
 一緒に踊るために決まってるでしょ
 楽しく一緒に踊ってみせて
 最高にハッピィな音楽を送ろうじゃない

 今日この日は何のためにあったんだと思う?
 あたし達と出逢うために決まってるでしょ
 最高にハッピィになれたかしら?
 答えは最高のダンスで返してちょうだい

<後奏:ベースのリズムとメロディを引っ張り、シンバルの『ジャン!』という音で曲は終了した>
〜♪♪♪


【Rock’n wedding】
<白いライトが一瞬やや強めに輝き、『ギュイィン』唸るエレキギターの音が曲のスタート合図だ。追うようにドラムとベースが駆け出し、初めからめいっぱい弾けた感のある明るく乗りのいいビートが効いた正統派ロックンロールのダンスナンバーである>
♪♪♪〜
 左の指にきらめくリングは
 貴方の愛でロックした証
<ククとラシア、2人は息の合った様子を見せ、伸びやかに声を響かせる>

 Come on dancing 痺れるクールなブギ
 Singing 鳴らすチャペルのベル
 でもDarling ドレスの裾は踏まないで
<エレキギターはエッジを効かせて躍動感出せば、ベースはクールに低音を響かせ、ドラムが楽しげなリズムで全体支える>

 ジョニーのギターがウェディング・マーチ
 マリア様だってDOO−WOPする
 エイトビートの荒波も 華麗にツイストきめて
 二人でノリきってみせるわ
<過去に大ヒットした名曲オマージュを髣髴とさせるメロディが盛り込まれ、聞くものに懐かしさと新しさを感じさせる>

 貴方とrockに誓いのキスを
 とびきりの笑顔でピックトスするわ
<ステージ上のライトの代りにホール内をぐるぐるとカクテルライトが駆け巡る。
 情熱的なベースとエレキギターの鬩ぎ合うように響き、エレキギターの早弾きが客席を魅了する>

 Lovin’Darling イカしたリズムに乗せ
 Darling 永遠(とわ)の祝福を
 ねえDarling 指の手錠は取らないで
<随所に遊び心を盛り込んだ曲は、歌と楽器が一体となってホールを華やかに盛り上げる。
 ラスト、タイミングを併せ『ジャン!』とカットオフした後、全員が胸に着けたコサージュを会場にブーケトスのように投げ入れる。
 受け取った観客から更に大きな歓声が上がった>
〜♪♪♪

 ***

「皆、楽しんでくれたかい!」
 ラシアの声に歓声が上がる。
「皆、踊り足りない?」
 客席に声を掛けるクク。
「「「「イェーイ!」」」」
 ノリの良い肯定が客席から帰って来る。
「んじゃあ、もう一曲。今度は皆で!」
 では、なにを演奏するか? と言う事になった。
「あ、遥さーん♪」
 客席にハルを見つけ、ブンブンと手を振るさーや。
 ステージから降り、ハルをステージ上に引っ張りあげるさーや。
 先程ハルが楽屋にチーズケーキを差し入れた際に披露した曲を演奏しようと言う事になる。
「一度、聞いただけのフレーズだけど、即興でなんとかスル!」
 椿が笑う。


●天羽遥
【My Friends】
 G:紗綾、椿 B:EUREKA、MOEGI Co:クク・ルドゥ、ラシア・エルミナール、祥月 暁緒

♪♪♪〜
 爽やかな晴れた朝
 私の心はどしゃ降り なのに みんな笑顔

 UnHappyな私 元気なMy Friends

 お願い 放っといて 一人悲劇のヒロイン
 but My happy?

 いつの間にか みんなと笑ってる

 My Happy Dey  Happy My Friends
〜♪♪♪

 持つべきものは友達である。
 凹んでいたハルに笑顔が戻ったのだった。