「7」ホワイトデー恋歌Bアジア・オセアニア
| 種類 | ショート |
|---|---|
| 担当 | 有天 |
| 芸能 | 3Lv以上 |
| 獣人 | 1Lv以上 |
| 難度 | 普通 |
| 報酬 | 不明 |
| 参加人数 | 8人 |
| サポート | 0人 |
| 期間 | 03/14〜03/17 |
●本文
古い運河沿いの鉄工場跡地を改装して作られた作られたライブハウス「７（セブン）」。厳ついコンクリートの外壁と大きな赤錆が浮いた鉄の扉が印象的で、来る人を拒むように聳え立つ。唯一ライブハウスである証拠と言える物は、ネオン看板ぐらいである。
「浩介、ホワイトデーライブの準備はどうなっている？」
先日の雛祭りライブの際、女装させられた浩介を見捨てて逃げて以来、妙に浩介に下手になってしまう親父さん。実際の所、マメな浩介がいるからこそ「7」は回っているのである。
「今回は1日に2公演、グループをAグループ、Bグループと別れて演奏してもらいます。販売する物は‥‥あんまりディナー系が出ませんでしたので、サンドウィッチやパスタ等の軽食以外は、思い切ってデザート系だけに絞ってみました」
先日色々教えてもらったスイーツ類の分析は、まだ終わっていないようである。
「やっほー♪ 親父さんに浩介ちゃん、遊びに来ちゃった♪」
げっ！ と顔が引きつる二人。
CDデビューを控えたヴィジアル系メタパンクバンド「アルカラル・ナイト」。
すでにネットデビューを済ませ、現在特典DVDの焼きに入っていて、ぷち暇だったりする。
事務所は3／30に発売されるCDの特典としてシークレットライブを計画しており、一度に300人以上が入れる小屋として「7」がピックアップされたのである。
前回顔見せ挨拶の際、マネージャーが目を離した隙に「やっぱりメイドになったんだったら、今度はゴスよね♪」と服を剥かれ掛けた親父さんと浩介にとっては、天敵なのである。
親父さんの評価は「音楽は見込みがあるが、性格がひん曲がっている」である。
因にリーダーのクラウンは浩介のリーマン時代の大手取引先のお嬢様で、浩介は小学生の頃から知っている故、問題は更に深刻である。
つまり懐かれているのである。それもかなり屈折した愛情表現で。
調律中、うっかり後ろを見せれば、項に息をかける。抱き着く。相談事があると耳を寄せれば耳の後ろに指を走らせるは日常茶飯事‥‥一番最悪だったのは、セクハラに音を上げて担当を変えてもらった際、腹を立てたクラウンは自分と家と父親の店にあるピアノというピアノの弦を工具で斬るという荒技を度々してくれたのである。
尤も10年も前の話で今は「ミュージシャンの端くれなので楽器を大事にしているはずだ」と思っていても心の何処かでうっかり断れば大事なピアノを壊されかねない。と浩介は怯えていた。
これを条件反射、パブロフの犬という。
「何よぅ、その露骨な嫌がり方をすると虐めたくなるじゃない♪ うふふっ♪」
恐怖のツン娘クラウンが苛めっ子モードに突入しかけた所、クイーンとナイトが止める。
「今日は‥‥駄目‥です。ちゃんと‥ステージを‥見る為‥来たんです。‥‥アルカラルと‥ストアライブ‥‥シークレットライブで‥‥一緒に‥‥プレイ‥してくれる人‥‥ピックアップです」とクイーン。
「社長も場合によったらヴァニプロに誘っても良いと言ってじゃん」とナイト。
「なんだ。お前ら真面目にデビューする気が合ったのか？」と親父さん。
「ひどーい、ちゃんとあるわよ」とクラウン。
「この前の態度からだと信じられない」と浩介。
「あれは‥屈折しているけど、皆の愛情表現なんよ」と、ちょっとおどおどし乍ら言うエース。
「それにさ、俺達は出演する訳じゃなく客で‥‥ちーっとは反省しているんで、お詫びで、人出が足らなかったら演奏の手伝いをしてもいいかな？ ってね。マジOFFなんだよ」とナイト。
●出演者募集！ Ｂグループ
テーマ 『愛また恋』
グループを問わず、ソロ（奏者、歌手のみ）参加も可能。
歌詞のないインストゥメンタルも演奏可能。
演奏は、タイトル・歌詞・曲は、オリジナル限定。
ピアノ＆ドラムは、貸し出し可能。
音源を持ち込む場合・バックバンドが必要な場合は、スタッフにお申し付け下さい。
報酬：3万円
＊「アルカラル・ナイト」データ
G：クラブ・クラウン、B：ハート・ナイト、Key：スペード・エース、ドラム：ダイヤ・エース
●参加者募集！ Ｂグループ
ライブハウス「７」にてホワイトデーパーティを行います。
ビートが効いた音楽に乗ってホワイトデーを大事な人と一緒に楽しんでみませんか？
＊1Fは立ち見席のみ、飲食物の持ち込みをお断りしてい折ります。
エントランスにあるスタンドバーにて飲食はお願い致します。
＊カップルルーム御利用者はライブ当日来店時お部屋に恋人へ贈るメッセージカードを置く事ができます。
御利用になる場合は事前にスタッフにお申し付け下さい。
●料金表
『ライブチケット価格 3000円』
『ＶＩＰルーム＋ワンドリンク ＋席料1000円』
『カップルルーム＋フリードリンク ＋席料3000円』
●料理一律 1000円
フォーチュン・カップケーキ
フルーツグラタン
バラのフロマージュ
メロン粥
チョコフォンデュ
パフェ（４種／苺、メロン、バナナ、チョコ）
ミニパフェコンビ（サイズ1／2、２種類の味をチョイス）
「カクテル類など飲み物とナッツ類はこの期間は無料です」
胃を摩り乍ら浩介、親父さんに最終確認をする。
「‥‥しかし連中、大丈夫なのか？」
「一応デビュー直前ですし、本人達も自覚はあるようですから‥‥『誰も押し倒すな』とキツく言ってあります」
爆弾を抱えた状態でホワイトデーライブは、行われる事になった。
●リプレイ本文
「そう言えば、浩介サンや親父サンがメイドに変身したって風の噂を‥‥」と天道ミラー（fa4657）。「‥‥‥俺は着てねぇぞ」と親父さん。
「あれ、着たのは浩介サンだけ？」ちぇ。と舌打ちをするミラー。
「メイド服が気になるならアルカラルメンバーが嬉々として着せてくれるぞ。ミラーならさぞ綺麗な美女が出来上がると言ってな」
むーんとして言う浩介。
「「「「おはよーございまーす！ ヴァニプロのアルカラル・ナイトです。今日バックバンドをさせて貰います。よろしくお願いしまーす！」」」」
Aの部が終わったが、着替えるのが面倒なので全員メイド姿のままである。
「あ、本当にメイド服だ」とミラー。
これでは冗談抜きでメイドにさせられる可能性大である。
「おい、ミラ‥‥もごもご」
慌てて親父さんの口を塞ぐミラー。
「あ、アルカラルの皆、よろしく♪」
だらりと見えない所で冷や汗を掻いたミラーであった。
「・・・ナイトくん久しぶりーーー！！」と手を振る嶺雅（fa1514）。
「アルカさん達もまたお逢いできて嬉しいの♪ 約束を果たしに来たよ。素敵なホワイトデーにしようね★」とクイーンに抱き着く紗綾（fa1851）。
「‥‥今日は気合いは入まくりなんだー！ 俺はギター演奏しマス！」
「レイってギターも演奏するの？」
「ふっふっふ・・・実は初めてライブでサンライト演奏するのー！」とレイ。
おおっ！ 思わず拍手をするクラウン。
「すっげーっ！！ 俺、すっげーラッキーかも！ レイさんのレアギター、マジ感動！！！ 客席で応援します！」と興奮するナイト。
「あたし達、ナイト君にベース、わたしとクイーンさんでピアノの連弾をお願いしようと思ったのに〜」とさーや。
がすっ！
「っ！！！！」
無表情のまま、ナイトの脛を蹴ったクイーン。さーやの手をしっかり握り、
「‥‥大丈夫‥さーやの‥‥頼みなら‥‥クイーン‥ナイト‥‥いつでも‥OKです」
「僕は‥‥ちょっと緊張するけど‥‥」と慧（fa4790）。
ケイは、レイやさーやと一緒に出演出来る喜び反面、アーティストとして実力差があるレイに実力と同時にレイにさーやとの関係も認めて貰いたいと言う気持ちがあるのでいつものライブと違う面持ちである。
「お姉さん達がアラカルト・ナイトなの？」と神代タテハ（fa1704）。
「‥まあ確かにうちらの名前は、アラカルト（a’la carte）と小アルカナ（minor arcana）とラテン語で月桂樹を意味するラウルス（laurus）からきているんやけど」とエース。
「アルミカン・ライト」
「‥‥なんか安っちぃ感じやね」
「ハルカナル・ライト、なんか暗いね」
「ええ加減にライトから離れっちゅうねん」と裏手突っ込みを入れるエース。
どうやらタテハのボケはエースの壷にぴったりらしい。
「ねぇ、琢くん。今日はホワイトデーでしょう？ 今日、一日くらいは一緒に見たいかな〜」
くぃくぃと裾を引っ張る上月 真琴（fa1641）。
「初日からステージに穴を開けろと言うのか？」と溜息を吐く陸 琢磨（fa0760）。
「ん〜、ダメならダメで、出番が終わった後、それか全部終わった後にでも会いたいかな？」
今日は折角のホワイトデーなのだから一緒に居たいと思うのは女心だろう。
「‥‥出番が終わった後にでも付き合ってやるから大人しくステージを見ていろ‥‥大体‥」
苦笑するタクマ。
「大した贈り物も無い、あるのは歌だけだからな」
そう言ってマコトの髪を撫でた。
●連絡トラブル
「早速だが、アルカメンバーは悪いが宜しく頼む。カラオケ音源より生の方が音が良いんでな？」とタクマ。
「OK、タクマ」
「‥‥メイド服で演奏するのか？」とタクマ。
「あたし達、ステージ衣装持って来なかったから」とクラウン。
「V系の端くれとしてはお客さんの前に私服で出るのは不味いだろう。と。俺ら、私服普通だし」とナイト。
「‥‥普通で充分だ」
「じゃあ、タクマん時だけ着替えるよ」とクラウン。
彼女らがヴァニプロに所属している理由は国内ランクの高いモデル級の外見だけでは無く、独自の音楽スタイルを貫く姿勢が認められたからであるが、そこは芸能界。己の主義より上下関係が優先する場合もある。
「うにゃ〜、今回タテ達は全員服装は白で統一。自分のイメージカラーのふわもこが着いているんだよ」
ＤＥＳＰＡＩＲＥＲ（fa2657）に撫でられていたタテ、猫のような声をあげる。
「アルカラメンバーさんも白統一の服装にふわもこ付きの服装で‥‥」
「たんま！ Floracionの衣装の話は、裏方から全く聞いていないよ」とクラウン。
「「えー？！」」
声を揃えるタテとミラー。
「‥それは‥‥大変‥です」とディー。
何処かで連絡漏れがあったようである。
「2日目からならなんとかなるけど‥‥」とナイト。
暫く考えていたクイーン。
「‥‥なんとか‥‥なるかも‥‥flicker＋kが‥使用する‥ハーフコート‥‥です」
「確かに‥‥ハーフコートが借りればなんとかなるかも」とエース。
「スカートはホッチキス芸か？ プロになってもこの芸と離れられないのか‥‥」とナイト。
ホッチキス芸とは、貸衣装等、手直し出来ない服をホッチキスとガムテープで止めて形を整えるというスタイリストの芸とも言える手法である。
「ＤＥＳＰＡＩＲＥＲさんが黒いファーマフラー着けているんだから、あんたらも黒いスカートでも平気なんじゃない？ スコア見る限りガンガンのリフで絡むとかじゃ無いから‥楽器のセッティング位置を後ろにして目立たなくして‥‥ファーは、あたしのコートをばらすか‥‥全く、貸しだよ」とクラウン。
「一件落着‥ですね。‥でも‥‥」と続けるディー。
「なんで‥‥私だけ‥フルネームで‥‥さん付き‥‥なんですか？」
「「「「事務所の先輩だから（じゃん、‥‥です、やん）」」」」
着替えとセットとファーアクセサリーの作成時間を考えて、Bの部はタクマ、flicker＋k、Floracionの順番に決まった。
●【SIMPLEST LOVE】陸 琢磨
（薄暗いステージをオレンジと赤のグラデーションで染める照明）
♪♪♪〜
（夕焼けをイメージしたという曲は、やや落着いた感じのローテンポのメロディでスタートした）
赤く燃える日が 溶ける様に消え
手に残る温もり ただ握り締めた
失って来た何かが 手にした温もりさえ
奪い去るようだ
（暗転したステージ、一人スポットライトに浮かび上がるタクマ。メロディはロック調に変わり、徐々に激しさを増す）
DON’T PART WITH WARMTH
NOW！ SET MIND FREE
この想いは 護り通す
（全ての照明が一気に点灯すると同時にリズムは更に激しく、強く。タクマは一気に歌い切るかのように強く激しく歌い上げる。照明も曲に合わせ激しく動き回る）
DON’T BE GOT AWAY TO THE WARM HAND
WANT NEVER TO REGRET STRUGGLES TO THE UTMOST
DON’T LOOK AWAY FROM PAST TO ATTAIN MY DESIRE
BECAUSE YOUR WARM HAND SUPPORTS ME
EVEN THOUGHT MY HEART IS CRASHED
この手で CREATE OUR OWN FATE
キミへと 伝える SHAPE OF SIMPLEST LOVE
（力強いタクマの声が高く伸び、赤く染められたステージに余韻を残し乍ら再び照明が消え、曲は終わった）
〜♪♪♪
●休憩タイム
プロジェクターを使う為、ステージでは裏方がバトンから白いホリゾント幕を下げている。
袖にスタンバイをしているflicker＋kの一同。
「似合ってるかな‥‥？」
赤いドレスの裾をひらめかせターンをするさーや。
「クイーン‥‥cant‥captivate‥ケイ‥さーやと‥grieve‥」
ほぅと溜息をするクイ−ン。
感情がピークになって英語がチャンポン状態になってしまった。
●【―words―】flicker＋k
Vo＆ハーモニカ：慧、Vo＆G（サンライト）：嶺雅、P：紗綾
☆‥‥慧★‥‥嶺雅『』‥‥二人【】‥‥全員
（オレンジ色の照明の中、曲はスタートする）
♪♪♪〜
（ピアノの連弾によるイントロ、澄んだ和音をベースが支え、ギターがキラキラとフレーズを奏でる中‥‥一瞬メロディが止まる）
『ふっとした思いつきで』
（レイとケイ、二人の声がハーモニーを大切にしつつ、慈しむように響く）
☆自分のココロ書き記そうとしたら
鮮やかな記憶があふれ出した
（曲調はハーモニーを重視した切なげなゆったりテンポのバラード。ケイは言葉の一つ一つをできるだけ丁寧に歌い上げ、レイとの技量差をカバーしようとする）
★あの時受け取ったモノに答えたくって
夢中で真っ白な紙をコトバで埋める
☆「大好きだよ」
（切実に語りかけるようなケイの声）
そんな言葉じゃありきたりかな
★「愛してる」
（甘く語りかけるようなレイの声）
背伸びしてて不自然かもなんて
『試行錯誤しながら積み木のように重ねていく
頭の片隅であなたの笑顔思い描きながら』
（ステージに下げられた幕に英訳されたの歌詞が流れる）
☆詞（ことば）に込めた想いが
あなたに幸せを届けてくれるように
★僕が口に出した言葉で
あなたが嬉しくなってくれるように
（サビはしっとりとしつつも伸びやか）
【そっと願いをこめて】
（メロディが一瞬止まり、言葉を美しく響かせる。
ラスト、ケイがハーモニカを風のようにノスタルジックに奏で‥‥ゆっくりと照明もフェードアウトし曲は終了した）
〜♪♪♪
●それぞれの思い
「紗綾、ホワイトデーだから紗綾には黒リボンつきの白薔薇のコサージュを‥‥髪につけてあげるね」
そう言ってケイがさーやの髪に触れる。
「とても可愛いよ」
そっと小さな声でさーやの耳もとに囁く。
「帰りも送りたいけど‥‥いいかな？」
ぽっとさーやが頬を染め、こくりと頷く。
くるりと後ろを振り返ったケイ、「アルカラルさん達にはお礼にキャンディどうぞ」とにっこり言う。
その様子を見たレイが「‥‥ナイト君、今日だけはサービスしてあげる！！」に抱き着く。
ここでレイの予想に反し、ナイトは逃げなかった。
否、逃げられなかった。
ナイトは本来男に抱き着かれるのはゴメンだが、抱き着いて来たのが憧れのレイだった為に棒のように硬直している。
「あれ？」
「バレンタインの礼に俺のお気に入りの扇子をさーやとケイにはやろうと思ったが‥‥見ているこっちが暑くなっちまう」親父さん。
「‥そうですね。俺も御礼に桜のロールケーキを作って来ましたが、既に春爛漫状態ですね」と浩介。
さーやがぽつりと漏らす。
「レイ君と慧君‥‥なんで仲が悪いのかなぁ？」
「‥‥‥クイーン達、皆‥‥独りっ子ですが‥‥何となく‥‥レイの‥気持ち‥‥判ります」
ぽつりと言うクイーン。
「レイ‥‥さーやを‥取られたく無い‥‥可愛い‥お姉さん‥‥頭で‥判っていても‥‥心が‥NO MORE」
困ったように笑顔を浮かべるさーや。
「こ、これは恋愛と友情のキューピッドうしゃぎの出番かしらっ」とさーや。
なにやら浩介に頼みに言ったようである。
しばらくして御盆を抱えて戻って来るさーや。
御盆の上には5色の液体が段々に満たされた（俗にレインボーと呼ばれるカクテル）グラスが2つ。
グラスの端にはちょこんと林檎兎が着いていた。
「さーやが林檎を斬ったの。二人ともあーんして？」
中々口を開かない2人。
「あーんして？」
諦めて口を開ける2人
「「あーん」」
並んだ口に飴を放り込むさーや。
「仲直りできる魔法の飴さんだよ。仲良くしなくちゃダメだよ？」と笑った。
●【Heart】Floracion
Vo：神代タテハ＆ＤＥＳＰＡＩＲＥＲ、G：天道ミラー
♪♪♪〜
（暗いステージの中、スポットライトに浮かび上がるディーとタテ、静かなステージ上に流れる高く流れる二人のハーモニー）
YES？ それともNO？
どうか一言 私に告げて
（ギターのリズムに乗って明るいアップテンポのポップロックのメロディがスタートする）
ショコラに添えたあの気持ち
あなたに届けてそれっきり
「一ヶ月待って」だなんてヒドイひと！
その言葉に囚われて 今もココロ震えてる
（プロジェクターで映し出されていた雪の映像が花びらへと変わる）
ねぇお返しなんていらないの
（ディーとタテの実力差は明白である。ディーはタテの声をたてる為に自分メインのパートをトーンを落とし、気持ちテンポを落として歌う）
モノで誤魔化したりなんてしないで
欲しいのはたった一つ
モノじゃない ただあなたの言葉が欲しい
（再び強く響くハーモニー）
YES？ それともNO？
どうか一言 私に告げて
今の私なら どんな言葉も受け止められるから
〜♪♪♪
●推薦状
色々あったが無事ホワイトデーライブは終了した。
レイとミラーを店長室に呼び出した浩介はヴァニプロ宛の推薦状が手渡す。
「最終的に所属『する』『しない』は君達の気持ち次第だ。事務所に行って『申請』を出してくれ、最終的にOKなら連絡が行くはずだから‥‥ちなみにヴァニプロに所属すると小さい個人事務所はいいが、他の大手には所属出来ないから自分の方向性とかをよく検討して申請するように」
「特にレイはあたしらからも社長には推薦しておいた」
「でも浩介が言うように最終的に決めるのは本人の意思だからね」
