CAT’S 01南北アメリカ

種類 シリーズEX
担当 ゆうきつかさ
芸能 1Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 1.2万円
参加人数 6人
サポート 0人
期間 12/02〜12/06

●本文

<募集内容>
 キャットファイトで戦う事の出来る女性選手を募集しています。

<応募資格>
 女性選手のみと募集になります。
 間違って男性が参加した場合は……酷い扱いを受けるかも知れません(ぇ

<詳しい内容>
 正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
 試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
 基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、シナリオに参加してください。
 試合は全部で4試合。
 対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
 複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
 また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合は試合が中止になる場合もあります。

<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
 対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
 専用のコスチュームを着て試合に参加してください。

・ローションマッチ
 全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
 リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。

・コスチュームマッチ
 セーラー服やナース服などのコスチュームを身に纏って試合をします。
 勝敗などは観客の応援によって決まるため、格闘技の苦手な選手が参加しやすくなっています。

・ガチンコマッチ
 ストーリー重視の試合になります。
 筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。

<テンプレート>
所属:
試合形式:
対戦相手:
登場シーン:
コスチューム:
アピールポイント:
決め台詞:

<説明>
所属:ベビーフェイス側(正義)かヒール側(悪)のどちらを選んでください。
試合形式:追い剥ぎマッチ、ローションマッチ、コスチュームマッチ、ガチンコマッチのどれかひとつ選んでください。
対戦相手:対戦相手の名前とPCIDを記入してください。
登場シーン:登場の仕方を教えてください。
コスチューム:コスチュームの説明をお願いします。
アピールポイント:一番アピールしたいポイントは?
決め台詞:勝利した場合の決め台詞。

●今回の参加者

 fa0383 ダイナマイト・アスカ(16歳・♀・竜)
 fa0936 霧夜マイナ(17歳・♀・蝙蝠)
 fa1326 リン紅原(18歳・♀・竜)
 fa1534 水野 ゆうこ(23歳・♀・ハムスター)
 fa2137 御神・由希(17歳・♀・ハムスター)
 fa2464 南 優香(21歳・♀・虎)

●リプレイ本文

●第1試合 『コスチュームマッチ(????VSリン紅原)』
(「‥‥まさかヒール側のレスラーから入場する事になるとはな。この様子じゃ、ベビーフェイス側で何かトラブルでも遭ったのか‥‥?」)
 全身にスポットライトを浴びながら、リン紅原(fa1326)がスカート丈の短いナース服姿で花道を歩く。
 本来ならベビーフェイス側のレスラーからリングに上がっていくのが常識だが、今回の試合に限っては何故かヒール側のレスラーからリングに上がる事になった。
(「‥‥おかしい。何だか嫌な予感がする‥‥」)
 険しい表情を浮かべながら、リンがリングに上がって腕を組む。
 しかし、何時になってもベビーフェイス側のレスラーが現れない。
 ‥‥それから数分後。
 ようやくベビーフェイス側のレスラーが登場した。
 能天気な音楽と共に‥‥。
「おっ待たせぇ〜! 正義のヒロイン到着ッス!」
 次の瞬間、パンダのマスクを被ったセーラー服姿の少女が現れ、緊張した様子で深呼吸をした後リングに上がる。
「‥‥誰だ、あんたは? 予定していた対戦相手と違うようだが‥‥?」
 不機嫌な表情を浮かべながら、リンがジロリと彼女を睨む。
 ‥‥対戦相手が明らかに違う。
 例えマスクを被っていても、本物と偽物の違いは分かる。
「いやぁ〜‥‥、そのぉ‥‥、話せば長くなるんだけど‥‥、対戦相手の人が急用で参加する出来なくなっちゃったから‥‥。オレが代わりにリングに上がる事になったというわけさ。もちろん、このままアンタの不戦勝にしても構わないんだけど、それだと観客達から不満が出ちまうだろ? あんまり時間が余っていると、他のレスラーがダラダラとした試合をしなくちゃならなくなるし‥‥。オレをコーチすると思って相手をしてくれないか?」
 申し訳なさそうな表情を浮かべながら、目の前の少女が両手を合わせてウインクした。
「‥‥俺も軽く見られたものだな。こんな素人の相手に試合をする事になるとは‥‥。まぁ、いいだろう。リングに上がった以上、手加減は抜きだ。例え途中で泣き言を言ったとしても容赦はしない。‥‥覚悟して掛かってくるんだな」
 観客達の様子を窺った後、リンが納得した様子で少女を睨む。
 このまま試合を放棄して観客達の反感を買うより、ベビーフェイス側として登場した謎のレスラーを倒した方が自分にとってはプラスである。
「ちょっと待ったぁー! オレに自己紹介くらいさせてくれよっ! ‥‥色々と考えてきたんだぞ! 自分なりに派手な演出をさ!」
 危うくゴングが鳴りそうになったため、少女が慌てた様子でツッコミを入れた。
「‥‥って言うか、謎のレスラーって紹介しちゃったし‥‥」
 面倒臭そうな表情を浮かべ、実況席のアナウンサーがクールに答える。
「お、お、お、お前なぁ〜! そんな事でいいのかよっ! 普段からヤル気のない実況ばかりしやがってっ! オレの自己紹介に比べたら、お前の実況なんてゴミだぞ、ゴミ!」
 大粒の涙を浮かべながら、少女がマシンガンの如く文句を言う。
「‥‥‥‥チッ」
 アナウンサーの舌打ちと共に無情にもゴングが鳴る。
「ちょっ、ちょっと待てよ! オレの話を聞いていなかったのか! おいっ! お前の方からも何か言ってやってくれよ!」
 ギリギリと歯を鳴らし、少女がリンの腕を掴む。
「‥‥5秒だ。それなら名乗る必要もないだろ」
 クールな表情を浮かべながら、リンが怪しくニヤリと笑う。
「ご、五秒って‥‥。せめて5分ぐらいにしてくれよ。オレだって一応、レスラーなんだぜ! あんまり甘く見ていると‥‥痛い目見るぜ! このオレが!」
 リンの身体から漂う殺気に怯え、少女がダラリと汗を流す。
 最初にリンと向かい合った時は、まだ勝つ自信があったのだが、ゴングが鳴ったのと同時にリンの闘気が膨れ上がってきたため、だんだん逃げ腰になっている。
「あんたの方こそプロレスを甘く見ていないか? どうせ試合だって初めてだろう? そんなに見っとも無いマスクなんて被ってさ」
 なかなか少女が攻撃を仕掛けてこないため、リンが余裕な態度で挑発した。
「ば、馬鹿言え! こ、これは『マスク・ド・パンダ』のレプリカマスクだぞ! しかもオークションで買ったレアモノだっ! そんな事を言ったら『マスク・ド・パンダ』に変わって成敗してやるぅ!」
 悔しそうな表情を浮かべ、少女が拳をギュッと握り締める。
「‥‥知らん。誰だ、そのレスラーは‥‥」
 まったく心当たりがなかったため、リンがさらりと流して彼女を睨む。
「てめぇ! 『マスク・ド・パンダ』を馬鹿にしたな! 絶対に後悔させてやるっ!」
 リンとビシィッと指差し、少女が技を仕掛けていく。
「脇が甘いっ!」
 すぐさま少女の技から逃れ、リンが吊り天井の体勢に入る。
 ‥‥あっという間の出来事だった。
 少女には技から逃れる術もない。
「痛い、痛い、痛いっ!」
 大粒の涙を浮かべながら、少女がギャーギャーと悲鳴を上げた。
「この程度の事で悲鳴を上げるなんて、まだまだだな。それとも惨めったらしくギブアップするか?」
 含みのある笑みを浮かべながら、リンが最後の選択を迫る。
「ギブアップ‥‥なんて‥‥するかああああ! い、今のは油断しただけだっ!」
 最後の力を振り絞り、少女が大声で叫ぶ。
 本当は痛みと苦しさでギブアップしたいのだが、それだけは彼女のプライドが許さない。
「そうか。‥‥気に入った。ならば一度だけチャンスをやろう」
 吊り天井を止めて彼女を下ろし、リンが拳をギュッと握り締める。
「いっくぞおおおおおおおおおおおお! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
 それと同時に少女が雄たけびを上げ、再びリンに技を仕掛けた。
「それがあんたの実力か。‥‥まったく話にならないな」
 少女の攻撃を軽々とかわし、リンが両手で彼女の首を掴み上げ、ネックハンギングツリーの体勢に入る。
「‥‥ご、5秒は持ったぜ!」
 苦悶の表情を浮かべながら、少女がニヤリと微笑んだ。
「この俺に敵うわけないだろ。そのまま一生沈んでな!」
 鷲掴みにしたまま少女を高々と吊り上げ、リンが気絶した彼女をマットに転がし、カウントスリーで勝利した。
「‥‥」
 グッタリとしたまま、少女がピクリとも動かなくなる。
「そう言えば、まだ名前を聞いていなかったな。‥‥まぁ、いいか」
 最後まで少女の名前が分からぬまま、リンがリングを去っていく。
 観客達からたくさんの声援を浴びて‥‥。
『勝者:リン紅原(ヒール) 決め技:ネックハンギングツリー』

●第2試合 『コスチュームマッチ(御神・由希VS水野 ゆうこ)』
(「‥‥いよいよですね」)
 日本で最も有名なファミレスのコスチュームを身に纏い、御神・由希(fa2137)が銀色の丸いお盆を持ちながら、ベビーフェイスとして花道を歩く。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 由希ちゃあああああああああああああああああああああああああああああああん!』
 それと同時に由希の身体をスポットライトがいくつも照らし、観客達が一斉に立ち上がって拳を握る。
「MAY I HELP YOU?」
 銀色のお盆を置いてリングに上がり、由希が観客達にむかって大きな胸をぷるんと揺らす。
『YESゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!』
 由希の言葉に答えるようにして、観客達が涙を流して頷いた。
(「‥‥やるわね、御神さん。私も負けないように頑張らなきゃ!」)
 拳をギュッと握り締め、水野 ゆうこ(fa1534)が(プリティ)ヒール役として、セーラー服姿でリングに上がる。
「皆さぁ〜ん、よろしくお願いします〜♪」
 礼儀正しく四方に頭を下げた後、ゆうこがセーラー服を脱ぎ捨て、両サイドにラインが入った競泳水着で観客達にウインクした。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
 観客達はゆうこが投げたセーラー服に群がり、終いには殴り合いの喧嘩にまで発展する。
「皆さぁ〜ん、喧嘩をしたら駄目ですよぉ〜。今度はウエイトレスさんの服が飛んでいきますからねぇ〜。楽しみにしていてくださいよぉ〜」
 満面の笑みを浮かべながら、ゆうこが観客席にむかって大きく手を振った。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ! 最高っすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ! ゆうこさああああああああああああああんっ!』
 期待に胸を膨らませ、観客達がゆうこの支持にまわる。
「ウ、ウエイトレスの服って‥‥。ま、まさか私の服ですか!?」
 ハッとした表情を浮かべ、由希が自分の事を指差した。
「もちろんっ! 御神さんだって観客達が何を求めているのか分かるでしょ? みんないやらしい目で、私達を見ているんだからっ♪ ちょっとぐらいサービスしたってバチは当たらないわ」
 含みのある笑みを浮かべながら、ゆうこがジリジリと由希に迫っていく。
「サ、サービスッて‥‥。そんな破廉恥な事‥‥、出来ません。これは追い剥ぎマッチとは違うんですよっ! お客様だって‥‥、そんな事を期待している人なんていませんから‥‥。そ、そうですよね、お客様?」
 身の危険を感じたため、由希が観客達に助けを求める。
『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』
 気まずい様子で視線を逸らす観客達。
 由希の応援をしたいのは山々だが、それ以上にゆうことの取引も捨て難い。
「あ、あれ‥‥?」
 キョトンとした表情を浮かべ、由希がダラリと汗を流す。
 ‥‥予想外の展開であった。
 このままでは真面目にヤバイ。
「ほらね♪ みんな期待しているのよ。御神さんのコスチュームが剥かれる所を♪」
 勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、ゆうこが腰に手を当てた。
 観客達の支持を得る事が出来たため、ゆうこも何処か強気である。
「あ、あう‥‥。何だか恥ずかしくなってきましたね。そんな目で見られているなんて‥‥」
 恥ずかしそうに頬を染め、由希が辺りを見回した。
 ‥‥ギラギラと輝く瞳。
 先程とは印象の違う観客達。
 真実を知った瞬間、辺りの雰囲気がガラリと変わる。
「こんな事ぐらいで驚いていちゃ駄目よ。これからもっと恥ずかしい思いをするんだからっ♪」
 由希が油断した瞬間、ゆうこがエプロンを奪い取り、妖しくニヤリと微笑んだ。
「きゃあ!? いきなり何をするんですかっ!?」
 悲鳴を上げてスカートを押さえ、由希が困った様子でゆうこを睨む。
 ‥‥一瞬の出来事であった。
 何が起こったのかも分からぬまま、由希がジリジリと後ろに下がる。
「御神さんには申し訳ないですが『女の悦び』を存分に堪能していただきましょうね」
 ペロリと指を舐めた後、ゆうこが観客席にエプロンを投げた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおお! エプロンは俺が貰ったあああああああああああああああ!」
 血走った瞳でエプロンに群がり、観客達が野獣に変わる。
 その光景を目の当たりにして身の危険を感じる由希。
 さすがに観客達がリングに上がってくる事はないが、危険な雰囲気が漂っている事は間違いない。
「こ、この戦い‥‥、負けるわけにはいかないようですね。‥‥色々な意味で」
 ダラダラと汗を流しながら、由希が必要以上に気合を入れた。
 多少のお色気なら覚悟をしていたのだが、対戦相手が現役のAV女優である事もあり、そのままリング上で本番になる可能性が高い。
「そんなに心配しなくてもいいわよ、御神さん。無理やり服を剥ぎ取ったりはしないから♪ 時間はタップリあるんだから‥‥。‥‥じっくりねっとりしないとね」
 すぐさま彼女の懐に潜り込み、ゆうこが由希からボタンを奪う。
「お客様、いけませんわ!」
 ボタンがぷちんと外れたため、由希が悲鳴を上げてハイキックを放つ。
「ひ、酷い‥‥。冗談のつもりで言ったのに‥‥、いきなり顔を蹴るなんて‥‥」
 右手で頬を押さえたまま、ゆうこがほろりと涙を流す。
「ご、ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったんですが‥‥」
 慌てた様子でゆうこに駆け寄り、由希がぺこりと頭を下げた。
「つ〜かまえた♪」
 由希が油断した隙に素早く背後に回りこみ、ゆうこがするりと胸元に指を這わせていく。
「ひゃん! だ、騙したんですかっ!?」
 突然の出来事に驚きながら、由希がその場にぺたんと座る。
「‥‥騙したなんて人聞きが悪い。お楽しみはこれからよ♪ ‥‥あれ?」
 次の瞬間、会場のライトが一斉に消えた。
 唖然とした表情を浮かべ、ゆうこ達が凍りつく。
 観客達も何事が起こったのか分からぬまま、総立ちになったまま納得がいかずにザワついた。
『会場の皆様にお知らせします。今回の試合は放送コードに引っかかると判断されたため、残念ながら無効試合となりました。お客様には申し訳ありませんが、放送コードには勝てませんっ!』
 どうやらプロモーター側でテレビ放送が不可能であると判断したらしい。
 報告にやって来たプロモーターも、何処か悔しそうな表情を浮かべている。
 その結果、試合は無効試合となり、両者引き分けとなり幕を閉じた。
『勝者:放送コード(WWE) 決め技:検閲固め(何)』

●第3試合 『ガチンコマッチ(南 優香VS霧夜マイナ)』
(「‥‥意外と緊張しますね、コレ‥‥」)
 堂々とスポットライトを浴びながら、南 優香(fa2464)がモデルのように身体を揺らして花道を歩く。
 彼女の身に纏っているコスチュームは赤を基調としたハイレグのワンピース。
 他の選手のコスチュームと比べて露出度は低めだが、生地が薄めで身体にピッタリとフィットしているため、身体のラインがクッキリと浮かび上がっている。
『うおおおおおおおおおおおおおお! いいぞおおおおおおおおおおお! 優香ちゃああああああああああああああああああああん!』
 カメラのシャッターを押しながら、観客達が優香のコスチュームを絶賛した。
 今回もプロモーター側が私欲に走ってしまったため、試合中のレスラーでも撮影が許可されており、観客達は会場で売られている『ピカルンデス(割高)』を購入し、本能の赴くままにシャッターを切っている。
(「‥‥随分と観客達の支持を得ているようですわね。‥‥ですが、負けませんわよ。わたくしだって‥‥!」)
 やや落ちた照明の中、霧夜マイナ(fa0936)がテーマ曲に合わせて、紫色のガウンを纏って花道を歩く。
『帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ!』
 それと同時に会場をブーイングの嵐が包む。
 空き缶のシャワーが降り注ぐ中、マイナが悠然とした態度で花道を歩く。
(「‥‥ある意味、心地良いですわね」)
 紫色のガウンを優雅に脱ぎ捨て、マイナがリングに降り立った。
 彼女の身に纏っているコスチュームは紫色のワンピースで、背中の部分が大きく開いており、肩には小さな蝙蝠の羽飾りがついている。
 また、腹部が露出しているため、彼女の可愛らしいヘそが丸見えだ。
『へそおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
 マイナのヘソに異様な執着を見せながら、観客達がパチパチとシャッターを切る。
 観客達がマイナのヘソに執着している理由はよく分からないが、そのおかげで妙にカメラが売れている。
「それじゃ、いきますわよ」
 優香の身体を舐めるようにして見つめた後、マイナが含みのある笑みを浮かべてチョップを放つ。
「きゃあ!? ふ、服が‥‥!?」
 服が破れてぷるんと胸が飛び出たため、優香が悲鳴を上げて胸元を隠す。
 一瞬の出来事だったため、カメラに映っている事はなさそうだが、危うく放送コードに引っかかり無効試合になりかけた。
「‥‥大人しくしていた方が身のためですわ。余計な抵抗をすれば、お肌に傷がつきますから‥‥」
 カッターナイフをペロリと舐め、マイナが切り裂いた服の切れ端を捨てる。
 ‥‥緊迫した空気がふたりを包む。
 やるか‥‥、やられるか‥‥。
 ‥‥選択肢はそれしかない。
「ひ、卑怯ですよ、マイナさん!」
 悔しそうな表情を浮かべながら、優香がグッと唇を噛み締めた。
「‥‥卑怯? 何か勘違いをしているんじゃありませんか? ヒール側に所属しているわたくしにとって、卑怯は褒め言葉でしかありませんわ。それとも‥‥、もっとして欲しいという事かしら?」
 カッターナイフをカチカチ鳴らし、マイナが再び攻撃を仕掛ける。
「‥‥クッ。このままじゃ‥‥」
 服の切れ端が宙を舞い、優香の柔肌が露出した。
『いいぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! もっとやれえええええええええええええええええ!』
 興奮した様子で拳を握り、観客達がカメラ片手に立ち上がる。
「‥‥外野がちょっとウルサイですわね。ベビーフェイス側の観客が、ヒール役のわたくしを応援するなんて有り得ませんわ」
 まんざらではない表情を浮かべ、マイナが呆れた様子で溜息をつく。
「ま、負けませんよおおおおおおおおおおおお!」
 その隙に優香がリングポストに攀じ登り、フライングボディアタックで胸から彼女にぶつかった。
「クッ‥‥、やるわね」
 カッターナイフを拾い上げ、マイナがふらりと立ち上がる。
「まだまだですっ!」
 それと同時に優香のヒップアタックが炸裂し、マイナが悲鳴を上げて尻餅をつく。
「‥‥ゆ、許しませんわよ!」
 悔しそうな表情を浮かべ、マイナがカッターナイフを振り上げた。
「これでフィニッシュですっ!」
 すぐさまカッターナイフを蹴り上げ、優香がアルゼンチンバックブリーカーの体勢に入り、マイナを持ち上げたままユッサユッサと胸を揺らす。
「クッ‥‥、ここまでのようですわ‥‥」
 首と背中と腰にダメージを喰らい、マイナがマットに転がされ、優香にカウントを取られて敗北した。
『勝者:南 優香(ベビーフェイス) 決め技:アルゼンチンバックブリーカー』

 試合の結果、1対1の1引き分けとなり、ベビーフェイスVSヒールの勝負は次回の持ち越される事となるのであった‥‥。