忘年会南北アメリカ
種類 |
ショート
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
1Lv以上
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獣人 |
1Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
1.2万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
12/20〜12/24
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●本文
<募集内容>
忘年会に参加する事の出来る方を募集します。
会費などは必要ありませんので、奮って参加してください。
<参加資格>
アメリカドラマ関係者。
裏方さん大歓迎。
<詳しい内容>
マスク・ド・パンダ、TUKUMOGAMI、セクハラ(セクシー・ハイスクール・ラブ)、トライアングルハートなどのアメリカドラマを制作しているスタジオの忘年会を行います。
普段は表舞台に出る事の出来ない裏方さんの参加はもちろん、ドラマに出演していた役者さんの参加もお待ちしています。
忘年会が行われる場所は、スタジオ近くのバー。
プロデューサーやディレクターなども参加するので、今度のドラマ制作について話し合っても構いません。
特に裏方さんからの意見を多く募集しています。
こういう仕事があれば、オレは輝く事が出来るんだーっという愚痴でも構いません。
忘年会でストレスを発散しておきましょう。
噂では社長さんからちょっと早いクリスマスプレゼント(報酬)がもらえるとか。
●リプレイ本文
●忘年会
「‥‥良かった。トラハのお礼とか言おうとしても機会が無かったからな。こういう場があるのはありがたいやね。社長さんに感謝」
気分よく酒を飲みながら、皇・皇(fa0043)がクスリと笑う。
仕事の都合で社長の到着が遅れているらしく、代わりに秘書である瀬戸・カリトーヌが、ワイングラス片手に役者達の質問に答えている。
「あ、あの‥‥。これ‥‥自宅で作ってきた七面鳥の丸焼きなんですが‥‥皆さんどうぞ‥‥」
ドラマで使用したメイド服を身に纏い、ステラ・ディスティニー(fa2443)がこんがりと美味しそうに焼けた七面鳥をテーブルの上に置く。
「欧州から渡ってきてその第一が忘年会とは‥‥仕事したいぜ」
七面鳥を切り分けながら、カイン・フォルネウス(fa2446)が冗談まじりに微笑んだ。
「これからもご迷惑をかけるかも知れませんが、スタッフの皆さんどうかよろしくご指導お願います」
元気よく立ち上がり、皇がスタッフを見つめて一礼した。
途端に辺りから拍手が巻き起こり、皇が恥ずかしそうに頬を染める。
「折角、制作側が用意してくれた機会なんですから、今日ぐらい仕事のことは忘れて大いに盛り上がろうじゃありませんか。難しい話ばかりしていたのでは、せっかくのお酒が不味くなるというもの。こうした場所の雰囲気を味わっておいて、次の仕事のインスピレーションを得たり、ただ鋭気を養うのも大切なことだと思いますよ」
年代物のバーボンをグラスに注ぎ、弥栄三十朗(fa1323)がカインの肩を優しく叩く。
「そ、それもそうだな。仕事話ばかりじゃ、シラけるか」
苦笑いを浮かべながら、皇がゴクリと酒を飲む。
「‥‥構わないわよ、仕事の話をしても。そのかわり責任は取ってもらうわよ、色々と‥‥」
ワイングラスの縁を指でなぞり、瀬戸が妖しくニヤリと笑う。
「な、何だか怖いな、その言葉‥‥」
ダラリと汗を流しながら、カインが乾いた笑いを響かせる。
「そのままで受け取っていいわよ。‥‥ちなみに私は男に興味が無いから、そっちの意味で受け取られたら困るけど‥‥」
ワインをそっと口に含んだ後、瀬戸が含みのある笑みを浮かべて呟いた。
「……良い酒と良い女。これがあれば、ドラマは生まれますからね。こういうバーを舞台にしてドラマを一本作ってみるのも悪くはないかもしれませんね…… 余り一般受けはしないでしょうけど、作りようによってはしゃれた小作品になるかも知れませんし‥‥」
グラスを片手にクスリと笑い、三十朗がカウンター席に座る。
「‥‥って、いけませんね。どうも仕事を完全に忘れるという訳にはいかないようです。‥‥折角良いお酒があるというのに、これはお酒に対して失礼な態度ですよね」
ハッとした表情を浮かべ、三十朗が恥ずかしそうに頬を掻く。
「‥‥脚本の方も期待しているわよ」
クスクスと笑いながら、瀬戸が黙って席を立つ。
「こらこら、乾杯の音頭がまだじゃぞ。‥‥まったく気の早い奴らじゃのう」
焼き鳥やおでんなどといった和風のおつまみを持参し、天音(fa0204)が呆れた様子でツッコミを入れた。
「そ、そうね」
気まずい様子で視線を逸らし、瀬戸がダラリと汗を流す。
「それじゃ、改めて‥‥カンパーイ!」
小さくコホンと咳をした後、天音が乾杯の音頭を取った。
並々と注がれたビールジョッキを高々と掲げ‥‥。
●隠し芸
「烏龍茶のおかわりですよ〜♪」
未成年のため烏龍茶をおかわりしながら、鐘下べる(fa1828)が佳奈歌・ソーヴィニオン(fa2378)に気づく。
「正直、こういう場には慣れていないので、ちょっと緊張しますね」
苦笑いを浮かべながら、佳奈歌が恥ずかしそうにワインを飲む。
「緊張する必要なんてないわ。あっちでワインについて語り合いましょう。ふたりっきりで‥‥」
舐めるような視線で佳奈歌を見つめ、瀬戸がワイングラスに指を這わす。
「ワ、ワインに興味はありますが‥‥。ふたりきりは、ちょっと‥‥」
ダラダラと汗を流しながら、佳奈歌が困った様子で首を振る。
彼女の態度を見る限り、ワインの話だけでは済みそうにないため、素直について行く気にはなれない。
「それでは一番、芳乃なくる! 脱ぎますねぇ〜♪」
ほろ良い加減でフラつきながら、芳乃なくる(fa1728)が薄手のワンピースを脱ぎ捨てる。
「お、おい! 大丈夫か?」
何も下に着ていないと思ったため、カインが心配した様子で駆け寄った。
「ふふふ〜、グラビアモデルたるもの、いつでも脱げるよう常に服の下へ水着を着ているものですわ。まあ、マジシャンが常に何かしらのネタを仕込んでいるのと同じです」
勝ち誇った様子で胸を張り、なくるが水着姿を披露する。
「何だか暑くなってきたですよぉ〜」
酒の匂いで酔っ払ってしまい、ベルがとろんとした表情を浮かべて服を脱ごうとした。
「うふふ〜、ベルちゃんもー私と一緒にぬぎぬぎしましょうか〜?」
妖艶な笑みを浮かべながら、なくるがベルの服を脱がせていく。
「ふたりとも素敵だわ。私も混ぜてくれるかしら?」
眼鏡をキラーンと輝かせ、瀬戸がVIPルームを指差した。
「‥‥駄目です」
ジト目で瀬戸を睨みつけ、ステラが彼女の腕を掴む。
「ちょっと気になるけど、今はお仕事の話がしたいわ。例えば『メイド役募集中』の面接とか‥‥?」
瀬戸が試験官を務めていた事もあり、なくるが面接について質問する。
「あれはトライアングルハートに参加してもらうための女優を募集していたのよ。あの面接に受かった人達は、ドラマの方でもちょっと有利になっているしね」
電話番号の書かれた紙を手渡し、瀬戸がなくる達にウインクした。
「そういやトラハの反応はどうだったんだ? 時間帯はゴールデンタイムだったわけだし、視聴率が気になるな。あと、マコトの出番が多かったような印象があったんだけど‥‥、その辺の理由も教えてくれ。文句があるわけじゃないんだけど、他の人に悪い気がしてね」
気になる事があったため、皇が瀬戸にむかって声を掛ける。
「それだけキャラクターが立っていたって事よ。他に質問はあるかしら?」
名残惜しそうになくる達を見つめた後、瀬戸が役者達の質問を受け付けた。
「視聴率について答えておらんじゃろう。それと本部から来るらしい凄腕のプロデューサーって誰かのぅ?」
ガブガブと日本酒を飲みながら、天音がジト目で瀬戸を睨む。
「‥‥悪くないわ。評価的にはね。ただ脚本が出来てないから、続編は年明けよ。ちなみに本部から来るらしい凄腕のプロデューサーって言うのは私‥‥。秘書をやったり、女優をやったりしているから、色々な意味で凄いって事。‥‥多分」
恥ずかしそうに頬を染め、瀬戸がコホンと咳をした。
「ところでTUKUMOGAMIの方はどうなっているんだ?」
今後の事も気になるため、樹神(fa1099)がTUKUMOGAMIの話題を振る。
「あの後すぐにパイロット版の撮影がされたらしいわ。‥‥あの場所に居た役者達を使ってね。‥‥評判はまずまずだったわ。何か気になる事でもあるのかしら?」
不思議そうな表情を浮かべ、瀬戸がボソリと呟いた。
「いや、普通のメイクより特殊メイクや造形の方が好きだからさ。怪しいって言葉は俺にとって最上級の褒め言葉だからな。普通じゃ何にも面白くないだろ? ちなみに最近のマイブームは本物っぽい河童のミイラを作る事でな。いくつか作ってみたんだが、なかなか上手くできないんだ」
苦笑いを浮かべながら、樹神がワインを口に含む。
「それなら次は河童にしましょうか。何か面白いネタがあったら、お願いね」
忘れないようにするため、瀬戸がメモ帳を取り出しネタを書く。
「‥‥TUKUMOGAMIのプロットですか。私なりに少し考えてみました」
そう言ってミハイル・チーグルスキ(fa1819)がプロットを渡す。
「えっと内容は‥‥、オリエンタルな和刀。妖刀となった刀を持って、強さに目覚めた社会的弱者の話のようね。親や学友に虐げられてきた思いが刀と共に爆発する‥‥。抜き身になった刃ほど危険なものはない‥‥と。悪くないわね。上に企画を持っていってみるわ」
ざっとプロットに目を通し、瀬戸がニコリと微笑んだ。
「そう言えば、わたくしの役柄って、このままでいいのかしら? 他の人とキャラが被っているようだけど‥‥」
ラスティネイルを飲みながら、ステラがトライアングルハートの話題を振る。
「実はあたしも気になっています。今後の役柄について‥‥」
心配そうな表情を浮かべ、佳奈歌がボソリと呟いた。
「必要のない役柄なんてひとつも無いわ。どんな役柄でも必ず必要になる場面があるから、気にしなくてもいいと思うけど‥‥。心配なら色々と試してみてもいいんじゃないのかしら? 相談に乗るわよ、色々と‥‥」
ふたりの顔を舐めるように見つめた後、瀬戸が甘ったるい表情を浮かべてクスクス笑う。
「それなら『ぱんちら』がオススメですよ〜」
満面の笑みを浮かべながら、ベルが見せパンを披露する。
「み、見せパン‥‥」
顔を真っ赤に染めながら、ふたりが顔を見合わせた。
「えー、コホン! せっかくのクリスマスという事で、一曲賛美歌でも歌いましょう」
だんだんアダルトな方向に話が進んできたため、ミハイルがわざと大きな咳をしてステージの上で賛美歌を歌う。
みんなで聖夜を祝うため‥‥。