セクハラ南北アメリカ

種類 シリーズEX
担当 ゆうきつかさ
芸能 2Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 難しい
報酬 3.9万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 03/12〜03/16

●本文

<募集職種>
 下着姿になれるモデルか女優
 もしくはフライデー役

<応募資格>
 やる気のある方なら、誰でも応募する事が出来ます。
 年齢制限はありません。

<ドラマの内容>
 お色気学園ドラマです。
 今回はドラマ『フライデー』とのコラボ企画になっています。
 スポンサーから提供された下着を身に着けてもらいます。
 ドラマの内容はチラリズムを重視したアメリカのハイスクールもの。
 下着のCMも兼ねているため、毎回必ず着替えのシーンが入ります。
 あまりにも卑猥なシーンが入った場合は、ごっそりカットされるので要注意。

<各シーンの説明>
・シーン1
 舞台は湖の畔にあるペンション。
 このペンションは殺人鬼騒ぎがあったため、学生でも気軽に泊まれるリーズナブルナお値段。
 生徒達は格安のペンションに泊まれた事で大喜び。

・シーン2
 何も知らずに湖で水浴びをしている生徒達。
 その湖はフライデーが命を落とした場所だった。
 生徒達の声に気づき、再び目覚めるフライデー。
 今後こそ誰かの命を奪うために‥‥。
 しかし、フライデーはお色気攻撃に弱かった。

・シーン3
 ペンションで出される食事のシーン。
 今回からスポンサーに食品メーカーが加わったため、やけに料理が豪華。
 キッチンにはフライデー。
 服を切り裂く程度しか被害はない。

・シーン4
 就寝時間。
 彼女達が寝静まった頃にフライデーが登場。
 寝相の悪い女性に殴られたり、蹴られたり、散々な目に遭いながら、フライデーが逃げていく。

●今回の参加者

 fa0361 白鳥沢 優雅(18歳・♂・小鳥)
 fa0373 ボンバー雛ちゃん♪(25歳・♀・虎)
 fa0379 星野 宇海(26歳・♀・竜)
 fa0383 ダイナマイト・アスカ(16歳・♀・竜)
 fa1534 水野 ゆうこ(23歳・♀・ハムスター)
 fa1732 林・蘭華(20歳・♀・狐)
 fa1828 鐘下べる(20歳・♀・小鳥)
 fa2137 御神・由希(17歳・♀・ハムスター)

●リプレイ本文

●キャスト
神無月 瑞穂(保険医)役:林・蘭華(fa1732)
水野ゆうこ(チアリーダ部)役:水野 ゆうこ(fa1534)
タカミ・ブライト(雇われ管理人)役:星野 宇海(fa0379)
エリカちゃん(生徒)役:鐘下べる(fa1828)
アンナせんせい(先生)役:鐘下べる(二役)
リサ・クロサワ(生徒)役:御神・由希(fa2137)
フライデー(不幸な殺人鬼)役:白鳥沢 優雅(fa0361)
ダイナマイト・アスカ(生徒)役:ダイナマイト・アスカ(fa0383)
ボンバー雛ちゃん♪(生徒)役:ボンバー雛ちゃん♪(fa0373)

●シーン1 『ペンション』
「‥‥ん? このペンション、どこかで見たような気が‥‥」
 生徒達と共に格安のペンションに到着し、神無月 瑞穂が首を傾げて呟いた。
 いつも読んでいる雑誌でペンションの広告を見てから、ずっと引っかかっていたのだが、ハッキリと思い出す事が出来ないため、だんだんストレスが溜まっている。
 しかし、このペンションはサービスが充実している割には格安で、学生でも気軽に泊まる事が出来るほど値段が安く設定されていたため、すぐに予約をとっておいたのだが、その時点で他の客からの予約がなかったらしく、ペンションはほとんど貸し切り状態になっている。
 そのため、瑞穂も何かウラがあるとは思っていたが、オーナーから夏がメインになっているため、冬はほとんど客が来ていない事を聞き、とりあえず納得する事にした。
「‥‥あら? ここって、以前も泊まったところですね。確かアレは‥‥夏頃だったと思いますが‥‥」
 キョトンとした表情を浮かべ、水野 ゆうこ(fa1534)が口元に指を当てた。
 ペンションに来るまではそれほど気にしていなかったのだが、よくよく考えてみれば夏に泊まった場所とまったく同じである。
「‥‥何かあったのね?」
 嫌な予感が脳裏を過ぎり、瑞穂がボソリと呟いた。
 ひょっとすると、今まで引っかかっていたのは、そのせいではないかと思いつつ‥‥。
「い、いえ‥‥、ぞうさんと会っただけで、そんな騒ぎは無かったですよ?」
 満面の笑みを浮かべながら、ゆうこがふんわり答えを返す。
 ゆうこ自身、それほど被害が無かったため、それほど大きなトラブルだとは思っていない。
「ぞう‥‥さん?」
 彼女の言っている意味が分からず、瑞穂が驚いた様子で目を丸くする。
 ゆうこの言葉をそのままの意味で受け取れば、ペンションにゾウが現れたため、客足が遠のいてしまった事になるのだが、いまいち納得する事が出来ないようだ。
 しかし、ペンションの壁には何かが激突した後があるため、場合によっては本当にゾウが現れて、この辺りで暴れまわっていたのかも知れない。
「その話が本当なら、ニュースになっていても、おかしくないわよね?」
 ゆうこの言葉がまったく信じられなかったため、瑞穂が納得のいかない様子で腕を組む。
 普通に考えればペンションにゾウが現れただけでもニュースになるはずだが、この半年の間にそれらしいニュースを観た覚えは無い。
 それにゾウがペンションに現れたという事は、何処かの動物園から逃げ出した事になるため、何らかの形でニュースにはなっているはずだ。
 にも関わらず、ニュースになっていないという事は、何か巨大な力が動いて事件をもみ消してしまったのか知れない。
「‥‥いらっしゃいませ。お待ちしていましたのよ。何か気になる事でもありましたか?」
 何やらペンションの外が騒がしかったため、タカミ・ブライトがヒョッコリと顔を出す。
 タカミは最近このペンションの管理人になったため、ゆうこ達が遭遇した事件についても何ひとつ知らされていない。
 その上、破格の報酬を貰っているため、わざわざペンションの過去を知ろうとも思わないし、宿泊客から奇妙な噂を聞いても無難に答えていたようだ。
「ゾウさんがぱおーんですよぉ〜☆」
 満面の笑みを浮かべながら、エリカちゃんが両手を広げて答えを返す。
「‥‥えっ? ゾウさん?」
 エリカちゃんの言っている意味が分からず、タカミが大きなハテナマークを点滅させる。
「な、何でもないわ。エリカちゃんも疲れているようね。アンナせんせいもそう思うでしょ?」
 このままだとおかしな客が来たのだと勘違いされてしまうため、瑞穂がエリカちゃんの口を塞いでアンナせんせいをジロリと睨む。
「えっ? ええっ? そうね。あはははは‥‥」
 瑞穂の言っている意味を何となく理解し、アンナせんせいが乾いた笑いを響かせる。
 例えペンションで何かが起こっていたとしても、当日キャンセルをすれば払ったお金は戻って来ない。
「とにかく中に入りましょう。こんな所で話し合いを続けていても、時間ばかりが過ぎていくだけですし‥‥」
 呆れた様子で溜息をつきながら、リサ・クロサワが荷物を持ってペンションの中に入っていく。
 修学旅行で散々な目に遭ったため、今回の旅行で取り返そうとしているらしい。
「それもそうね。‥‥行きましょうか」
 ペンションの中に入るキッカケが出来たため、アンナせんせいがホッと胸を撫で下ろす。
 まさか、あのような出来事が待っているとは思わずに‥‥。

 一方、その頃‥‥。
「フラァァイデー!」
 獣のような雄叫びをあげながら、フライデーが両手をあげて湖から顔を出す。
 精神的なダメージが大きかったため、復活するまで時間が掛かってしまったが、しばらく休んでいたおかげで全身に力が漲っている。
「フラァァイデー!」
 血に飢えた表情を浮かべながら、フライデーがふらりと頭を揺らす。
 復讐と狂気に囚われ、鉤爪をカチャカチャと鳴らし‥‥。

●シーン2 『湖の畔』
「みんなも早く来るですよぉ〜」
 黒のビキニ姿で湖にジャブジャブと入っていき、エリカちゃんが嬉しそうに手招きした。
 最近、暖かい日が続いていたせいもあり、湖の水はそれほど冷たくないため、水浴びをするには最適である。
「ちょっと待ってくださいね。すぐにそっちに行きますから」
 チアガール衣装を脱ぎ捨て、ゆうこが下着姿で湖の中に入っていく。
 何か妙な違和感があるのだが、それが何かは分からない。
「本当にゆうこって大胆ね。下着が水でスケスケよ」
 黒いスケスケのクオーターカップブラで大きな胸をアピールしながら、ダイナマイト・アスカ(fa0383)がゆうこの抱きつき、後ろから乱暴に胸を揉む。
「やぁん、駄目ですよぉ。みんなが見てますしぃ〜」
 恥ずかしそうに頬を染め、ゆうこが色っぽい声を漏らす。
 ペンションには他の観光客がいないためか、いつもより大胆になっているようだ。
「お前達だけでズルイぞっ! 私も仲間に入れろぉ〜」
 虎のマスクを被ったまま、ボンバー雛ちゃん♪が湖に飛び込み、巨大な水柱を上げる。
「こらこら、何をやっているの。いくら旅行だからと言って、そこまでハメを外しちゃ駄目よ」
 Tシャツの上から白衣を羽織った姿で生徒達を見守りながら、瑞穂が呆れた様子で溜息をつく。
 教師にとって生徒を守る事が義務のため、わざわざ彼女達を危険な状況に陥らせるわけにはいかない。
「大丈夫だって! 例え変態野郎が現れたとしても、私がプロレス技を仕掛けてやるから、迂闊に手出しは出来ないだろ? 任せておけって!」
 自信に満ちた表情を浮かべながら、ボンバー雛ちゃん♪が自分の胸をポンと叩く。
 先程から妙な気配を感じているため、既に戦う覚悟が出来ている。らしく、警戒した様子で辺りをジロリと睨んでいる。
「フラァァイデー!」
 それと同時にフライデーが雄叫びを上げ、いきなりボンバー雛ちゃん♪に攻撃を仕掛けてきた。
「なんだ、コイツはっ!?」
 フライデーの鉤爪を喰らって虎縞ビキニがビリリッと破れ、ボンバー雛ちゃんが驚いた様子で後ろに下がる。
「フラァァイデー!」
 その隙にフライデーが両手に装着した鉤爪をブンブンと振り回し、ボンバー雛ちゃんを徐々に追い詰めていく。
「まさか、こんな場面に遭遇するなんて‥‥」
 唖然とした表情を浮かべながら、リサがデジタルカメラでフライデーを撮影する。
「フラァァイデー!」
 次の瞬間、フライデーがリサに気づき、唸り声をあげて鋭い鉤爪を振り下ろす。
「このままじゃ、生徒達がっ!」
 すぐさま白衣を脱ぎ捨て海に飛び込み、瑞穂が急いでリサの救出にむかう。
「フラァァイデー!」
 次々と獲物が現れたため、フライデーが満足した様子で滅茶苦茶に鉤爪を振り回す。
「きゃあ!? ビキニの紐が切れちゃったですよぉ〜」
 フライデーの攻撃を喰らってビキニの紐がぷちんと外れ、エリカちゃんの胸がぽよんと飛び出した。
「フ‥‥、ラァァイデー‥‥」
 突然の出来事に驚きながら、フライデーがジリジリと後ろに下がる。
 それと同時にフライデーの背中に何か柔らかいものが当たり、警戒した様子で恐る恐る後ろをむいた。
「‥‥えっちですねぇ」
 胸元を隠してクスリと笑い、ゆうこがフライデーにウインクする。
「フ、フ、フ、フ‥‥、ラァァイデー!!!!」
 ガスマスクを装着したまま、フライデーがダラダラと鼻血を流す。
 フライデーは女性の裸やエッチなシーンが苦手なため、目のやり場に困って頭をフラフラと揺らしている。
「何だ、コイツ。女の裸を見たくらいで驚いているのか? だったら倒すのは簡単だ。‥‥いくぜぇ!」
 アスカにむかって合図を送り、ボンバー雛ちゃん♪がフライデーの両腕をガッシリと掴む。
「くらえ! 巨乳ボイン撃ち!」
 次の瞬間、アスカの胸がフライデーの顔面を捉え、ボンバー雛ちゃん♪と一緒に谷間で挟んでトドメをさした。
「フ‥‥、ラァァイデー!!!!」
 断末魔の叫びを上げ、フライデーが湖の底に沈んでいく。
 湖面を鼻血で真っ赤に染めて‥‥。
「‥‥終わったわね。最後まで正体は分からなかったけど‥‥」
 そう言って瑞穂がハッとした表情を浮かべる。
 ‥‥いつの間にか下着が無い。
 その事に気づいて、瑞穂が恥ずかしそうに頬を染めた。

●シーン3  『キッチン』
「らんらんら〜ん♪」
 楽しそうに鼻歌を歌いながら、タカミがキッチンで料理を作る。
 タカミはずっと厨房にいたため、湖で起こった事件も知らず、フライデーの存在にも気づいていない。
「‥‥あら? 調味料がありませんわね?」
 いつも使っている調味料が無いため、タカミが首を傾げて辺りを探す。
「そうだわっ! 確か戸棚の中に予備の調味料があったはず‥‥」
 予備の調味料があった事を思い出し、タカミが戸棚を開けて踏み台に上がる。
「フラァァイデー!」
 それと同時にフライデーが現れ、タカミの服を一瞬にして切り裂いた。 
「だ、誰!?」
 何が起こったのかも分からぬまま、タカミが悲鳴を上げて尻餅をつく。
「フラァァイデー!」
 フライデーは湖で酷い目に遭っていたため、ペンションの宿泊客に復讐するつもりでいるらしく、タカミも同罪であると勝手に思い込んでいる。
「きゃあああああああああああああああ!!!!」
 ‥‥そしてタカミの悲鳴が辺りに響く。

「何だかキッチンの方が騒がしいですね」
 まさかキッチンにフライデーが現れているとは露知らず、ゆうこがのほほんとした表情を浮かべて椅子に座る。
 キッチンの方では何かが潰れる音や、タカミの悲鳴が響いているが、面白いテレビがやっていたため、誰も異変に気づいていない。
「それよりも、飯だ、飯っ! まったく何をやっているんだが‥‥。こっちは妙な奴が現れたせいで、無駄な体力を使ったから腹が減っているって時に‥‥」
 グゥッと腹を鳴らしながら、ボンバー雛ちゃん♪がブツブツと愚痴をこぼす。
 湖の中で激しく動いたせいか、ボンバー雛ちゃん♪は腹が減っており、普段と比べて物凄く機嫌が悪い。
「まあまあ、落ち着いて。きっと美味しい料理を作っているんだから、あんまり急かしちゃ駄目よ」
 苦笑いを浮かべながら、アスカがボンバー雛ちゃん♪をなだめる。
 ただでさえ今回はトラブルが多かったため、これ以上トラブルの種になりそうな事は、極力避けておきたいようだ。
「それにしても遅いわね。料理の匂いはしているのに‥‥」
 心配した様子で立ち上がり、アンナせんせいが首を傾げる。
 既に予定の時間を過ぎているため、食事が運ばれてきてもおかしくはないのだが、キッチンの方でドタバタと音がしているので、何かを捌いている最中かも知れない。
「フラァァイデー!」
 次の瞬間、キッチンからフライデーが現れ、血塗れのまま両手の鉤爪をブンブンと振り回す。
「現れたな、変態っ!」
 先程の復讐を果たすため、瑞穂が問答無用でストレートパンチをお見舞いした。
「フラァァイデー!」
 拳の痕がガスマスクにつくほどの勢いで、フライデーが悲鳴を上げて吹っ飛んだ。
「見つけましたわよっ! いきなり背後から襲ってくるなんて、紳士のする事ではありませんわ。それに‥‥これ、お気に入りでしたのに‥‥」
 殺気に満ちた表情を浮かべ、タカミがフライデーの胸倉を掴む。
「フ、フラァァイデー‥‥」
 タカミの気迫に圧倒され、フライデーがダラリと汗を流す。
 当初の予定では宿泊客を恐怖のどん底に落とすつもりだったのだが、いつの間にか自分が恐怖のどん底に落ちている。
「とにかく反省する必要があるようね。いいわ、許してあげる。そのかわりジャガイモの皮を剥いた後で‥‥」
 そう言ってタカミが気絶したフライデー首根っこを掴み、フラフラとしながらキッチンに向かうのだった‥‥。

「‥‥これで良しと。やっぱり料金を上乗せしておくべきかしら?」
 フライデーの身体を荒縄できつく締め上げ、タカミがホッとした様子で溜息をつく。
 タカミはフライデーがモンスターであるとは思っていないため、他の宿泊客がイタズラ目的でガスマスクを被って襲い掛かってきたものだと思っている。
「とにかく素顔を確認しておく必要がありそうですわね」
 フライデーのガスマスクをむんずと掴み、タカミがゴクリと唾を飲み込んだ。
「あら、まぁ‥‥」
 ガスマスクを外した瞬間、タカミが驚いた様子で言葉を失った。
 タカミの予想を裏切りフライデーの素顔は精悍な顔立ちをした美青年であったからだ。
「フ、フラァァイデー!」
 それと同時にフライデーと目が合い、ふたりで一緒に悲鳴を上げる。
 フライデーは素顔を見られてしまった事を恥じながら、雄叫びを上げて力任せに荒縄を引き千切り、タカミから強引にガスマスクを奪って窓ガラスに体当たりを食らわせ、ペンションの外に逃げ出した。

●シーン4 『真夜中』
「‥‥フラァァイデー」
 草木も眠る丑三つ時。
 再びフライデーがペンションにやって来た。
 散々、恥を掻かされてしまった事を恨み、ペンションの宿泊客に復讐をするために‥‥。

「‥‥フラァァイデー」
 小声でドアをゆっくりと開け、フライデーが忍び足で部屋の中に入っていく。
 ベッドにはアンナせんせいとエリカちゃんが眠っており、フライデーの存在には全く気がついていない。
「‥‥フラァァイデー」
 興奮気味に鉤爪をカチャカチャ鳴らし、フライデーがアンナせんせい達の命を狙う。
「フラァァイデー!!」
 偶然、アンナせんせいのボディブローが決まり、フライデーがげふっと血反吐を吐く。
 それと同時にエリカちゃんの蹴りが当たり、フライデーが前のめりに倒れ込む。
 アンナせんせいの胸めがけて‥‥。
「フ、フ、フ、フラァァイデー!」
 柔らかい胸の感触に驚き、フライデーが慌てた様子で逃げていく。
 胸の感触を思い出し、何度も首を振りながら‥‥。

「フラァァイデー‥‥!」
 アンナせんせい達の部屋を出た瞬間、様子を見に来たタカミと激突し、フライデーが派手に尻餅をついた。
「‥‥あら? あなたは‥‥」
 フライデーに懐中電灯をむけ、タカミがハッとした表情を浮かべる。
「フ‥‥、フラァァイデー‥‥!」
 しかし、それはフライデーも同じであった。
 タカミがネグリジェを着ていたため、下着が薄っすらと透けており、総レースのスリーインワンがぼんやりと見えている。
「フラァァイデー‥‥!」
 それだけでもフライデーに致命傷を与えるのは簡単な事だった。
 大量の鼻血を吹きながら、這うようにして逃げていく、フライデー。
 あまりにもタカミの下着が刺激的だったため、殺意が何処かに吹っ飛んだ。
「だ、誰‥‥」
 ピンクのネグリジェ姿で部屋を飛び出し、リサが悲鳴を上げてデジカメをポトリと落とす。
 それと同時にフラッシュが焚かれ、まったく何も見えなくなった。

「フ‥‥、フラァァイデー‥‥!」
 リサから逃れるようにして近くの部屋に飛び込み、フライデーがハアハアと息を吐く。
 色々な意味で恐ろしい目にあったせいか、冷静な判断が出来なくなっているらしい。
「‥‥誰?」
 眠そうに目を擦りながら、ゆうこが大きなアクビをする。
 寝ぼけているせいか、相手がフライデーである事にも気づかず、ゆうこがフラフラと歩いていく。
「フ‥‥、フラァァイデー‥‥!」
 警戒した様子で鉤爪を構え、フライデーがゆうこを威嚇した。
 しかし、ゆうこはまったく動揺する事なく、フライデーのアーミーパンツをするりと下ろす。
「‥‥あらあら、また、可愛いぞうさんですね」
 満足した様子で笑みを浮かべ、ゆうこが再びベッドに戻っていく。
「フ、フラァァイデー‥‥!!」
 ゆうこの言葉がグサリと胸に突き刺さり、フライデーが雄叫びを上げて窓を突き破る。
 色々な意味で彼女の言葉がトラウマになりつつ‥‥。

 ‥‥翌朝。
 ひとり早起きした瑞穂が食堂で雑誌を読んでいた。
 それはフライデーの特集をしたホラー雑誌‥‥。
 そこには殺人鬼フライデーの被害に遭った者達の証言が書かれており、とあるペンションで惨劇が繰り返されていると書かれている。
「‥‥まさかね。フライデーが不死身だなんて、あり得ないわ」
 苦笑いを浮かべながら、瑞穂が雑誌を閉じた。
 まるで何も無かったように‥‥。