ワイズマンと花見南北アメリカ
種類 |
ショート
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
2Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
3.9万円
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参加人数 |
10人
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サポート |
0人
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期間 |
04/02〜04/06
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●本文
●花見の誘い
皆サァーーーーン、お元気にシテマスかぁー?
今回はお花見のお誘いに来マシタYO!
我が社もピンハネ三昧で大儲けをしたので、お花見をする事によって皆サンに還元しようと思いマァース!
今までピンハネされた分のモトを取るため、腹いっぱいになるまでパクついてクダサァーイ!
もちろん、遠慮なんて全く必要アリまセェーン!
すべて皆サンに支払われるべきオカネなのですから‥‥。
おおっと!
ワタシに攻撃しても無駄デスYOー!
最近、影武者を雇いマシタからNEー!
特殊メイク、バンザイッ!
ちなみに参加する事が出来るのは、『PET SHOP』&『DAIMYOU』&『自称・関係者』の方々デェース!
特に『自称・関係者』の方々はこれから仕事を引き受ける方や、とりあえず腹が減ったから参加する方々ですから、コソコソせずに堂々としていてクダサァーイ。
本当の関係者の方々に見つかったら、ボコボコにされるかも知れませんからネー!
HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA−!
それじゃ、よろしくお願いシマスねっ!
●リプレイ本文
●PET SHOP
「ふふふ‥‥、僕は一見、自称関係者に見えますが! 実は【PET SHOP】でちょこっとだけ関わった事がある‥‥。そう、いわば『何となく関係者』だったりする訳ですよ、社長サン!」
どどぉーんと大物の雰囲気を漂わせ、北沢晶(fa0065)が黒い背広に蝶ネクタイ姿でワイズマン主催の花見に参加した。
「HAHAHA! ナイス根性デェース! 特別役員として雇ってアゲマショウ。ちなみに特別役員になると、ピンハネ率が二倍、二倍デェース!」
満面の笑みを浮かべながら、ワイズマンが晶の肩を抱く。
よほど晶の事が気に入ったのか、一番高い酒を飲ませているが、ピンハネ率が2倍にアップしているため、晶の気持ちは複雑である。
「ホラホラ、もっとハイテンションで行きマショウ! 特別役員になれば給料も二倍! ピンハネ率も二倍なのデスカラ!」
無駄に爽やかな笑みを浮かべ、ワイズマンが晶の背中をバンバンと叩く。
「‥‥結局、給料は同じなんですね。まぁ、いいや。今日はガンガン食べるつもりでいましたからっ!」
半ばヤケになりながら、晶が特大ホットドッグをパクついた。
何故か涙の味がしているが、気にしていたら負けである。
「ところで、ワイズマン。DOGSがショープロレスとしては微妙なものに成りつつあるので、ドラマ的な脚本の下に行う『純粋なショープロレス』を改めて立ち上げてはどうでしょうか?」
ワイズマンとジックリ話し合う機会がないため、ハンマー・金剛(fa2074)がいくつかの企画書を手渡した。
「‥‥ナルホド。新しいショープロレスの企画ですね。一応、検討シテみますが、レスラー人口が少ないため、実現は難しいかも知れマセンネ。とりあえずDOGS内で需要があるかを確かめみまセンと‥‥」
色々と問題があるのか、ワイズマンが腕を考え込む。
芸能界全体で考えてもレスラーの数が少ないため、新しい企画を立ち上げた場合、他の会社が立ち上げた企画とレスラーの取り合いになってしまうため、ワイズマンもあまり乗り気ではないようだ。
「それならば社長さんっ! PET SHOPの選手達を集めてファンとの触れ合いイベントをやるのはどうでしょうか? 握手会やサイン会の他に記念撮影とか出来たら、結構お客が来ると思うッスよ!」
何故か小物口調になりながら、晶が揉み手でニヤリと笑う。
本当はCATS中心のイベントを考えていたのだが、今後の事も考えPET SHOPメインにしたようだ。
「オーッ! それはイイカモ知れませんネ! ファンが増えれば、そこから新しいレスラーが生まれるかも知れマセンし!」
満面の笑みを浮かべながら、ワイズマンがニカッと笑う。
この様子では早めにイベントが開催されそうだ。
●DAIMYOU
「お花見ですよ〜☆ 皆さんで盛り上がるですよ〜☆」
楽しそうにクルクルとまわり、鐘下べる(fa1828)がブルーシートの上にちょこんと座る。
事前にワイズマン名義で場所取りがしてあったおかげで、絶景の花見ポイントを確保する事が出来たようだ。
「‥‥桜の花か。‥‥懐かしいものだな。‥‥日本にいた頃を思い出す」
しみじみとした表情を浮かべながら、鶸・檜皮(fa2614)がカメラを使って花見の写真を撮っていく。
この写真はスタジオに戻ってから編集し、花見パーティーの参加者に記念品として発送するようだ。
「‥‥花見ねえ。ワイズマン社長は日本が好きなのかしら? それにしても‥‥ソリャ極論すれば社長の仕事はピンハネに尽きるノデすけド‥‥。何この堂々サ加減ハ」
ワイズマンがピンハネしている事を知り、ミカエラ・バラン・瀬田(fa0203)がブツブツと愚痴をこぼす。
前の社長のように黙ってピンハネされるのも腹立たしいが、逆に堂々とされると黙っている以上に腹立たしい。
「まあまあ、落ち着け。軽い冗談かも知れんぞ」
苦笑いを浮かべながら、天音(fa0204)がミカエラを落ち着かせる。
ワイズマンならやりかねないが、証拠がないため断言できない。
「なるほど‥‥そういうわけか‥‥。花見といえば無礼講‥‥、ならば遠慮する必要は無いな。‥‥あの社長なら銃弾の一発や二発、アメリカンジョークで笑ってすませてくれるだろう‥‥」
こめかみを何度もピクつかせ、鶸がトカレフを構えて辺りを睨む。
「HAHAHA! 鉄砲でもカメラでもドンと来いデェース!」
鶸の放った殺気に気づき、ワイズマンが上着を脱ぎ捨てニカッと笑う。
「ええいっ、落ち着け! せっかくの花見が台無しじゃろうが!」
木刀を使ってふたりを叩き、天音が呆れた様子で溜息をつく。
「‥‥いかんな。俺とした事がつい熱くなってしまった。‥‥カメラマンならカメラで勝負だ!!『カメラは銃よりも強し』だ‥‥。うがっ! レバーはやめろ! 痛いから‥‥」
木刀で肝臓辺りをグサリと突かれ、鶸が天音にツッコミを入れる。
「とりあえず仲直りシマセンか? ワタシはウォー大嫌い」
無駄に陽気な笑顔を浮かべ、ワイズマンが鶸と固い握手をかわす。
「そ、そうだな。そういや社長。たまに『DAIMYOU』と書かれる部分が『DAINYOU』と書かれている時があるから修正しておいた方がいいんじゃないか。『大名』と『大尿』じゃ、意味が全く違うから‥‥」
苦笑いを浮かべながら、鶸が気まずく頬を掻く。
「それならば故意なので、問題アリマせぇーん。介護用品メーカーとのコラボで、新商品を売り出すのDAY」
真っ白な歯を輝かせ、ワイズマンが親指を立てる。
「‥‥なるほど。それジャ、今後もお仕事の斡旋お願いしますネ♪ とコロデ、前のDAIKYOU社長が辞任ナサれタ横領事件、誰が収支計算して暴いタカご存知で?」
ワイズマンを見つめてニコリと笑い、ミカエラがボソリと呟いた。
「確か瀬戸サンだったと思いマァス‥‥」
ハッとした表情を浮かべ、ワイズマンがダラリと汗を流す。
「ご安心ください、社長。あなたがスタッフ達からピンハネした分の給料は、すべて社長に支払うべき給料から天引きしてありますので‥‥」
全く悪びれた様子もなく、瀬戸・カトリーヌがクスリと笑う。
「NOOOッ!」
思わぬ不意討ちを喰らい、ワイズマンが真っ白になった。
「‥‥自業自得です。あらミカエラさん、お久しぶりね」
含みのある笑みを浮かべ、瀬戸がミカエラの頬を撫でる。
前に何かあったのか、ふたりは妙に仲がいい。
「瀬戸さんのせいで男も女も頂けるようになっちゃったじゃない。もともとアタシはノンケだったのに‥‥!? もう‥‥、瀬戸さんたら!」
恥ずかしそうに頬を染め、ミカエラがワインを口に含む。
「‥‥はにゃ? お酒の臭いが〜〜〜〜。‥‥熱いですよ〜〜〜」
ミカエラの飲んでいたワインの匂いが辺りに漂っていたせいか、べるがグルグルと目を回しながら服を脱いで踊り出す。
一応、下に水着は着ているが、まわりのスタッフが慌てている。
「仕方ないわね。後で車に運んでおくわ。それじゃ、いつもの部屋で待ってるわよ」
妖しく瞳を輝かせ、瀬戸がミカエラにキーを渡す。
自分が借りているマンションの鍵を‥‥。
●自称・関係者
「おやおやおやおや、武者修行に来ていたアメリカで、まさかお花見に出くわすとはね。しかもタダで飲み放題食べ放題! これを逃す手は無いな」
旅費も尽きかけほとんど何も口にしていなかったため、沫依 時雨(fa3299)がコッソリと花見に参加した。
何故か甘いものにマスタードを注入したり、ノンアルコールの飲み物にコッソリとアルコールを混ぜたりしているが、あまりにも自然過ぎて違和感がない。
「く、食い物‥‥。まぁ、黙って混じっちゃえば分からないッスよね。いっただきまぁーす。‥‥げふぁ!」
満面の笑みを浮かべながら、矢沢きゃおる(fa2868)がハンバーガーを頬張った。
それと同時に甘さと酸っぱさが口の中に広がり、ボディブローを喰らったような感覚に襲われる。
どうやら時雨の仕掛けたブービートラップに見事ハマッてしまったらしい。
「だ、大丈夫ですか? ‥‥って、あなたはスタッフよね?」
見覚えのない顔だったため、高川くるみ(fa1584)が不思議そうに首を傾げる。
「い、いや、大丈夫っすよ。えっと‥‥、あっちで歌ってきますね」
危うく正体がバレそうになったため、きゃおるが慌てた様子で逃げていく。
「‥‥何だか変わった人だったね?」
キョトンとした表情を浮かべ、マリアーノ・ファリアス(fa2539)がくるみに擦り寄った。
彼女は年上のお姉さんが好きなので、くるみに甘えているらしい。
「本当に大丈夫ですかね。あっちは瀬戸さんのいる方なのに‥‥」
きゃおるの残したタッパを拾い、くるみがダラリと汗を流す。
ちなみに瀬戸はスタッフの顔をきちんと覚えているため、途中でバレた場合は、そのままお持ち帰りにされてしまう。
「大丈夫じゃないかな? 瀬戸さんってとっても優しいし‥‥。この前だってご飯をご馳走してくれたよ」
何処かでナンパされたのか、マリアーノがニコリと微笑んだ。
幸い何もされていなかったため、彼女を『イイ人』だと思っているらしい。
「そ、そうですね。むりやり襲うわけじゃありませんし、大丈夫ですよね‥‥多分」
色々な意味で危険を感じ、くるみがなむなむと両手を合わす。
「そんな事より芸をしないか。タダで飲み食いしているわけにもいなかいしね」
花見会場にはスポンサーも来ているため、時雨がコホンと咳をする。
「さてさて、皆様お立会い。始りますは傘を使ったジャグリング。ふわりふわりと宙を舞う、七色傘をご覧あれ。まだまだ僕は修業の身。上手く出来たら拍手喝采の程どうぞ宜しく」
そう言って時雨がくるみに合図を送ってショルダーキーボードを演奏してもらい、傘を使ったジャグリングを披露した。