ゴッドスレイヤー南北アメリカ

種類 ショート
担当 ゆうきつかさ
芸能 3Lv以上
獣人 3Lv以上
難度 普通
報酬 9.4万円
参加人数 6人
サポート 0人
期間 10/02〜10/06

●本文

<内容>
 主人公はデビルバスターによって恋人を殺されており、彼らに復讐するため悪魔の力を手に入れた。
 悪魔は常に主人公の身体を乗っ取ろうとしているため、油断すれば心まで支配されてしまう。
 そのため、主人公は力を完全に制御するため、デビルバスターを狩る事に‥‥。

<シーン1:ゴッドスレイヤー>
 バイクに変身した悪魔に乗って、デビルバスターと戦う主人公。
 デビルバスターは刻印が刻まれた武器を使って攻撃を仕掛けてきたが、主人公に傷をつける事が出来ずに倒されてしまう。
 刻印が刻まれた武器を拾い上げ、自分のものにする主人公。

<シーン2:デビルバスター>
 自分達を狩る存在がいる事を知り、戸惑うデビルバスター。
 デビルバスターEを使って、主人公を誘き出そうとする。

<シーン3:戦い>
 デビルバスターの仕掛けた罠に引っ掛かり、窮地に陥る主人公。
 間一髪でバイクに化けたデビルに助けられ、デビルバスターCとDを倒す。
 その時、地面に落ちるペンダント。
 デビルバスターEはここで主人公の恋人を殺した事を本人に告げる。
 その一言に衝撃を受ける主人公。
 そして、目の前に現れたのは、恋人と同じ姿をしたテビルバスター。
 思わぬ強敵に苦戦する主人公。
 しかし、デビルの一言でふたりを倒す。
 過去に別れを告げる。

<募集キャスト>
・主人公
 デビルバスターに復讐するため、悪魔と契約した者。
 恋人の写真が入ったロケットペンダントを持っている。

・デビル
 主人公の相棒。
 普段は漆黒のバイクに変身して気配を消している。

・デビルバスターA
 主人公の存在に気づき、倒しに来たが返り討ちに遭ってしまう。

・デビルバスターB
 戦いの途中で勝ち目が無いと分かり、途中で逃げようとするのだが、主人公に殺されて武器を奪われてしまう。

・デビルバスターC
 デビルバスターAとBが死んだ事を知り会議を開く事にしたのだが、主人公に関する情報が皆無だったため困っている。

・デビルバスターD
 主人公にトドメをさそうとした時に、デビルの妨害に遭って命を落とす。

・デビルバスターE
 主人公の恋人を殺した張本人。
 任務を果たすためなら、手段を選ばない。

・デビルバスターF
 主人公の恋人と同じ顔を持っており、主人公にいい印象を持っていない。

●今回の参加者

 fa1771 由比美紀(20歳・♀・蝙蝠)
 fa2378 佳奈歌・ソーヴィニオン(17歳・♀・猫)
 fa2605 結城丈治(36歳・♂・蛇)
 fa3776 コーネリアス・O(32歳・♂・猿)
 fa4421 工口本屋(30歳・♂・パンダ)
 fa4589 ウィリアム・ライト(33歳・♂・蛇)

●リプレイ本文

●キャスト
 マイケル・マクドナルド(主人公)役:結城丈治(fa2605)
 バルバス(デビル)役:コーネリアス・O(fa3776)
 デビルバスター役:ウィリアム・ライト(fa4589)
 キャサリン(デビルバスター)役:佳奈歌・ソーヴィニオン(fa2378)
 オズワルド(デビルバスター)役:工口本屋(fa4421)
 ティシャ(デビルバスター)役:由比美紀(fa1771)

●シーン1:ゴッドスレイヤー
「誰かと思えばデビルバスターか。我が前に姿を現すとは、よほど身の程を知らぬと見える」
 デビルバスター達と対峙しながら、マイケルが漆黒のバイクから降りる。
 マイケルの乗っているバイクは悪魔が変身したものだが、完全に気配を消しているためデビルバスター達に正体を気づかれていない。
「‥‥身の程知らずか。確かに今の貴様に最も相応しい言葉だな」
 含みのある笑みを浮かべながら、オズワルドがマイケルを睨む。
 緊迫した空気の中で、マイケルがクスリと笑う。
「ふっ‥‥、面白いヤツだな。そこまでして死にたいのなら殺してやる。あの世で自分の招いた過ちを悔やむがいい」
 漆黒の銃をオズワルドに向け、マイケルが警告まじりに呟いた。
 しかし、オズワルドはマイケルを完全に無視して、仲間のデビルバスターに合図を送る。
「‥‥神の慈悲を!」
 使命感に燃えて刻印入りの拳銃を構え、デビルバスターがマイケルを狙って引き金を引いた。
 それと同時にマイケルがバイクに飛び乗り、デビルバスターの攻撃をかわしていく。
「ば、馬鹿な!? この銃は特別製だぞ! なんで攻撃が当たらないんだ!?」
 信じられない様子で汗を流し、デビルバスターが壁に隠れて刻印の刻まれた弾丸を詰める。
「‥‥甘いな。いくら銃が特別製でも命中しなければ意味が無い」
 まるで生きているかのようにバイクを操り、マイケルがデビルバスターに銃口をむけた。
 そのため、デビルバスターは拳銃を放り投げ、代わりに十字の棍棒を掴み取る。
「遅い!」
 不敵な笑みを浮かべながら、マイケルがゆっくりと引き金を引く。
 次の瞬間、オズワルドが銃を撃ち、マイケルの腕を撃ち抜いた。
「‥‥残念だったな。私も遊びに来たわけじゃないんでね」
 マイケルの頭に銃口をむけ、オズワルドがニヤリと笑う。
 それと同時にバイクが爆音を立ててオズワルドにぶつかり、マイケルが地面に落ちていた銃を拾って引き金を引く。
「今のは偶然か。‥‥それとも」
 マイケルに右肩を撃ち抜かれて悲鳴をあげ、オズワルドがダラリと汗を流す。
 突然、無人のバイクが体当たりを仕掛けてきたため、オズワルドの脳裏に嫌な予感が一瞬過ぎる。
「に、逃げましょう。このままじゃ、勝ち目がありません!」
 険しい表情を浮かべながら、デビルバスターが左足を引きずって逃げていく。
 しかし、マイケルはデビルバスターの行く手を阻み、拳銃の引き金を引いて彼の身体に一生消えない風穴を開ける。
「か、神の業火が‥‥お前を‥‥」
 絞り出すようにして声を出した後、デビルバスターがげふっと血反吐を吐いて息絶えた。
「もう一匹は‥‥逃げたか。まぁ、そのうち始末すればいい」
 デビルバスターの落とした拳銃を拾い上げ、マイケルが何やらブツブツと呪文を唱えていく。
 次の瞬間、純白だった拳銃の色が漆黒に染まり、マイケルが満足した様子でバイクに乗る。
 新たな獲物を捜すため、邪悪な色に染まった銃を構え‥‥。

●シーン2:デビルバスター
「‥‥それで逃げてきたというわけですね」
 オズワルドからの報告を受け、キャサリンが呆れた様子で溜息をつく。
 以前からマイケルの噂は聞いていたのだが、まさかデビルバスターの道具を扱えるとは思っていなかったらしく、オズワルドからの報告を聞いて驚いている。
「勘違いしないでくれ。逃げたのではなく、報告に戻っただけだ」
 不機嫌な表情を浮かべ、オズワルドがキャサリンを睨む。
 バイクの邪魔さえなければマイケルを倒す事が出来たと思っているためか、自分が逃げ出したという事実を決して認めようとしない。
「まぁ‥‥、あの状況なら仕方がありませんね。とにかく今後の対策を練りましょう」
 何処か寂しげな表情を浮かべながら、キャサリンがオズワルドをなだめて席に座る。
 マイケルによって命を奪われたデビルバスターの数は三人。
 そのうち一人の拳銃がマイケルによって奪われている。
「その事なら心配ない。既に手は打ってある」
 そう言ってオズワルドが指をパチンと鳴らす。
「‥‥何の用?」
 どうして自分が呼ばれたのか分からないまま、ティシャがオズワルドに呼ばれて席に座る。
「彼女はマイケルの死んだ恋人と同じ顔だ。まぁ、どうして同じなのかは聞かないでくれ。彼女の同意を得ているからな。こいつを餌にしてマイケルを始末する。これなら文句は無いだろ?」
 邪悪な笑みを浮かべながら、オズワルドがキャサリンの同意を得ようとする。
 しかし、キャサリンは返答に困り、気まずい様子で汗を流す。
「何を躊躇しているんだ。マイケルに同情をしているのなら、それは間違っている。なぜならヤツは私達の同胞を殺したんだからな。そんなヤツに情けをかける必要も無いだろう?」
 マイケルを倒す事しか頭に無いため、オズワルドが強引にキャサリンを説得しようとする。
 そのため、キャサリンはしばらく悩んだ後、小さくコクンと頷いた。
「‥‥決まりだな。後はマイケルを誘き出すだけだ」
 そう言ってオズワルドが不敵な笑みを浮かべるのであった。

●シーン3:戦い
「ば、馬鹿な! 何故、お前が生きている‥‥」
 信じられない様子でティシャを見つめ、マイケルが死んだ恋人の写真が入ったロケットペンダントを握り締める。
 マイケルはオズワルドの策略によって、彼らの仕掛けた罠に嵌っていた。
「‥‥貴方がみんなを殺したの?」
 ティシャがゆっくりと口を開く。
「一体、どうなっているんだ。俺は‥‥夢を見ているのか」
 未だに現実を受け入れる事が出来ず、マイケルが気まずい様子で汗を流す。
 ティシャの正体が分からない以上、迂闊に手出しする事が出来ない。
「いえ、夢なんかじゃありません」
 クールな表情を浮かべながら、キャサリンがショットガンを使ってマイケルの身体を撃ち抜いた。
「ぐはっ‥‥。わ、罠か。なぜ貴様らが恋人の顔を知っている!?」
 ようやく状況を理解する事が出来たため、マイケルが二挺拳銃を構えてキャサリンを睨む。
「ふっ‥‥、そういえば最近女を巻き添えにしてしまったな。弱い愚かな悪魔に人質にされた馬鹿な女が‥‥」
 マイケルの背後から現れて拳銃の引き金を引き、オズワルドが満足した様子でニヤリと笑う。
 オズワルドの放った弾丸はマイケルの右腕を貫いており、拳銃を拾う事さえ出来なくなっている。
「貴様が‥‥殺ったのか‥‥。この‥‥外道があああああ!!!!」
 怒りに満ちた表情を浮かべ、マイケルが何度も拳銃の引き金を引いた。
 しかし、オズワルドの身体には当たらず、無駄に弾ばっかりが減っていく。
「何故、あんな所にいたかは知らないが、私が悪魔ごと撃ち抜いたよ。まぁ、あれが貴様の恋人だと言うのなら感謝させて頂くよ。おかげで楽に悪魔を倒す事が出来たからね」
 勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、オズワルドが両手を開いてマイケルを挑発する。
 それと同時にマイケルの放った銃弾がオズワルドの心臓を貫いた。
「ば、馬鹿な‥‥この‥‥私が‥‥死‥‥ぐはっ」
 信じられない様子で胸元を押さえ、オズワルドが前のめりに倒れ込む。
「う、嘘でしょ? オズワルドォォォォォォ!」
 悲鳴にも似た雄叫びをあげ、キャサリンがショットガンを使ってマイケルの身体を撃ち抜いていく。
 それと同時にバイクに化けていた悪魔が元に戻り、キャサリンの身体を貫いて心臓を握り潰す。
「‥‥危なかったな。らしくないぜ」
 血塗れになって指をペロリと舐め、悪魔が満足した様子でニヤリと笑う。
 久しぶりに人間形態になったためか、関節をコキコキと鳴らしている。
「‥‥礼は言わん」
 不機嫌な表情を浮かべながら、マイケルが拳銃をティシャにむけた。
 しかし、引き金を引く事が出来ず、マイケルがグッと唇を噛んだ。
「ボケッとしてんじゃねえよ! お前の恋人は死んだんだ! 殺されたんだろ、神に!」
 マイケルが躊躇っていたため、悪魔が呆れた様子で溜息をつく。
 それと同時にティシャが引き金を引き、マイケルの身体を撃ち抜いた。
「悪魔はあの人を殺したのよ! そして今日は皆を! ‥‥許さない。絶対に許さないんだから! 悪魔なんて‥‥悪魔なんて皆死んでしまえば良いのよ!」
 躊躇う事なく引き金を引き、ティシャがボロボロと涙を流す。
「‥‥そうだな。アイツは‥‥死んだんだ‥‥」
 次の瞬間、マイケルの表情が変わり、引き金を引いてティシャの胸を撃ち抜いた。
「きゃあああああ!」
 撃たれた反動で後ろに吹っ飛び、ティシャが地面に横たわる。
「待っていて‥‥くれたんだ。私もこれから、そっちに行くね‥‥」
 そして虚空を見上げて手を伸ばし、わずかに笑みを浮かべて絶命した。
「‥‥終わったな。何もかも‥‥。これより私は『黒い牙』と名乗ろう」
 自らの過去に別れを告げるため、マイケルがバイクに飛び乗り爆走する。
 ‥‥これ以上、何も失うものは無い。
 『神』を殺した極悪人として、死ぬまで戦い続ける事しか出来ないのだから‥‥。