執事役募集!南北アメリカ

種類 ショート
担当 ゆうきつかさ
芸能 1Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 1.2万円
参加人数 10人
サポート 0人
期間 10/29〜11/02

●本文

●募集
<募集職種>
 タイトル未定(募集中)の執事役の募集です。
 詳しくはタイトル未定(募集中)を参考にしてください。
 正統派の執事役から邪道な執事役まで幅広く募集しています。

担当A:基本は美形なんですよね?
担当B:女性受けしそうな執事メインな。

<応募資格>
 やる気のある方なら、誰でも応募する事が出来ます。
 年齢制限などはありません。

<ドラマの内容>
 このドラマは脚本家のカラーによって、未来や過去に飛ばされたり、異世界で戦ったりする場合がありますが、近所でドラ焼きを買ったりするだけのシナリオも出来ます。
 基本的には1話完結のドタバタもの。
 ただし、スポンサーの要望を第一にするため、必ずしも要望が通るわけではありません。

<決めて欲しいもの>
 自分の演じる執事がどんな設定なのかを教えてください。
 アンドロイド型や魔物型でも構いません。
 ただし、実在する歴史上の人物や有名キャラクターなどを使用しない事ようにお願いします。
 著作権の関係上、色々と問題が出てくる場合があります。
 執事はタロットカードを使用する事で魔法を使う事が出来ます。
 最初に配布されるカードは一枚。
 キャラクターの性格によって、正位置か逆位置で使用する事ができます。
 どちらかいいか希望を書いた上で、自分が所有するカードを教えてください。

担当A:そう言えば劇中で歌とかは駄目なんですか?
担当B:ここのスポンサー。歌は演歌しか認めないらしい(遠い目)。

●今回の参加者

 fa0043 皇・皇(21歳・♂・一角獣)
 fa0289 倉鈎織佳(20歳・♀・トカゲ)
 fa0611 蒼月 真央(18歳・♀・猫)
 fa0613 (20歳・♂・狐)
 fa0780 敷島オルトロス(37歳・♂・獅子)
 fa0829 烏丸りん(20歳・♀・鴉)
 fa0952 x‐cho(19歳・♂・兎)
 fa1716 真鳥・昴(24歳・♂・鴉)
 fa1742 スティグマ(23歳・♂・狐)
 fa1877 アルシオン(18歳・♂・兎)

●リプレイ本文

●午前の部
「ここが面接会場か‥‥。思ったよりも普通だな」
 ゆっくりと辺りを見回し、皇・皇(fa0043)が溜息をつく。
 審査員席には5人の男女が座っており、性格のきつそうな女性が立ち上がってクスリと笑って口を開く。
「‥‥ようこそ、と言うべきかしら? それじゃ、自分の役柄を説明して‥‥」
 含みのある笑みを浮かべ、女性審査員がすぐさま席に座る。
「何だか気味が悪いな。まぁ、いいか。俺の役柄は突発的な思いつきで命令を出す主に仕えている日系執事の見習い役だ。根が善良なので困っている人優先で行動してしまう癖があり、そのせいで時間が足りなくなったり、事故やミスを起こしてしまう。人が良過ぎるせいで色々な事に巻き込まれる苦労人。トラブルの全てを『しょうがない』と言い切ってしまうあたり何処か諦念の域に入っている。一人称は私。象徴されるカードは法王の正位置。‥‥これでどうかな?」
 役柄の説明を終え、皇が審査員達を睨む。
「合格よ。‥‥完璧ね」
 満足した様子で笑みを浮かべ、女性審査員が採用の判を押す。
 続いて入ってきたのは、倉鈎織佳(fa0289)。
「この仕事が海外での初仕事になります。宜しくお願いします。‥‥私の演じる役柄は男装の執事です。親も執事で、その仕事を引き継ぎ屋敷で働いています。仕事は主に庭の手入れで、不審人物には容赦なく番犬を嗾け、庭の何処に何があるかなどは全て頭に入っています。性格は温厚。ネガティブな考え方をするため、目立つような行動はあまりしません。所有カードは塔の逆位置ですが、カードの意味が不吉なため、一度も使った事がありません」
 そう言って織佳が説明を終える。
「可愛い子ね。‥‥合格よ。後で別室にいらっしゃい。カードの封印は番組の中盤くらいに解くと良いわね。ここぞって時に使えば、貴女の人気にも繋がるわ」
 織佳の身体を舐めるようにして見つめた後、女性審査員がクスリと笑う。
「失礼します〜」
 扉をコンコンと叩き、蒼月 真央(fa0611)が部屋の中に入ってくる。
「は、早かったのね。それじゃ、自分の役柄を説明して‥‥」
 驚きのあまり飛び上がり、女性審査員が気まずくコホンと咳をした。
「えっと‥‥、あたしの役名は蒼 銀月(中華風)もしくはビィー=ムーンワート。子供の頃からお嬢様とはよく遊んでいたんだけど、親父の仕事の関係で引っ越す事になってからは疎遠になっていたという設定。その頃から男の子ぽい格好をしていたから、お嬢様は蒼の事を男の子だと思っていて、他の執事にもその事は隠しているの。ちなみに料理は殺人的な腕前。口調は、俺、キミ、だろ、とかね。所有カードは月の逆位置。このカードを使って視界内の対象一体の現在考えている事を6分間知る事が出来るって設定だよ」
 女性審査員の顔をマジマジと見つめ、真央がニコリと微笑んだ。
「せっかくだから中華名にしなさい。‥‥合格よ」
 判子をペタンと押した後、女性審査員が中華名に丸をつける。
「‥‥あら? 他の審査員さんは暢気に居眠り。‥‥気楽ねぇ」
 真央と入れ替わるようにして部屋に入り、縁(fa0613)が呆れた様子で溜息をつく。
 ほとんどの面接は女性審査員が担当しており、他の審査員はグッスリと眠っている。
「まぁ、いいわ。五人の審査員を納得させるより、一人の方が楽だから‥‥。私の演じる役柄は、パリッとしたモーニングの正装に、オールバックの髪を後ろで一纏めにしている執事。一見して品の良い堅物そうな青年執事ね。役名はウォルト。オネェ口調が特徴のアンドロイドよ執事よ。そのため仕事は有能そのもの。所有カードは審判の正位置。‥‥こんな感じでどうかしら?」
 居眠りをしていた男性審査員の前に立ち、縁がクスリと笑って返事を待つ。
「‥‥ん? あっ‥‥、ご、合格だ」
 未だに夢を見ているのか、男性審査員が合格の判を何度も押す。
「おいおい、大丈夫か」
 冗談交じりに微笑みながら、敷島オルトロス(fa0780)が部屋の中に入ってくる。
「その事なら問題ないわ。さぁ、始めて‥‥」
 眼鏡をキラリと輝かせ、女性審査員が敷島を睨む。
「‥‥俺の演じる役柄は、漆黒のフォーマルスーツに白シャツ、蝶ネクタイというスタイルの執事。髪は全てオールバック気味に後ろへ流し、片眼鏡着用。着崩さず、全身隙無く決めた、外見上は至極真っ当な執事って所だな。若い頃にお嬢様の祖父に命を救われた過去を持っている。以降、自分の全身全霊をかけて、屋敷とそこに暮らす者を守る事を決意。。常に、無表情かつ無感情な面持ちで、お嬢様の傍らに立っている。余計な事は一切喋らず、お嬢様の我侭にも異を挟む事は決してしない。ただし、お嬢様の身に危険が及んだ時のみ、全ての力を解放して彼女を守る。所有カードは皇帝の正位置。能力は基本能力の底上げだ」
 自信に満ちた表情を浮かべ、敷島が審査員達の顔を見る。
 ‥‥結果は合格。
 他の審査員達の目も覚めた。

●午後の部
 午前中の面接が終わり、審査員が昼食を食べた後、午後の面接が始まった。
 最初の面接は、烏丸りん(fa0829)から‥‥。
「私の演じる役柄は、ご主人様の背後に意味ありげに控える男装の執事です。スポンサーが希望していた場合は、身体の線が見える執事服を着ても構いません。基本的にタロットなどは使用せず、『今回は出番がない』という役どころを目指します」
 手短に紹介を終え、りんがペコリと頭を下げる。
「思ったよりも男装の執事が多いわね。‥‥合格よ。こんな事なら私もドラマに出ようかしら? その方が色々と楽しめそうだから‥‥」
 興奮気味に頬を染め、女性審査員がニヤリと笑う。
 他の審査員がいなければ、このまま彼女を押し倒してしまいそうな勢いだ。
「お取り込み中すまないが、そろそろいいかな?」
 部屋の中を覗き込み、x‐cho(fa0952)がボソリと呟いた。
「い、いいわ。自分の役柄を説明して‥‥」
 またもや邪魔をされたため、女性審査員が視線を逸らす。
「俺の演じる役柄は魔法の国からやって来た魔法執事。無論、執事なのでお嬢様の命令は絶対な。ピンチになると『本気を出そう』とか言って魔法ミサイルや魔法軍事衛星を魔法携帯電話で魔法召喚する。決め台詞『サア、エロく正しく美しく、今宵この時俺様中心世界のど真ん中ぶっちぎりでイカせてもらうヨ!』だ。それと所有カードは運命の歯車の正位置な」
 審査員達の顔を見てまわり、x‐choが役柄の紹介を終える。
「最初からそこまで強いと、後半で苦労しそうだな。最初の方は成功率を低めに設定したらどうだろうか? 強力な魔法が使えるが、なかなか制御できないとか」
 眠そうな目を擦り、男性審査員が合格の判を押す。
「失礼しまぁ〜すっと。次は俺で間違いないよね?」
 満面の笑みを浮かべながら、真鳥・昴(fa1716)が部屋の中に入ってくる。
 審査員達は昴の履歴を手に取り、小さくコクンと頷いた。
「俺の演じる執事は坊ちゃんに悪い遊びや裏情報を教える、いけない兄貴分的な存在だ。そのため先輩格の執事から注意される事が多い問題児。星のカードを使用する事によって、魔法少女チックなスターライトスバルに変身する事が出来る。しかも、その威力は魂を込めて振ると、次元を切り裂く刃を放つ事が出来るんだ」
 審査員達の視線を感じながら、昴が説明を終えてホッとする。
「色々と修正が必要になるかも知れないが‥‥嫌いじゃない。何とかこちらも頑張ってみよう」
 瞬時に予算の計算を終え、審査員の男が判を押す。
「‥‥最後は俺か。もう入っていいよな?」
 昴が出て行ったのを確認してから、アルシオン(fa1877)が部屋の中に入ってきた。
 これで面接が終わるため、審査員達も妙に気合が入っている。
「俺の演じる役柄は何事にもクールに対応する執事。ただし、うさ耳(半獣化)サングラス。ついでに素直ではなく極度の照れ屋。何故その外見なのかは謎のまま‥‥。黙々と仕事は完璧なまでにこなすが、礼を言われたり気遣われたりするのにとても弱い。しかもウサ耳。無愛想。一人でいる時は何故か妙に上手な演歌の鼻唄で楽しそうにしているが、そこを問い詰めても『何の事でしょう』とかわされる。そしてウサ耳。所有カードは隠者の正位置だ」
 やけに『うさ耳』である事を強調しながら、アルシオンが面接を終えて汗を拭う。
 ‥‥結果は合格。
 審査員達も『ウサ耳』という言葉に惑わされ、マトモな判断が出来なくなっている。
 こうして執事役の役者が決まり、残すは撮影だけとなるはずだったのだが‥‥。