ブッコワスダー南北アメリカ
種類 |
ショート
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
2Lv以上
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難度 |
普通
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報酬 |
9.4万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
11/13〜11/17
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●本文
●内容
絶海の孤島。
そこにある監獄島にブッコワスダーは幽閉されていた。
死刑囚を使った人体実験。
すなわち改造人間の研究である。
研究は極秘裏に進められていたが、独裁者の死によって施設が閉鎖。
人体実験に使われていた死刑囚達も処分される事となる。
‥‥が、しかし。
●シーン説明
・シーン1 ブッコワスダー
プレス機によって廃棄処分される寸前で目覚めるブッコワスダー01。
そのまま、プレス機から抜け出し、研究員を気絶させる。
そこで機能を停止させられたブッコワスダー02を発見。
制御装置を外して一緒に監獄島を出る事にする。
・シーン2 エンジェル
研究員が非常ベルを押した事によって、エンジェルの妨害に遭うブッコワスダー達。
そこでブッコワスダー00の助けてもらい、脱出ルートを教えてもらう。
・シーン3 ダンテ
ボートに乗って脱出しようとしているダンテを発見。
ダンテは研究資料を持って他国に亡命するつもりでいるらしく、監獄島の自爆スイッチを押してジェノサイダーを嗾ける。
そして、戦い‥‥。
果たしてブッコワスダーは生き残る事が出来るのか?
●募集している役
・ブッコワスダー01
無実の罪で投獄され、死刑宣告を受けた本編の主人公。
制御装置が不完全だったため、人間だった頃の記憶を持っている。
優しい心の持ち主。
・ブッコワスダー02
がさつで自己中心的。
怪力の持ち主で、施設の壁も簡単に破壊する。
・ブッコワスダー00
感情を持たない元殺し屋。
元々は殺し屋だったらしく、任務のためなら仲間さえ裏切る。
・研究員
ブッコワスダーの処分に立ち会った研究員。
制御装置を使って彼らの暴走を止めようとするのだが‥‥。
・エンジェルクロウ
強化服を身に纏った警備員。
・エンジェルタスク
エンジェルクロウを束ねる警備隊長。
加速装置付きの強化服を身に纏っている。
・ジェノサイダー
研究の結果、完成した最高傑作。
死刑囚の身体を複数使用しており、ブッコワスダー3体分の力を持っている。
・ダンテ
監獄島の支配者。
●リプレイ本文
●キャスト
ブッコワスダー01役:伊達正和(fa0463)
ブッコワスダー02役:仙道 愛歌(fa2772)
ブッコワスダー00役:銀城さらら(fa4548)
研究員役:鬼道 幻妖斎(fa2903)
エンジェルクロウ役:大空 小次郎(fa3928)
エンジェルタスク役:大豪院 さらら(fa3020)
ジェノサイダー役:十六夜 勇加理(fa3426)
ダンテ役:結城丈治(fa2605)
●シーン1 ブッコワスダー
絶海の孤島で行われていた極秘実験。
死刑囚を使った改造人間計画。
その大半は実験の途中で精神に異常を来たし、次々と廃棄処分されていった。
そして、実験に成功した者達を称して、研究員達はこう呼んでいる。
破壊の使者『ブッコワスダー』と‥‥。
しかし、改造人間計画もそれを指示していた独裁者の死によって中断され、研究施設も閉鎖される事になった。
そのため、ブッコワスダー達もプレス機を使って処分される事になる‥‥。
「‥‥今日で君達ともお別れですか。何だか寂しくなりますねぇ」
含みのある笑みを浮かべながら、ブッコワスダー02の身体に触れた。
02はプロトタイプである00、01の問題点を取り除き、改良を重ねた女性型タイプの改造人間である。
機械の身体に制御装置が埋め込まれているため、どんな事があっても研究員達の命令に背く事もない。
「まぁ‥‥、すぐに破壊する必要はありませんね。まずは不良品である01から破壊する事にしましょうか」
磔状態になっている01を見つめ、研究員がプレス機のスイッチを作動させる。
01は人間的な感情が残っていた事が原因で、研究員達の命令に何度も背いていたため、以前から廃棄処分が決まっていた。
「‥‥誰が不良品だって?」
プレス機に潰される直前で目を覚まし、01が研究員の腕を掴む。
それと同時に両手両足を拘束していたベルトを強引に引き千切り、殺気に満ちた表情を浮かべて研究員を睨みつけている。
「ひぃぃぃ! ば、馬鹿な!? 01に対するエネルギー供給を断っているはずなのに‥‥」
青ざめた表情を浮かべながら、研究員が派手な音を立てて尻餅をつく。
01は既に人間としての肉体を失っているため、定期的にエネルギー供給を受けなければ動く事さえ出来ないはず‥‥だった。
「‥‥生憎だが動く事が出来るようだ」
身体の調子を確かめるようにして、01が研究員めがけて回し蹴りを放つ。
その拍子に過去の記憶が蘇り、01が機械化された拳を見つめる。
本当の名前はアレックス・ヴィーノ。
無実の罪で死刑判決を受けて投獄され、目の前にいる研究員の手によって01に改造された。
「うわあああああ!」
次の瞬間、研究員が自動小銃を乱射し、ラボを火の海へと変えていく。
しかし、その場所は出入り口から遠いため、ある意味では自殺行為である。
「‥‥馬鹿な真似を。02、動けるか。ここから逃げるぞ!」
そう言って01がコンピュータを操作し、02にエネルギーを注入した。
何故、コンピュータを操作する事が出来るのか分からない。
ただ気がついた時には、身体が勝手に動いていた。
●シーン2 エンジェル
「‥‥マズイ事になったな。動けるか?」
研究施設内に非常ベルが響き渡る。
その音に気づいてエンジェルクロウの一団が自動小銃を構えて01達を一斉に囲む。
「ちょっとカンベンしてよ。エネルギー供給もままならないのに叩き起こされて、コイツらの相手をしろなんて‥‥。いくらアタシがスピードとパワーを兼ね備えたカラテファイターだからって無茶を言わないでくれる?」
呆れた様子で溜息をつきながら、02がカラテのポーズを決めて愚痴をこぼす。
しかし、エンジェルクロウは02に銃口を向け、いやらしい笑みを浮かべている。
「‥‥仕方ないだろ。俺だってこんな状況じゃなきゃ、迷わず逃げ出していたからな」
拳をギュッと握り締め、01が不満そうに答えを返す。
「皆の者、かかれ!」
エンジェルタスクの合図と共に、エンジェルクロウが自動小銃を乱射する。
しかし、01達の身体は機械化されているため、弾丸程度ではビクともしない。
「‥‥なるほど。噂通りの実力だな」
強化服に備えつけられた加速装置を作動させ、エンジェルタスクが一気に間合いを詰めて02を殴る。
それに合わせてエンジェルクロウがリミッターを解除し、狂ったように01達に攻撃を仕掛けていく。
「ちょっと痛いじゃないの! こっちは寝起きなのよ!」
不機嫌な表情を浮かべながら、02がエンジェルクロウの強化服を木っ端微塵に破壊した。
しかし、エンジェルクロウは次から次へと現れるため、少しずつふたりは追い詰められていく。
「これじゃ、キリがないな」
エンジェルタスクと拳を交え、01が加速装置を作動させる。
‥‥これで実力は五分と五分。
普通に考えれば01の方が有利なはず‥‥だった。
「み、右腕が!」
何故か右腕がビリビリと痺れてきたため、01が呻き声を上げて膝をつく。
「雑魚が!」
次の瞬間、00が物陰から飛び出し、右手の指から銃弾を発射し、エンジェルタスクの頭を撃ち抜いた。
「さっさと行きなさい、後は私がなんとかするわ」
右手を構えてエンジェルクロウのボディを撃ち抜き、00が01達にむかって声をかける。
エンジェルクロウは指揮官を失った事で狂化状態に陥っており、唸り声を上げながら次々と00に攻撃を仕掛けていく。
「あ、あんたは誰だ!?」
動かなくなった右腕を押さえ、01が警戒した様子で00を睨む。
「‥‥私は00。あなた達のプロトタイプよ」
全く動揺した様子もなく、00で答えを返して敵を倒す。
そして、01達が逃げた事を確認した後、監視カメラを見つめて左手をあげる。
モニター越しに眺めているダンテに合図を送るため‥‥。
●シーン3
「‥‥随分と派手にやってくれたようだな」
ブランデーグラスを揺らしながら、ダンテが美女達に囲まれ脱出用ボートに乗り込んだ。
ダンテはこの施設の管理者でブッコワスダーの研究資料を持って、亡国に亡命しようとしているため、01達の姿を確認したのと同時に施設の自爆スイッチを作動させた。
「逃がしてたまるか、捕まえてやる!」
すぐさま加速装置を作動させ、01がダンテのボートに飛び移ろうとする。
次の瞬間、ジェノサイダーがボートを踏み台にして飛び上がり、01めがけて必殺の蹴りを炸裂させた。
「‥‥コ、コイツは?」
胸元を押さえて立ち上がり、01がジェノサイダーを睨みつける。
ジェノサイダーは死刑囚の肉体を複数使った改造人間で、新型パルスエンジンを使用する事で、ブッコワスダー3体分の力を持っているダンテの自信作だ。
「‥‥美しいだろう。私の最高傑作だ」
ブランデーを口に含み、ダンテがパチンと指を鳴らす。
それと同時にエンジェルクロウが現れ、あっという間に01達のまわりを囲む。
「さて‥‥、ここからは交渉だ。私と手を組まないか? もちろん、タダとは言わない。君達だってエネルギーが欲しいだろ・」
含みのある笑みを浮かべながら、ダンテが美女達の肩を抱く。
「それって、つまり貴方の犬になれって事でしょ? ‥‥お断りよ。首輪なんてつけられたら、窮屈でしょうがないわ」
納得のいかない様子でダンテを睨み、02がカラテのポーズを取った。
「‥‥そうか。残念だ」
それと同時にボートがゆっくりと動き出し、ジェノサイダーを見捨てて研究施設から離れていく。
「どうやら貴女も捨て駒のようね」
ボートを見つめてクスリと笑い、02がボソリと呟いた。
「関係‥‥ない‥‥」
特殊チタン鋼の爪を伸ばし、ジェノサイダーが01の顔を切り裂く。
「やるじゃないか。機械化されていなかったら、鼻が削げ落ちていた所だ」
ヒビの入った顔を触り、01が加速装置を作動させる。
しかし、右腕の痺れが取れず、01は苦戦を強いられてしまう。
「お前‥‥、一回死んでミル?」
最新式の加速装置を作動させ、ジェノサイダーが01を殴る。
入り混じった記憶の中で、男に対する恨みの感情が膨れ上がっていく。
「うわあああ!」
雄叫びを上げて01のボディが破壊し、搭載されていた小型エンジンを抉り取る。
それと同時に02が渾身の力を込め、正拳突きを放ってジェノサイダーの身体を貫いた。
「お、オネエ様‥‥お慕いしていたのに‥‥」
信じられない様子で02を見つめ、ジェノサイダーが崩れるようにして機能を停止する。
「‥‥悪いケド。そっちの趣味は無いわ」
ジェノサイダーの身体から腕を引き抜き、02が01の様子を見に行こうとした瞬間、03の放った銃弾を頭部に喰らう。
「う、嘘!?」
何が起こったのか理解する事が出来ぬまま、02が01の上に音を立てて倒れ込む。
「‥‥馬鹿ね。私が任務を裏切るとでも思ったの? これはショーよ。今後のビジネスを成功させるための、ね。オホホホホ」
そして00はダンテの乗ったボートに飛び乗り、高笑いを上げながら何処かへと姿を消した。
コンピュータの搭載された01の頭部と、小型エンジンが搭載された02の身体を残し‥‥。
大爆発を起こした研究施設から脱出するのである。