CATS南北アメリカ

種類 ショートEX
担当 ゆうきつかさ
芸能 1Lv以上
獣人 1Lv以上
難度 普通
報酬 0.8万円
参加人数 8人
サポート 0人
期間 11/19〜11/21

●本文

<募集内容>
 キャットファイトで戦う事の出来る女性選手を募集しています。

<応募資格>
 今回の募集は女性のみとなります。
 間違って男性が参加した場合は……酷い扱いを受けるかも知れません(ぇ

<詳しい内容>
 正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
 試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
 基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、シナリオに参加してください。
 試合は全部で4試合。
 対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
 複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
 また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合は試合が中止になる場合もあります。

<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
 対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
 専用のコスチュームを着て試合に参加してください。

・ローションマッチ
 全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
 リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。

・コスチュームマッチ
 セーラー服やナース服などのコスチュームを身に纏って試合をします。
 勝敗などは観客の応援によって決まるため、格闘技の苦手な選手が参加しやすくなっています。

・ガチンコマッチ
 ストーリー重視の試合になります。
 筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。

●今回の参加者

 fa0383 ダイナマイト・アスカ(16歳・♀・竜)
 fa0836 滝川・水那(16歳・♀・一角獣)
 fa1005 ポップンスクワール(17歳・♀・リス)
 fa1080 タイガーエース(24歳・♀・虎)
 fa1244 安部彩乃(16歳・♀・アライグマ)
 fa1305 拝 玲於奈(17歳・♀・狼)
 fa1890 泉 彩佳(15歳・♀・竜)
 fa2137 御神・由希(17歳・♀・ハムスター)

●リプレイ本文

●第1試合 『コスチュームマッチ(泉 彩佳VS滝川・水那)』
「おはようございます☆」
 学校の制服をアレンジしたコスチュームを身に纏い、泉 彩佳(fa1890)が自転車に乗って愛想を振り撒き、ベビーフェイスとしてリングに上がる。
 CATSの記念すべき第一試合は、コスチュームマッチ。
「今回の試合がアヤのデビュー戦ですっ☆ みんな、よろしくねっ☆」
 まわりの観客達をじらしながら、彩佳が恥ずかしそうにブレザーを脱ぐ。
『頑張ってねええええええ〜』
 さっそくファンがついたのか、観客席から歓声が上がる。
「こ、こちらも負けてはいられませんっ!」
 ベビーフェイス側の観客達に圧倒され、滝川・水那(fa0836)がダラリと汗を流す。
 彼女はヒール役のためキツめにメイクをしており、悪霊にとり憑かれた巫女というバックストーリーを持たせ、改造した巫女服で胸元を強調しながらリングに上がる。
(「うわっ‥‥、大胆。こっちもみんなにアピールしなきゃ‥‥」)
 観客達の視線が一気に水那の胸元に集中したため、彩佳が悔しそうな表情を浮かべて彼女を睨む。
 水那の格好は動き易さを重視しており、白衣に適当な文字を重ねて妖しげな紋様のように見せているため、彼女にはかなりコアなファンがついている。
「それじゃ‥‥、行かせていただきますっ!」
 神社でお払いをする時に使用する大麻を握り締め、水那が彩佳めがけてビンタ攻撃を喰らわせた。
「ううっ‥‥、酷いよぅ‥‥」
 真っ赤に腫れた頬を押さえ、彩佳が瞳をウルウルさせる。
『酷いぞおおおおおおおおおおおお! それでも貴様は人の子かああああああああああ!!』
 途端に観客席から水那に対してブーイングの嵐が巻き起こり、次第に『帰れコール』が辺りに響く。
(「うっ‥‥、そこまで言わなくても‥‥」)
 観客達の言葉が胸にグサリと刺さり、水那が落ち込んだ様子で肩を落とす。
「み、水那さん。本気にしちゃ駄目だよ。これはショープロレスなんだから‥‥。お笑いで言うところの、合いの手みたいなものだからっ」
 予想以上に水那がダメージを食らっていたため、彩佳が苦笑いを浮かべて彼女を励ます。
「あ、合いの手ですか‥‥。そう考えれば、どんなに酷い事を言われても、耐えられるかも知れませんが‥‥」
 ションボリとした表情を浮かべ、水那が辺りを見回した。
 ヒール側の応援席を‥‥。
 そこには一心不乱に藁人形を打ちつける観客達の姿があった。
「あっ‥‥」
 青ざめた表情を浮かべながら、彩佳が困った様子で汗を流す。
 藁人形の胸には『彩佳』と名前が書かれおり、五寸釘が半分ほど突き刺さっている。
「こ、これも合いの手ですね」
 気まずい雰囲気を漂わせ、水那がニコリと微笑んだ。
「そ、そうだよねっ。本気で呪うなら、こんな場所でやらないしっ。逝くっよぉ〜」
 魂の抜けた表情を浮かべ、彩佳がわざと元気に振舞った。
「怨怨怨怨怨怨〜」
 それと同時に水那が観客達の期待に応え、奇妙な唸り声を上げて突進する。
「きゃあ!?」
 悲鳴を上げて尻餅をつき、無防備になる彩佳。
「ふふふふふふふふっ‥‥、この時を待っていましたよ」
 不吉な笑みを浮かべながら、水那が彼女に飛び乗り胸を揉む。
「きゃあ‥‥、駄目だよ。こんなトコじゃ。助けて、お兄ちゃん! アヤ、恥ずかしいよぅ‥‥」
 顔を真っ赤にしながら、彩佳が観客席に向かって助けを求める。
『待ってろ! いま助けてやるからな!』
 一斉に服を脱ぎ捨て、リングに上がろうとする観客達。
 次の瞬間、待機していたレスラー達にドツかれ、そのまま病院送りにされる。
「な、何故‥‥、みんな‥‥服を‥‥」
 観客達の行動が理解できず、水那がツッコミを入れた。
 パンツ一枚のまま担架で運ばれていく、観客達の姿を見つめ‥‥。
「す、隙ありっ。油断したみたいだね♪」
 満面の笑みを浮かべながら、彩佳が踵落としを炸裂させる。
「うくっ‥‥」
 くらくらと目を回し、水那がマットに倒れ込む。
 それと同時に彩佳がフォールを奪い、カウントスリーで勝利した。
『勝者:泉 彩佳 決め技:踵落とし』

●第2試合 『ガチンコマッチ(ポップンスクワールVSタイガーエース)』
「Squirrel of justice that came from squirrels planet! Poppn Squirrel!」
 入場口から助走をつけて飛び上がり、ポップンスクワール(fa1005)がコーナーポストに着地した。
 ちなみに彼女はベビーフェイスのレスラーで、自称『リスの惑星から来た正義のリス』らしい。
「物凄い人気だなぁ‥‥。まぁ、相手がベビーフェイスだから仕方が無いか。‥‥って何であたいが登場した瞬間、空き缶が投げられてくるんだろう。やっぱりヒール側だから‥‥?」
 空き缶のシャワーを浴びながら、タイガーエース(fa1080)がビジネススーツ姿でリングに上がる。
 ヒール側のレスラーの中にはトゲつきバットを使って空き缶を打ち返すものもいるため、観客達も容赦なく物を投げてくるらしい。
(「‥‥そう言えば、この前に試合でコタツを投げて来たヤツもいたからな‥‥。ゴミ捨て場じゃないんだから、プロモーター側で制限してくれれば良いのに‥‥」)
 プロモーター側のいい加減さに呆れながら、タイガーエースが疲れた様子で溜息をつく。
 観客達の投げた物によってレスラーが怪我をした場合は、その責任を観客側が負う事になっているため、何かあった場合でもキチンと保障されるのだが、色々な意味で納得が行かない事である。
 ちなみに入場口に投げ込まれたコタツは、ヒール側の控え室で大切に使用されているらしい。
(「‥‥タイガーエースさんが黄昏ている。色々と苦労しているんだなぁ、ヒール側って‥‥」)
 しみじみとした表情を浮かべ、ポップンスクワールが汗を流す。
 ベビーフェイス側が入場する時に投げられる物と言えば、花吹雪か札束ぐらいなので、当たってもそれほど痛くはない。
(「あ、でも宝石を投げられたレスラーさんもいたから、似たようなものか‥‥。確かあれがキッカケで結婚したんだよなぁ、あの人」)
 観客席から投げられた宝石がキッカケで宝石商と結婚した先輩の事を思い出し、ポップンスクワールが苦笑いを浮かべて頬を掻く。
 多額の慰謝料と幸せをゲットする者もいるため、プロモーター側も放置しているのかも知れないが、やっぱり納得がいかないのが本音である。
「さて‥‥、そろそろいいかな」
 観客達のブーイングが響く中、タイガーエースが柔軟な身体をくねらせ、セクシーな下着姿を披露した。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! タイガーエース最高うううううううううううううううううううううううう!』
 途端に観客達の態度が変わり、一斉にタイガーエースコールが辺りに響く。
(「単純だなぁ。‥‥相変わらず」)
 空き缶が花吹雪に変わる様を見ながら、タイガーエースがクスリと笑う。
 観客達にとってヒールは悪であり、憎むべき存在であるという認識があるようだが、色っぽい女性と可愛い女の子は別扱いになっている。
「それじゃ、行きますよっ!」
 半獣化して俊敏脚足を発動させ、ポップンスクワールが華麗にリングを舞う。
(「‥‥さすがに速いな」)
 獣化していない分、タイガーエースの方が不利なため、なかなかポップンスクワールが捕まらない。
(「ううっ‥‥、半獣化していなかったら、負けていたかも‥‥。やっぱりタイガーエースさんは強いなぁ。でも、色んな意味で見苦しい事は出来ないね」)
 メラメラと闘志を燃やし、ポップンスクワールが攻撃をかわす。
 タイガーエースの技にはキレがあり、油断しているとあっと言うのに捕まってしまうからだ。
「‥‥捕まえたぞ」
 今までの行動パターンから、ポップンスクワールの動きを読み、タイガーエースが彼女を羽交い絞めにする。
「こ、このままじゃ‥‥ま、負けちゃう‥‥」
 色っぽい表情を浮かべ、ポップンスクワールが悲鳴を漏らす。
『卑怯だぞおおおおおおおおおおお! タイガーエースゥゥゥゥゥゥゥゥ!』
 それと同時に観客達から野次が飛ぶ。
 何だかヤケに嬉しそうに‥‥。
「何も卑怯な事はしていないんだが‥‥」
 ポップンスクワールに技を決め、タイガーエースが溜息をつく。
 観客達の本心としては『もっと、やれ』と言う意味合いが込められているようだが、まわりの目が気になるため、わざと野次を飛ばしている。
「みんな応援ありがとう♪ ボクは負けないよっ!」
 タイガーエースの技から逃れ、ポップンスクワールが大袈裟に開脚した宙返りを行い、観客達のハートをガッチリ掴み、そのままタイガーエースに蹴りを放つ。
「やるじゃないか」
 ポップンスクワールの蹴りを喰らってブラジャーの紐が外れかけ、タイガーエースが全く動揺する事もなく彼女を睨む。
『頑張れ、ポップンスクワールゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウ!!!!』
 色々な意味で彼女の事を応援しながら、観客達が拳をギュッと握り締める。
 観客達の歓声と共に、白熱するリング。
 続けざまにポップンスクワールの技が決まり、会場の熱気がピークに達し、観客席から『フィニッシュ!』コールが響き渡る。
「どうやら‥‥ここまでのようだな‥‥」
 ポップンスクワールを睨みつけ、タイガーエースが合図を送って走り出す。
 それと同時にポップンスクワールが勢いをつけて飛びあがり、タイガーエースの頭を挟み込み、フランケンシュタイナーの体勢に入り、そのまま華麗にフォールを決めた。
『勝者:ポップンスクワール 決め技:フランケンシュタイナー』

●第3試合 『追い剥ぎマッチ(御神・由希VS安部彩乃)』
「ううっ‥‥、何だか緊張しますねぇ‥‥」
 レストランチェーン『FRIDAYS』のユニフォームを身に纏い、御神・由希(fa2137)がベビーフェイスとして試合に参加し、胸をドキドキさせながら緊張した様子でリングに上がる。
 『FRIDAYS』はアメリカを拠点としているレストランで、セクシーなユニフォームが売りの店らしい。
 そのため試合を観に来ている観客達が興奮し、身を乗り出して鼻息を荒くしているため、妙にアツイ視線が由希の身体に集中した。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 脱げえええええええええええええええええええええええええええええ! 全裸だあああああああああああああああああああ』
 雄たけびを上げる観客達。
 拳をギュッと握り締め、何故かみんなで中腰だ。
「あの人達‥‥何か勘違いをしているようですねぇ‥‥。とっても大きな勘違いを‥‥。ですがっ! リングも舞台の一環ですっ! お客さんを魅了するのは同じっ!! 精一杯を魅せるのです〜 ひーるを演じるのですっ!!」
 やけに気合を入れながら、安部彩乃(fa1244)が拳をギュッと握り締める。
 彼女が身に纏っているコスチュームも、とあるレストランのもので、『FRIDAYS』とはライバル関係にあるためらしい。
 そのため観客達の中には東西に分かれてウエイトレス達が座っており、幹部らしきスーツ姿の男性が殺気立った視線をライバル会社に送っている。
『ブチ殺せえええええええええええ! 血祭りに上げろおおおおおおおおおおおおおおお! 相手の内臓をぶち撒けるんだああああああ』
 ‥‥淀んだ魂の叫び。
 不謹慎な発言をしたため、某レストランの幹部達がレスラー達に連れられ、彼らの席には可愛らしい熊のヌイグルミが置かれていく。
「ファ、ファンシー‥‥というか、熊のヌイグルミだけで、席が一列埋まってますね‥‥。い、いいんでしょうか。追い出しちゃって‥‥」
 それ以上に危険な観客(如何わしいハプニング目的)が残っていたため、由希が困った様子で汗を流す。
 某レストラン側の幹部達は『FRIDAYS』に対抗して、スポンサー料の大半を出しているため、今回のイベントで最も大事にしなければならないはずなのに、レスラー達が容赦なく彼らを追い出してしまったため、嫌な予感が脳裏を過ぎる。
「余計な事を考えたら駄目ですっ! わたくし達がやるべき事は、お客様を喜ばせる事ですから‥‥。いきますよ、由希さん! 此処で会ったが初めましてですっ!」
 由希にむかって合図を送り、彩乃がビシィッと指差した。
『うおおおおおおおおおおおお! いいぞおおおおおおおおおおおおお! 剥いちまえええええええええええええええええ!』
 それと同時に観客達が立ち上がり、彩乃にむかってエールを送る。
「何だか妙に気合が入っているようですね。えっ、えっと‥‥、よろしくお願いしますっ!」
 恥ずかしそうに頬を染め、由希がぺこりと頭を下げた。
「リングに上がれば敵同士‥‥。決して容赦はしませんよっ!」
 ゴングの音が響く中、彩乃が由希の服を破る。
 もともと彼女達の服は破りやすく出来ているため、軽く触っただけでもビリリッと派手に破れていく。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお』
 次の瞬間、フラッシュの光と共に、あちこちでシャッターの音が鳴る。
「み、皆さん、物凄くテンションが高くありませんか?」
 大粒の汗を浮かべながら、由希が恥ずかしそうに胸を隠す。
 本来ならカメラ撮影を禁止しているのだが、レスラー達にボーナスを払うため、カメラ付きのプレミアムチケットをオークション形式で販売したところ、破格の値がついた上に即効で完売したらしい。
 そのため、こちら側で上限を設けていなければ、値段はさらに釣り上がった事だろう。
「この様子では、やはり‥‥ポロリを期待しているようですね〜」
 再び由希の服を引き千切り、彩乃がボソリと呟いた。
 ポロリ‥‥それは、ある意味『オトコの浪漫』。
 幸いな事に今回の試合は生中継ではないため、ポロリがあってもシーンをカットすればいいのだが、カメラ撮影が許可されている以上ここでポロリと行くわけにはいかない。
(「‥‥要は観客達を楽しませ、ポロリなど必要ないと感じさせる事‥‥。見えそうで見えない究極のチラリズムこそ、本当に観客達が求めているもの‥‥」)
 観客達の反応を見ながら、由希が彩乃に合図を送って交互に服を破っていき、わざとじらして興味を引く。
「残り‥‥、1枚。これで勝負が決まりますね〜」
 ゴクリと唾を飲み込みながら、彩乃がジロリと由希を睨む。
 由希の身に纏っているコスチュームの下からは真っ白なビキニが露出しており、彩乃の着ている黒いビキニとは対照的だ。
「行っきますよ〜、必殺はぐはぎですー」
 次の瞬間、彩乃が由希のビキニを剥ぎ取り、そのまま抱きつき押さえつける。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! いいぞおおおおおおおおおおおおお! 最高だああああああああああああ!』
 彩乃が美味く抱きついてくれたおかげで、ほとんど裸は見れなかったのだが、抱きついた拍子に彩乃のビキニも落ちたため、観客達が満足した様子で歓声を上げた。
『引き分け』

●第4試合 『ローションマッチ(ダイナマイト・アスカVS拝 玲於奈)』
(「‥‥最後の試合だから、みんな気合が入っているなぁ。あんなにローションをリングに撒いて‥‥。予算の方は大丈夫なのかな?」)
 日頃の鬱憤を晴らすかのようにローションの入ったバケツをブチ撒けられたため、ダイナマイト・アスカ(fa0383)がレスラー達をジト目で睨む。
 人数不足のせいもあり雑用のほとんどは試合に出ないレスラー達の仕事だが、ローションの量が多過ぎるため、リングのあちこちでレスラー達が転んでいる。
「‥‥どうやら準備が整ったようだね」
 しばらくして場内アナウンスが響いたため、ダイナマイト・アスカ(fa0383)がコーナーポストによじ登り、スポットライトを浴びてマントを脱ぐ。
 その下から現れたのは、真っ白なタンクトップと黒いパンツ。
 ちなみにタンクトップの下はノーブラで、ローションに濡れると透けるようになっている。
「ヒャッハー、すべるすべる〜」
 陽気な笑みを浮かべながら、拝 玲於奈(fa1305)が悪のチアガール姿でリング上に降り立ち、そのまま滑るようにしてコーナーポストに激突した。
「イッテェ〜‥‥。ちょっとローションの量が多過ぎだよ! ひょっとして僕に喧嘩を売っているの!?」
 外野のレスラー達を睨みつけ、玲於奈が不機嫌な様子で文句を言う。
 ヒール側では足の引っ張り合いが激しいため、リングシューズに画鋲を入れたり、食事に下剤を仕込んだりする工作員がいるらしい。
「大変なんだね、色々と‥‥」
 同情した様子で玲於奈を見つめ、アスカが疲れた様子で溜息をつく。
 控え室でも一悶着あったのか、玲於奈の機嫌がとても悪い。
「この溜まりに溜まった僕の怒り‥‥。全部リングでぶつけてやるぅ〜」
 メラメラと怒りの炎をたぎらせながら、玲於奈がビシィッとアスカを指差した。
「わ、私!? 何でそういう事になるの!」
 驚いた様子で目を丸くさせ、アスカが納得のいかない様子で玲於奈を睨む。
「問答無用〜! いっくぞぉ〜!!」
 アスカめがけてチョップを連打し、玲於奈が馬乗りになってニヤリと笑う。
「ま、まさか‥‥!?」
 嫌な予感が脳裏を過ぎり、アスカが必死で抵抗した。
「ふふふふふふっ‥‥。動けば動くほどローションまみれになって、タンクトップが透けちゃうよぉ〜」
 いやらしい笑みを浮かべながら、玲於奈が妖しく指を蠢かせる。
「‥‥忘れているようだね。私が寝技を得意としている事をっ!」
 玲於奈の両手をガシィッと掴み、アスカが力技を使って彼女の事を押し倒す。
「クッ‥‥、油断したぁ‥‥」
 悔しそうな表情を浮かべ、玲於奈が唇を噛んでアスカを睨む。
『いいぞおおおおおおおお! そのままヤッちまえええええええええ!』
 拳を突き上げ、号泣する観客達。
 理想通りの試合展開に観客達が涙する。
「でも観客達には喜ばれているようだねっ♪」
 ホッとした様子で辺りを見つめ、アスカがニコリと微笑んだ。
「おかげで僕の身体までベトベトになっちゃったけどね」
 苦笑いを浮かべながら、玲於奈がアスカを蹴り上げる。
「くっ‥‥」
 玲於奈の一撃がモロに決まり、アスカが華麗に宙を舞う。
「チャンスッ!」
 それと同時に玲於奈が素早く立ち上がり、トドメの技を決めようとする。
「うわああっ!」
 アスカに技を仕掛ける前につるりと滑り、玲於奈が前のめりに倒れ込む。
「それじゃ、行くよっ!」
 観客達にむかって合図を送り、アスカが玲於奈の背後に回り込み、ジャーマンスープレックスを炸裂させた。
「みんなありがとぉー♪」
 胸が透けている事に気づかないフリをしながら、観客席に向かって手を振るアスカ。
『おおおおー』
 あまりに出来事に、総立ちになる観客達。
「きゃあ!?」
 恥ずかしそうに頬を染め、アスカが胸元を隠して控え室に帰っていく。
『勝者:ダイナマイト・アスカ 決め技:ジャーマンスープレックス』

 こうして全ての試合が終わり、ベビーフェイスの完全勝利で幕を閉じた。