タイトル:【JTFM】ひゃっはー大戦マスター:碧風凛音

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/11/03 07:09

●オープニング本文


時は200X年。
世界は、バグアの恐怖に包まれた!


●それは衝撃
 南米はコロンビア、メデジン基地。
 メデジン基地の指揮官が、北米某所に居る司令官からある話を聞いた。
 悲劇は連鎖してしまう。

●暑すぎるので クサリにつながれる
「しかしあれだ‥‥自分で依頼しておいてなんだが、このゴーレムは本当に使えるのかね?」
 指揮官は紫煙をくゆらせながら通信スクリーンで北米の指揮官と話していた。
「当然だとも。ゴーレムなど所詮使い捨て。駒としては有効に使えるよ」
 北米の指揮官はそう言って笑ったが、メデジンの指揮官の表情は苦い。
「しかし、なんだ‥‥あの汚い言葉を自動的に発したり暴れたりするのは。こちらのコントロールを受け付けんぞ?」
 その結果基地に少なからぬ被害が出でいた。
「ああ、普段は封印していたまえ。ゲリラ的に使えば、南米では有効だろう」
「ああ、凍結処理を行ったよ。だが、確かにその使い方なら有効に使えるな」
 そしてメデジンの司令官は考える。あのモヒカンとアフロのゴーレムのことを。
「そうだな。ゲリラどものあぶり出しに使ってやる。クックック‥‥」
 笑いながら煙を吹かす。地球のタバコというのは彼にとってこの上ない嗜好品だった。

●狂気で鼓動早くなる
「ひゃっはー!」
「消毒だぁ!」
 ジャングルで火炎放射器を使うモヒカンゴーレム。しかもあちこちで。おかげで反バグア武装勢力は隠れ家から文字通り炙り出されていた。
 そしてゴーレムサイズのショットガンやボウガン、バズーカなどの火器で掃討されていく。反バグア武装勢力は恐怖と異様なゴーレムに心取り乱し、蜘蛛の子を散らすように散り散りになっていった。
 
●救い求めさまよう心
「モヒカンと‥‥アフロ‥‥助けてくれ‥‥太刀打ちできない‥‥」
 UPC南中央軍基地が反バグア武装勢力の発した無線をキャッチする。
「どうした! 何があった!?」
 オペレーターが慌てて問いただすが要領を得ない。そしてなんとか聞き出した事から推測したのは北米のNo.666 オペレーション『HYAHHAA』 との関連性だった。基地指令はダンデライオン財団とラスト・ホープに救援依頼を出すことを即座に決定。
 ダンデライオン財団は突撃救助空挺隊LADと突撃医療部隊AMTの投入を決定。軍もこれの護衛のKVとしてUPC南中央軍混成KV部隊よりS−01を5機とリッジウェイ3機の導入を決定。S−01はLADの岩龍改造救助艇サヴァイヴの護衛兼制空権の確保に。リッジウェイはAMTのMリッジウェイの護衛に使用する。傭兵にはゴーレムの排除に専念してもらう。そしてラスト・ホープからの傭兵の到着を待たずにダンデライオン財団と軍は出動したのだった。

●仲間を取り戻せ
 エイシャ(gz0282)はラスト・ホープで情報を得ると即座に依頼を受けて出発した。エイシャが所属している武装勢力がゴーレムの攻撃を受けているからだという。
「待っててな、みんな。今うちが助けにいったる」
 エイシャはそういうとラスト・ホープの格納庫からロジーナで飛び出した。そして途中途中で補給を受けながら戦場に到着する。
「このっ!」
 エイシャは焼け跡に垂直離着陸能力で着陸すると、人型に変形してから近くにいたモヒカンゴーレムにKVボウガンを打ち込む。
「いってぇな、何をしやがる」
 会話ジェネレート機構が高級なものに変わったらしいモヒカンゴーレムは、エイシャのロジーナに対して憎たらしい男の声でそういった。
「仲間を返せええええええええええええええええええええっ!!!!」
 エイシャは絶叫する。そして戦いが始まった。

●参加者一覧

地堂球基(ga1094
25歳・♂・ER
ゲシュペンスト(ga5579
27歳・♂・PN
紅 アリカ(ga8708
24歳・♀・AA
ナナヤ・オスター(ga8771
20歳・♂・JG
時枝・悠(ga8810
19歳・♀・AA
アレイ・シュナイダー(gb0936
22歳・♂・DF
美空(gb1906
13歳・♀・HD
蒼河 拓人(gb2873
16歳・♂・JG

●リプレイ本文

 紅 アリカ(ga8708)のシュルテンは基地から空路で戦場まで到達すると、8.8cm高分子レーザーライフル 通称アハト・アハトを地上に向けて掃射した。
 それは運良く火炎放射器を持ったモヒカン型ゴーレムに命中しダメージを与える。
 そして垂直離着陸能力で着陸して変形する。
「まずは先に行ったメンバーに期待、だな」
 ゲシュペンスト(ga5579)と美空(gb1906)、アレイ・シュナイダー(gb0936)は陸路で軍とダンデライオン財団のリッジウェイが通った道をなぞる様にして進んでいく。
「それじゃあ行こうか。トサカヘッドと爆弾ヘアーにお灸をすえてあげなくちゃ!」
 蒼河 拓人(gb2873)は強引な着陸を行い百メートルほど機体を引き摺ってから停止する。機体の一部に損傷ができているが拓人は気にしない。それから変形すると歩行してゴーレムたちの群れへと向かった。
 時枝・悠(ga8810)はブーストを使用して戦場まで一気に向かうと強行着陸し、やはり百メートルほど機体を地面に引き摺ってから停止する。拓人機と同じように機体の一部に損傷ができているが戦闘に支障が出るほどではない。悠も変形して戦場へと向かう。
「‥‥なんというか、一昔前を思い出しますね、色々な意味で」
 ナナヤ・オスター(ga8771)はそう呟くと愛機シュルテンことバラウールを垂直離着陸機脳でモヒカンゴーレムの正面に着陸させた後、変形してすぐさま攻撃を仕掛けた。
 ヘビーガトリング砲の砲撃がゴーレムにダメージを与える。そのときナナヤは火炎放射器を持っているモヒカンゴーレムが背中に燃料タンクを背負っているのを見た。
「危ない危ない。あれを攻撃したら余計延焼がひどくなるところでした」
 そして通信で周辺の味方にそのことを知らせる。
「ひゃっはーっ!」
 アフロゴーレムがアリカに向かって砲撃を仕掛ける。しかし、
「‥‥甘いですね」
 ゴーレムの砲撃を余裕を持って回避する。
 そしてナナヤも砲撃を回避する。
「まあ、余裕ですね」
 一方悠も砲撃を受けるが軽く回避する。
「なるほど、活きが良い。最高のデクだ」
 拓人にも攻撃が来るが、これも軽くかわす。もう一撃。これもかわす。
 今度はエイシャ(gz0282)に砲撃がくるが、エイシャは最初から回避は諦めシールドで受け止める。
「ふう‥‥なんとかなったな」
 盾のおかげでダメージを受けずにすんだ。
 今度はナナヤ。しかし今度は確実に回避する。
 さらにエイシャ。だがこれもシールドで受ける。
「おらおらぁ!」
 悠に砲撃が来るが、これまた回避する。
「くたばれやぁ!」
 ナナヤに来た砲撃も回避する。
「‥‥どうやら、普通のゴーレムより弱いって言うのは本当らしいわね」
「‥‥ああん? 誰が弱いだって?」
 アリカの言葉にゴーレムが反応するがアリカは無視する。
「舐めるナッダラァ!!」
 最後のアフロゴーレムがアリカに攻撃を仕掛けるがこれも当然回避する。
 この後モヒカンゴーレムの火炎放射で火災がさらに発生し視界が悪くなる。
 そしてモヒカンゴーレムの近接攻撃も襲ってくるがこれもすべて回避したので記述は省略する。
 最後に地堂球基(ga1094)がエイシャのロジーナの隣に垂直着陸し変形する。
「汚物は汚物らしく対処だ‥‥PRM起動」
 GPSh−30mm重機関砲を一斉に撃ち放すとゴーレムの注意を集める。
 着陸した能力者一行は扇形に広がりつつ戦線を後退させ、ゴーレムの陣形を左右に薄く延ばす。
「‥‥悪党に語る名前はないわ。そろそろ天に帰してあげる‥‥」
 アリカはそう呟くとスラスターライフルを3連射する。それは3匹の火炎放射器もちモヒカンゴーレムを倒し、そこにサヴァイブの消火弾が投下される。
「ひでぶぅ!」
「あべしぃ!」
「ぐべぼぅ!」
 ゴーレムはそれぞれわけのわからないことをいいながら倒れる。
「貴様らには死すら生ぬるい!」
 拓人もスラスターライフルで火炎放射器持ちのモヒカンゴーレムを狙う。しかも背中に背負った燃料タンクを。
 命中。
 爆発。
 爆風で火災が一部沈静化する。
「あびばらぁっ!」
 そう言って倒れるゴーレム。
「おっしゃ、こりゃいいや。もう一匹もタンク狙いで行きますよっと!」
 命中。
 爆発。
 同様に爆風で火災が一部沈静化する。
 これで火炎放射器持ちのゴーレムはいなくなった。
 そして最後の一撃をアフロ型ゴーレムに加える。装甲の三割を削った。
「我々の名を言ってみろ」
 悠がゴーレムに語りかける。
「ああん?」
「知るかよぅ」
 しかしゴーレムたちは憎たらしい男の声でそう答えた。
「覚えておけ。われわれの名はラスト・ホープだ!」
 悠は前に出ながらビームコーティングアクスで先ほど拓人が攻撃したアフロゴーレムを攻撃する。
 命中。
 撃破。
「自分の愚かさを噛み締める頭は無さそうだな」
 あったとしても3秒も待つ気はないようだが。
 そして後ろに下がる。
「‥‥ひどい煙だ。操縦席越しなのにむせてしまいそうですね、こりゃ」
 ナナヤはそうぼやきながらレーザーガトリング砲で弾幕を張る。
 アフロゴーレムの装甲の半分を削る。
「ゆるさへん‥‥ゆるさへんで」
 エイシャはKVボウガンを連続で発射する。
「わるぶぁ!」
 それはナナヤが削ったゴーレムを倒し次はゴーレムの反撃のターン。
 しかし今回のKVは圧倒的な回避性能を誇っていたり煙の効果もあって敵の攻撃は当たらず。当たってもエイシャはシールドで防ぐのでダメージらしいダメージは発生しなかった。
 球基はPRMを起動させたまま敵の懐に飛び込み、機杖「ウアス」でアフロ型ゴーレムを殴りつける。
 そうこうしているうちに陸路から来た3人が合流する。
「よし、中央突破だ!」
 2機のリッジウェイと1機のシラヌイが突撃する。
「その頭上に死兆星を落としてやる!!」
 ガトリング砲で牽制しながら接敵すると、ジャンプをする。
「究極!  ゲシュペンストキィィィィック!!!!」
 リッジウェイの重量を乗せた蹴りが炸裂する。
 それで球基の攻撃したゴーレムは破壊される。
「血の十字架の形に弱点を突いたであります。お前の命はあと1分だー」
 美空はゴーレムの群れのど真ん中に220mm6連装ロケットランチャーを撃ちこむ。それは美空の狙い通りゴーレムたちを混乱させた。それからゴーレムたちの中央を突破する。
「到着、これより攻撃を開始する‥‥俺の攻撃に当たるなよ‥‥? 頭がアフロゴーレムのようになるぞ」
 アレイはプロンプトシールドを地面に刺しスナイパーライフル「稲妻」を上にのせて固定し、射撃をする。
 その射撃は美空のミサイルが命中したゴーレムを撃破する。
「‥‥人の痛みを知らぬ奴が‥‥消えろ」
 それから突撃し、敵の中央を突破する。
 こうしてKVの群れは敵を完全な半包囲下に置いた。
「‥‥力こそが正義、いい時代になったものよね。とにかく、私たちの力を見せてあげるわ」
 アリカがゲシュペンスト、拓人と連携攻撃を行う。
「‥‥天に‥‥帰りなさい」
「ゲシュペンスト、キィィィィック!」
「Show・Time!」
 それは3体のアフロ型ゴーレムを撃破し、塵に帰す。
 悠、ナナヤ、美空も連携を行う。
「迷わず奪い取るとしよう。勝利を」
「一撃で沈めばいいんですがね‥‥せめて痛みを知らず安らかに‥‥って痛み知らないんでしたっけ」
「これぞカンパネラ学園の必倒の拳法、ドラゴン覇極道なのであります」
 これも3体のアフロ型ゴーレムを倒す。これでのこる敵戦力はアフロ1のモヒカン5だ。
「くうっ!?」
 美空がアフロ型ゴーレムの攻撃を受けるが、リッジウェイの厚い装甲が美空を守る。
 モヒカンゴーレムの近接攻撃は完全に回避か防御である。
 エイシャ、アレイ、球基も連携攻撃を行う。
「油をぶちまけや!」
「‥‥狙い撃つ!」
「鬱陶しい!」
 その攻撃はアフロゴーレムを打ち倒し、2機のモヒカンゴーレムを破壊する。
 再びアリカ、ゲシュペンストが連携攻撃を行う。
「‥‥受けてみなさい、我が全身全霊の剣を。このまま天に滅しなさい!!」
「必殺! ゲシュペンストパンチ!!」
「あっはっは!」
 それは2機のモヒカンゴーレムを倒し、最後のモヒカンゴーレムの番になったとたん、拓人は『SES−200』オーバーブーストと空中変形スタビライザー使用しファランクスとスラスターで弾幕を張りつつ接近し、ハンマーボールを叩きつけて牽制する。最後に練剣で速度の乗った突きを放つ。
「悪・即・斬!」
 爆発するモヒカンゴーレム。
 こうして敵は全滅した。
 サヴァイブから消火弾が放たれ、エイシャたちも木を切り倒し延焼を防ぐ。Mリッジウェイは負傷したゲリラを収容し、比較的軽症のものは軍や美空、ゲシュペンストのリッジウェイに乗せられる。
「みんな、大丈夫か!?」
 エイシャが仲間を心配してKVのスピーカーから尋ねる。それに対し仲間から大丈夫だという返事を受け取るとエイシャは安堵したのか涙を流し始めた。
「エイシャ殿、大丈夫でありますか?」
 美空が心配して尋ねる。
「ああ、大丈夫や。なんかな、安心したら、涙が出てきてん‥‥」
「そうですか。ならいいのでありますが‥‥」
 それから、垂直離着陸能力を持つ機体は基地に戻ると武装を消火弾へと変更し、サヴァイブの消火活動を手伝った。そしてゲリラたちは基地で手当てを受けると、戦時特例として正規軍に組み入れられることになった。
 こうして、南米に吹き荒れたひゃっはーの風は治まったのである。