タイトル:麺通マスター:姫野里美

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2010/02/05 12:38

●オープニング本文


 えー、バイク乗りと言う生き物は、ずっとお部屋に閉じ込められているような仕事だと、突然こんな事を言い出したりする。
「腹減った! ツーリングに行くぞ!」
 自身のガレージで書類を投げ出して、そう宣言するジジィ。かけてあった深紅のライジャケを羽織り、ガレージのシャッターをがりがりと開放する。そこには、いくつかのバイクが置かれていた。どれもきちんと整備された品だ。
「おじーちゃん、どこいくぉ?」
「香川だ。徳島に乗り付けてうどん食いに行く!」
 ここまでが3日前だ。ところが、事態は思わぬ展開を見せた。
「まいったなぁ。飛ばしすぎたかー」
 香川の山の中。製麺所の前で、途方にくれているジジィがいた。すぐ側には、ここまで走らせてきたらしいバイクがある。ずいぶん年季の入ったバイクらしく、いわゆるクラシックタイプのボディだ。特撮に出てきそうな一つ目に風防の丸いタイプと言えば、想像はつくかもしれない。周囲には、持ってきたらしい小さな工具が散乱し、修理を試みた跡が見て取れた。
 と、その時である。製麺所の奥で悲鳴が上がった。害虫指定な生き物が出たような悲鳴ではないその声に、准将がそちらへ向うと。
「あちゃー。やっぱりか‥‥」
 頭を抱えるジジィ。目の前には、よくいるビートル型のキメラが6体ほど、うどん屋の前に陣取っていた。しかも、背中には透明な羽根がぶんぶんと稼動しており、見た目にも早そうだなと分かる。
「ど、どうしようこれっ」
 ぼーぜんとしているうどん屋さん、周囲には何人かお客さんがいる為、ジジィはえぇいまどろっこしいと、そいつらに怒鳴る。
「いーからとっとと逃げろっ」
「じ、じーさんこそっ!」
 見た目は派手なライジャケのじじぃ。まさか偉い人だとは思われていないようだ。「俺ぁUPCだっ」と言われて、うどん屋さんあっけに取られた顔している。
「母屋なら何とか持つはずっ」
 ぎゃーすかとやり取りをしながら、一番手近にある、丈夫そうな建物‥‥この場合製麺所の母屋だ‥‥に逃げ込む一行。
「うどん屋、電話あるか? 職場に連絡しとく」
「は、はい。こっちですっ」
 UPCといやあ、バグアと戦う世界の軍隊さんである。自衛隊に言われたのと同じノリのうどん屋さんは、その辺に転がっていた子機を手渡した。
「おじいちゃん、どうしたぉ?」
 がーぴーと雑音の酷い電話で、じじぃはミクに事情を説明していた。
「っつーわけでな。キメラの野郎がうどん屋に乱入だ。あいにくと奴の舌に合う麺なんざねぇんで、さっさとシバキ倒しに来てくれ」
 それを解説の欄にメモっていくミク。もっとも、仕事の目的は極単純明快だ。

「香川の山ン中の製麺所に野良キメラが現れた。コマンドは成敗だ。まぁ、茹でる機械とかに穴が開いたら、うまいうどんが食えなくなるんで、銃の使用は慎重に頼んだぜ」

 なお、キメラの外見は、巨大なトノサマバッタやイナゴみたいな奴らしい。

●参加者一覧

ドクター・ウェスト(ga0241
40歳・♂・ER
流 星之丞(ga1928
17歳・♂・GP
瓜生 巴(ga5119
20歳・♀・DG
ナティス・レーヴェル(ga8800
24歳・♀・DF
狭間 久志(ga9021
31歳・♂・PN
アリエーニ(gb4654
18歳・♀・HD
兄・トリニティ(gc0520
24歳・♂・DF
ファング・ブレイク(gc0590
23歳・♂・DG

●リプレイ本文

 さて、高速艇を飛ばして徳島へと降り立った傭兵達は、国道沿いに香川を目指す事になった。
「久々の依頼ね‥‥何ヶ月ぶりかしら‥‥」
「うどーん! じーちゃんだけずるいっ! サッサと成敗して、うどん食べようっ!」
 ナティス・レーヴェル(ga8800)の思いなんぞ、頭から吹っ飛ばすように、アリエーニ(gb4654)が遥か彼方のジジィに文句たれている。その一方で、がさごそとULTから借りてきた深紅のバイクを引っ張り出してきたのは、流 星之丞(ga1928)だ。その彼らが向ったのは、高速艇発着場からも程近いうどん屋さんだった。
「ツーリングで利用しやすそうな位置のうどん屋、で絞り込めば簡単かと思ったんですが‥‥なんですか、このうどん屋の数は」
 恐るべき食い倒れうどんと書かれたガイドブックと、ツーリング用MAP四国編を片手に、うどん屋に目星をつけるジョー。しかし、香川と言えば、ファーストフードの店が経営危機におちるくらいうどんの発達したお国柄なので、その数も多い。
「だいたい、道のわからない准将じゃなくて、現地の人を電話に出せばすぐに場所を特定できたのに」
 瓜生 巴(ga5119)のツッコミに、一瞬冷たい風が吹きぬけたが、そもそも吹きっさらしのバイクには、あまり効果がないようだ。
「マスター、4つだ〜」
 早速エビ天うどんを注文するドクター・ウェスト(ga0241)ー。その代価を片手に、店の事を尋ねると、店の人はそれが山奥にある製麺所だと教えてくれた。
「けっこう有名な店のようですね」
「ではさっさと食べていくとしよう」
 世史元 兄(gc0520)がそう答えている。用事が済んだので、早速うどんを食い始める傭兵達。
「えー。急ぐならぶっかけでいいのに〜」
 唯一ぶつくさ言った瓜生は、味の調整用に置いてあった七味唐辛子を匙でどさり。どうやら彼女の舌は、ジャンクパーツか鉄くずかと言ったところらしい。
「何をしている〜、早くしたまえ〜」
「はいはい、今行きますよ」
 代金を払っているドクターに急かされ、狭間 久志(ga9021)は苦笑しつつ慌ててうどんをすするのだった。

 国道の走行はさほど問題もなく続いた。バイクでの騎乗戦闘が不安なファング・ブレイク(gc0590)は、ここまでの道のりを練習ルート代わりにしていたのだが、幸運な事に通常運転では何とか転ばずに済んだようだ。
「バイクの移動って一人で少し寂しいかな」
 そう呟くファング。後ろに誰かを乗せているわけではないので、孤独感マックスだと思っていた‥‥のだが。
「ねーねー、ちょっと聞きたいんだけど、古いバイクに乗った赤いド派手な格好のじーちゃん見なかった? あんなのの頭だけ変わってる奴」
 アリエーニが白と金で塗装された愛車「ノーリ」に跨りながら、その辺のドライバーさんに尋ねている。
「待っていてください、准将。今、僕達が行きます!」
 一方、見本にされちゃったジョーも深紅のバイクに跨っている。同じ色のライダースーツに身を包み、黄色いマフラーをなびかせたその姿は、とても賑やかだ。
「でもないか。おーい、そんなにスピード出すなよー」
 AUKVなので、一般バイクに追いつこうと思えば追いつける。そして幸運な事に、信号には引っかからず、何とかすんなりと川沿いの県道へと突き当たる。
「アリエさんが聞いてきたけど、やっぱ行き先はこの合ってるみたいね」
 ドクターの車に同乗し、助手席で地図を広げていた瓜生が、木々に囲まれた細い渓谷を指し示した。後部座席には世史元の姿もある。彼は、ダッシュボードに置かれた「ひひひひ」とかすれ声で笑うネコのぬいぐるみに、面食らっている模様。
「なんだこのぬいぐるみは」
「ああ、気にしないでくれたまえ」
 そう言って、無線機を手にするドクター。後ろを走っているファミラーゼに、途中経過をお伝えする為だ。
「ドクターから無線よ。やっぱり川沿いであっているみたい」
「了解。港から55、11、193。目印は川沿い、薪置場ね‥‥」
 それに乗るナティスが、運転席の狭間にそう言うと、彼は地図を確かめつつ、周囲を見回す。その運転に「お任せするわ」と言いながら、シートに深く腰かけたナティスは、見上げた空に薄く煙が立っているのを見つける。
「あ、煙」
「薪置き場はっけーーーん。じーちゃんみーーーっけ!」
 それは、アリエーニからの照明中の煙だった。見れば、遥か先に大きな薪置き場があり、古いバイクと、レーサーレプリカタイプのバイクが止まっている。
「どうやら見つけたようだね〜。照明銃を撃っておいた方が良さそうだ〜」
 それを知った無線機担当のドクターもまた、照明銃をばしゅばしゅと打ち上げているのだった。

 製麺所は、母屋に対して広い駐車場を持っている、田舎によくあるタイプの建物だった。その半分はまき置き場として使っているらしく、端っこが少し崩れた薪の山が盛大におで迎えしてくれる。
「おう、こっちだこっちー!」
 母屋の窓から手を振るジジィ。表には、バッタがシャゲシャゲ言っているので、声は控えめな大きさだ。
「キャスター君、工具セットも持ってきたが、こっちはいいかね〜?」
「おう、わりぃ。ああ、これくらいあれば何とかな」
 ドクターが持ってきた超機械を差し出す。サイエンティスト以外には、何が詰まっているのかよくわからないその機械を使い、准将はてきぱきとバイクを修理して行った。
「さーって。いっきますよーっ!!」
 その間に、明るく両手を広げたアリエーニが、AUKVとリンクする。その音を聞きつけ、裏にいたはずのバッタ達がぶんぶんと音を立てて近づいてきた。
「よかった、人間サイズが6体と聞いた時は、黄色いマフラーを巻いたバグアライダーかと思いましたが‥‥」
 ちょっとほっとするジョー。相手のバッタは見るからにバッタで、別に仮面を被っているわけでも、赤いマフラーをつけて要るわけでも、勿論白いパンタロンをはいているわけでもない。
「よりによって虫型かよ‥‥頼むから体液とか出てこないでくれよ、後のうどんが楽しめなくなるぜ‥‥」
 もっとも、ファングにしてみれば、斬ったら変な液体の出てきそうなバッタの方が嫌だったようだが。
「製麺機械を壊さないようにしなければならないね〜」
 ドクターが近接用の機械剣、それに妨害電波用の白鴉を持ち出してくる。
「まずは、あの素早さに対抗しないと!」
 かちり、とジョーの口の中で音がした。髪の毛が緑黄色に代わったところを見ると、覚醒のスイッチなようだ。
「では、これを受けていきたまえ〜」
 そこへ、ドクターが練成強化をかける。
「ありがと。それじゃあ、数を減らしましょうかしら」
 瓜生がそう言って、援護を受けたエネルギーガンを発射する。発射するエネルギーの強さを、前もって調節していたので、何とか母屋には当てずに済んでいるようだ。
「サイエンティストが近接出来ないと思ったら、大間違いなのだね〜」
 電波を受信して知覚を強化されたドクターの瞳もまた、暗闇でよく分かるような光を放っている。白い鴉が輪を描く中、30m程ダッシュして、機械剣αで切りつけていた。
「あーあ、これじゃあ待機する暇もなかったぜ」
 仲間が来るまでは様子を見て、製麺所に被害が出そうになったら戦闘を始めようと思っていた世史元は、そう言いながら、豪力発現と豪破斬撃のスキルを発動させ、目の前の一体に切りつけていた。
「‥‥大人しく地面を這っていろ」
 そうして、世史元が相手をしているキメラの背後から、ナティスが忍び寄って叩っ斬っていた。持ち替えの力と両断剣で、バッタの一匹が事切れる。
「その程度なのか‥‥」
「これでトドメです」
 活性化を使っている隣で、スキルを惜しみなく振りまいている世史元。狭間も加わり、覚醒効果で青白い陽炎が舞う中、月詠と氷雨を振るう。しかし、その様子を観察していたドクターは、ふと疑問を浮かべた。
「おかしいね〜。報告に聞いていたのよりだいぶ弱いみたいだよ〜。やっぱり、どこかに司令がいるかもしれないね〜」
 キメラの容姿と大きさ、能力と外見性能は、一般的なビートル型より若干性能が上と言った所だ。確かに背中の透明な羽根はさっきからぶんぶんとうるさい音を立てているが、特殊な弾丸を放つわけでもない。爪も外側の甲殻も、今までドクターが数多く見てきたサンプル達と大差なかった。
「さすがに、高速移動は効きませんけどね」
 狭間が流し斬りを叩き込む。全身から余剰エネルギーが噴出しているご身分だが、バッタ達は起きている筈の大気の歪みをものともしていなかった。
「かもしれない。ちょっと実験してみましょうか」
 瓜生がそう言って、少し離れた敵に、カプロイアM2007を打ち込む。スキルを乗せたその貫通弾は、バッタの後ろ足へと命中していた。
「了解。ここで逃げられそうなら、こうするしかないなっ」
 同じように、わざと逃がす為、足と羽を切りつけようとする世史元。しかし、避けられたせいで、わずかに足先を切るに留まる。
「あ、逃げた!」
 数を半分ほど減らした所で、キメラ達の撤収がかかった。意図的に逃がすのは一致した見解らしく、それを止めようとする傭兵はいない。いや、ファングは竜の翼を発動させていたが、羽根や足を切り落とすまでにはいかなかった。
「何か司令を受け取ってるかもしれないね。さて、いくよっ」
 アリエーニが即座にAUKVを発進させた。バイクを持っていない車組は、流れ弾を気にしつつ、車での追跡に移行する。狭間が助手席のナティスに、持ってきた小銃を渡していた。どうやら、それで撃てと言う事らしい。
「まちやがれっ。あ、准将、これ借りますっ」
 世史元、じじぃから、直ったばかりバイクを借りて行く。
「ごめんなさいっ!必ず本人連れてお返ししますからっ!!」
「いいけどぶっ壊すなよ。部品の在庫あんまねぇんだから!」
 頭を下げる狭間。気まずい空気から逃げるように、ファミラーゼを発進させていた。
「こちらは任せたまえ!」
「はいはーい、怪我をした子はこっちでねー」
 もっとも、ドクターと瓜生が居残って怪我人の対応と、被害状況の確認にあたっているので、さほど問題はなかったりするのだが。
「いた!」
 真っ先に見つけたのはアリエーニだった。AUKVを滑らせるようにして、バッタに追いついて行く。ちょうど併走するような形で追いすがってきた世史元が、後ろで盛大にすっこけて、カウルをぼろぼろにしている。ファングは何とか足をついたようだが、戦闘に参加するには時間が掛かりそうだ。
「あれが指揮官かな!?」
 アリエーニがノーリを人型に装着し、バッタがたどり着いた大型のキメラと対峙していた。大きさは装着したアリエーニより大きい。その割には、背中に見合うだけの羽がついており、人目で上級種だとわかる。
「まだ追いつかないな。アリエ、目を瞑っていろ」
 聞こえるかどうか分からないが、一応そう言って、ナティスは閃光手榴弾を放り投げた。明るい光の奔流が、バッタの親玉を包みこむ。
「悪いけど一掃させてもらう!」
 その閃光を狭間が照明銃がわりにして、呼笛を吹き鳴らす。それを見て、ファングが何とか建て直し、竜の翼で追いついてきた。しかし、閃光を食らった親玉は、子分と共に、大通りの方へと出て行ってしまう。ファングが追いかけるが、ブーストだけでは上手く攻撃を当てられない。
「チェイスなら負けないわよっ!」
 アリエーニがメットの内側の唇をニヤリと微笑ませた。どこかで見たオフロード大会みたい取り回しをしつつ、AUKVを急発進させる。そして、全力疾走で国道を爆走する親玉に向けて、ハミングバードを突き立てる。前輪が浮いて、ウィリー状態になった。
「危ない!」
 誰かが叫んだのも道理で、フロント着地と同時に、フロントにブレーキロックをかける。今度は後輪が浮き上がり、車体が大きく傾いた。
「必殺、地球キーーーック!」
 もう少しでアスファルトの路面にたたきつけられるところで、アリエーニは気合いで路面を蹴った。どこか捻ったらしく足に激痛が走った。
「動きを予測して回り込めば‥‥そこです!」
 彼女がいい囮になったせいか、キメラの動きがそちらへ向く。そこへ、すかさずバイクから降りたジョーが、紅蓮衝撃を乗せたクルシフィクスを叩きつける。横薙ぎに払われたその刃は、すれ違いざまに真っ二つにバッタを料理していた。
「ふむ。どうやら、これはまだ試作段階のキメラだったようだね」
 ドクターが、バッタの親玉の細胞サンプルを採取している。本格的な実験は研究所に帰ってからだが、
「‥‥強くなりたいなぁ」
 世史元、そんな先輩諸氏の姿を見て、ぼそりとそう呟くのだった。

 何とかキメラを追い払った傭兵達に、製麺所の主は、うどんをご馳走してくれる事になった。アリエーニはむしろ准将の乗ってきた古いバイクに興味津々のようだ。壊すと面倒とか何とか言いながら、楽しげに話している横で、世史元は讃岐式セルフを説明されながら、トッピングをどんぶりに乗せていた。一通り超大盛りのキツネうどんを満足そうに運んで行く隣で、ドクターが先祖代々箸は慣れない外国人らしく「フォークをくれたまえ〜!」 とか呻いている。大人なセリフを吐くナティスさんには、少し固めの麺が運ばれていた。
「どうですか?准将‥‥このままバイクで、食い倒れMAPのうどん屋制覇でも」
 ジョーが、准将を誘ってそのまま麺ツーへと向っていた。うどんに興味津々のファングも、それに同行するつもりらしい。
「僕達も、帰りはデートがてらドライブして行こうか」
「そうね。これ貸してくれるなら」
 狭間がナティスを誘うと、彼女はきょろりと周囲を見回し、ジョーが乗ってきた赤いバイクを持ち逃げしようとしたが、思いっきり「却下」を食らっている。苦笑した狭間が、ファミラーゼを取りに行ったのは、そのすぐ後の事。
「それにしても准将、この寒いのに、徳島までバイクで来たんですか? 水上を走るバイクは、可能だと思います。技術的にはちょろいですよ、たぶん」
 どうやら彼女、ここまで水上を走ってきたとでも思ったのだろうか。その後、車輪の回転は浮力と揚力と推力を生み出せるから‥‥水中翼を併用した方がいいとは思いますけどね。と、熱っぽく語る。
 が、一通り聞き終わった准将は、2杯目のうどんをほお張りながら、ぼそりとこう言った。
「おまい、ここまでどうやってきた?」
「高速艇で‥‥って、あ!」
 気付く瓜生。高速艇には、依頼に持って行く品を詰め込める。もちろん、AUKVも。ニヤリと笑う准将だった。