タイトル:アルプスと少女マスター:KINUTA

シナリオ形態: ショート
難易度: やや易
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2011/07/12 01:56

●オープニング本文


 子供と動物を使えば間違いがない(広告業界のセオリー)。
 子供と動物は思い通りに動かないから避けた方がいい(業界関係者の警句)。

 ここはアルプス。
 もみの木があり、青々した傾斜地があり、野の花が咲き、湖も見える。
 今しもそこからハイジが飛び出してきそうな感じ。
 最高にいいお天気。
 だけれどその青空の下、どよんでいる大人たちの一団が。
 彼らが見ているのは、6つばかりの女の子。
 花のようにかわいらしい子供。

「ここみちゃん、そろそろ機嫌はよくなったかな? 撮影に戻ろうか」

「いーやっ」

「そんなこと言っちゃいけないよ、仕事で来てるんでしょう‥‥」

「文句があるなら帰る。ママにいい付けてやるから」

「い、いや、文句っていうかさあ、早くしないと時間が」

「犬いや。吠えるもの。折角かわいがってあげたのに」

「でもね、そもそも犬が吠えるのはね、ここみちゃんが乱暴に扱うから」

「なによ、わたしばかり悪者にしてっ!」

 ヒステリーを起こして女の子はわあわあ泣き出す。
 そうすると、敏腕マネージャーである母親がすっ飛んでくる。

「なんですのあなた、うちのここみを泣かせて! そういう扱いをするなら、帰らせていただきます!」

「ああ、ち、違うんです、すいませんすいません、帰らないでください、ここみちゃんがいないと絵にならないんですから!」

 平謝りに謝る監督の姿を眺めて、スタッフはひそひそ話。

「だから売れ筋の子役とか呼ぶのやめようって言ったんですよ。ギャラばっかり高くて全然言うこときかないじゃないですか」

「いや、演技は出来る子のはずなんだよ」

「現実に演技しないんだからしょうがないでしょうよ。そもそも性格悪いですよあの子役。犬の尻尾や耳や足、力任せに引っぱるんですもの。そりゃ吠えますよ」

 ちらりと出演犬のほうを見やると、鼻にしわを寄せ唸っている。
 もはや子役との信頼関係は築けそうにない。
 予算がないから今日中に撮影を終わらせて帰りたいスタッフ一同は、困り果てて座り込む。
 彼らの心の故だろうか、その上に影が差しかかる。
 疲れた頭を上げた彼らは、もこもこした白い雲を間近に見る。
 その雲には優しそうな顔。
 4本の足。
 低く大きな声。

『BAAAAAAA』



 仕事でここアルプスにやってきていた犬男レオポールは、界隈に出没し畑を荒らしていたモグラキメラを無事全て駆除したので、今しも仲間とともに帰ろうとしていた。
 ついでだからメリーへのお土産にと花を摘み摘み行ってたところ、犬耳に響く重低音の声。
 何事かと一同向かうと、軽くアフリカ象くらいある羊が人間を追い回している真っ最中であった。

●参加者一覧

須佐 武流(ga1461
20歳・♂・PN
漸 王零(ga2930
20歳・♂・AA
秦本 新(gc3832
21歳・♂・HD
ジョシュア・キルストン(gc4215
24歳・♂・PN
安原 小鳥(gc4826
21歳・♀・ER
リコリス・ベイヤール(gc7049
13歳・♀・GP
楊 雪花(gc7252
17歳・♀・HD
村雨 紫狼(gc7632
27歳・♂・AA

●リプレイ本文

「じょ、ジョシュア‥‥おっきい、もこもこ‥‥もこもこがいるよっ!!」

 モフモフを愛する安原 小鳥(gc4826)が興奮するのも無理はない。
 そのキメラ、頭の天辺からつま先まで羊。むやみな大きさを除けば本物とどこも違いがないのだ。

「やっと仕事が終わったと思ったら‥‥厄介事か‥‥」

「みたいだな」

 秦本 新(gc3832)は、羊へ突進しそうな小鳥を押さえているジョシュア・キルストン(gc4215)と言葉を交わし、早速現場方面へ向かった。
 須佐 武流(ga1461)も走りだす。次の感想を吐きながら。

「やれやれ‥‥何かのんびりした光景だこと」

 絵面だけならあるいはそうかもしれない。
 巨大羊が、明らかに人を食う気でよだれを垂らしてさえなければ。

「羊インベーダーを倒せってな!」

 プラトニックなロリータ趣味を持たないでもない村雨 紫狼(gc7632)は、追われている人間のうちに幼女がいるのをすぐさま発見。早速武流の後を追い、安全確保に乗り出した。
 リコリス・ベイヤール(gc7049)もまた全力疾走。
 狙いは、敵の大きな体を構成しているタンパク質だ。武器は漫画肉。
 お肉を目指しお肉を両手に野辺を駆け降りて行く肉食系少女。

「あれだけでかければ結構な量の肉が食えそうだよな」

 台詞からすると、漸 王零(ga2930)も彼女と同じものを期待しているらしい。
 小鳥としては気掛かりなことである。なろうことなら真っ白な毛を傷つけずもふもふしたいので。
 楊 雪花(gc7252)だけは場にしばし留まっている。
 魔剣「ティルフィング」を取り出し、バットよろしく振って。

「コンディションは万全ネ。ジンギスカンに火鍋も楽しみだヨ。ところでパパさんは牧羊犬ぽく羊の誘導お願イ」

 この名提案について、地面に五体投地し気絶したふりをしているレオポールは、首を振る。

「え? 怖いからやりたくない? そこを何とか子供達に勇気の手本を見せると思て頼むヨ」

 また首を振り、腹ばいのまま提案者から遠ざかっていく。
 彼にとって自分より大きいキメラは、皆ゴジラくらいに見えているのだ。

「‥‥怯えて尻尾丸めてる写真撮ってパンダのお祖父さんに送ろうカナー?」

 後ずさりしていたものが、かなりの勢いで戻ってきた。
 涙目が若干血走っているが、そんなの雪花はおかまいなしである。

「あ、やてくれるの? ありがとうネ! さあこの「みなぎる果実」を食べて元気出しテ。コレを食べればなんでも怖いものなしになれる間違いなしヨ」

 差し出された丸薬を渋々飲み込んだレオポールは、次の瞬間転げ落ちる勢いで坂を駆け降りて行った。
 見境なく吠え狂いながら皆を追い抜きあっと言う間に羊に追いつき、後足ガブリ。
 蹴飛ばされて宙に舞う。

「さすがジョロキア濃縮液、理性を狂わせる辛さの魔王ネ。こんな薬を作るなんて‥‥私つくづく自分の才能が恐ろしいヨ」



 「ケィティディッド」で伴奏をつけた小鳥の子守歌は、いいところまでいっていたのだが、結局駄目だった。
 レオポールが乱入し後足を噛んできたものだから、せっかくうとうとしかけた羊も即覚醒してしまったのだ。

「何やってるんですか小鳥。遊んでないで戦って下さい」

 ジョシュアからそう注意を受ける彼女をさておき――羊が顔に青筋を浮かべ背後に向きを変え、落ちてきた小癪な犬(男)を追いかけ始めた。

「たあすけてえええええ」

 逃げる逃げるレオポール。
 しかし助けは来なかった。

「よっしうまいぞ犬マン! そのままこっちに来ないように走れー!」

 呼びかける紫狼。
 悲しげな遠吠え。
 武流は抱き抱えていた女の子を降ろし、1匹のコーギー犬と共にへとへとになっている団体を見やった。
 事情はすでに彼らから聞き出している。
 キメラ退治もさることながら乗り掛かった船、こちらの問題にも一応助力してやろうか。
 彼はここみちゃんに苦言を呈す。

「俺があれを退治したら‥‥犬を大事にしてちゃんと仕事をするかい? 嫌ならこのまま羊に渡す」

 やるなら退治を引き受ける。
 言ったところ、物凄い反発が来た。
 ここみちゃんからではない。マネージャーことママからである。

「まあ、なんですのあなた! ここみはただでさえ怖い思いをしているんですよ、そんなところになんて暴言を‥‥PTSDが悪化したらどうしてくれるんですの!」

「この程度でPTSDになってたら、この世界でこれから先生きていけないぜおばさん」

「誰がおばさんですの! ULTにクレームをつけさせてもらいますわよ! 名誉棄損で訴えますからね!」

 それを見ていたここみちゃんは、そっくり真似をした。

「そうよ、めいよきそんよ」

 これは親が問題だなと思ったところ、脇から王零が舌打ちした。

「邪魔な餓鬼だな。仕事をしない癖に要求するな。あと、そこの女も甘やかすな。仕事を受けたのならちゃんとこなせ。まぁ、汝じゃなくても業界には代わりはいるだろうし‥‥話題は汝じゃなくても呼べるからいいんだがね」

 そこから先更なる非難が来ると思われたが、キメラがいる以上いつまでも相手はしていられない。
 苦情受付は後回しにし、男3人、怒れる羊に向かって行った。一般人の護衛は小鳥に任せて。
 彼らより先に羊へ向かっていた人員――リコリス、新、ジョシュア、雪花のうち、新がまず羊に追いつき、その前に出る。

「これで‥‥、止まれっ!」

 AL−011「ミカエル」の装甲をもって、真正面から大きな鼻面を殴りつけ、押さえようとする。
 頭を下げた姿勢でキメラは一旦止まる。
 しかしすかさず後退し、より速度をつけて体当たりを試みる。
 その突進の横から、雪花が「ティルフィング」で切りつける。脇腹目がけて。

「この剣で千頭の羊が屠られたという悲劇的伝説あるヨ!」

 続けてリコリスが飛び乗り、漫画肉で背中目がけてめった打ち。
 見かけよりこの攻撃は響くもののようだ。羊は暴れ、乗り手を降り落し、踏み付けにかかる。
 紫狼が彼女を庇い代理に受け止め弾いたので、大事には至らない。
 ただ後ろ側にいたレオポールが、とばっちりでまた蹴られた。
 ジョシュアは「ハミングバード」と「壱式」で、羊の顔目がけて切りつける。
 交差し走る傷口から血が滴り目に入り、羊は動きを鈍らせる。
 追いついてきた武流が、後ろ足目がけ「スコル」で、強力な飛び蹴りを見舞った。
 ごきりと足の骨が折れる。
 よろついた羊は叫び声を上げ、背後に向き直る。
 その顎に向かって下から突き上げる回し蹴り。

「目くらましはいらないみたいだな」

 王零は苦笑し、雪花と同じ「ティルフィング」で攻撃にかかる。
 折れた足以外の足の腱を続けざまに斬り、倒す。
 倒れざまに首を落とす。
 横倒しになった体の切り口から勢いよく血潮が吹き出し、やがて止まる。
 もう危険はなくなったので、小鳥は撮影隊から離れ、改めて腕も埋もれそうな羊毛を楽しんだ。

「ああ‥‥もふもふ‥‥おっきいもふもふ‥‥」



 雪花と王零の手により解体された羊は、今やジンギスカンと火鍋の具。
 ジンギスカンは肉汁を鉄板に垂らし、火鍋はぐつぐつ煮えている――色は真っ赤。白湯ではなく紅湯であるもようだ。
 ぱくぱく堪能しているのは傭兵たちと、撮影スタッフ。
 ここみちゃんは食べてない。
 働かないなら食うなという王零の態度によるだけではない。「そんなワケの分からないもの食べてなにかあったらどうしてくれる」とマネージャーが拒否しているのだ。

「困った親子ネ。このままでは皆サン泊まり込みで予算オーバーしてしまうのコトヨ。その窮地を救うに、ここみチャンとママさん素直になるお薬持てるけド、どうするかネ?」

 雪花の提案は全員の沈黙により却下された。
 彼女も無言で正体不明の小瓶を懐にしまい戻す。
 もともと犬に目がない新はその間に、出演犬と友好関係を築く。
 彼はそれを抱き抱え、マネージャーのところに行って話しかけた。

「マネージャーさん。キメラというのは、大抵、一匹では行動しません。種類にもよりますがね。番いだとか‥‥、一匹居たら五十匹、などというのも‥‥」

 口から出まかせだが、顔は真顔である。

「手早く仕事をして、早く帰ることをオススメしますよ。ここみちゃん、もう危険な目には遭わせたくないでしょう?」

 これによって仕事を速く片付ける気になってくれればと思ったのだ。
 だが彼女、すっかりへそを曲げてしまっているらしい。

「ええその通りですわね。こんなアクシデントがあるなんて、一体どういう危機管理をしていますの、あなたがたが言うから私たちはここまで来たんですのよ、少しは誠意をお見せになったらいかがかしら」

 撮影班に嫌みが飛び火してしまう。
 立場上ぺこぺこする一方の監督に、同情的なのは武流と紫狼。

「たく、さっきから聞いてりゃ勝手な事ばかり‥‥お前らがわがままばかりだから、お仕置きに来たんだろ、あの羊」

「そうですよ。あんまりえり好みしていると子役の活動の幅を狭めつまりは干される結果に成りかねないと思いますが。一度沈むと芸能界はなかなか浮かび上がれないと聞きますが本当ですか」

「お黙りなさい、さっきからなんなのあんたたちは!」

 一方ここみちゃんは、小鳥から治療を受けつつへばってるレオポールの、耳や尻尾を引っ張っていた。
 とりあえず犬的なものに興味はあるらしい。
 なら、仲良くしたい気持ちもあるはずだ。
 リコリスは新から犬を引ったくり、女の子へ近づいた。

「ここみちゃんほらほら、わんちゃんとはこうやって仲良くするんだよ。ほぅれほれ〜、自慢の【漫画肉】だぞ〜♪ 美味しいぞ〜♪」

 コーギーは差し出された漫画肉へかぶりつこうとした。
 しかし歯は空を噛む。

「‥‥でもあげな〜いっ♪」

 怒って唸る所、いい子いい子を。

「よ〜しよしよしよしっ!」

 鼻にしわ寄せ腕をがじがじ噛まれても、リコリス、全く気にしていない。なおもがっしりと熱い抱擁を与える。
 これぞまさしくムツゴ○ウ。

「よ〜しよしよしよしっ♪ ここみちゃんにもやらせてあげる〜っ!」

 当然だが、ここみちゃんはやりたがらなかった。
 ようやく辛みその他から立ち直ってきたレオポールに、雪花が近づき交渉する。

「パパさん、あの犬に撮影の間だけ大人しくするよう説得してほしいヨ」

「‥‥説得て、オレは犬じゃねえんだが‥‥」

「うんうん、でも覚醒したパパさんならやてくれると信じてるネ。きと奥サンと子供達もパパの活躍を期待してるヨ。名犬ポールとして有名になちゃうかもネ。なによりパパさんは子供を愛する人間だと私確信抱くのコトヨ」

 ジョシュアも参加して後押しする。

「貴方も人の親ですし、何とか上手く纏まりませんか?」

 尻尾に張り付いているここみちゃんを見下ろし、レオポールは不承不承コーギーに近寄った。

「‥‥ワ、ワン」

「‥‥ワン」

「ウオン」

「ワオン」

「見て見てここみちゃん! すごいよ犬のおじちゃん、何か通じてるっぽい!」

「本当?」

 大自然の驚異。
 そんな言葉を頭に浮かべながらジョシュアは、同じナベをつつくスタッフに耳打ちする。

「まあ、最悪レオポールさんが犬化したのにここみちゃんがドッグフードを捻じ込むんでもいいとは思いますが‥‥どちらにせよこのままでは撮影どころではないでしょう? 仕事の出来ないタレントに何の価値がありますか。よろしければうちのリコリスちゃんを子役としてお貸ししてもかまいませんけど」

 王零もその意見には賛成。

「ああ、それはいい案かもな。実際能力者が出演した方が、話題性も出るんじゃないか?」

 そうこうしていると、呼んでないけどマネージャーが来た。

「ちょっとあなたがた、そこでなにこそこそしてるんですの! 大体さっきからワンワンワンワンうるさいですわよ!」

 コーギーがウウウと唸る。
 紫狼が質問。

「犬マン、今こいつなんて言ったんだ」

「え? そうだな、気分的には「去れオバン」て感じの」

「なんですのこの薄汚いケモノどもは!」

 剣幕にレオポールは逃げ出した。コーギーが続いた。マネージャーが追った。
 彼らを走らせている間に、小鳥はここみちゃんと接触する。

「チョコレートは‥‥お好きですか?」

 子役は気掛かりそうに犬と母とを見ていたが、そこは舞台慣れしているというものか、気後れせずに答える。

「好きよ」

 小鳥はおっとり、にっこりする。
 トリュフチョコを出して、かく提案。

「演技成功1つにつき、お1つ‥‥如何ですか‥‥?」

 ここみちゃん、なお胸を反らす。

「成功なんて当然だから、今ちょうだい。お菓子勝手に食べてるのママに見つかると、怒られるから」

 小鳥は少し虚を突かれ、そして微笑む。一つ相手の手に握らせて。

「私は‥‥ここみちゃんの演技がとても見たいですよ」

「あ、私も私も。私もここみちゃんの演技が見てみたいな」

 リコリスからも言葉をもらい、女の子はまんざらでも無さそう。
 どうやらやる気が出てきたらしい。
 そうと見た新はほっとし、駆け回ったあげく飛び込んできたコーギーを捕まえ、抱っこした。

「ほら、ここみちゃん。それならワンちゃんと仲直りだ‥‥引っ張ったら駄目だぞ。嫌がるから」

 コーギーは唸ってはいない。
 ここみちゃんは安心したか犬の口に手を入れ、歯茎をむいて遊ぶ。
 やる気が出たとしても動物の扱いが分かったというわけでは、全くなかったらしい。

「ワン!」

 そして再度吠えられて泣き出した。
 追われて帰ってきたレオポールにすがりつく。

「もういい、私こっちのがいい!」

 後は誰が何と言っても、ママが言っても信念を変えなかった。

「うう‥‥よしこれで行こう!」

「監督しかしあの人、体は人間の形してますよ」

「映像繋いでごまかせ!」

 武流、王零、新、ジョシュア、小鳥、リコリス、雪花、紫狼のうち誰も、この無茶振りを全く止めなかった。




 後日放送されたドッグワンのCM

 アルプスの光景。
 湖のほとりにズームイン。
 アルプスっぽい格好でお花を摘む少女ここみちゃん。
 牧場の柵の向こうから、手を振る少女リコリス。

 ナレーション(ドッグワンはすべてが自然、すべてが無添加)

「もうお昼の時間だよー」

 ナレーション(ビタミン、ミネラル、カルシウム。すべてが揃う万能フード)

「あっ、いけない、忘れてた。おいでー! 今日のご飯もドッグワンだよ!」

 青々した草原を一気に駆け降りる(コーギー)犬。

 ナレーション(ほらね、わんちゃんまっしぐら)

 ここみちゃんにくっつかれ、皿に鼻先を突っ込んでいる(コリー)犬アップ。

 ナレーション(今日からあなたのお家でも、食べさせるならドッグワン!)

 アルプスの遠景。
 響くどこか情けない遠吠え。

「ワオ〜ン」

 会社のロゴが出て、終了。