タイトル:【BD】巨神の初陣マスター:橘真斗

シナリオ形態: ショート
難易度: 難しい
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2010/10/02 07:42

●オープニング本文


●クルゼイロ・ド・スウル基地
「掃除屋、と呼ばれる敵部隊がいてな」
 ジャンゴ=コルテス大佐は開口一番そう告げた。軍部の大規模な作戦行動の後に現れる、有人と思しい部隊の事だ。
 大規模な交戦では、通常の状態ではまず起きない事が起きる。100,200のワームが撃墜される中で、稀に自爆に失敗する個体があった時に、その破壊のみを目的とする部隊らしい。
「初めて目撃されたのはメトロポリタンX攻略戦の直後だそうな。正規軍の部隊が迎撃を試みた際には、文字通り一蹴された。それ以来、基本的にアンタッチャブルとして処理されていたんだが、状況が変わった」
 2月のVD作戦の成功。そしてヴァルキリー級の実用。自爆に失敗した敵は、大きな損害を考慮してなお手に入れるべき財宝と化したのだ。
「敵の数は10機前後。いわゆるネームドと呼ばれる連中ほどではないが、腕が立つ。最後に目撃された隊は、タロスで構成されていたようだ」
 そして、任務の為に死ぬ覚悟であろう、とも。北伐において偶発的に遭遇した部隊が一機を撃墜する事に成功したが、その搭乗者は機体を失った後、生身で交戦を継続したという。
「逆に言えば、だ。今のUPCの戦力で奴らを1機落とせた、という事だ」
 傭兵がかかれば『掃除屋』を殲滅‥‥は無理でも、回収の間だけ食い止める事はできるかもしれない。
 上級クラスという力を手に入れたこともあり、この大規模での成果如何では今後の反抗作戦に大きな変化が訪れるのは明らかだった。
「勝手に『掃除屋』と俺たちが呼んでいるが、出てくるのはおそらく毎回別物だ。故に今までの情報はあてにならん。それに実際どれだけいるかもわからん‥‥なので、こちらも切り札をだす」
 ジャンゴは最後に、思い出したように付けたし、ブリーフィングルームのディスプレイに映像を投影させた。
 ワイヤーフレームで形作られたのは15m級の大型KV『グランマーゴイ』である。
 3機のSESドライブに3人乗り、3種のカテゴリジャミング中和装置を搭載した特殊なKVだった。
「こいつは6月に完成してパイロットの訓練を受けてもらってもいる。テストも兼ねて同行させるので、可能な限り回収を頼んだぞ」
 コルテス大佐は火のついていない葉巻をくわえながら、傭兵達に発破をかける。
 
●ジャングル上空
「各部異常なし、パイロットの安定も確認。いつでも投下は可能です」
 オペレーターの女性がジャンゴに指示を求めた。
 地球かバグアかもわからない領地の高度地点を飛んでいる輸送機内に緊張が走る。
 簡易司令室のように機材や人材が詰まれたこれにはグランマーゴイが用意されているのだ。
「時計あわせ開始、これより1300から作戦行動を開始する。ラストホープの傭兵との共同戦線だ。連携だけは怠るな、掃除屋がここで来ないはずはない」
 腕時計をセットしたあとジャンゴは軽く説明を始め輸送機を下げだす。
 低高度まで一度輸送機が下りると下が開き、パラシュートを背負ったKVが見えた。
「グランマーゴイ、リフトオフ!」
『グランマーゴイ、リフトオフ! サー!』
 オペレーターがジャンゴの言葉を復唱すると、グランマーゴイがジャングルの大地に立つ。
『グランマーゴイから報告、ジャミング中和装置正常作動。周囲に敵機なし、残骸の回収に移るとのことです』
「ここまでは順調だ‥‥だが、やっこさんもそう簡単にさせてはもらえまい」
 コルテス大佐が鋭い視線をレーダーに向けていると敵機の発見を知らせるアラートサインがなる。
『敵機確認、タロスが3機、本星仕様小型ワームが1機の模様』
「少数精鋭‥‥来たか『掃除屋』」
 オペレーターからの報告にコルテス大佐は低く唸るような声で呟いた。

●参加者一覧

鷹代 由稀(ga1601
27歳・♀・JG
小鳥遊神楽(ga3319
22歳・♀・JG
王 憐華(ga4039
20歳・♀・ER
井出 一真(ga6977
22歳・♂・AA
エレノア・ハーベスト(ga8856
19歳・♀・DF
赤宮 リア(ga9958
22歳・♀・JG
テト・シュタイナー(gb5138
18歳・♀・ER
ジャック・ジェリア(gc0672
25歳・♂・GD

●リプレイ本文

●掃除屋VS傭兵
『そんじゃ、空の方はお願いね』
『あれが護衛対象のグラン・マーゴイやね。そやけどえらいけったいなKVやねぇ、そやけど1体で3つのカテゴリジャミングとかは面白そうやわ』
 着地して立ち上がったグラン・マーゴイを守るために鷹代 由稀(ga1601)とエレノア・ハーベスト(ga8856)が地上へ降下していく。
 全高15mと計画段階ではKV中で一番に大きいはずだったが、今ではそれほどでもなくなってしまった。
 それでも、SESドライブを三つ使って全てのカテゴリのジャミング中和を行える性能はありがたい。
『グラン・マーゴイ。完成していたんですねえ。動いているのが実際もっと見たいですが今は敵が先ですね』
『おうよ、せっかくの初陣だ。大成功って形で終わらせようぜ!』
 開発依頼にも参加していた井出 一真(ga6977)とテト・シュタイナー(gb5138)は別の思いを持っていた。
 話しているうちに有効圏内に敵が迫る。
 本星型ヘルメットワームを指揮官とした編成のタロスの集団だ。
 総勢で4機という少なさは逆をいえば実力を持った有人機の可能性が高い。
『敵機を地上に近づけさせないために、空でなるべくしとめますよ、皆さん!』
 赤宮 リア(ga9958)の真っ赤なアンジェリカ『熾天姫』が先陣をきって空戦を指揮した。
『リアさん頑張って天衝の比翼の力を魅せてあげましょう』
 内心、第一夫人として負けられないと意気込む王 憐華(ga4039)のオウガ『白楼銀鬼』が追随する。
 先手を取ったのは敵機だ、3機のタロスから300発のホーミングミサイルが飛び、空を白い雲で包みこんだ。
『向こうの方がやっぱりすばやい? でも、こっちも射程圏内よ』
 飛んできたミサイルの雨を辛うじて交わしながら距離をつめて小鳥遊神楽(ga3319)は短距離高速型AAMを放つ。
 放たれたミサイルを受けるも、タロスは加速しながら間合いを即座に詰めてきた。
 しかし、それよりも気にすべきは空にタロスが1機しかいないということ‥‥。
『文字通り煙で巻きやがったか、二機が地上に行った。後は頼むぜ』
 ジャック・ジェリア(gc0672)は歯噛みをしつつも、スピリットゴースト『ジャックランタン』で近づいてくるタロスを迎撃しつつ味方を見送った。
 空陸に分かれた戦いの行方は今はまだ見えない‥‥。
 
●賢者と巨人
 二機のタロスがミサイルで晦ませた合間を縫って低空へと高度を落とす。
 切り替え方がAIでないのは明らかだ。
「こっちは本調子じゃないってのにきてくれるなんてね!」
 予備機で出撃している由稀は上空から銃剣による掃射をはじめるタロスに向けてD−502ラスターマシンガンを放つがあたらない。
 たかが銃といってもKVの放つものは爆弾にも匹敵し、地面が抉れて足場が揺れた。
『掃除屋きどりでうちらに掃除されたら笑いの種やね、そないなるよう気張りまひょか。けど、この体勢は不利やね』
 スナイパーライフルD−02を上空に向けながら撃つエレノアも気楽な口調ながらも声は硬い。
 グラン・マーゴイも自衛装備であるヘビーガドリング砲を上空に撃つも、タロスにかすることすらなかった。
『そこまでですよ、グラン・マーゴイはやらせません!』
 井出機が低空へ下りてくると共にタロスの横っ面へ十式高性能長距離バルカンを叩きこむ。
 タロスの体がよろめき、1体が地上へと降り立った。
「陸に降りて着たならチャンスもあるさ。鷹代由稀、狙い打つ!」
 今ある装備で勝負をかけなければならない、ラスターマシンガンを降りてきたタロスへ追い打ちとばかりに弾丸を叩き込む。
 いくらかはあたるものの、その装甲を貫くことは無く、更にバランスを取り戻されて接近され銃剣の餌食となった。
 金属がぶつかり合って火花を散らし、その傷口に弾丸を叩き込まれる。
「くあっ!? コイツはちょっとやばいかもよ‥‥」
 操縦桿を握る手に汗が沸いてきたとき、目の前のタロスが大きく仰け反った。
『うちを忘れてはおりまへんか? ちゃぁんとおりますさかいな』
 R−703短距離リニア砲の砲口から煙をだしながらエレノア機が援護に入る。
「助かったよ、零距離射撃のお返しよ!」
 エレノアの攻撃で怯んだ敵にラスターマシンガンを乱射しつつ由稀は間合いをはずした。
 上空にはまだ一機のタロスがいるものの、井出が剣翼ですれ違いざまに斬りつけるなどして戦っている。
 彼の阿修羅は旧式ではあるもののその性能は新型にも劣らないほどにチューニングされていた。
『遅れてごめんなさい、援護に入るわよ。リンクスの本領みせてあげるわ』
 神楽機は<リンクス・スナイプ>そんな井出機の支援をはじめる。
 機体を持ち直したタロスがエレノア機、由稀機に向けてフェザー砲やプロトン砲とも違う光弾を放ってきた。
 途中で加速した光弾がコックピットにホーミングをして直撃する。
『何、この攻撃!?』
『これはえろうやっかいなものもってはりますな』
 狙撃支援型が2機だけという状況は編成としては厳しかった。
『残骸は三つあるが、一機だけでも十分だ。撤退するぞ』
 ギガントナックルフットコートでタロスの翼をへし折るチョップを決めると、戦線を下がっていく。
『護衛機に援護されるいうんわ、しゃくやけど感謝しますえ』
 エレノアはグラン・マーゴイの撤退を援護するように砲撃を撃ちつづけた。

●二つの天使
「下は何とかなりそう‥‥か? いや、んなこと考えている場合じゃねぇな!」
 テトは頭を振って悩みを振り切り鋏の突いているヘルメットワームへ狙いを定めた。
 47mm対空機関砲「ツングースカ」が吼えて本星ワームの装甲を叩く。
 多少の被害など物ともせずにワームは刃を広げてテト機に迫った。
『こっちが本命さん相手か‥‥だが、この距離でなら、やって見せるさ』
 他の仲間がタロスに集中できるようにジャック機はワームに向けて、ありったけの砲撃を叩き込んだ。
 200mm4連キャノン砲が甲殻を抉るも、D−03ミサイルポッドはレーザーによって迎撃されてしまう。
 しかし、その程度では落ちないワームは、ブーストをかけ、テト機へ肉迫して至近距離で巨大な挟みで機体を斬りつけた。
『やっぱり空だと近接もやんなきゃダメか。こいつだと重すぎて格闘戦は微妙なんだが』
 テトを切り離すには接近戦しかないと決め、ジャック機は近づく。
 <ファルコン・スナイプ>を使い、AIと共に目の前のワームに狙いを定め、零距離の真スラスターライフルをお見舞いした。
『ちっ、ありがとよ。助かった』
『中距離の方が得意なんだ、捕まるのはもうなしだ』
 会話をしている最中にもワームからはレーザー光線が何発も飛んできて二人を執拗に狙ってくる。
『余所見をしている暇はありませんよ』
 指揮官機を援護しようと動くタロスに向かって、下に潜り込んでいたリア機がショルダー・レーザーキャノンで攻めてくる。
 回避し切れなかったタロスの腕が<SESエンハンサー>によって出力の高められた光によって消し飛ぶ。
『連続攻撃いきます』
 姿勢を戻そうとするワームに向けて王機がガドリング砲を叩きつけて再生を阻害した。
『貴方にいつまでもかまって要られませんから!』
 続けて動こうとリア機に向かってタロスが光弾を発する。
 コックピットを狙って誘導ミサイルのように光が迫った。
『この軌道、危ないっ! 憐華さんも気をつけてください。コックピットを直接狙ってきます』
 咄嗟に狙いの分かったリアは機体をロールさせてコックピットへの直撃を避けるも機体への被害は防げない。
 リアがいうが早いか、憐華に向けても光弾が放たれた‥‥。

●変神
「この一機さえ落とせれば本星ワームか、下の援護にいきたいですね」
『相手はそうさせてくれればね』
 井出はスラスターライフルで弾幕を張り、出来たチャンスを生かすために剣翼で突撃して切り結んで1体のタロスを翻弄していた。
 再生を上回る攻撃に弱っていたタロスに新しい動きが見える。
『なんかすごく怪しい感じよね?』
 神楽がぼやいているとタロスのフォルムが人間っぽくなり、手や足などに筋肉のような張りがでだした。
「な、何が起きているんですか?」
『<機械融合>を使わねばならないとは癪だが、一太刀を浴びせぬままに落ちるこそ恥じ!』
 タロスから人の声が発せられたかと思うと急加速で迫る。
「動きが違う!?」
 回避を試みようとした一真の上を行くすばやさでタロスが銃剣を突き刺し、火を噴かせた。
 機体が悲鳴をあげて直撃を受けた部分が赤く表示される。
「ふりきらなければ、やられるっ!」
『援護するわ。どきなさい』
 高出力ブースターを噴かして井出は強引にタロスを引きはがし、スラスターライフルを叩きこんでチャンスを狙った。
 神楽機からもスナイパーライフルの援護が飛ぶ。
 タロスは先ほどとは違う機動力で避けて再び銃剣で勝負を仕掛けようとしてくる。
「ならば、こちらも‥‥その勝負に乗りましょう!」
 ブーストで加速した一真はソードウィングを構えてすれ違いの一撃を狙った。
 二機の距離が迫ったかと思えば一瞬で交差する。
 一拍置いてタロスの胴体が上下に分かれて爆破した。
「ただのタロスと思って油断していました‥‥こちらも手痛いですね」
『いいわよ、今度は私ががんばるわ。猟兵としての吟じもあるもの』
 井出の方も無傷ではなく、上部装甲に亀裂が残っている。
 有人タロスの恐ろしき力を見た井出は陸で戦う仲間の援護に方向を変え、神楽機と共に機体を降下させるのだった。
 
「リアさん、タロスの様子がおかしいですよ!」
 コックピット内で胸を揺らし憐華が叫ぶ。
 リア機とペアで攻撃していたタロスが<機械融合>を使い反撃に出てきたのだ。
『大丈夫です。私達二人のならやり切れます!』
 リロード前の最後の一発のDR2荷電粒子砲を撃ちこむも、銃剣によって弾かれる。
「は、はじかれました!」
 目の前の光景に憐華は驚きを口にした。
 だが、その隙をタロスは逃がさない。
「しまった!」
 リア機を無視し、タロスは憐華を狙った。
 胸から光弾を撃ちこみ、三つの光がコックピットへ喰らい突く。
 レッドアラートを起こしながら機体がバランスを崩すも、憐華は操縦桿を強く握って体勢を持ち直させた。
 憐華自身も頭から血を流すが、そのことを気にしている暇などない。
「あれは危険ですね‥‥早めにどうにかしないと‥‥」
 胸部に向かって憐華はKA−01試作型エネルギー集積砲を放った1発うち、リロードしてもう一発続けざまに放った。
 一発目は避けられるも二発目は直撃し、光弾の発生装置を抑える。
「グラン・マーゴイさんのジャミング中和支援のお陰ですね」
『憐華さんのチャンスを生かさないわけにはいきません!』
 リア機が更に加速をしてタロスに挑みかかった。
 KA−01の一撃でぐらついている胴体へエナジーウィングを斬り付ける。
 その一撃を受けてタロスはようやく沈んだ。
 
●バグアの本気
「なんて装甲してやがるんだ。幾ら攻撃しても弱る気配がない」
 ジャックは呆れ顔を浮かべて何回目になるか分からないリロードをした。
 200mmキャノン砲を全弾叩き込んだが、弱っている様子はない。
 更に言えば、噂に効く強化されたフォースフィールドの発動すら確認できていない状態だ。
 疲労はあるが、機体に白抜きされた『Hello Enemy お前の命をもらいに来た』の言葉がある限り退く気はない。
『飽和攻撃しても全部耐え切られるたぁ、たまねんねぇ相手だぜ。ばらしたいところだがこっちはもうやばい』
 同行しているテト機は損傷が激しくもはや撃墜寸前である。
 そこへ本星ワームの素粒子砲が飛びテト機は墜落した。
「ちっ、よし来い。このジャックランタンの装甲でもたせてやるぜ」
 真スラスターライフルを撃ちながら、憐華、リア機との合流をジャックは急ぐ。
 動きの一歩早い本星ワームはその間にもジャックに素粒子砲を飛ばし確実に装甲を削ってきた。
 さらに加速をかけて巨大な鋏で切りつけようとしたとき、本星ワームの動きが止まる。
『そうか、敵機を二機破壊、残骸は二つ破壊したか‥‥十分だ次のポイントの指令がきたそちらに向かうぞ』
 偶然かわざとかジャックの通信機から本星ワームのパイロットの声が聞こえ、地上にいたタロスの一機を引き連れて下がっていった。
「時間は稼げた‥‥か。まったく、しゃれにならないぜ、次こそ、命を貰うぜ」
 撤退していく本星ワームに向けてジャックは指鉄砲を撃つ。
 残骸の回収作戦は被害をだしつつも何とか終了した。
 
●賢人の勇姿
「時間稼ぎは出来たけど、やられたわ」
「うちもやわ‥‥ほんま掃除屋の名前は伊達ではあらへんな」
 輸送機の中へグラン・マーゴイが詰め込まれるのを見ながら、由稀とエレノアは衛生兵による手当てを受けていた。
 今日、戦った敵は初めて見るような能力を使ってきている。
 ただの有人機とはいえ、今後は警戒が必要かもしれない。
「しかし、3人乗り‥‥」
「いいですよね、零さん、憐華さんと一緒に乗ってみたいです」
 グラン・マーゴイを見ながらリアと憐華は同じ感想を零していた。
「戦闘もしやすかったですし、前線の多くの兵の助けになればいいですね」
「そうだな‥‥この南米の戦いをどうにかできるものになってくれるのが一番だよな」
 墜落して怪我を負ったテトも包帯を軽く巻いた姿で飛び立つ輸送機を眺める。
 自分達が思い描いて形にしたものがそこにあるのだ。
 残骸の回収は成功したが、バグアの密かな実力者の存在を感じた一戦だった。