タイトル:【AAid】ハンドメイドマスター:水乃

シナリオ形態: ショート
難易度: 易しい
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/04/23 19:13

●オープニング本文


 バグアに占領され、故郷を追われた住民達が集まるキャンプ。
 キメラに道を隔てられ、物資配達が困難な競合地域‥‥。
 そこで暮らす年頃の少女らは、お洒落に興味を持ちながらも毎日着る服にすら困る状況であった。

 ――少女らは、『贅沢はできない』と心の中では諦めていても。
 手にした本の中に居る可愛らしい服を着た女の子に、そして華やかなアクセサリーに‥‥憧れて仕方がなかった。


「わ‥‥綺麗な花柄の布ですね。どうしてこんなに大量に?」
 その日シャオラ・エンフィード(gz0169)は、ボランティアメンバーが集まる施設に大量の『布入りダンボール』が置かれている事に気づき、首を傾げた。
 中の布を手に取り広げてみると、パッチワーク生地のように薄いものからデニム地のようにしっかりしたものまで、様々な布が集められている。しかし、どれも充分な大きさは無く中途半端な布きればかり。
「ああ、それはね。破れたりした古着からいい所だけ切り取ったのよ」
 年配の女性が答える。その女性はロール巻きされた大きな布を両腕に抱えており、こちらは新品の布のよう。
「綺麗な生地だったから、ウエスにしちゃうのは勿体無いでしょ。新しい布と併せて、服や鞄にして、子供達に贈ろうと思うの」
「‥‥いいですね! お手伝いします」
 料理はできないけどこっちなら出来ますよ、と、シャオラは微笑んで答えた。


 そして‥‥ダンボールから布を取り出し整理をしつつ、シャオラはふと窓の外を見た。
 ――そこには、春の陽射しを受けて緑に色づく野原が広がっていた。
 タンポポやシロツメクサの他にも春の野花が咲いていて。
 桜の樹こそは無かったが‥‥こんな花見もいいかもしれないと思う。

 風は穏やか。空は青空。雲ひとつ無い晴天だ。

「こんないい天気‥‥部屋の中で作業するのはちょっと勿体ないですね」
「まあ‥‥そうね」
「外で、しませんか? 裁縫道具と、あとミシンも持って出て‥‥。暖かいし、風も無いですから」
「面白そうね。もっと人を呼んで、賑やかにするのも良さそう‥‥御礼はあまり出来ないけど、依頼してみようかしら?」
 シャオラの提案に年配の女性は淑やかに笑み、『針仕事』を傭兵達へと依頼する。

 ――遠方で大きな戦いがあることは承知の上だ。
 極寒の地へ向かう彼らに、ひと時でも春の息吹を感じて欲しい。
 そう願って。

●参加者一覧

ナレイン・フェルド(ga0506
26歳・♂・GP
キャル・キャニオン(ga4952
23歳・♀・BM
ネオリーフ(ga6261
20歳・♂・SN
遠倉 雨音(gb0338
24歳・♀・JG
朔月(gb1440
13歳・♀・BM
八葉 白雪(gb2228
20歳・♀・AA
ドニー・レイド(gb4089
22歳・♂・JG
榊 菫(gb4318
24歳・♀・FC

●リプレイ本文


 青空の下、ボランティア活動に集まった能力者達。
「今日はよろしくね?」
 クマのきぐるみを着て、朔月(gb1440)は手を差し出す。子供はその手をにぎり、ぶんぶんと振る。
 その施設では他にもスタッフ女性らが待機しており、笑顔で能力者達を迎えていた。
「少しでもお役に立てるように、頑張りたいと思います」
 以前ボランティア依頼を受けた遠倉 雨音(gb0338)は懐かしい顔を見つけ、再会を喜んだ。そして、手にした包みをシャオラ・エンフィード(gz0169)に渡す。
「これは‥‥お弁当ですか?」
「はい。多めに作っておきました」
 それは雨音が子供達、そして参加者のために手作りしたお弁当。中には筍ご飯をメインに、春野菜のおかず等が入っている。
「春空の下、皆で食べるお弁当は格別なものがありますから、ね」
 代表し、シャオラがペコリと頭を下げて礼を言う。
 そんな二人を見つけ、
「こんにちは。この度はお招き頂きありがとうございます」
 白雪(gb2228)も又お辞儀をし、挨拶を交わした。
「お会い出来て嬉しいです。素敵な一日になりそうですね」
 そして今度は、姉の『真白』が挨拶を。二つの人格が宿ることを知らず、雰囲気の変わる白雪に首を傾げつつ挨拶するスタッフ達であった。

 ネオリーフ(ga6261)は声をかけられ、早速ミシン運びのお手伝い。身長2mを超える青年は、裁縫より力仕事が得意そうなイメージなのだが。
 ミシンを設置し、シートに座ると空を見上げるネオリーフ。
「いい天気‥‥なんだかとろけちゃいそう」
 と、幼げな目を細める。のんびりオーラ漂う青年だ。
 そして、建物内で布を選んでいたドニー・レイド(gb4089)がやってくる。
「俺も折角だから‥‥作るのは屋外にしようか」
 この青年は、裁縫と刺繍は学生時代からの趣味らしい。もちろん、腕も中々の物。
 祖国にも送られるし、子供達の夢も叶えたい。この技が役に立つならばと依頼に参加したドニーだった。
 そして、ナレイン・フェルド(ga0506)は女の子用に化粧ポーチが作りたいと言う。
「女の子にとっての必需品でしょ♪」
 正直手先は不器用だが、仲間と協力して作り上げるのは楽しそう。
「きっと喜びます♪」
 頷くシャオラ。もちろん、彼女も手伝うつもりだ。


 こうして準備が整うと、皆が思い思いに作品を縫い始める。
「私はズボンにするざます。偶に違う趣向も面白いざますね」
 オホホと笑い、キャル・キャニオン(ga4952)は優雅に腰を下ろして裁縫を始めた。ドレスを纏いお嬢様らしい独特の喋りをするキャルは、一見このような作業には疎そうだったが‥‥実は裁縫が好きな努力家だ。
「暑い季節向けに、キュロットズボンを縫うざます」
 と、裁断を終えた後電動ミシンに糸を通し、動かし始めるキャル。
 まずは股下。そして裾。片方を表に返し、股上を縫う。ここは力が掛かるので2度縫いをした方が安心らしい。そして縫い代にはジグザグミシンをかけ、前中心のヒダを縫う。
 キャルがミシンをかけ始めてからは、瞬く間にキュロットの形が仕上がっていっていた。
「皆さん、器用ですね? 羨ましいです」
 その中、榊 菫(gb4318)はキャルの様子を見、その後皆の様子を見回して‥‥溜息をついた。彼女が手がけるものは『巾着』だが‥‥どうやら裁縫は必要最小限しか出来ないらしい。
 菫は小さな長方形の布の縦と横をミシンで縫い、紐を通す。
「巾着も素敵です」
 菫の作品を見て、雨音が微笑んだ。そして裁断した布を両手に乗せ、ミシンへ。
「学校の被服の授業で習った程度のことしかできないんですよね、私も」
 と言う雨音が手がける服は、花柄の生地を使ったワンピース。そして中国の施設に居る少女の事を思いながら、ミシンを動かす。
(「あの時出会った、トラウマを抱えた女の子‥‥元気にしてるでしょうか。皆と一緒に遊べるようになったでしょうか‥?」)
 元気になっていると信じ、是非その子に届けてほしいと。雨音の気持ちも織り込まれた、柔らかなワンピースを縫製していった。

 一方ポーチ作りに悪戦苦闘するナレイン。
「まぁ、かわいい〜!」
 ネオリーフが手がける作品に目を輝かせる。
「簡単だし‥‥とってもかわいいからお気に入りなんですよ」
 えへへと無邪気に笑うネオリーフの掌には、約15cmの小さなクマさんが。
「作り方、教えて頂けますか?」
「はい、もちろん」
 白雪が問いかけると、にっこり即答するネオリーフ。彼のがっしりとした体格で小さい物を縫う姿も、ちょっと可愛いかもしれない。

 そして、
「採寸するよ?」
 着ぐるみ姿で仲良くなった女の子の腰へ、メジャーを当てる朔月。
 一瞬で計り、着ぐるみの頭をとると、涼しげな朔月の顔が現れた。『欲しいものが無いから作る』――そのスタイルを貫いてきただけあって、朔月の裁縫の腕は良い。
 採寸を終えた後は着ぐるみを脱ぎ、早速型紙の作成にとりかかる。
 まずはワンピース。花柄の布に型紙をあて、マチ針で止め、裁断していく。
 その後は――足踏みミシンの出番だ。
 野原に運び出されたアンティークな足踏みミシン。それは一昔前の型のミシンで、今では滅多にお目にかかれない物。上手く踏まないと針が逆に進むのだが‥‥朔月は調子よくペダルを踏んだ。カタカタと音が響き、狂い無く布が縫い合わされていく。
 年配の女性が「まあ、上手ね」と朔月の腕を誉める程。
 子供らの興味も集まる中、朔月はピンクの花柄ワンピースを完成させ、続いて白い布を使ったエプロンドレスにとりかかる。
「時間内には余裕で出来るでしょ♪」
 そう言って微笑む朔月だった。

 ミシンは使えないから手縫いで、白雪は姉と交代しつつ服を作る。
 丁寧に縫われた白のワンピースにフリルをあしらい、さりげなく四葉のクローバーを刺繍した。
「最近、手元が霞むのよね」
 と珍しく眼鏡をかけている真白。
(「老眼‥‥?」)
「遠視!!」
 白雪の言葉につい真白は怒るが、外から見ると独り言のようで。
 面白くてドニーはくすっと笑った。
 そんなドニーの手元には、シックな色合いの布がある‥‥これから刺繍を入れるらしい。
「ポンチョですか?」
「ああ、これなら普段着の上から着れるし体温調節もし易い。特別な服じゃないけど、普段から着る服でお洒落が出来るっていうのは素敵だろう?」
 問いかけに答えるドニー。
 そして刺繍を終え、シンプルなポンチョを仕上げた。これは長く使えそう‥‥と、年配の女性もその出来に感心する。
(「次はセットになるような、子供向けのベレー帽を作ろう」)
 休む暇もなく、次の作品へ。昔からの趣味の一つなので、連続作業も苦にはならない。
 そして、白雪もワンピースとストールを作り終えたらしい。ハイヒールや麦藁帽子と共に、にっこりスタッフへ渡す。
「あまりお洋服はなれないんですが、よろしければどうぞ」
 本来和裁の得意な彼女が作った洋服に込められた思いは、きっと海を渡って届く事だろう。
 その後白雪は、やはりポーチに悪戦苦闘しているナレインの元へお手伝いに入る。
「両手こぶしが入るくらいの大きさで、花柄と無地の生地でストライプ模様のポーチが作りたいの〜」
 ナレインの希望を聞きつつ、懇切丁寧に教えていく白雪。
「指先を怪我されないように気をつけて細かく縫ってくださいね。一針一針丁寧に縫えばきちんとできますよ」
「ん〜難しいわ‥‥」
 うっかりすると手を刺してしまいそうで、苦笑しつつナレインが呟いた。
 しかしゆっくり時間をかけ、最後に花の形のボタンを縫い付けて‥‥完成!
「できたわ〜」
 思わずポーチを抱きしめ、叫ぶナレイン。
 そんなナレインを待つもう一人の人物が居た――。
「ミシンの使い方も覚えないとね♪」
 エプロンドレスを作り終えた朔月だ。手にはポーチ用の型紙、そして裁縫用便利グッズも。
「裁断と角を縫う際のポイントは‥‥」
 ナレインを連れて、丸い型紙を手に角の処理を説明していく。
 今度はミシンと格闘するナレインだったが‥‥ポーチの外側にフリルやリボンもつけ、何とか可愛く出来たようだ。
 そして服を運ぶシャオラは、作業に没頭するネオリーフの横を通り、思わず足を止める。
「‥わ、すごい数のくまさん‥」
 その身を屈めて縫うネオリーフの横には、ミニくまさんが溢れていた。その数十数体。そして大きさも様々。
 声をかけられ、ネオリーフはハッと我に返り、
「あはは‥‥作りすぎちゃった」 
 困惑顔の後、照れ笑いを浮かべた。
「可愛い!」
「作ってみる?」
 クマさんに興味をもった白雪とシャオラ、二人に作り方を教えつつ、ネオリーフはクマさん作りを満喫する。
 白雪は出来上がった花柄クマさんを手に乗た。
「‥可愛く出来たでしょうか‥?」
「うん、可愛い」
 と、更に増え続けるクマさんでした。

 次々作品が仕上がり、ラッピングされていく中。
 菫は得意な編み物で小さなコースターを作り始める。鈎針とリネンの糸を使い、レース編みに。
「やっぱり、慣れている道具の方が、やり易いです」
 これも送ろうかと思いつつ、菫は楽しみながら編んだ。
「レース編みですか?」
「‥‥あの、とても見せられるものじゃないです」
 スタッフが覗き見ると、恥ずかしそうに顔を赤らめる菫。
 そして、キャルは既に何着ものキュロットを仕上げている。
「ベルトの後ろに回る方を耳にすると楽ざます」
 傍では興味を持った年長の少女がキャルに教わりつつ、縫い上げていた。 ――仕上げはベルトを付け、折りミシンをかけ、ゴムを入れて完成。
 よく出来ました、とキャルは少女を誉め。
「次はビキニを縫うざます。正方形の布を対角線で切り、頂点を縫い合わせ股下にするざます。腰を結べば宜しくてよ」
 残り布も無駄なく使うキャルであった。

 服を縫い終えると、雨音は野花の押し花を使いメッセージカードを作り始める。
 ワンピースにそのカードを添えて、春風と共に送りたかった。
「これをあの少女に。‥‥技術はありませんが、その代わり、気持ちだけはしっかり込めたつもりです。喜んでくれると良いのですが」
「確かにお預かりしました。きっと、想いも届きます」
 雨音の手から服とカードを丁寧に受け取り、シャオラは答えるのだった。



 裁縫が一段落し、子供達は早速服に腕を通しきゃっきゃと騒ぐ。その様子を微笑ましく見つめる能力者。
 そこへ、ナレインと白雪からさらにプレゼントが。
「喜んでもらえれば嬉しいわ♪」
「少しでもお洒落を楽しんでください」
 ナレインからは10個のぬいぐるみ、Tシャツ、オリム化粧品、そして手毬。白雪からは女の子用にハイヒール・メイクセット、ヘッドドレス。そして、
「私の友人からです。どうぞお持ち下さい」
 男の子には友人から預かったスニーカーと時計を渡した。子供達は皆、嬉しそう。

 こうして子供とも打ち解け、皆で遊び始める時間。
 菫は子供達へ花冠と花の鞠を作ってあげた。
 鞠は花を同じ本数に分け、交差させ、真ん中をクローバーで縛り。茎を引き、花を中央に寄せ。反対側も引き、円形に整え。飛び出た茎を千切り、出来上がりだ。
 そして子供の頭に花冠を乗せ、鞠を渡す菫。
「――久し振りに作りましたけど、上手く出来て良かったです」
 可愛い笑顔の子を見て、菫もにっこり。
 菫や子供と共に、ナレインとシャオラも花冠を作っていたが、
「あはは‥‥ちょ〜っといがんじゃった、かな?」
「ですねぇ‥‥」
 二人は少し歪になった花冠を手に、クスっと笑った。

 一方少年は『お兄さん』と遊びたいらしい。が、ちょっと怖くて近寄れないでいた。
 そんな子供に、ネオリーフは出来るだけ小さく屈んで、目の高さを合わせて話す。
「‥怖くないよ? おにーさん、優しさには自信があるんだ」
 と言うネオリーフの穏やかな表情に安心して、少年は手を伸ばす。その子を肩に乗せ、ネオリーフは気持ちの良い散歩に出かけた。
 そして元気な子供に両手を引っ張られるのは、着ぐるみ姿の朔月。子供を追いかけたり、追いかけられたり、楽しそう。
 追いかけっこの後着ぐるみを脱ぐと、裁縫をやり方をせがまれ、今度は簡単な小型ポシェットタイプのカバンを教えてあげる。
「こんな時代だからこそ、身につけておいて損はないしね?」
 朔月がベダルを踏むと、再び足踏みミシンは動き出した――。

 続いてナレインのメイクアップ教室が始まった。
「‥‥ふふ、もちろん化粧も教えてあげるわ♪」
 プレゼントのメイクセットからファンデーションにチーク、口紅を取り出し、ナチュラルなメイクを少女へと伝授する。
「好きな人ができたら、キレイにして会いたいでしょ♪」
 囁くように言うと、僅かに頬を赤くする少女。
 そして少女に化粧を施すナレインは、裁縫するときよりも生き生きして見えたとか。

 キャルはドレスからキュロットに着替え、「あてくし、これでも野外派でしてよ」と散策へ。
 雨音とドニーはスタッフを手伝い、各地へ送る荷物の荷造りを終えた。そして雨音はシャオラと共に、掃除の手伝いへむかう。
 ドニーは一息つき、再び刺繍を始めた。余った布をハンカチにし、屋外に咲いている野草や花を観察しながら、綺麗な草花を縫いとめていく。
 ――世界にはまだまだ綺麗なものがあって、尚且つそれが決して自分達に無縁な物では無い事。それを、受け取った子供達に知っていて欲しい。
 ‥‥と、願いながら。
 やってきた少女に刺繍も教えつつ、ドニーは沢山のハンカチを作る。
 その傍では、白雪が子供と一緒にビーズアクセサリを作っていた。
「素敵なアクセサリ、大事にしてあげてくださいね」
 淑やかに笑む白雪‥‥きっとこれも、女の子の宝物になるだろう。 


 午後になると、雨音のお弁当、そしてサンドイッチを囲んだ昼食が始まる。
 旬の物で作られた雨音のお弁当は、ボリュームもある上にとても美味しく、子供にも大人にも大好評。「おいしかった!」と笑顔で礼を言う子供に、雨音は「おそまつさまでした」と優しい笑みを返した。
 キャルが狩った山菜で作ったお粥も、美味しく食され‥。
 そして仕事をした能力者達も、遊んだ子供達も、この陽気に眠くなってくる。
「ん〜あっかい日差しが気持ち良い‥‥」
 ナレインが草の上にごろんとすると、折り重なるように子供も倒れて。
 ――いつの間にか、眠りの世界へと誘われていた。



 能力者達はまったりとした一日を過ごし、やがて別れの時間となる。
「今日は有難うございました。とても楽しかったですし、嬉しい一日でした」
 子供達と共にシャオラが礼を言い、
「私達からもプレゼントですよ、これはみんなで作ったものです」
 と、差し出したものは‥‥手作り『薔薇のサシェ』と、子供達が作った『押し花のキーホルダー』。
 手作りのお礼には手作りを。
 思い出として持っていてくれるならば、これ程嬉しいことは無い。