●リプレイ本文
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再び襲われてしまった九州の某エステサロン。
「くやしい! バグアめ! ダム・○ルめ!!」
逃げる女を追う事も出来ず、高村店長は悔しげに叫んだ。
その時偶々店の前を通りがかった佐倉・咲江(
gb1946)は、窓ガラスを割って逃げる女の姿を見た。
「又、襲われてる‥」
丁度武器を持っていたので、そのまま突撃ーと入店する咲江。
「皆さん無事ですか‥?」
と、そこで見たものは‥‥ブリーフ姿で店員を苦しめるキメラの姿――!
「傭兵さん!? 助けて〜!」
「む、何かまた変態が‥。ともかくこれ以上壊されても困る‥」
もう変態の相手は慣れっこなのか、落ち着いた様子の咲江は莫邪宝剣をキメラに向ける。
そこへ現れたもう一人の人物――!
「故郷九州を狙う宿敵ダ○・ダルの名を聞いて馳参じたわ!」
大声で言ってはならぬ名を出したのは、藤田あやこ(
ga0204)だ。
偶然近所で痩身のため獅子舞で汗を流してたという。その姿、服を重ね着した上に獅子舞‥‥傭兵の装備は、時にキメラより不可解である。
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一方、依頼を受けた能力者達もサロンへ辿り着こうとしていた。
「前回は嫉妬に狂った能力者で今回は変態バグア‥‥姉妹店と言いこの店も大変ね」
小銃を持ち、即突入するメティス・ステンノー(
ga8243)。
それに続いて月宮 空音(
gb2693)が走る。
(「今度は変態人間じゃなくて変態キメラが来たって‥‥何なのかなぁ‥‥」)
はやり同じことを考えてしまう空音。しかし今回は装備がある分気も楽だ。
「こんな所荒らすなんて‥‥キメラがエステを受けたってキレイならないよね?」
五十嵐 薙(
ga0322)は、一度入口で立ち止まり建物を見上げた。
「ん‥人に迷惑かけるなんて、見過ごすわけにはいきません。店員さんの‥為にも、早急に対処‥‥しましょう」
意を決し、突入する薙。
「本当に春はおかしな奴が増えるわよね‥‥。薄着になって楽なのはいいけどね」
ディアナ・バレンタイン(
gb4219)がため息をつきながら言う。そして「このエステサロンには前から行ってみたかったけど行く機会がなかったのよね」と、セクシーな上着とカットジーンズ姿でウキウキと店の中へ。
一方。
「変態キメラだって聞いたから‥‥しっかり武装してきたわ!」
と、皆に言う夢姫(
gb5094)はカプロイア社製「A−0アーマー」を装備。全身甲冑で色気の欠片も無い、清純派傭兵だった。
店内に駆ける夢姫は、果たしてハレンチ行為を阻止できるのだろうか?
「こんだけキャーキャー言ってる方に行けばアタリでしょ」
とメティスが言うように、騒がしい方へ走っていくと、早速見つけた。店員を追う、変なキメラが――!
「うわ‥‥これはまた‥‥作った奴のセンスを疑うわね」
げんなりするディアナ。
夢姫も変態キメラを見てしまい、ガックリ肩を落とす。
「バグアって‥‥。ドリアンキメラといい、こんな変態キメラばっかり作る真意は? ‥‥もしかして‥‥能力者のやる気を削ぐ戦術なの? 侮れない‥!」
と、キリっと唇を結び、夢姫は剣を構えた。
仲間がキメラの意識をひきつけている間に、榊 菫(
gb4318)は逃げる店員の手を引く。
「お久し振りです。前回の技が、さっそく役に立つとは、災難ですねえ」
床に設置された罠をみて、のんびりと呟く菫。そしてキメラの動きを注視し、
「うう、また濃い人達です。夢の中まで、出て来そうです」
店員を背に匿いつつ、呟く。
その間に、メティスは早速S−01の銃口をキメラに向けた。狙うは股間、お約束の弱点――!
‥‥メティスの撃った弾はキメラの玉らしき場所に命中した。
しかし、少し怯んだもののそれほど痛がらない‥。
「あ〜‥今回は見た目だけで実際は玉無しなんだ‥」
バグアも流石に学習しているようだ。
「となると何か怪しいブリーフをズタボロにしてあげますか!」
メティスはリロードを終え、ブリーフを狙う。そして次は心臓、頭部と人体急所を狙い銃弾を撃ち込んで行く。
一方ディアナは背後からキメラへと忍び寄った。手にはヴァジュラ、豪破斬撃を発動し、横に薙ぐように背を斬り裂く!
「背中がガラ空きよ!」
見事命中。ディアナの作った傷跡から白い体液を流すキメラ。
その間に、空音、薙、夢姫は店の奥へと――。
キメラの数は3体、まだどこかで暴れているに違いない。
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「‥‥!」
キメラの馬鹿力で、下着ごと咲江の制服が剥ぎ取られた。
咲江の慎ましい胸部が露になる。しかし相手はキメラ、恥ずかしくなんて無かろう。
「見た目も変態だけど、行動も変態‥って、バグアは何のためにこんなのを。‥‥趣味?」
服を剥がれつつも、次の攻撃は冷静にソードブレイカーで受け止める。
「‥いた! あそこに!」
そこへ、薙が合流する。遅れて、空音もやってきた。
「今回は服着てるから変態が相手でも怖くないよ!」
空音は不敵に笑い、機械剣を振った‥‥剣先がキメラの腕を掠る!
空音の攻撃にあわせるよう、薙も双剣を手にキメラへ斬りかかる。
「ふん、間合いに入らなきゃ、怖い事なんかない!」
斬りつけて、すぐにバックステップで回避。その時、何かをギュッと踏みつけた。
「あっ‥ヤバッ!?」
振り返ると、高村店長が‥‥慌てる薙。
「店長‥‥逃げて下さい」
何かを期待して見つめてくる店長を、そっと促す咲江だった。
もう一体のキメラは。
店員を避難させた獅子舞・あやこが裾を広げて立塞がる。
「行くわよ獅子チラ☆」
謎の攻撃を繰り出すと、キメラは獅子舞の中を捲りたそうに寄ってきた!
「かかったわね! あやこキーック!」
水溜りで足を滑らせたキメラを素早く砂錐の爪で蹴り上げる。
けれどキメラはめげない。根性で獅子舞を剥ぎ、にじり寄る。――しかし其処に助太刀が!
「ハレンチ行為はさせません!」
全身甲冑少女、夢姫。機械剣の一閃でキメラの脇腹を斬りつけた。
キメラは不意打ちに驚き、透かさず反撃。夢姫の鎧をガシッと掴み、脱がしにかかるが‥。
「お脱がし行為などという、いかがわしい行為を完全防備です!」
してやったりとほくそ笑む夢姫。色気のかけらも無い。しかし彼女は清純派の使命を全うしようとしているだけ!
夢姫を脱がすのを諦めたキメラは、ターゲットを変える。
「黒タイツを切り刻む☆ 容赦しないわ!」
夢姫はそっぽ向いたキメラに宣言し、容赦ない二連撃を叩き込んだ。
その間にあやこは、尻を突き出しつつズボンからブルマをちら見せさせた。
「いや〜ん」
妖艶に誘いつつ、攻撃しやすいようにキメラをひきつけ、隙あらば自分も小銃を抜き援護射撃をしていく。
その頃、メティスとディアナはキメラ相手に苦戦を強いられていた。
リーダー格らしいキメラは、リロードの隙を狙ってメティスの上着を剥ぎ、近接攻撃を仕掛けるディアナの服を剥き、暴れ放題。
「‥っ! なかなかやるじゃない」
攻撃を避けられ、胸を隠す服を剥ぎ取られたディアナ。豊かな胸がポロリとこぼれ、手で頂を隠し、支える。
「でもアルテミスの裸を見た奴がどうなったか知っているかしら?」
神話では、鹿に変身させられ犬の餌食にされ‥‥それをキメラが知るはずない。
ディアナは妖艶ながらも残酷さを滲ませた笑みをうかべ、キメラを挑発した。
一方、メティスは暴れる胸を隠すわけでもなく。
「あらら、ダメじゃない‥‥無闇に女性を引ん剥くのは‥」
逆に堂々と胸を張ってみせた。動くたびにぶるんと揺れる胸が眩しい。
「ってあんた等見た目から(ピーーー)で(ピーー)っぽいしねぇ」
お恥ずかしくて公開できない言葉を使いつつ、キメラをなじるメティス。
そんな豊満バストに挟まれるという羨ましい情況の中を、
「ウホッ! いいバスト!!」
通りがかった避難中の高村店長、店員に「自重して下さい!」と怒られつつ通り過ぎていく‥‥。
気を取り直し、ディアナが動く。どうせ周り女しかいないし、気にするものか!
「は!」
素早く側面に回ったディアナの流し斬りが、首を薙いだ。そして、
「そろそろ見飽きたから退場してもらうわよ!」
メディスの銃が、頭部を捉え‥‥強弾撃を放つ。
まともにくらったキメラの頭は弾けとび、白い体液のシャワーを辺りに撒き散らす‥!
「きゃっ! 何これ、オイルじゃないの!?」
思わぬ粘液を浴び胸の間に液溜りを作りつつ、タオルを求めるディアナとメティスだった。
――まずは、一体。
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一方店員達の安全を確認した菫は、夢姫の元へ加勢した。
「いい気に、なっているんじゃないよ。世の中そんなに甘くないんだ‥‥さあ、良い声で鳴きな」
覚醒した菫は、Sっ気全開である。転倒したキメラをご丁寧にハイヒールでぐりぐり踏みつけつつ、刀で殴り倒していく。
するとキメラは急に体を起こし、菫のワンピーススカートを裂いた。
布の破れる音と共に、菫のすらっと伸びた足が晒される。それは深いスリットのようで、菫はますますノッて責めの手を激しくした。
そして、反撃され倒れていたあやこがも起き上がる‥‥セーラー服を脱いで挑発し、体操着ブルマの食い込みを直していたら剥かれたりして、いつのまにか服着てない。
「すきあり!」
だけど女の子同士だし恥ずかしくないもん♪ と開き直りつつ、バトルモップの柄をキメラの後ろにつっこみブリーフを脱がしていく。
そんなカオスな情況で、夢姫の二連撃がキメラの頭にヒット!
続いて菫の追撃。それらが致命傷となり、キメラは体液を撒き散らしながら後ろにバタリと倒れた。
「わ、べとべとー」
白濁の洗礼を浴びたけれど裸だからすぐ落ちるもん、というあやこに対し、甲冑が汚れた夢姫は困った表情だったという。
残る一体は、咲江達が囲みつつ追い詰めているのだが。
「むぅ、キメラだと縛り甲斐がないのが難点‥」
咲江はキメラの周囲を動き回り、そんな結論に達したようだ。
そして目を光らせたキメラが、とうとう空音のブレザーを剥ぎ取った。
「‥えっ?」
呆然とする空音。
「くっ、変態だと思ってなめてた‥。後悔させてやるからっ!」
戦闘中の油断は禁物、被害は自分に返って来る‥‥空音は胸もとを隠し反省だ。
続いて、空音を剥き満足したキメラは薙を付け狙う。
「来るなっ!」
双剣をふる薙。いつの間にか背中が壁に突き当り、その隙にキメラの魔手が薙の上着へ――。
――ビリッ!
「あっ!? 何て事するのよ! 彼に会わせる顔が無いじゃない‥‥許せない!」
ランニングを裂かれ、顔を真っ赤にした薙は涙目になりつつ激怒した。どうやら、清い仲の恋人がいるらしい。
予備の上着を素早く羽織り隠す。キメラにくれてやる胸など無い。
「あんたなんか‥‥あんたなんかぁ〜!!」
清き乙女の怒り爆発! 叫びながら双剣で連撃、滅多刺し。流石にタフなキメラも怯む。
薙の怒涛の攻撃に便乗し、咲江も攻めの手を激しくした。
「ん、ブリーフの下は‥‥そうなんだ」
ブリーフを狙って裂いてみたが、下はただの黒タイツ‥‥残念。
続けて、莫邪宝剣を握った空音がキメラの足元をなぎ払った――派手に転倒するキメラの股間に足を置く。
「――どうするかって? そんなの決まってるでしょ。潰すんだよ♪」
もがくキメラに冷たく言い放つ空音。急所じゃないとは聞いているが、そんなの関係ない、気分だ気分!
「さ・よ・な・ら♪」
と、空音が踏み潰すのと同時に、薙がキメラの頭部に剣を突きたてた――。
こうして体液を浴びつつも、能力者達は無事にキメラの討伐を終えるのだった。
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「こんなこともあろうかと‥」
戦い終わり、咲江はエプロンを取り出した。
「‥しまった。これだと下しか隠せないです‥」
カフェエプロンは腰から下しかないからね。仕方なく制服を奪い返しにいく途中、「有難う!」と店員達に礼を言われる。
「皆さん、前回のこと役に立った見たいですね。よかったです‥。‥特に店長さんは生き生きとしてました」
咲江の言葉に、店員達は苦笑いしていた。共通認識は、困ったS店長である。
そこを通りがかった菫も、店員達に笑顔を見せる。
「皆さん、お疲れ様でした。‥しかし、毎回災難ですね? 厄年でしょうか? 呪われていそうです。お祓いした方が、良いかもしれませんね?」
真面目にそう呟く。‥尤もな意見かもしれない。
そしてチア服に着替えたあやこもやってきて、掃除しながら談笑。「何も見てないわよね?」と、店員に小声で凄んでいた。
次第に平常となる店内だったが、一人、立ち直れない人物も居た‥‥。
「どうしよう‥どうしよう‥あたし‥」
辺りにダークな空気を漂わせ、膝を抱えて一人呟いているのは薙だった。大人しいこの子は、暫く立ち直れそうに無い。
「ごめん、オイルはもってかれちゃったのよーなんか女が『ダ○・ダル様のため』とか言って」
「え? 全て持っていかれた? ‥‥ダム・○ルの奴絶対許さないわ!」
タオルで体を隠し、バストアップのマッサージを頼んだところそう言われ、怒りをあらわにするディアナ。しかし、これ以上バストをアップしてどうする。
「買出しお手伝いします」
と、夢姫は店員らと買物に出かけていく。黒タイツの下が気になりつつも、キメラの処置はドSな店長にお任せだ。
「買物が終わったら、折角だからエステお願いします☆」
「いいわよ! 歓迎♪」
夢姫を見送りつつ、マッサージの仕草をする高村店長‥‥。
女の子だからキレイになりたくて当然☆ なのだが、店長の施術は怪しげなので遠慮したい夢姫だった。
けれどメティスは平気らしく、店長の施術を受けている。
「うわぁ、私マジで来なくて良かったかも‥‥色々とヤバイ事教えそうだったし」
教わった変態撃退方法をネタに、話が弾んで仕方ない。
「‥‥そうなったらこの店変な噂が流れそうだし」
「あら、歓迎だわ♪ どんな事教えてくれるの?」
興味深々で聞き込む店長。この後メティス直伝の撃退術が教えられたとか、教えられなかったとか。
こうして、店の片付けも終り、能力者達は最後にエステを楽しんで別れを告げる事になった。
「ねぇ店長さーん‥‥一回お祓いとかお清めしてもらえば? 後は移転するとか‥‥」
その後、あまりの襲われっぷりを気にかけた空音にもそう言われ、本気でお祓いと移転を考える高村店長。
けれど、もしかしたら、女性の恥ずかしい姿が見たかった高村店長の欲望がバグアを呼び寄せたかもしれないのだ!
――そんな馬鹿な!? しかしそうだとしたら、移転もお祓いも意味がないではないか。
‥‥げに恐ろしきは人間の欲望。
高村店長が居る限り、そこに変態は現れる‥‥かも、しれない。
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※最後に。
この事件が外部に大きく知られると、エステサロンがFRに襲撃されサロンごと『無かったこと』になる可能性があります。
その為報告書では、事件に関わっていない某バグア春日基地司令官の名前は一部伏せさせていただきます。