タイトル:【PAL】初陣マスター:水乃

シナリオ形態: ショート
難易度: やや易
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/06/14 22:06

●オープニング本文


 日本人の父はパラオが大好きで、イギリス人の母は海が好きだった。そんな両親の事もあり、中村・恭華(gz0232)は生まれた時から南国の海に囲まれて育ってきた。
 パラオでダイビングサポートの小さな会社を経営する父の仕事を手伝いながら、自分も大人になったらこの仕事をするんだ‥‥と、思っていた。


 けれど彼女の選んだ道は、『能力者』として生きること。


 ――恭華自身、エミタ適性がある事は数ヶ月前の適性検査で分かっていた。しかし傭兵として戦うことに躊躇いがあり、埋め込み手術には至らなかったのだが。
 そんな恭華の心を揺らしたのは、『パラオ警備隊員募集』の広告である。
 現状、パラオの4つの島でキメラは棲息していない事が確認されている。又、狭い国土や乏しい資源を考えても、バグアに積極的に狙われることは無いだろう。だが、例えば輸送ワームが運悪く島に墜落し、野良キメラが発生することは考えられる。
 パラオは軍事力がほぼ無いに等しい。だから不測の事態の際、すぐに動く事が出来る戦力をパラオは欲していたのだ。

 その考えには、現地在住の恭華も賛同していた。
 自分が育った大好きな国だから守りたいし、数少ないエミタ適合者であるのだから故郷のために戦いたいと思う。


 そして今日、エミタの埋め込まれた掌を握ったり開いたりしながら、恭華は緊張した面持ちでいる。
(「エミタ‥‥不思議と違和感は無い、けど‥‥」)
 恭華の体の一部となったエミタ。それは彼女に抜群の身体能力を齎してくれた。しかし恭華はまだ実戦経験が無く、不安が拭えないでいる。

 初めての依頼は、フィリピンでのキメラ殲滅。いきなりの実践だった。
(「大丈夫、危険な依頼じゃないし。頑張れる‥‥頑張る」)
 と、恭華は自分に言い聞かせて。
 再び強く、掌を握った。

●参加者一覧

美崎 瑠璃(gb0339
16歳・♀・ER
榎木津 礼二(gb1953
16歳・♂・SN
堺・清四郎(gb3564
24歳・♂・AA
織部 ジェット(gb3834
21歳・♂・GP
澄野・絣(gb3855
20歳・♀・JG
氷室 昴(gb6282
19歳・♂・SN
望月 藍那(gb6612
16歳・♀・ST
安藤ツバメ(gb6657
20歳・♀・GP

●リプレイ本文


 ――能力者らが倒すべき相手は、小さな島に現れたという昆虫キメラ。例え弱い部類のキメラとはいえ、初めて実践を迎える傭兵にとっては脅威となりうるだろう。
 移動艇の中、望月 藍那(gb6612)はタロットをひろげ、カードを一枚引く。その行為は彼女にとって習慣とも言うべきものだ。
「ん、これ‥‥ああ、油断大敵って事ね」
 カードに描かれた物は『塔』、そして逆位置。依頼内容を頭の中で復唱しながら、その結果を戒めとして受け止める。
 澄野・絣(gb3855)は仲間達へ静々とお辞儀をし、
「横笛が趣味なスナイパーの澄野絣です。一部の方には『かすりん』とか呼ばれてます。よろしくですよー」
 そう言って微笑んだ。ほんわかした雰囲気が、辺りを和ませリラックスさせる。
「よろしくねかすりん!」
 安藤ツバメ(gb6657)は握手をし、移動艇が島に到着すると真っ先に降りて島を見渡した。
「さてと、これから色々な事をして行くためにまずは経験。やってみないとね♪」
 ツバメにとってこれが初めての依頼、だが表情からは不安が見られない。‥‥その一方で。
(「この島に、キメラが‥‥」)
 移動艇の中では和んだ物の、戦場に立った中村・恭華(gz0232)は緊張した面持ちでいる。
 その二人の対照的な様子に、堺・清四郎(gb3564)はふと過去の自分を思い出した――戦い戦いの連続で、初陣など随分昔の事に思える。
「二人は初の実戦か、気を張るなとは言わないが自分でなんでも背負い込もうとするなよ?」
 清四郎の言葉に、「OKまかせてっ」と快活な声‥‥ツバメだ。
 一方で良い返事が出来ない恭華の固まった背中を、美崎 瑠璃(gb0339)はぽすっと叩く。
「だいじょぶ、誰だって最初は緊張するんだからっ。むしろ最初は緊張するくらいが丁度いいと思うよー? さぁ、文字通りのお邪魔虫はさっさと叩き出して、砂浜の平和を取り戻すのだーっ、なんてね♪」
 眩しい笑顔を浮かべた。その後顔の前で人差し指を一本立てる瑠璃。
「あたしから一つだけアドバイス。最後にモノ言うのは技量じゃなくて気持ち。ハートの強さだよっ!」
 瑠璃の言葉が、恭華の心に染み入る。
 その様子を眺めていた榎木津 礼二(gb1953)は一度頷き
「いい表情になったね。それじゃー、頑張ろうか」
 と、覚醒を遂げた。彼の体全体に、薄紫色のオーラが纏われる。
 続いて、藍那も覚醒を遂げた。
「雑魚っぽいとはいえ油断しないように」
 頭にズレた王冠が現れ、炎のオーラを纏う藍那。
 ――次々と覚醒を遂げる能力者達‥‥その時、視線の先には『昆虫キメラ』が姿を現していた。


 能力者達は3班に分かれ、囮役、前衛、後衛という役割を果たそうと動き始める。
(「生き残るためにも、どんな時も必死になる。依頼ってのは皆同じ気持ちだな」)
 心の中でひとりごち、鋭い眼光でキメラを射る織部 ジェット(gb3834)は囮として。
「現れたな‥‥俺が上手く攻撃を誘い出してやる」
 仲間に声をかけると、走り出す。
 恭華にとって同じグラップラーであるジェットの動きは参考となるものだろう。恭華はレイピアを握り、深呼吸――キメラの出現に、再び緊張が高まっていた。
 二人と同じ班で後衛を務める氷室 昴(gb6282)はフォルトゥナ・マヨールーを構え。
「そんなに緊張するな。お前一人で戦うわけじゃないんだからもっと周りに頼ればいい」
 言葉を投げかけ、最後に「‥もっとも、俺もそれ程経験豊富なわけじゃないがな」と言い添える。昴の表情は真剣なものだったが、声色はどこか柔らかく。
「‥はい、頼りにさせて下さい‥!」
 昴とジェットを見て頷き、恭華は駆け出すのだった。

 ジェット・恭華・昴の3人をA班とし、B班にはツバメ・瑠璃・藍那、C班は清四郎・礼二・絣というメンバーで3体のキメラを討つ。そのための陣は徐々に展開されていた。

「悪いがここは人間用なのでな、お帰り願おう」
 覚醒した清四郎は、距離を保ちつつキメラの前へと躍り出る。
「お前の相手は俺だ、こい!」
 挑発の言葉と共に真デヴァステイターで撃ちつけ、注意をひきつける清四郎――すると、巨大な昆虫は体の向きを変えて彼を狙った。バネのように弾みをつけ、飛び掛るキメラ――。
「なんのっ」
 キメラの攻撃を、体格からは予想のつかぬ軽快な動きで回避する清四郎。キメラの攻撃は空振りし、隙が生じた。
 その隙を狙うは絣である。
「単純なキメラだわ」
 何の感動も無く言い、長弓「桜花」に矢を番えた。狙いを定め、急所突きと強弾撃を発動――。
「これが避けられるかしら?」
 疾風の一撃、絣の矢は甲殻を貫いた。キメラは体液を迸らせながら、清四郎に体当たりしようとする。
 しかし、弱いキメラだとは聞いていたが。
「――隙だらけじゃないか」
 そう言い、礼二はM―121ガトリング砲の銃口を向けた。キメラの死角へ回り、銃撃を放つ――!
 ――高速で嵐のように降り注いだ礼二の銃弾はキメラの甲殻に無数の穴を空けた。さらに数本の脚が砕かれ、反撃もままならぬキメラ。
 こうなるともう、囮の必要もないだろう。
「頃合か、いざ、参る!」
 蛍火を抜き、刀先を閃かせ清四郎はキメラの頭を切りつけた。
 後方からは絣の追撃が胴を射抜き、デビルズクローに持ち替えた礼二がキメラの背後から――。
「ハッ!」
 爪先が煌く。
 そして礼二、清四郎、絣の連携攻撃を受け、キメラはほぼ何もできぬまま仕留められた。

 一方B班で囮をするはツバメであった。
「虫さんこちら、手のなる方へ♪」
 パンパンと手を叩きつつ、メンバーが戦いやすい場所へキメラをおびき出していくツバメ。
 体当たりを誘い出した瞬間、疾風脚を発動。
「のわっと、危ないなぁ!」
 寸でのところで回避するツバメ。続いてキメラは隠していた薄羽で飛び立とうという仕草を見せる。
「飛ばれると厄介だからねっ」
 そこで、キメラを待ち構えていた瑠璃がイアリスを抜いた。急所突きを発動しつつ素早く側面に回りこみ、真っ先に羽を狙い刺突を繰り出す――。続いて甲殻に覆われていない場所を、3撃目は関節の継ぎ目を狙い機動力を落とす。
 キメラの粘る体液が飛び散った。‥‥その光景を見て、藍那は。
「あーいうのは燃やすのが手っ取り早いですよね? ってわけで燃やしましょー‥‥」
 少しだる気に呟く。そして両手で持ったフレイムシュートを構えた。
 藍那はキメラを射程内に捉えるとまずは練成弱体、その後電波増幅を発動する。
「少し熱いんでー、服に燃え移らないように注意してくださいねー?」
 声をかけ、フレイムシュートを操るとその銃口から火炎弾が射出される――!
「‥‥え? あっつ‥‥!」
 ツバメの横を火弾が通り、刹那的な熱さに飛び退くツバメ。
 火炎弾はキメラを直撃、体が炎に包まれる――! 焦る臭いを発しながら、キメラの力が弱まっていく。
「チャンス!」
「これでも、くらえぇぇ!!」
 炎玉となるキメラにツバメの瞬即撃がヒットした。ファングが宙に弧を描き、キメラの頭を掠める。
 そして瑠璃はファングバックルと急所突きを発動させ、渾身の力で突きを繰り出す!
「必殺! 装甲貫通・ピアシングソードぉ!」
 叫んだその言葉通り――キメラの甲殻を貫いた剣先。瑠璃が埋まった剣身をずるりと抜くと、体液で染みが出来た砂地の上にキメラは崩れ落ちていった。

 そしてA班は。
 軽いフットワークでキメラの攻撃を回避したジェットが、瞬天速で離脱を行いキメラをおびき出していた。
 キメラ攻撃後の隙を狙い、射撃可能なギリギリの距離で待つは昴。
「難しいが当ててみせる」
 20mは先にいるだろう敵の甲殻を、確実に撃ち抜いていく。しかし射撃を受けながらも、キメラはジェットを狙い飛び掛った――!
「来るぞ!! 側面から全力でシュートしろ!!」
「‥‥はい!」
 ジェットが叫ぶ。‥‥しかし恭華は一瞬躊躇い、動きが止まった。恐怖か、緊張か分からないが‥‥レイピアを握る手が震え、上手くキメラを狙えない。
「倒さないと自分がやられる事もあるんだぞ、戸惑うな、責任は俺が取ってやる!! 迷うな!! やれ!!!」
 再び叫ぶジェットはつい動かぬ恭華に気をとられ、キメラの体当たりを脚部にくらってしまう。
「大丈夫ですか!?」
 ジェットの傷はかすり傷だったが――恭華は動揺し、咄嗟にキメラをレイピアで突きつけた。剣先が僅かに埋まり、抜くと同時に体液が散る。
 しかしまだ動けるキメラは再度、攻撃。
「やらせるわけがないだろう」
 恭華をサポートするように、昴が動く。彼は強弾撃を駆使し、キメラの側面を狙った――命中した弾丸はキメラの甲殻を弾き飛ばす。
 昴の攻撃後、追撃を行うジェット。しかしキメラは本能的に空へ逃げ場を求めた――!
「‥‥く、やっぱり飛ぶのか! 殺虫剤の一つも持って来れば良かったぜ」
「まかせろ」
 二連射と強弾撃を使い羽の付け根に集中射撃する昴。飛び立とうとしたキメラは即地面に叩き落とされ、そこへ続けてクルメタルから銃撃が放たれた。
 銃撃の合間、剣を構えなおした恭華が再びキメラへ向う――。ジェットと昴のサポートを受け迷いも断ち切れたのか、今度こそ躊躇いはなかった。
「やぁっ‥!」という小さな掛け声と共に、キメラの脚を切りつける恭華。
「よし、いいぞっ」
 迷い無き動きを見てジェットも安堵し、今度こそ全力でキメラの殲滅にかかる。砂錐の爪で蹴りを主体に、甲殻を切り裂いていくジェット。
 そして、
「じゃあな。デッドエンドだ」
 ジェットが飛び退いた後、昴は銃口をキメラへ向けた――銃弾はキメラ体内の弱点を打ち抜き、その瞬間最後のキメラは命を散らした。

 ――こうして3体のキメラは討たれた。

「終わった‥‥?」
 攻撃を終えた後、しばし唖然とキメラの散る様子を見ていた恭華は、ようやく肩の力を抜く。
 彼女にとっての初めての戦いは、自分の力不足を思い知り、攻撃への躊躇いを断ち切れぬ苦いものだった‥‥。
 だが、彼女は落ち込みはしなかった。依頼を共にした仲間の実力を、純粋に『凄い』と感じている。


「はいはい、治してほしい人はこっち来てくださいなっと。怪我したまま海に入ると沁みますよ」
 戦い終わり、藍那は練成治療を施しツバメのかすり傷を癒した。続いてジェットの傷も見るが、こちらもかすり傷。1度の治療で癒えていく。

 傷が癒えた後、ジェットは数度脚の調子を確かめると恭華の方へ向き直り。
「色々あるかもしれないけど、先ずは目の前の敵を倒してからだ。考えるのはその後でも出来るしな」
「すみません、迷ってしまって‥‥助けていただいて」
 キメラとはいえ、いざ剣を振ることに躊躇いのあった恭華。
 少ししょんぼりする恭華へ、清四郎がフォローを入れる。
「あまり否定的になるな、初めてで何でも出来るわけがないだろう」
 出来なかったことを悔やむのではなく、今は出来たことを誇りに思えばいい‥‥と。
「お前は怖さを知った、それだけでも十分な経験だ」
 清四郎が静かに語ると、恭華は「有難うございます」と頭を下げた。

 その後ジェットはツバメにも軽くグラップラーの戦い方をレクチャーする。
「モノマネをするんじゃなくて、後は自分で見つけるんだぞ」
「はいはい! まかせて!」
 ドンと胸を叩いてみせるツバメ。なかなか頼もしい新人グラップラーである。
 そして訓練する初々しい姿を眺めつつ。
(「‥‥さて、新人さん歓迎の気持ちを込めましょうか」)
 絣は覚醒を解くと木陰へ行き、【OR】横笛「千日紅」に唇を当てた。‥‥やがて、心地よい笛の音が紡がれる。
「わぁ、素敵な演奏だね」
 瑠璃が耳を澄ます‥‥そして、恭華も。
 絣の紡ぐ音色は、皆の戦いに疲れた心を癒していった。


 やがて太陽は一番高い位置へと昇り。
「あっついね‥‥」
 手で仰ぎつつボソッと呟く礼二。AU−KVを装着していた為、余計に暑く感じるのか‥。
 迎えの移動艇を待つ中、ふと何かを思いついたように恭華が口を開く。
「あ‥‥折角ですから、海で遊びませんか?」
 恭華からの意外な提案に、瑠璃は目を丸くする。
「うん、いいね♪ ふふふー、こんなこともあろうかと、服の下に水着着用済みなのさ‥‥!」
 何故か下に水着を着込んだ瑠璃。浜辺での戦いだからもしやと思ったらしい。
 そして、「ふふふ、こんなこともあろうかと!」と、何故かビーチバレーボールを取り出すツバメ。‥‥遊ぶつもりだったのか!?
「よし、ツバメちゃん、恭ちゃん、遊ぼう♪」
 瑠璃が言い、ツバメと共に海へと走る――。
「‥‥楽しそうだな」
 その姿を見て、昴はポツリ呟いた。そして立ち上がった彼は、恭華の頭を軽く撫で。
「誇れ中村。お前の力で守った場所だ」
 と、砂浜を見た。恭華は一瞬キョトンとし、やがて柔らかく微笑みながら「はい――」と頷いていた。
 
 ジェットは木陰で水筒を出し、中の氷水で喉を潤す。
「‥‥水ってのは便利さ。先ず飲める。そして汚れを洗い流す。傷口を消毒する。頭を冷やす。これはジュースじゃ出来ない事だぜ」
 そして、飲むか? と清四郎へ回す。
「いただこう」
 どこか涼しい顔をしつつ、喉を潤す清四郎。
 二人が視線を砂浜へ移すと、「そーれっと♪」という元気な声が。ツバメが瑠璃と共にビーチバレーを開催、さらには水着に着替えた絣と恭華が加わっている。
「皆元気だねぇ。若いなぁー‥‥」
 藍那はビキニに着替えつつも、運動嫌いだから動かない。パーカー羽織ってサングラス掛けて、しっかり日焼け対策をして。ジェットから冷水をうけとりぼへーっとしていると‥‥。
「‥‥痛」
 ボールがおでこへ飛んできた。まさかこんなところで『油断大敵』‥‥!
「すみません」
 と、ボールを追う絣。和風少女の水着姿もなかなか新鮮だ。
「望月さんも泳ぎませんか?」
 絣の隣で、恭華は首を傾げつつ問いかける。と、
「ま‥‥キョーちゃんの頼みなら仕方ないですねぇ‥‥」
 藍那は冗談のように言い、溜息を吐き出した後‥‥微笑ながら水遊びに混じるのだった。

 ――そこへ水着に着替えた昴が。
「‥‥たまにはふざけてみるか。‥‥榎木津を投げるぞ」
「なっ‥‥そう簡単には投げられないよ」
 昴の悪巧みは礼二の耳に届く。投げられる前に、海へ逃げてしまえ‥‥と、全力で海へ向う礼二――!
「逃すか。手伝え、織部」
「いや、俺は皆の水着姿を水でも飲みながら見るとしよう」
 ‥‥‥。
 こうして、木陰で水を飲むジェットと清四郎に見守られつつ、昴と礼二の壮絶な投げあい合戦は幕を開けた――やがてソレは、ビーチバレーをしていた女性陣をまきこんでの水掛け合いになったとか。


 恭華の初依頼は、様々な意味で印象深い物となった。
 そして『この美しい地球を守って行きたい』――より強く思った恭華は、改めて強くなろうと決意するのであった。