タイトル:【MS】魔法少女大戦マスター:タカキ
シナリオ形態: イベント |
難易度: やや易 |
参加人数: 17 人 |
サポート人数: 0 人 |
リプレイ完成日時: 2008/08/07 13:22 |
●オープニング本文
大阪・日本橋。ヲタクの街。
ここでは、あらゆる萌えと燃えが支配する!
「と、言うわけで。自主制作映画コンテストでさらに盛り上げていこうかと思います。テーマは『魔法少女』です」
「うむ、『魔法少女』と言うテーマは、萌えとして定番だな」
「まあ、状況に寄れば、燃えになるが」
「それで行こう!」
商業アニメだけではない、自主制作映画の中にも、特撮やアニメもある。そこをバックアップする各種の自主製作映画を扱う試聴店舗達が支援し、さらに大阪・日本橋の商工会でも支援することになった。今年はミッドナイトサマーという大規模イベントもある。乗っからない理由はない。否、乗るべきなのだ。
それが、各町内の回覧板やメールマガジンに載ると、路上では我こそはと、魔法少女の格好をしたコスプレイヤー達と、ビデオカメラを買い求めていく(新調するためなど)も増えて、一寸したお祭り騒ぎになっていった。さらに、この状態を能力者達も黙ってはいない(良い意味で)。ラスト・ホープまで、この話は上がってきているのだ。広場や、又別の所にスタジオを借りての撮影と賑わっている。もちろん、大阪・日本橋でもその風景は当たり前になりつつある。
大阪・日本橋の人々は結構お祭り好きである。今回の企画にて活性化に一役買ってくれるはずである。
●ルール
1.テーマは『魔法少女』ジャンルはアニメ、特撮、ドラマ問わず
2.企画書提出、15〜30秒程度のCMの演出を提出する
3.主人公の魔法少女コスなども提出すると、衣装部門で
4.配役は自由。ただ、魔法少女は女性が好ましい(サブキャラが『男の娘』がやっても問題はない)
5.企画者はどのメンバーで構成しているか必ず明記
●賞
基本:
入賞:チームに合計で50万C(人数で分割)
準入賞:20万C(人数で分割)
佳作:5万C(人数で分割)
個人賞の魔法少女コスプレ入賞:10万C
●リプレイ本文
●上映会場
このイベントではかなりの数の参加者がいた。しかし、厳しい選考を通過し、いまは2チームの雌雄対決となった。秋月 祐介の『魔法少女フラットつばき A3』とナレイン・フェルドの『ミラクル☆シスターズ』の2作品である。
最終選考の上映会場には、各チームの登場人物とスタッフが結果をまっていた。
「どきどきしますねー」
月夜魅は、どうなるか分からないといった様子だ。クールに決めていながらも、熱く語りそうなのは、隣にいる秋月だが。
天道 桃華も鳳つばきも、魔法少女のコスプレで上映を今か今かとまっている。
ナレインや西村・千佳もお化粧が大丈夫なのか、緊張して何度もコンパクトを開いたり閉じたりしていた。
「だ、だいじょうぶかな?」
「やるべき事はやったんだから、あとは運だよね」
「でも絶対入賞したい!」
制作中、皆は徹夜もしていたかもしれないだろうが、完成した後は入賞するかどうかドキドキで眠れなかったかもしれないだろう。
大阪日本橋の関係者がステージに上がった。
「では、今回の最終選考を見て、審査員達に評価させていただきます。はじめは、『ミラクル☆シスターズ』です」
そういうと、部屋は暗くなり。プロジェクターから光が出る。
●ミラクル☆シスターズ
小さく、ケイの歌声で主題歌が流れているようだ。
はじめに映ったのは、平和な町並み、人混み、そして普通の一戸建て。其処から3人の学生服(カンパネラ制服をアレンジしている。スカーフからリボンに変更され、色もピンクよりに明るめという違いがある)の少女達が走り出す。服の紋章に青い月の刺繍が常夜ケイ、赤い太陽が千佳、黄色い星は桃華だ。その後に、ゆっくりとナレインがチャイナドレスにショールを掛けている。
観ると、この4人は家族であり姉妹という雰囲気をだしており、買い物を楽しんでいるようである。そうした、平和な日常のスナップ写真の連続。しかし、突如現れた黒ずくめのゴス衣装に露出を控えめに出した少女と、黒猫の格好をしている戦闘員が、ナレインお姉様を攫っていき、三姉妹は立ちすくむシーンまで続いた。
『幸せな時間は突然失われた』とトーンの低いナーションがはいった。
姉を攫われて絶望する、三姉妹の前のテーブルにリネーアのフィギュアとブレストのフィギュアが立っており、壁にかけられているブレストの肖像画から声がする。企画書と、設定書の説明では魔法によって妖精にされてしまっている両親であると書かれている。
「今こそ魔法の力を使うときよ(じゃ)!」とフィギュア2体が言う(声はリネーア:桃華、ブレスト:裏声のケイ)。
「分かったよ、ママ、パパ!」
「お姉様を助けるにゃ!」
「いくよみんな!」
『ミラクル☆ジャンク♪』
壁の肖像画の目が光り其処から、3人を包む。魔法少女の定番である変身シーンが流れはじめた。それはCGや演出で拵え、一寸きわどさも見せながら、三姉妹は変身する。
フリルが凄い付いている魔法少女風のコスチュームになるネコミミ尻尾の千佳に、黒いスパッツにミニスカドレスのビキニアーマーを着ており、マイクを持っているのはケイ、魔法少女の服装を軽装化したようでもかわいらしい姿に、爪を持つ桃華が現れる。
少し、ケイの歌後が大きくなっていく。
町中や、姉妹が探索している間に、占い師の格好をしている、神無月 るながちらりと見え隠れする。
そして、やっと見つけたアジトの入り口に鳥飼の猫姿女怪人(?)。3人が鳥飼夕貴の猫と戦いがおこなわれるが、魔法少女3人の力は強く、
「にゃーご!」
鳥飼はあっという間に瞬殺された。
そこでシーンはかわって、アジトの地下では‥‥、ナレイン姉様を攫った犯人、黒ずくめの衣装のシュブニグラスがナレインを愛でているのだった。
「や、止めてお願い‥‥」
「あら、ここが弱いの? フフ♪ ここはどうか‥‥。あれ、ナレインちゃんお化粧変えた? ‥‥良い色ねぇ‥‥どこで買ったのかし‥‥(あ、此は、お芝居だったね‥‥)。っ!?」
「お姉さんを返して!」
シスターズがシュブニグラスに叫ぶ。
「何者!?」
彼女が振り返ると其処に、3人が横一列で構えていた。は決めポースをとり、
「ミラクル☆キャッツ!」
「ミラクル☆ケイ!」
「ミラクル☆桃華!」
「私たちはミラクル☆シスターズよ(にゃ)! お姉様を返しなさい(にゃ)!」
「いいえ! この、私の楽しみを邪魔するのは赦さない!」
「来てくれることを信じていたわ!」
ナレインが叫ぶ。
「ええい、私的文化遺産はあたしの物よ! 逝きなさい! カプロイア魔ホーミングミサイルで!」
シュブニグラスが叫ぶとカプロイアミサイルの弾幕。爆発をかいくぐり、なんとかナレインを助けたくても、逃げるしかないミラクル☆シスターズ。
ケイが姉妹に「これはあれを使うしかないね!」と、機体引換券を取り出す。
姉妹は頷いた。
「必殺! ミラクル☆引換券!」
それを叫びながら、地面に叩き付ける。
すると、基地からの撮影を利用した、雷電が飛ぶシーンが映し出され。3人がシンクロし、シュブニグラスの攻撃を押さえ込むのであった。
しかし、そこで、首領格のミスティが現れる手には『初めての悪役講座 〜あなたも此で悪党になれる!〜』をもって、控えめな高笑いをする。既に腕にはナレインが。
「ほっほっほ、わたくしに勝とうとなど! まだまだですわ! ミラクル☆シスターズ」
「あなたが黒幕か! かえせ! 私たちの平和の時間を」
と、最終決戦の光‥‥
ここかなりはっきりと、ケイの歌が聞こえるようになってきた。
恋はきゃのんきゃのん
恋はきゃのんきゃのん
あ〜いら〜〜ぶ、ゆ〜(パッパヤッパヤー♪)
お互いの魔法がバーストして、光で画面が満たされる。
『続きは本編で!』という、テロップが流れ、上映は終わった。
●ミラクル☆シスターズ メイキング
上映会より先にさかのぼる。要するに制作の雰囲気だ。
「はぁ〜い、グラスちゃんそこはもっと強引にいきましょ♪」
と、ナレインがシュブニグラスに言う。
「はい、そうします」
いろいろ、案を出して、演出していくが基本的に、ナレインが総監督の位置になっている。一寸カオス気味が良いよねと言うのが、今回のチームの方針だったようでかなり、お気楽にしているが、流石に案にずれがある場合、ナレインの判断優先になった。
負ける側の悪役が倒され、無事にナレインが助け出されるのが良いのか、それとも本編に引っ張るべきかで、悩んだが、ナレインの判断にて、戦闘途中で終わったのである。
●上映での感想1
誰かが言ったか分からないが‥‥、
「リネーア、ブレストのフィギュアを上手く使うとは、恐るべし!」
と、言ったのである。
蛇足だが、ジョン=ブレストのフィギュアは、研究所強化の恨みでストレス発散用に色々されているとかなんとか噂がある。
「ふむ、プロフィールでは男性が居るが、かなり女性的で驚くな」
「なに、このごろの『男の娘』流行なので、問題はないでしょう」
●魔法少女フラットつばきA3
次は、魔法少女フラットつばきの衣装(青のラインとリボン、フリルのついた厚手の白いロングスカートのワンピース)を着ているアセットが、画面前に立ち、まずはプレゼンテーションのように説明する。試写会で出演者がコメントするようなノリでもある。彼女の体格などを考えると、つばきとほぼ同じな分似合っていた。
「皆さん今日は〜! 『魔法少女フラットつばきA3−愛の戦士達−』予告編のナビゲーターを務めますアセット・アナスタシアです。今までの魔法少女にはない燃えて萌える熱血魔法アクションの数々と友情あり、涙ありの物語は必見! では早速予告編をどうぞ!」
また、プロジェクターが独特の音をだして、映像を映し出す。
あの萌えて燃える魔法少女達が劇場に帰ってくる! 『魔法少女フラットつばきA3 ―愛の戦士達―』
テロップが流れ、国際平和維持軍という組織の本部で3人の少女が再会を喜ぶようにあつまる。鳳 つばきに、篠原悠、月夜魅だ。
アセットが画面の邪魔にならないよう、説明する。
『つばき、つきみー、ゆーは再開し混乱への歯車は動きだしていく。暗い影は刻々と忍び寄り、少女達は再び戦火に身を投じていく‥‥!』
「あ、皆さん、お久しぶりです」
月夜魅が嬉しそうに2人に駆け寄る。
「あれ? 2人とも呼ばれてたんや、久しぶりやな」
「お久しぶりです。3人が揃うなんて、何かあったんですか?」
シーンが切り替わって、どこかの王の間のような場所に3人の人影と、テロップに『新たなる敵の影』と映る。威厳があるように玉座に座るのは白衣にループタイ、前綴じベストの秋月祐介、その周りに立つのはディアブロを意識したような真紅の軽装騎士風のレティ・クリムゾンと真っ黒な巫女服の藍紗であった。
秋月が
「愚かなる者共に告ぐ! 我々『Lens』はここに地球の征服を宣言する!」
続いて、藍紗が、
「妾はLensが将の1人『鬼面巫女アイーシャ』。人類共よ泣け、喚け‥‥そして滅びるが良い」
高らかに言うと同時に、画面全体に巨大宇宙要塞が宇宙(そら)に浮かぶのであった。
アセットが又説明していく。
『舞台は宇宙に移り変わり、物語はさらに加速していく! 尊い犠牲、だけどきっと未来はその先にある‥‥それを信じて3人は宇宙要塞へと向かう!』
「国連平和維持宇宙軍所属の、伊藤毅大尉です。君たちを、敵要塞まで運ぶよう、申し付けられました」
要塞に向かうために伊藤が3人に宇宙船まで連れて行く。
「これ飛ぶんですか?」
月夜魅(つきみー)が一寸ぼろい宇宙船に不安を隠しきれないようだった。それでも新たな敵を倒さなくてはならない。
宇宙船は飛び、悠(ゆー)とつきみーが緊張しているところ、つばきだけは宇宙を見てきゃーきゃー喜んでいた。 しかし、はしゃぐのはつかの間、『Lens』の宇宙要塞から砲撃を受けるのだ。
伊藤は小型艇に3人に入るようにいって発進させる。しかし、その直後に宇宙要塞の砲撃を受けてしまう宇宙船。
「大尉――ッ!!」
テロップに『運命を織りなす悲劇』と映し出されながら、宇宙要塞をひた走る3人のシーンとなる。そこで3人を阻むのは赤い騎士レティ! ゆーは厳しい顔になる。
「ここはうちにまかせて」
ゆーの言葉になにかの宿命と決意がある。
「そんなこと危険です!」
つきみーが反論するが、つばきはゆーの意を汲み、
「ゆーの想いを無駄にしちゃダメ! いきますよ、つきみーさん!」
2人が先に進み、赤い騎士の大きな可変織銃器とゆーの二丁拳銃の魔法銃撃戦が始まる。激しいテンポのBGMのなか、様々なアクションが繰り出される。
「うちにレティさんは倒せない! 大切な人と戦うなんて嫌だよ! ‥‥お姉ちゃん!!」
「甘いぞ、悠! そんな事では、鬼面巫女アイーシャは、P(プロフェッサー)秋月は倒せないぞ!」
しかし、お互いボロボロで、決着が付かないところ‥‥空から‥‥、
「光?!」
おおきな光線が2人に向かって爆発、炎上するのだった。
シーンが変わって、つばきとつきみーは、魔法少女の姿で鬼面巫女アイーシャと対峙、様々な魔法攻撃を繰り出す。その最中に、アイーシャの「もとより捨てられた命、拾ってくれた主(あるじ)の為に使おう」と台詞が入っていた。
戦闘はつばき、つきみーに不利な状況だ。アイーシャに傷ひとつ負わせられない!
「朧を纏いし妾に死角なし、希望と無念を抱き、深遠の闇へと沈むがいい!」
しかし、魔法少女の2人は諦めない! 防戦一方になり大ピンチとなる。
「力を貸してつきみー! 力を合わせれば必ず倒せるから!」
「わかりました‥‥! 力を一つに!行きますよ!」
つきみーは頷く。
つばきとつきみーは、一緒に杖を支え杖へと力を込め、力をあわせた必殺技を放つ!!
「いっけぇっ! ツイン・フルフラットブレイカー!」
アイーシャは魔法障壁でこの魔法攻撃を防ぐも、ガラスの割れる音と共に障壁が破られ直撃する!
「‥‥何、妾が押されておる‥‥じゃと! 馬鹿な、我が‥‥敗れる‥‥」
画面はホワイトアウトした。
最終決戦の場面。謁見の間にP秋月。立ち向かうのはつばきとつきみー。
「ぶつかりあうのは希望と歪んだ希望‥‥。似て非なる二つの信念は決着の刻(とき)を迎える! 放たれた希望の閃光、君たちはその先に何を見る!」
アセットが熱弁するなか、秋月が高笑いするかのように、真相を語る。なんと、地球の征服ではなく、人類の粛正を掲げているのだった!
「何故、無駄な希望にすがる? 愚民共は自分達の事しか考えていない。そんな者共の何処に存在する価値がある? 私、プロフェッサー秋月が粛正しようと言うのだ! つばき!」
反論するつばき
「勝手に未来を決めないで! 人は信じあえるし、愛し合える! だからわたし達はここまでこれたの! 押し付けがましい未来なんていらない! 未来はわたし達の手で掴み取りますっ!」
「自分の事しか考えない人ばかりなんかじゃない! 『最近見ない芸人さん、今何してるだろう‥‥?』とか考えませんかっ!?」
「ふ! その意志もおろかというものだ! 2人とも、消えてしまうがいい!」
そして、つばきとつきみーの魔法とP秋月の超魔法科学でマッドサイエンティストの武器による激闘。P秋月は一歩も動かず、2人を圧倒するも、つばきとつきみーの友情と勇気で、戦況に変化を起こす。不屈の闘志が、今まで冷静であったP秋月が驚愕し。
「なぜ其処までして戦う?! ばかな!」
Pの秋月は! 2人の力の源を理解できなかった。
「うおおおお!」
決めるのは、つばきの胸のリボンが更に変形し、巨大ハンマーになった必殺技はそれが変形した巨大槌フラットハンマー!
「わ、私の、私の野望がああっ!」
最終シーン。テロップに『感動の最終シーン』とながれ、生きていた大尉とKVが映し出される。
「迎えに来たよ。さあ、帰ろう‥‥!」
広い場所で、遠くの方で手を繋ぐ2人の影‥‥。
3人の帰還。と断片的に映し出され‥‥。
そこで、スタッフロールが流れ、秋月プロデュースとしてダイジェストCMは終わった。
アセットは、
『どうでしたか? 『魔法少女フラットつばきA3―愛の戦士達―』。まだまだいーっぱい見どころはあるんですが、伝えきれないのが残念です。是非是非見てくださいね! それでは次は本編で‥‥悪い子はぺったんこっ☆』
と、ウィンクでナレーションを終えた。
●めいきんぐフラットつばき
細々とした作業や裏方は黒子こと、アルヴァイムであり、CGやアニメーション等の編集は彼が一手に引き受けていた。
「此で良いですかね?」
黒子と秋月は真剣に打ち合わせと編集チェック。
「うむ。この演出は、こうした方が映えそうですね」
覚醒状態のような秋月。いや、ノリノリすぎて覚醒しているに違いない。
「戸締まりしっかりしましたっけ?」
月夜魅が家の戸締まりを気にする。
「つきみーさん」
溜息をつく、つばき。
ちなみに、つばきは覚醒すると、金髪になるのだが、長時間の覚醒はきつい。終わった後必ず電池切れを起こすようだった。NGなどトータル的に練力を使い果たすわけだ。つばき自身は魔女っ娘口調になる分そう失敗はないのだが、慣れていない人や、うっかりする人がNGをだす。結果魔法少女状態が長く続くため、つかれて、お気に入りのクッションに顎をのせて、ぼけーっとするのである。
「つかれたー」
「うう、つばきさんごめんなさいです」
先ほどもちょいミスをした月夜魅が、彼女の頭に熱を冷ますシートを貼り付けてみたりする。しかし、真剣な秋月と対照的にみえるが、つばきもかなりノリノリである。
「レティさん♪」
「どうした悠、甘えん坊だな」
レティと悠は、休憩の時に常に一緒で、色々話をしていた。撮影時でも平時でも強い絆を感じさせる雰囲気は、落ち着くものである。黒子は微笑んでいるように見えた。
●上映での感想2
「ふむ、本当に映画化して欲しいと思う秀作ではないか?」
「じっくり作ればいいモノになる」
「しかし、フラットどういう意味かね、秋月君?」
と、審査員達は口々に言う。
「つばきさんの胸のことで‥‥がふぅ!」
好感触を得ていると確信している秋月は不敵な笑みで言おうとして、つばきのハリセンがクリーンヒットした。
見ていた全員苦笑する。
●コスプレ入賞者発表。
「自主作成映画も、レベルが高いモノになりました。甲乙付けがたいものです。また、コスプレも進化し、技術が高かったです」
と、審査委員長が言う。
「今回は、第一回もありますが、特例として2人入賞です」
「おお!」
「入賞者は、鳳つばきさんと天道桃華さん!」
発表で、拍手が送られる。
「ありがとうございます!」
「ありがとう!」
●入賞は?
「では、お待ちかねの結果発表です! 第一回魔法少女大戦、入賞は‥‥」
結果発表に流れる太鼓の連打。
全員が息をのむ。
「秋月プロデュースの『魔法少女フラットつばきA3 ―愛の戦士達―』です!」
拍手とともに、いつもはクールな彼はガッツポーズをとる!
「やったですねー!」
「おめでとう!」
「準入賞は、ナレイン・プロデュースの『ミラクル☆シスターズ』です!」
賞金と、トロフィーを受け取る企画者2人。
こうして、大阪・日本橋のお祭りのひとつは幕を下ろしたのであった。通りでは、様々な魔法少女関連のコスプレでパレードが続いていた。
さて、あなたはもし彼らの自主作成映画が上映されるとしたら‥‥見に行きますか?