●リプレイ本文
夢の世界は好きだから、少しの間浸らせて欲しいの。
それは、不思議な物語。
ほら、ちゃんと座って聞いてね。
そう、隣にいる誰かと一緒に。
この、優しい物語を‥‥
◆◇◆
<はじまりは ぬいぐるみから>
どうもー。
通りすがりのぬいぐるみです。
‥‥え? 着ぐるみじゃない?
失礼な、着ぐるみの原点だってう゛ぁ、ぬいぐるみはっ‥‥ごほん。
まぁ、確かに、今回は着ぐるみっ子達のお話。
かわいい着ぐるみかっこいい着ぐるみ。
自分を彩ってくれる、そんな着ぐるみ。
でも、中身はみんなとちっとも変わらないんだよ?
そんな着ぐるみの村の人たちのお話‥‥
さぁ、君も一緒に行こうか。
おいで? 手を繋いであげるから。
<ひよこさんのものがたり>
ここはホープタウンと言う名の森と共存する村。
色々な着ぐる民(きぐるみん)が暮らしており、それぞれが特色あるおうちに住みつつ木に寄り添うように立ち並んでいました。
その周りにはたくさんの光を取り込むように森が広がり、木々から溢れる木漏れ日が暖かさを増してくれて‥‥
優しさがあふれ出てくる、そんな村だったのです。
その森の中に実は不思議な空間が。あふれ出てくる木漏れ日すらなく、ひっそりと佇む一角が有ったのです。
そこは、昼でも薄暗く‥‥その奥には悪い魔法使いがいるという噂がありました。
そんな、そんな村の物語。
◆
村の外れに仲良しのひよこさん親子が住んでいました。
ひよこさんの名前はレグ。ぽやぽやしながらいつも笑顔のちょっぴりドジッコな女の子です。
お母さんと一緒に、日々料理を作ったり、大好きな機械弄りをしたり。近所の仲良しの猫たちと戯れたり。村から少しはなれたところで、のほほんと過ごしていたのです。
「わぁ、今日もいい天気です」
窓を大きく開け放ち、レグは空気を一杯に胸へと吸い込みます。朝起きた時は必ず、素敵なことが起きるんだと欠かさない儀式。そして、期待を溜め込んだ胸のまま、階下へと駆け下り大好きなお母さんの作ったご飯を食べるのが日課です。
本日もふんわりと期待を一杯に、階段を駆け下り台所へと。
「おかあさん、おはよう」
しかし、いつも立っている場所にお母さんはいませんでした。
「あれ? おかあさん?」
ひよこさんは、家中を探し始めました。お部屋も、お風呂場も、タンスの中も。
それでも、おかあさんは見当たりません。
お庭も見たのですが、姿かたちを見つけることが出来ませんでした。
ひよこさんは、とても悲しくなってほろほろと雫が溢れてきました。
「あれ、どうしたの?」
そこに現れたのは白猫の姉弟でした。しっかり者の姉の真琴の後ろから、大きな身体でちまっと隠れようとしている宗太郎。尻尾につけてる青いリボンがお気に入りなのは内緒なのです。
レグを見つけると、二人はそろそろっとよって、涙を舐めとりました。
「お母さんが、居なくなったの」
暖かい感触に触れ、少し気持ちが落ち着いたのでしょう。レグは、二人に自分に起きた事を話し始めました。二人は、それはそれは真剣に聞きます。
何しろ、2人ともレグとそのお母さんのことが大好きだからです。
「よぉし、そしたら探しにいってみようか!」
家の中じゃなかったら外でしょう。そういうことで白猫さん達はレグを促します。
しかし、レグは1人で家の外まで出たことがありません。
おどおどしているレグに、そっと笑顔で手を出す白猫2匹。
その笑顔に導かれ、レグは二人の手を取って見たことの無い世界へと一歩を踏み出したのでした。
◆
ひよこのレグと白猫の真琴、宗太郎は村のみんなにお母さんの行方を聞こうと訪ね歩く事にしました。
最初に会ったのは、2匹の仔犬ちゃん。
ポメラニアンのソラとマルチーズのクラウでした。
二人は、お花畑でぽやぽやとお花を摘んではキャッキャッと笑っています。
「こんにちは、ヒヨコさんのおかあさん、見なかったですか?」
しっかり者の真琴が聞きます。
「ひよこさんのおかあさん? クラウさん、見ましたか?」
「はわ、おかあさん? みてないね。ソラ君は?」
ふたりはブンブンと互いに首を振り合うばかり。
どうやら2匹は行方を知らないようです。
「そっか。ありがとう」
そう告げると真琴はレグの手を引いて別の人に尋ねましょうと先へ進もうとします。
その後ろを、慌てて追っかける宗太郎。ゆらゆらと尻尾に結んだ青いリボンが揺らめきます。
そんな三人の後姿を見て、ソラとクラウは手に花を持ちつつ、
「早く見つかるといいですねーv」
「早く見つかるといいねっ!」
ぶんぶんと手を振りながらお見送りをします。
それにありがとうと手を振り返しつつ去っていく三人。
だいぶ遠くへ行ったところ、ソラとクラウは顔を見合わせそっと指を口に当てて‥‥
「「しーっ」」
どうやら、二人は何かを隠しているみたいです。
籠一杯にたまった花を見つつ、二人は仲良く手を繋ぎながらぽやぽやと花畑を後にするようで。
「一杯溜まりましたねっ」
「うん、綺麗だね」
ぽやぽや、ちまちまと歩いていくのでした。
続いてやってきたのは赤いユニコーン。この村の村長、レティでした。レティ村長は3人の話を聞くと、
「それは困ったな。分かった。村の皆に話を聞いてまわるといい。私の背中にお乗りなさい」
そういい、三人を自らの背中へと乗せてくれました。真琴と宗太郎に挟まれ、レグは初体験にドキドキ。
村長はちまちま歩いていた時とは違い、ぱからんぱからんと心地よいリズムの駆け足で。
川辺へと近づくと水遊びをしているアヒルさんがいました。
レティ村長はお話を聞くのに歩みを緩めます。
「こんにちは、アヒルさん」
真琴が声をかけると、浮き輪でどんぶらこっことしているアヒル、つばきがぽわわと振り向きました。
「御機嫌よう、おでかけですかな?」
「ヒヨコさんのお母さんを探しているのです。見ませんでしたか?」
レグは真琴に捕まりながらコクコクと潤んだ瞳で訴えてます。
アヒルさんは暫し考えると、申し訳なさそうに首を振りました。
「そう、ですか‥‥」
真琴の残念そうな様子に、レティ村長は、少し鼻を鳴らしました。
「早く見つかるといいですね」
「ああ、ありがとう」
「そういえばうちの弟を見ませんでしたかな?」
アヒルさんが、ぽしょぽしょと向きを移動させながら尋ねてきた時でした。
「呼んだかい? ブラザー‥‥」
ばーーんと、凄い勢いで、水の中から黄色いものが浮上してきたのです。そして、それはアヒルさんへと直撃してしまい‥‥
「げぶーっ」「げふっ」
なんと急浮上してきたのは、アヒルさんの弟、悠だったのです。
二人はぶつかり、川へとぷかぷか‥‥
そのまま、あれよあれよという間に下流の方へと流されていってしまいました。
「あー‥‥いつもの事だ、大丈夫だろう」
少し乾いた笑いをしながら、レティ村長は背に乗っけている三人を安心させるように話します。
その後、何人かの村人にも聞いてみても、誰もお母さんのことは知りませんでした。
「む。そろそろ準備をしなければならないな。役に立てなくてすまない」
レティ村長は、なにやら用事があるらしく、三人を背中から降ろすとすまなそうに言いました。
「もし、何か困った事が有ったら私の家に来るがいい」
そういって、鼻で挨拶をするとぱからんぱからんと去っていったのでした。
気付くとそこは、既に森の始りの部分でした。
レグはめったに外に出たことも無く、ましてお母さん以外と歩いてきたのは初めてです。白猫達も、いつもはこんな遠くまで来たことはありませんでした。
「木が、たくさんですね」
始めてみる森に、ドキドキしながらレグは見上げます。
「うん、ここ‥‥確か立ち入り禁止の‥‥」
そんな事を話していると、誰かがこちらへと向ってくるのに気づきました。
茶色の毛を艶やかに靡かせたアイリッシュセッターの悠季です。
「こんにちは、ヒヨコさんのお母さん知りませんか?」
そういって、真琴は悠季に一生懸命ヒヨコさんのお母さんの説明をしました。
そしたら‥‥
「そうね、貴女の為に美味しい野苺を探してたから、あたしが知っている自生してる場所を教えてあげたわよ?」
なんと、悠季はヒヨコさんのお母さんの行方を知っているらしいのです。
「し、しってるんですか!?」
レグは、目を輝かせて悠季を見上げました。
「こーんなにも可愛らしい子の為に探してあげるなんて、優しい母親よね、自慢じゃないの? 慕っている貴女も追える様、ちゃんと道を教えてあげるわね」
その声に、木の上から一本の黄色いものが垂れ下がってきました。
上を見上げると、一匹の狐、叢雲がだらしなそうな感じで幹に寝そべっていました。
「おかあさん? そういえばそんな人が通った気がするなぁ。でも、この中は悪い魔法使いの住処だし、もう食べられちゃったかもね」
そう言って、にやりと微笑を浮かべながら。
「お、お母さんが食べられちゃう!?」
さてさて、その話を聞いたはレグはパニックです。
「大丈夫よ、あたしがそこまで連れて行ってあげるから」
叢雲の言葉に不安を覚えた三人に、悠季は優しく頭をなで上げます。
「で、でもここは立ち入り禁止の森なのです。いくらヒヨコさんのお母さんでもここには入らないと思うのです!」
真琴は、必死に考えて叢雲たちに詰め寄ります。
叢雲は、そんな真琴を見るとにやりと目を煌めかせ、鼻先をくっつけながら、
「それは、貴方が子供だからですよ。大人には立ち入り禁止などないのですから」
そう言って、再び眠そうに幹へと収まり、もう話は無いですよと尻尾をはためかせました。
子供と大人は違うんです、そういわれてしまったら真琴はどうする事もできません。不安そうに尻尾を掴んだ宗太郎に、安心させるよう笑顔を魅せると、意を決したように悠季に話しかけました。
「連れて行ってください。森の中へ」
「ええ、いいわよ」
森へと向けた悠季の顔は、先程と違ってまんまと罠にかかったことに喜びを隠せない邪悪な笑みになっているのを知らずに‥‥
◆
森の中は、とても不思議なところでした。
木漏れ日があるところを過ぎ、綺麗に澄んだ湖を過ぎ、3人は悠季の案内によって奥へ、奥へと進んでいきます。
道の途中でお化けの月夜魅がふらふらと裾を引きづりながら彷徨っていたり、それを狙う寝ぼけ猫の悠が「ぁー」「ぅー」といいながらその裾にじゃれ付いてたりする光景にであったり、なにやら不思議なことがいっぱい。だんだんと薄暗くなってきて、だけど時間はまだ昼になるかならないかなのに。3人は段々不安になってきました。
それでも悠季はずんずん先へ進んでいきます。
「この先に、良いスポットが有るのよ。まだまだ」
こんなのへっちゃらよという顔に、震えるレグと宗太郎を励ますように真琴が背筋を伸ばして続きます。本当は、真琴自身も不安なのに。
ちょっと見たら、尻尾がいつも以上に警戒していることに気付いたでしょう。
でも、そんな様子にも気付かずレグと宗太郎は頼りになる白猫姉を見つめて歩いていたのでした。
「さぁ。この先に行ったら広場に出るわ。そこに親切なおばあさんが居るからその人に聞くといいわよ」
あたしが連れてくるのはここまでとばかりに、森の少し開けたところまで連れてきた悠季は道を指差します。
「え? 犬さんはどうするの?」
突如として不安に苛まれ、尋ね返します。
「ごめんなさい、あたしこれから用事があってね。時間的にここまでしか案内できないわ。でも大丈夫、目的地はすぐそこだから」
そう言って微笑むと、じゃぁねぇと去っていくのでした。
3人は途方にくれつつも、顔を見合わせます。
話によるともう少しで‥‥ごくりと息を飲み込むと真琴は先頭に立ち、行こうと手を握りました。
それに励まされるようにレグと宗太郎も歩み始めます。
そんな三人の様子を上から見つめるものがいました。
青い鳥の透です。
――ここから先には‥‥
少し嬉しそうに透は3人の進む道を見つめていました。
◆
道を進むと悠季の言った通りに開けた場所に出ました。そして、そこには小さなお家と、小奇麗な井戸、そして何より野苺のたっぷりなっている茂みが有ったのです。
三人が目を輝かせてその茂みへと駆け寄ろうとした時、
「そこに居るのは、誰だい?」
突然家の方からしゃがれた声が聞こえてきたのです。
見ると家の入り口には黒いゴシックワンピースに身を包んだ女性が立っていました。声とは違い、容姿は随分と若々しく、少し背の高いほっそりとした女性です。日に当たるのが辛いのでしょうか、顔がレースで覆われ表情を見取る事はできません。
犬の悠季の親切なおばあさんがいるとの話を思い出し、レグはドキドキしながら質問します。
「あの、あたしのお母さん見ませんでしたか?」
「おかあさん? どうだったろう」
「犬さんにここにきたって聞いたんです」
「まぁまぁ、ここで話すのも私には辛いんだ。家の中で聞かせてくれないかい?」
その言葉にはっとした3人はおばあさんの言葉に従い、家の中についていきました。
このとき、3人はすっかり忘れていたのです。
森の中には、魔女がいるという話を。だけど、時は既に遅く‥‥
招かれた家に入った3人は、もてなしのお茶とケーキをいただき‥‥
眠りの世界の住人へと変っていったのでした。
◆
気づいた時には、真琴と宗太郎は固い床の上に投げ出されていました。後ろ手に互いに縛られ、どう足掻いても外れそうに有りません。見回すと、冷笑を浮かべたおばあさんが見えました。
「は、放して!」
「ふふ、どうして放さなければいけないのかな?」
真琴の叫び声に、嬉しそうな笑みを浮かべながら聞き返してきます。
「な、何をしようというのよ!」
「さぁ、どうしようかねぇ」
すっかりひしゃげた宗太郎の尻尾を視界の隅に捕らえながら、震える声を抑えて真琴はなお聞いていきます。そんな言葉に、おばあさんは手にしてるパラソルをくるくると回しながら‥‥
「ひよこさんは‥‥ひよこさんはどこ!?」
「ぽやぽや娘は今働いてるよ。お前達を食べる準備をするためにね」
そこまで聞いたとき、2人は思い出しました。この森に住むという魔女の話を。そして、何故この森が立ち入り禁止だといわれてきたのかを。
どうやら、自分達はまんまと捕まってしまったという事実に気付いたのでした。
魔女が2人を捕らえている間、レグは魔女の言葉に従いの苺を必死になって摘んでいました。レグは、2人を放してほしかったら魔女の言うことを聞くようにと脅されていたのです。泣き出しそうな心を必死に我慢しながら、一生懸命手を傷つけつつ野苺を摘み取っていきます。
額に浮かんだ汗を拭おうとしたその時でした。
『君達も彼の友達ではないんだね? ついに彼にも、と思ったのだけれど‥‥』
寂しい声が、頭に響いてきたのです。
「だ、誰ですか?」
レグはふるふると周りを見回しますが、どこにも誰もいません。不安に思ってきゅっと胸元で手を抱きしめるてると、
『僕です。こんにちは』
目の前に、綺麗な青い鳥が舞い降りたのでした。
◆
青い鳥の話に従いレグはそっと魔女が寝るのを待ちました。
彼のいうところによると、魔女――男性との事ですが――が寝ている間に二人を解放してあげるよと。どうやらこの青い鳥は魔女と同等の力を持つ、不思議な鳥さんらしいのです。
レグはいつでも逃げ出せるように、摘まされていた野苺の籠を持ちながらじっと待ちます。
ドキドキ治まることのない胸を抱きしめながら。
『さぁ、行きなさい』
透の声が聞こえたと思ったら、不意に視界が白に覆われました。白猫達に抱きしめられたのです。
『時間がないです。急いで‥‥』
その言葉に、互いを見つめうなづき合い、3人は走り出しました。
青い鳥を追いながら。
丁度、木々たちが一本道を作り出しているところに来ると、透は止まりました。
『此処から‥‥行くと蒲公英畑がある。そこから道が開ける筈だ』
不意にレグたちの後ろの方へと鋭い視線を向けながら。
『君からは幸せの種が沢山見える。皆を信じてこれからも頑張るんだよ』
そういうと、優しくレグの頭の上を旋回して来た道へと引き返していきました。
「ありがとう」
その後姿にそっと礼を告げると、3人は道なりに進みました。
進むに連れ、だんだんと木漏れ日が、木々の間から日差しのシャワーが広がってきました。薄暗い地区を抜けると、目の前には素敵な蒲公英畑が広がっています。
日の光が嬉しくって、目の前の蒲公英たちが素敵で‥‥歩みが軽くなっていきます。
「こんにちは、小さなお客さん達」
そんな、蒲公英たちの中から声が聞こえてきました。ライオンのハバキです。
蒲公英と同じふんわりほわほわな笑顔で、話しかけてきます。
「こ、こんにちは‥‥」
魔女に捕まっていたためか、今までのように素直に心を開けない返事をすると、ハバキは不思議そうな顔をしつつ、ぽむっと手を打ちました。
「そうかぁ〜。君たちは森の奥から出てきたんだね〜」
ぽやっと笑顔で言うと、パタパタと蒲公英畑から出てきました。
「おうち、帰れる?」
その言葉に、三人は顔を見合わせ、ぷるぷると首を横に振りました。
「た、助けてくれるんですか?」
恐る恐る尋ねるレグに、ハバキはへにゃっと笑顔を向けて答えた。
「‥‥さぁ、どうだろうね? そうかもしれないしぃー。そうじゃないかもしれない」
そして、少し考えると‥‥再びへにゃっと笑みを向けながらこう告げた。
「そうだねぇ‥‥あの子なら。君達を外に出せるかもしれないしぃー。やっぱり無理かもしれない」
◆
「あぁ、気をつけて! 蒲公英を踏まないようにね?」
ハバキの言葉に3人は足元を気をつけつつ後を付いていった。ハバキが示している人物は誰だかわからないけれども、今は彼を頼るしかないから。そして、この蒲公英のように暖かい微笑みに包まれ、すっかり気を許していたのでした。
「うぅ‥‥グスンッ‥‥えーん‥‥」
進むに連れ、なにやら小さな子の泣き声が聞こえてきました。とっても小さく、か細くでは有りましたが。
ハバキはその声を聞き取ると、へにゃっと少し困った顔をしつつ、後ろの三人にしーっと、唇に指を当てながら目配せをしてきました。こくんと頷くレグたち。その様子に安心すると‥‥
「さ〜く〜」
ちょっぴり大きな声で、呼びかけます。
泣き声がとたんに止んだと思ったら、近くの茂みが葉をかさかさっと鳴らしました。
「だぁれ‥‥ヒック」
ちょこんと顔を出したのは、耳をぺたんと伏せ、警戒したままの女の子の猫でした。腕には、ぬいぐるみをしっかりと抱きかかえています。
「ハバキだよっ! 朔に頼みがあるんだて」
そう言ってハバキは後ろにいたレグたちを見せます。びくびくっと震えるものの、恐る恐る涙目で見つめる彼女に真琴はそっと尋ねました。
「あなた、誰?」
「朔は‥‥朔だよ‥‥グスッ‥‥魔女の朔‥‥黒猫の朔‥‥」
そう告げると、不意に手を前に出し、真琴達の足元を指差しました。するとどうでしょう‥‥足元が一斉に色づき始め、様々な花が咲き始めたのです。
「うわぁ‥‥すごぉい」
魔法を目の当たりにして、3人は驚きつつも、その魔法が可愛くって、可愛くって‥‥
そんな笑顔の三人の様子を、朔はきょとんと見つめあげました。今まで、自分が魔女だといっただけで意地悪をされてきたのに‥‥今日は誰も石をぶつけようともしません。
「怖く‥‥ない‥‥の? ‥‥皆‥‥朔を怖がるの」
「どうして? お花を好きな人に悪い人はいないよ?」
にっこり笑って、足元の花を笑顔で見つめながら宗太郎は言いました。
するとどうでしょう。先程までおどおどしていた朔が、耳をパタパタしながら笑顔に変っていったのです。
「じ、じゃあ‥‥朔のお友達に‥‥なってくれる?」
顔の半分をぬいぐるみに隠しながら、それでもドキドキしたのは隠せずに朔は尋ねてきます。そう、朔は今までお友達がいなかったのです。
「ええ、もちろん。よろしくね?」
その言葉に朔はうるうるの瞳でみんなに抱きつきました。その様子を見守って安心したのか、蒲公英のライオンハバキはへにゃっと嬉しそうに微笑んで自らの蒲公英畑へと帰っていきました。そう、ハバキは朔がいつまでも友達がいないことに心配だったのと、彼女への誤解が取れるのは今だと判断したのです。
朔は3人の話を聞くと、
「コッチ‥‥なの♪」
っと、森の外へと続く道を案内し始めました。
朔は日傘を差しながら、ふわふわと浮かびつつ。そして、道しるべとして歩く周りを次々と花へと変えながら。おかげで、すっかり怖かった森の中も楽しいものになり、三人はぽやぽや笑顔に包まれながら道を案内されました。
もう少し‥‥そんなところで、不意に朔は立ち止まると、
「後は‥‥この道を真っ直ぐ‥‥先に行って欲しいの」
少し真剣な顔をして、告げてきました。朔の後ろには、見る見るうちに茨が伝い、大きな緑の壁が出来上がりました。3人は不安そうですが、朔は笑顔で見送ります。そして、
「後から‥‥必ず追いつくの」
ぎゅっと日傘の柄を掴んで‥‥茨の向こうを朔は見つめました。
◆
朔のいう通りに道をまっすぐ進むと木が開け、森を出ることが出来ました。
まだ日は高く、さんさんと降り注ぐ光が眩しくて思わず目を細めつつ。
「ここは‥‥」
どうやら出たのは最初に入った入り口のようで‥‥とりあえず一度家のほうへと戻る事にしたのでした。
戻る道中、レグは不安で不安で溜まりません。家に戻っても‥‥お母さんが戻っている保障が無いからです。
「大丈夫、帰ってくるまで一緒にいてあげるから」
真琴と宗太郎に励まされ、レグは少し勇気が出ました。そうです、何も考えずに飛び出しまてきましたが、お母さんが何故家からいなくなったのかはわかっていないのです。
まだいない不安と、もしかしたら帰ってきているかもしれないという希望を胸に、レグたちは家へと向ったのでした。
◆
「レグちゃん?」
お家について扉を開けようとすると、中から扉が開きました。
「おかあさん!!」
レグは、真っ白いエプロンを目掛け飛びつきます。お母さんは、お家に帰ってきてたのです。
「わわっ、良かったねv」
「ヒヨコさん、お母さんに逢えたのですねv」
どうやら遠くに行ってしまったヒヨコさん達を心配した仔犬のソラとクラウは様子を見に来たらしく、その光景に喜びます。
ずっと一緒だった真琴と宗太郎も大喜びです。
「お母さん、どこに行っていたの?」
今まで何もいわずに出たことがなかったのに‥‥それに、たくさんお話したいことがあるのに。レグは一杯一杯あふれ出てくる涙で声に出せずに訴えます。そんなレグを優しく見つめ、頭をなでながらお母さんは言いました。
「これからね、村長さんのお家でお茶会を開くからそのお手伝いに行っていたのよ」
そういえば、お母さんを探していた時に村長さんは時間がないといっていたのを思い出しました。まさか、お茶会の準備だったなんて。
「思ったより時間が掛かってしまったわね。ごめんなさい」
そう言ってレグの涙を拭うと、お母さんは出かけましょうっと促しました。
「だって、今日は村の人みんなのためのお茶会なのですもの」
村へと向う途中‥‥道端で変な格好をしている猫がいました。宇宙猫暁、宇宙服を着ていつか空を飛ぶことを夢見る猫さんです。
「こんにちは、宇宙猫さん」
「おや、こんにちは。みんな揃ってどうしたんだい?」
「これからね、お茶会が始まるの。宇宙猫さんもどうですか?」
「おやおや、誘ってくれてありがとう。後から行く事にしよう」
宇宙猫さんとお茶会の約束をし、みんなは仲良く村長の家まで歩き始めます。
「ふむ、村長のお家でお茶会か‥‥」
ほっくりと楽しいお茶会を想像しながら、いつもと同じ様に今日もお空を飛ぶ練習。
すると‥‥
ぼふんっ!
暁が背負ったロケットがうまく発動してそのままお空を飛ぶことが出来たのです。とりあえず目的地は、そう。お茶会が開かれる村長のお家を目指して。
また道を歩いていると、今度はレッサーパンダの響に会いました。彼は、道ゆく木の上で優雅に寝ています。
「こんにちは」
その声で、薄ら目をあけるとにっこり微笑んで身体を起こしてくれました。
「これから村長さんのお家でお茶会をするんです。どうですか?」
その言葉に響は嬉しそうに笑みを浮かべ、
「はい、後でお伺いしますね」
そう答えると、ゆっくりと木の上から降りてきました。
また1人、村の人を誘った一同は村長の家を目指しました。
◆
村長の家に着くと、そこは既にパーティ会場と化していました。
先程あった宇宙猫の暁や、レッサーパンダの響をはじめ、アヒルの兄弟のつばきと悠。そして村一番お菓子作りが上手なカンガルーのユーリ。村長のレティがみんなを歓迎しました。
「コンニチハ、なの」
そう言って遅れて登場したのは蒲公英ライオンのハバキと一緒に来た黒猫の魔女朔。後で追いつくから、その言葉通りに来てくれてレグは大喜びです。そんなレグの歓迎に、朔も嬉しそうに尻尾と耳をぱたつかせます。
「弟がご迷惑ををおかけしてすいません」
続いて登場したのは執事服に袖を通した狐の叢雲でした。
そんな叢雲を胡散臭そうに見る真琴に、レティはそっと告げます。
「彼は、いつも弟分の悠季の尻拭いをして謝りに歩いているんだよ」と。
チラッと様子を見ると、爽やか笑顔を見せ、優雅にお辞儀を。
「お詫びに、心をこめお茶会のお手伝いをします」
手に持った紅茶セットを広げ、取って置きの紅茶をみんなに振舞うのでした。
響はクッキーを用いたマジックを。手を叩くとあら不思議、1枚のクッキーが、2枚、3枚へと増えていきます。
また、アヒルの兄弟は仲良くどっちが突っ込みだかボケだかわからない愉快なコントを繰り広げ、みんなを沸かせてくれます。
ユーリのケーキはたっぷりで大変美味しく、叢雲の入れた紅茶とベストマッチで。朔もこんなに楽しくみんなと話すのが初めてで、ハバキの後ろに隠れつつ、美味しいケーキを頬張っています。仔犬のソラとクラウが摘んでいた花は、見事に会場を飾り付け、薄暗くなった庭を、キャンドルの灯りが優しく包んで。
小さな白猫のハイジが紛れ込みつつ、楽しく楽しく時間が過ぎていくのでした。
そこに仔犬が二匹、大きな大きなオルゴールを持ってやってきました。
一生懸命蓋を開けてなにやら横の取っ手をぐるぐるとぜんまいを巻き始めます。
ぐるぐる、ぐるぐる。
ぜんまいを、一杯一杯巻くとどうでしょう、オルゴールから素敵な音が溢れてきました。
「みなさん、くるくる踊りましょ?」
そういって、仔犬のソラは同じく仔犬のクラウと共にくるくる。ひよこのレグの手も取り、くるくる。
その様子に村のみんなも一緒になってくるくる踊り始めます。
とてもとても楽しいお茶会。
くるくる踊って、みんな仲良し。
「これで、ひよこさんも村の仲間だね」
一緒に踊るレグを見ながら、村長は満足そうに頷きます。
そう、これは全部ひよこさんのお母さんと村長がひよこさんが村に馴染むために仕組んだお茶会だったのです。まさか、レグが自分で探しに出るとは思わずに。
「これで、めでたしめでたし、だな」
村人達と、一緒に踊るひよこさんは、もう1人で泣いていたひよこさんではなく。
一杯の人の助けのありがたさを知る、1人で歩けるようになったひよこさんになってました。もう、お母さんがいなくなっただけではけして泣かないはず。
そう、彼女は友達を手に入れたのですから。
「また、冒険しようね?」
こっそりレグにそう耳打ちをしたのは真琴でした。
彼女もまた、今回のことはドキドキで、怖かったこともあったのですが‥‥何よりも未知の体験が、楽しかったのです。その言葉にそっとレグは頷いて。
どこからか、透の声が響いてきます。
それは、魔法使いの森から。
『村のお茶会に比べれば質素なものだけど‥‥』
そう言って差し出したのは、秘蔵のコーヒー豆で作ったキリマンジャロコーヒーと積み立ての野苺のムース。別に彼もまた悪い人ではないのです。
ただ、人との接し方を間違えただけ。そう透はいつも信じながら。
『そうだ、幸せにまつわる面白い話があるんだけど』
そっと耳を傾けると、透は話始めます。
それはそれは、とても小さな泣き虫の女の子の話。
彼女が、あるきっかけを通して、友達を作っていくお話。
そっと戸口の横に佇んで、悠季もまたその話を聞いていたのでした。
<ふたたび ぬいぐるみのとうじょう>
‥‥‥めでたしめでたし。
今回はこんなお話。
一人でいるのもいいけど、みんなで一緒の方が楽しいし嬉しいよねー。ぬいぐるみもそうおもうよー。
‥‥え? ぬいぐるみの中身は?
‥‥綿と愛とお話がたくさん詰まっているのだ、えっへん。
次のお話で、また会おうねー。
◆
「これで完成ね」
マジックで大きく『ホープタウン物語』と書かれたディスクが完成した。
隣には、ずっと一緒に頑張ってくれた棗が眠たそうに瞼をこすっている。
「健太郎君、ご苦労様」
そういって、前髪を掻き揚げ、ノーラは額にお礼のキスを落とす。子供らしい笑顔を浮かべ、そのまま椅子にもたれかかった棗の前に、叢雲はそっと紅茶を差し出した。
「はい、お坊ちゃま。紅茶でも、如何ですか?」
片膝を突き、茶目っ気程度に片目を瞑りながら。くすっと笑い声を上げ、棗は嬉しそうに受け取る。テーブルを見ると篠原が差し入れしてくれたOR【ジャンボたこ焼き】が暖かい湯気をたてながら、ユーリの様々なお菓子たちと共に美味しさを訴えていた。
「叢雲さんもありがとう。素敵な原案だったわ」
今回の話は、叢雲が原案を出し、編集を棗が中心に。音響を篠原が中心となって行っていた。元々人形師だという天はキグルミの補修をしながら自らの作製した天ぐるみでアナウンスを行い、スタジオ、大道具の手配はアルヴァイムが尽力。その他雑用は任せろとケルベロスと真田が手を貸していた。
既にキグルミを着ながら出演してくれた者達は脱いでさっぱりと着替えている。今、その最終確認の編集も終ったのだ。
「これを、あの童話作家さんに見せてあげたら‥‥」
ノーラは大事そうにそのディスクを見つめると、ソラも嬉しそうに見上げてきた。
「素敵な物語になるといいですね」
「きっと素敵よ、だって‥‥この時点で素敵なんですもの」
ハバキに借りた鶏のキグルミを抱きしめながら。
百地はそっと楽しそうにキグルミを抱きながら話すノーラを見つめる。
自分よりずっと年上のはずの彼女は、いつも自分と変わらないように見えて仕方ない。 そして、何故か世話を焼きたくなるのだ。
今回の依頼を聞いた時、それは何故だかわかった気がした。
「結局‥‥こういうのが似合うんだね」
そんな事を呟きながら、髪を掻き揚げていた。
無垢と言うよりも‥‥いつまでも純真な彼女を正直羨ましく思いつつ。だけど、そんな彼女が歩いている世界に不安を思いつつ。
そんな百地に気付いたのだろうか。
ノーラはふわっと笑みを向けると話していたハバキにキグルミを渡し、駆け出してきた。
百地に抱き付きながら、
「今日はありがとう」
そういうと、百地の頬にお礼のキスを贈る。
くすぐったそうに肩を窄めると、途端に百地は悪戯の目を輝かせた。
「ねぇ‥‥纏めるの、手伝って欲しい?」
その言葉に一瞬きょとんと首を傾げつつ、ようやく思い至ったのだろう。ふと悲しげな、困った表情で見つめてきた。
「い、いじわるぅ‥‥」
そんな顔を見れたことに少しだけ優越感を持ちながら、滑らかな髪を梳く様に撫で上げた。
「冗談よ。ちゃんと付き合ってあげるから」
そう、忘れずに囁きながら。
「ノーラ、捜し物だ」
いつの間にか消えていたアルヴァイムが小さなバスケットを片手に現れた。
「ほみゅ?」
なんだろうと首を傾げつつ、招かれるまま傍にいくと。バスケットが微かに揺れ、掛かっていたタオルの中から、ぴょこんとクリーム色の耳が飛び出してくる。
そして、続いてピンク色の鼻先が出たと思ったら、
「にゃぁ〜」
可愛らしい声を響かせる。
「お、見つかったんだ」
猫の声に気づいたハバキが、ノーラの肩に手を置きながらバスケットを覗き込む。
「うそ‥‥アルヴァイムさん‥‥」
「ん、捜していたんだろう? 違ったのか?」
「〜〜!!」
バスケットから取り出した猫を胸に抱き上げ、鼻先をくっつけるようにすると、ザラっとした舌触りが返ってきた。
嬉しそうに目を細めると、ノーラは満面の笑みで、
「ありがとう!」
そう告げると、覗き込んできていたハバキにも、そっと猫の鼻先をくっつけていた。
「ノーラ‥‥少し、いいか?」
借りたスタジオを片付けている時、不意に後ろから声が掛かった。
ケルベロス。数ヶ月前に彼女に自らの思いを告げてきた彼である。突如の事で気が動転したまま、そして今まで無縁だと思っていた感情にわからないと告げたまま保留状態の人。普段であれば、そんな事を気にする事はないものの、流石に改まってとなると胸の引っ掛かりを覚えない彼女でもない。それでも、ふわりと笑顔を浮かべ用件を聞こうと振り返った。
「どうかしたのかしら?」
「聞いておきたい事があってな‥‥」
聞いておきたい事、その言葉に少し躊躇いつつも――何?――と、笑顔で聞き返す。
「――ノーラにとって好ましい人物というのは‥‥いや、なんでもない」
帽子を深く被りなおして途中で質問をやめる彼に戸惑いの表情を向ける。
――何が言いたいの? 貴方は、何を望んでるの?
その言葉が、恐れによって口に出来ない。これ以上聞いたら、きっと自分が今までとは違う波に飲まれるのだろうという不安があるから。
また、ケルベロスも聞けなかった。
それが、もし自分という人間とかけ離れた答えだった事を恐れて。今までの己の所業を考えると、消して薦められたものでないと思いながら。
「悪かった、気にするな」
帽子で表情を隠したまま、そっと頭を撫で去っていく彼を見つつ、心では何故か謝罪の言葉を口にしていた。
クラウはテーブルの上に広がっているお菓子を胸に抱えると、傍にあったドリンクと共に真田の方へと駆け寄っていった。
「音夢ちゃんっ、お疲れ様。お手伝い、ありがとねっ」
にっこり笑顔で慌てふためく真田の手に持たせる。真田はハイジと共に姿を消そうとしていたところだった。そんな様子に気付くわけもなく、クラウは笑顔でお礼を言ってくる。
その笑顔が眩しくって、太陽と共に輝く彼女が羨ましくって‥‥いつも胸に抱いている感情が、うまく表せなくって。
黙って俯いてしまった真田にクラウはきょとんと不思議そうな、考えるような仕草をするものの、何かを思いついたように、再び笑顔を向ける。
ふわっと笑顔で、そっと手を握って。そして、再び礼を告げ、皆の所へと去っていく。
「あっ」
何か言おうと、言わなきゃ‥‥と顔を上げたときには既に彼女の背中だけが見えていて。小さく溜息を付き、貰ったお菓子とハイジを少しだけ強く抱きとめる。
「はぁ‥‥何をやっているんだろう。私、馬鹿みたい‥‥」
再びクラウが振り向いた時には、真田の姿は見えなくなっていた。
◆
後日、この話を元に一冊の本が書店へと登場した。
それは、夢が詰まった物語。
これを手にするもの達に、幸せを届けよう‥‥
今はまだ、戦いの中に身を置くもの達にも、願いをこめながら‥‥
<キャスト>
●原案 叢雲(
ga2494)
●監修 棗・健太郎(
ga1086)、ノーラ・シャムシエル(gz0122)
●音響 レティ・クリムゾン(
ga8679)、篠原 悠(
ga1826)
●舞台環境 アルヴァイム(
ga5051)、真田 音夢(
ga8265)、Cerberus(
ga8178)
●食料担当 ユーリ・ヴェルトライゼン(
ga8751)、叢雲、篠原 悠
●ナレーション 天ぐるみ(天(
ga9852))
●キグルミさん達
ひよこさん :レーゲン・シュナイダー(
ga4458)
白猫姉 :不知火真琴(
ga7201)
白猫弟 :宗太郎=シルエイト(
ga4261)
仔犬(ポメラニアン) :柚井 ソラ(
ga0187)
仔犬(マルチーズ) :クラウディア・マリウス(
ga6559)
アヒル兄 :鳳 つばき(
ga7830)
アヒル弟・寝ぼけた猫 :篠原 悠
犬(アイリッシュセッター):百地・悠季(
ga8270)
狐 :叢雲
お化け :月夜魅(
ga7375)
魔法使い :アルヴァイム
青い鳥 :鐘依 透(
ga6282)
蒲公英ライオン :空閑 ハバキ(
ga5172)
黒猫の魔女 :終夜・朔(
ga9003)
宇宙猫 :暁・N・リトヴァク(
ga6931)
レッサーパンダ :美環 響(
gb2863)
カンガルー :ユーリ・ヴェルトライゼン
村長(ユニコーン) :レティ・クリムゾン
ひよこのおかあさん :ノーラ・シャムシエル