タイトル:【伝説の木】樹医マスター:八神太陽

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2008/11/20 16:59

●オープニング本文


「ふーむ、こいつはどういうことじゃのう‥‥」
「何が?」
「何かがおかしいようじゃ」
 西暦二千八年十一月、カンパネラ学園の体育館裏に愛の告白が成功するという伝説の木があった。だが告白に成功するだけであり、その後を保証するものではない。告白に成功したもののその後別れた女生徒が切断を試み、傷つけられた大樹である。結局その企みは事前に察知され能力者によって止められた。しかし木には犯人によるチェーンソーの傷、そして告白に成功した者達が刻んだ自分達の名前の傷が木の寿命を短くしているということだった。それを治療するために呼ばれた外部から樹医エカテリーナ・アシモフが呼ばれる。そこで彼女が下した診断は、ただの傷ではないということだった。
「おそらく根の方が腐っとる。根が悪いのか周辺の土が悪いのかまでは分からんがな」
「はぁ」
 担当責任者を押し付けられたコバルト・ブルーは難しい顔をしていた。彼女は正直自分が担当になった理由が分からないからである。自分の担当は軍事兵器の研究開発であって、植物になんか興味がなかった。ドラグーンしか扱えないというAU−KVが見たかったからわざわざラスト・ホープにまでやってきたのだ。だが残念な事にまだAU−KVはまだ目立った戦績を上げていないという。生身の能力者よりは強いAU−KVではあるが、KVには残念ながら劣っている。AU−KVが必須という場面がまだ少ないからである。そのためかコバルトの出番も少なく、雑用を回される事もしばしばあった。今回彼女がこの件を担当することになったのも、単純に手が空いていたに過ぎない。当然軍事兵器開発を専門にする彼女が植物に詳しいはずは無く、適当に水分と日光と空気を与えておけば育つくらいの認識しかなかった。だがさすがに今そんな事を口にすれば、目の前の小難しい老婆にどんな小言を聞かされるかわからない。とはいえ聞き流しているとまた無用に目の前の老婆を刺激しかねない。長年の経験から老婆には適度に質問を返した方がいいと経験的に知っていたブルーは、顔に感情を出さないように務めつつ、一つ質問することにした。
「それでどうすればいいんでしょう?」
 なるべく柔らかく尋ねるブルー。だがエカテリーナには彼女の感情が伝わったのか、眉をひそめ、あからさまに不快な表情を浮かべた。
「あんた、あたしの話を聞いていなかったのかね? 地面が悪いって言ってるんだよ、この馬鹿たれ娘。地中の土か根が悪いからさっさと掘り起こして確認しろっていっているの。おっけ?」
「はいはい」
「本当にわかっとるのかね、全く。地面の中にキメラが潜んどるかもしれんっちゅうのに落ち着き払いおって。大体最近の若いもんは苦労をしらなすぎるんじゃ。あたしの若い頃はもっと大半だったんじゃぞい? 明日食べるものも無いかもしれない生活の中でだな‥‥」
 どうして歳を取ると説教臭くなるのだろう、自分はああはなりたくない‥‥そんな事を考えながら、彼女は適当に相槌を打った。要は根か地面がおかしいから掘り起こそうということなのだ、だがこの老婆は何故か難しく物事を言いたがる気がする。いやそれはこの老婆だけではなく、多くの老人に言えるのかもしれない。そんな事を考えていると一つの疑問にぶつかった。この老婆は地面を掘り返せという、だがこのラスト・ホープに地面と言える場所は存在するのかという素朴な疑問だった。
 ラスト・ホープは人類の最後の希望を乗せた人工島である。当然始めから地面といったものは存在しなかった。どこからか土なり砂なりを運んできて地面を形成したに違いない。ならば地面を掘るということは自殺行為なのではないだろうか? いや、だが地面にキメラが潜んでいるとなるとラスト・ホープ自体が危ないのではないか?
 まだラスト・ホープに来て日が浅いためだろうか。そんな理由でブルーは湧き上がる妙な不安感を押さえつけながら、地面を掘り起こす依頼をまとめることにしたのだった。

●参加者一覧

鳴神 伊織(ga0421
22歳・♀・AA
アヤカ(ga4624
17歳・♀・BM
周防 誠(ga7131
28歳・♂・JG
ヒューイ・焔(ga8434
28歳・♂・AA
しのぶ(gb1907
16歳・♀・HD
ブラスト・レナス(gb2116
17歳・♀・DG
高橋 優(gb2216
13歳・♂・DG
立浪 光佑(gb2422
14歳・♂・DF

●リプレイ本文

「では皆の者、準備はいいか?」
「もちろんです」
 体育館の裏、告白が成功するという噂を持つ伝説の樹の元に依頼を受けた能力者達は集まっていた。手にはそれぞれ支給されたスコップが握られている。SES搭載武器ではないが、相手は単なる地面であってキメラではない。そのためか鳴神 伊織(ga0421)はいつもの着物姿から多少姿をやつした作業着に、立浪 光佑(gb2422)はツナギを装備してきている。その様子に樹医であるエカテリーナは満足げだった。
「結構汚れるからな、準備しておおくことはいいことだよ。どこの国だったか、備えあれば憂いなしとかいう言葉もあるしねぇ」
「そういうものなのですか?」
「そういうもんだよ。ほれ、準備も万全だから天気もよくなってきたよ」
 今まで読んでいた本から目をあげてヒューイ・焔(ga8434)が尋ねると、エカテリーナは空を指差した。釣られて顔を上げるヒューイ、そこには確かに雲がわずかにかかる程度で太陽が姿を出している。
「少し雲があるが、このくらいの天気が樹にはちょうどいいんじゃ」
「初耳だにゃ。さすが樹医様なのだにゃ」
「あたしの持論で根拠は何もないけどね、あひゃひゃひゃ」
「そんなのないにゃ‥‥」
 思わず納得したアヤカ(ga4624)だったが、無性に損をした気分になった。老婆にもてあそばれたような気がしたからである。だがお詫びとしてだろう老婆が飴をくれたので、許すことにした。
 しかしその一方で持論という言葉を鼻で笑うものもいた。今回の依頼人であるコバルト・ブルーである。
「何が持論よ、馬鹿らしい」
「どこか馬鹿なのか言ってみな!」
「科学的根拠がないからに決まっているじゃない。経験とか勘とかって不確かなものがなんの役に立つって言うの」
「こうして役にたっとるでないかい」
「単なる偶然じゃない」
「偶然じゃないわい。日頃の行いのよさなんじゃわい!」
 全身を震わせ怒りを表現するエカテリーナ、一方でコバルトはやれやれといった様子で苦笑を浮かべている。
「まぁまぁいいじゃないですか、仲良くいきましょう」
 周防 誠(ga7131)が言葉を挟んで仲裁に入ると、二人は同時にそっぽを向く。仲裁に入った周防も苦笑するしかなかった。

「念のため掘り方の注意点をもう一度説明しとくよ。幹の部分は樹皮に囲まれておるから結構丈夫じゃ。だが根の部分は水を吸わねばならんから、柔らかい部分がむき出しになっとる。こいつらを傷つけんようにな」
 地面に指で図を書きながらエカテリーナは段取りを説明する。そして一通り説明が終わった後に、スコップを使っての個人指導へ移行していった。
「‥‥何が面白いんだか」
 熱弁をふるうエカテリーナ、その様子を今回の依頼人であるコバルト・ブルーが面白くなさそうに遠巻きに見つめていた。
「何かあった?」
「ん? 私の事か?」
「他に誰かいる?」
「‥‥」
 一番始めに指導を終えた立浪がコバルトに声をかける。さきほどの一件もあって気にしていたからだ。正直他人の心配などあまりしない彼女であるが、このままでは依頼の成否にかかわる。それに話してみたいという思いもあった。
「別に何もないぞ?」
「それならいいんですけどね、何か暇そうだったから」
「暇は暇、一部始終を確認して報告書まとめるだけだから」
「でも本当はキメラの一匹や二匹出てきてほしいと思ってるんでしょ?」
 声をわずかに潜めて尋ねる立浪、するとコバルトは薄く笑う。面白いものを見つけたという表情だった。
「この地中に何かあってほしいとは思うがな」
「別にキメラとかバグアとかじゃなくても?」
「それに越したことはないがな。私はAU−KVの性能がみたいのだからな」
 続いて作業着を準備してきていた鳴神が会話に加わる。
「見たところ何も準備されている様子がない。興味がないのはわかるが、それでももっと何かやれることがあるのではないか?」
「何か手伝ってほしい?」
 見下したようにコバルトは言う。
「別にお金払うからいいじゃない」
「‥‥」
 二人は揃って押し黙った。確かにお金は必要である。だが依頼に参加したのはそのためではないと声を大にして言いたいという気持ちがあった。そこにエカテリーナから怒号が落ちる。
「五月蝿い。静かにできんなら帰れ、樹の邪魔だ」
「樹?」
「樹は生きとる。周囲が怒れば怒りの感情を覚え、周囲が笑えば喜びの感情を覚えるわけじゃ」
「へぇ」
 話を聞きながら思わず周防は感嘆の言葉を漏らした。
「似たような話を聞いたことはありましたが、実際に樹医の方から聞けるとは思いませんでしたよ」
「そりゃそうじゃ、わしが勝手に言っておることじゃからな」
「‥‥そうなんですか?」
「信じたのか、かわいいのう」
「なんとなくあなたという人の性格が分かってきましたよ」
 顔を崩して笑うエカテリーナ、一方周防は自嘲混ざりの苦笑を浮かべる。だが一方でしのぶ(gb1907)は一人しきりに頷いて納得していた。
「どうしたの?」
 不思議に感じたのか高橋 優(gb2216)がしのぶに尋ねる。すると彼女はまじめな表情で答えた。
「幸せな感情をいっぱい感じたから、伝説の樹は伝説の樹って呼ばれるようになったんじゃないかなって思ったの?」
「どういうこと?」
 ブラスト・レナス(gb2116)が尋ねる。しのぶと同じくカンパネラ学園の生徒であり、以前にも依頼で一緒になっているためか砕けた調子での問いかけだった。
「なんていうのかな‥‥元はといえば伝説の樹も始めは普通の樹だったわけでしょ? でもこれだけ大きくなるまでに沢山喜びの感情を感じてきたと思うんだ。これだけ大きいんだから待ち合わせとかに使われてさ、そこで『待った?』『今来たところだよ』なんていう会話がされていたんじゃないかなと思ったんだ」
「似てねぇ」
「わかってるわよ! 私はいつも全力全壊なの!!」
 わざわざ声色を使って男役、女役を演じるしのぶ。だが高橋はそれを一蹴、しのぶは高橋の胸板に拳をつきたてながら抗議する。抵抗せずにそれをすべて受け止める高橋、そして一人ブラストは「こんなところでじゃれ合ってるんじゃないわよ、全く‥‥」という言葉を辛うじて胸の中に押さえ苦笑していた。
「どうしたんだにゃ?」 
 そんなブラストを気にしたのか、アヤカが話を振るがブラストは「大人になればわかる」と答えるだけに留まった。そんなやりとりを聞きつつも、ヒューイは読書に務めているのであった。

「まずは大胆に掘って構わん。問題は近くなってきたときじゃ」
 そういうエカテリーナの言葉に基づいて、能力者達は部隊を二つに分け掘り進めた。一つは掘る専門の部隊、そしてもう一つは出迎えてくるかもしれないキメラからの襲撃に備える部隊だった。だが日が傾き始める時間まで掘り進めても、まだ異常らしい異常は見られない。そこでしのぶの提案により一時休憩を挟むことになった。
「何か出てきてくれないかな」
 しのぶからもらったジュースを片手に不謹慎ともいえる言葉を吐く立浪、だが誰も反応を示さない。キメラを迎え撃つことに対応している以上、やはりキメラに出てきてほしいというのが本音だったからである。ただ数名、厳密にはコバルトとアヤカだけは違うことを考えていた。それはキメラではなく、何か違うものが出てきてくれることを考えていたからである。
「水脈が移動したとか、栄養が足りないとかがでてくるかにゃ? それともキメラがいるのかにゃ?」
「私は粘土層にぶつかったのだと思うのです。こんな大きな樹がラスト・ホープに昔から生えていたはずがない、どこかから移動させてきたのだと思うのだ。だから成長が鈍る、そうは思わないか?」
「ふん」
 自分の推論を自慢げに語るコバルト、だがエカテリーナはそんな彼女が好きではなかった。
「自分の意見を言うだけで動こうとしないのなら帰れ」
「あなたはさっさと穴を掘ればいいのよ」
 険悪にもなりつつある状態を察知し休憩は早々に切り上げられる。そしてまたしばらく掘り進めたところで鳴神が根の中腹あたりに黒く光る不思議なものを発見した。根に絡まっており安定しているのだろう、動く様子はない。そしてこちらからも根の隙間隙間からわずかに金属光沢のような黒光りが透けて見える程度だった。試しにブラストがスコップの先で軽くつついてみるが、金属音が返ってくるだけで動き出す気配はなかった。全員の手が止まる。大きさは直径で十センチ程だろうか、ちょうど両手に収まる大きさで黒いダチョウの卵のような塊だった。
「何だろ、あれ?」
 意外なものの登場に素直に驚きの声をあげるしのぶ。よくよく観察すると、ちょうど縦に真っ二つになるような切れ目が入っていた。何かの入れ物なのだろうとは考え付くが、こんなところに入れておくようなものに、しのぶは心当たりがなかった。
「試しに壊しちゃっていい?」
「だから何でもかんでも壊そうとするなって。世の中には壊したら戻らないものもあるんだよ」
 瞬間的に『全力全壊』と大きく描かれたAU−KVのアーマー形態を展開し身にまとうしのぶ、半分呆れ顔で高橋が止める。一般論を展開しているのだろうが、ブラストの耳には妙に身近なものに聞こえてならなかった。
 そんな周囲の喧騒をよそに、ヒューイは興味深く根に絡まる物体を眺めていた。隣ではエカテリーナも観察しているが、表情が険しい。何かを思い出すという感じではなく初めて見る、そんな感じの表情だった。
「見覚えない?」
「ないのぅ。樹医を始めて五十年経つが始めてみるぞい」
 立浪の問いに老婆は更に表情を険しくして答える。先ほどまで老婆を小馬鹿にするような態度をとっていたコバルトも、今では輪の中(それでも一番外側だが)に混ざり観察している。だが彼女にも心当たりがないらしい。そんな二人をよそにヒューイは一つの見解を述べた。
「話は聞いた、いや違うな、本では読んだことがあったが実物は始めてみたな」
「実物?」
 尋ね返すブラスト、するとヒューイはまだしげしげとその金属を眺めたまま答える。
「タイムカプセルというやつだと思う」
「タイムカプセル?」
「簡単に言うと思い出の品を未来に残すためのものだ。最近は掘り出す場所がバグアに占領されていることもあって廃れたが、昔はよくやったという」
「そういえば僕もやりましたねぇ」
 周防が答える。
「でもどこに埋めたのか忘れましたね、確かに」
 照れくさそうに頭をかきながら答える周防、だが鳴神はまだ神妙な顔をしている。
「これだけでしょうか?」
「これだけってどういうことニャ?」
「確かにこのようなものがあっては樹の成長を妨げるでしょう。ですが、これだけで枯れるということはあるのでしょうか?」
 鳴神は専門家であるエカテリーナに伺いを立てる。すると老婆はしばらく考えた様子を見せてやがて答える。
「嬢ちゃんの考えであってると思うぞ」
「つまり何かあると?」
 そのときだった。地中からヒル型のキメラが襲ってきたのだった。

 まず狙われたのはエカテリーナであった。輪の中心にいたのだから当然といえば当然なのかもしれない。加えて彼女は能力者ではなく一般人、そこで隣に立つヒューイが盾となり攻撃をかばう。
「やらせはしません」
 鳴神が覚醒し、流し斬りをヒルに入れる。一方活性化で治癒に務めるヒューイ、しかし改めて確認すると数は少なくとも三体以上。群がっている状態では不利だった。
「一度後退しましょうか、このままでは戦いにくいですし」
 穴はすでに深さ三メートルは越えている、にもかかわらず広さはさほどない。先手必勝で瞬間的に装備を整えた周防だったが、明らかに武器を振るうには狭かった。
「了解、代わりに前に出ます」
 既にAU−KVをまとっていたしのぶが代わりに突貫、続いて高橋、ブラストも続く。
「ユウちゃん、無理しないでね」
「それはしのぶ君の方だろう?」
 息が合っているのか合っていないのか、しのぶと高橋は絶妙のコンビネーションを発揮する。ブラストも冗談交じりに「ユウちゃん助けて〜」と呼んでみるが、完全に無視されてしまっていた。
「そのまま敵をひきつけるんだにゃ」
 アスカの指示を受けつつ、敵をひきつけながら交代していく三人。おそらく知能はそれほど高くないのだろう、素直にこちらの誘導についてきてくれる。そして穴の外に出たところでキメラを完全に撃退いたのであった。

「どういうことだ? これは」
「私は何者かが、このカンパネラ学園でキメラを繁殖しようとしているのだと思います」
 先程のキメラの出てきた穴を観察しながら鳴神は答える。そこには別の金属光沢、おそらく水道管のようなものがかすかに見えていた。
「バグアの持っている技術を手に入れたい人が、このカンパネラには大勢います。その中で邪なことを考えている人がいると思うのです」
「なるほど。確かに大変ですね」
 ブラストも言う。
「研究とかこつければ、このラスト・ホープにキメラを持ち込むことはそれほど難しくないでしょう」
「確かにそうかもニャ」
 アスカが答える。だがブラストとしてはコバルトに答えてほしい質問であった。彼女がAU−KVの研究に来ている、ならば研究仲間の中からそのような事情にも通じていると思ったからである。だが肝心のコバルトは、先ほどまでほとんど関心を示さなかった木の根と周辺の土に注目している。自分の推論があっているのだろうと推論するブラスト、そんな半分あきれ果てていたところにしのぶがみんなに問いかける。先ほどのタイムカプセルの中身の話だった。
「ねぇねぇユウちゃん、あれなんだと思う?」
 高橋の肩を揺すりながらしのぶはタイムカプセルを指差した。そこにははっきりとはみえないものの相合傘らしきものが描かれていた。
「あんなものが描かれているでしょ?だからあたし、あの中身はきっとラブレターだと思うんだ。そのエネルギーを受けて、この樹は伝説の樹になったんだと思うの」
「それ確かめる?」
 冗談半分にブラストが言うと、しのぶも笑って答える。
「やっぱいっかな。思い出は誰にもしられたくないものだし」
 そっと高橋に目配せをするしのぶ、それを気づきつつも無視する高橋であった。