タイトル:【ODNK】獅子の牙・7マスター:安原太一

シナリオ形態: ショート
難易度: 難しい
参加人数: 10 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/06/05 22:19

●オープニング本文


 北九州――。
 ダム・ダル(gz0119)が春日基地司令に赴任してそれなりの時が流れた。実際司令官のダムが出撃したことはないが、そうこうする間にも北九州戦線は動いていた。
 一つは西園寺明の登場。かつて芦屋基地司令官だった親バグアの存在がある。北九州の東の要、築城方面の戦いでしばしば傭兵たちの前に立ちはだかり、みやこ町を泥沼の戦闘状態に叩き込んだ。
 東の要か‥‥ダムはそう呟いてみて、冷たい笑みを浮かべる。西の伊万里湾でも動きがあるようだが。そろそろ東の戦線に変化が欲しいものだ‥‥。
 ダムは指揮卓のコンソールにタッチすると、西園寺との連絡を図る。モニターに西園寺の顔が浮かび、ダムはシートにもたれかかった。
「西園寺、そろそろ‥‥みやこ町での戦闘も良いが、何か次なる一手が欲しいとこだな」
 すると西園寺は思案顔で説明する。
「東の戦線を支えている人類の拠点は築城基地です。いまだみやこ町を突破できないため、築城基地への直接攻撃は無理がありますが‥‥極端なことを言えば春日基地の戦力を全て投入すれば、あるいは築城を落とすことも可能でしょう。ですがその場合、こちらの守りも手薄になりますし、またUPCの大部隊を相手にすることになります。無傷では済みますまい。虚を以って実を討つとは、よく言ったものです」
「迂遠なことを言うな、まるで本当に地球人のようだぞ」
 ダムは冷笑する。西園寺は肩をすくめる。
「無論最終的な目標は築城基地を落とすことではあります‥‥そのためにはみやこ町のUPC防衛線を突破する必要がありますな」
「だが決して順調に戦いが進んでいるとは言えんぞ」
 ダムの瞳の閃きに、西園寺は少なくとも感情を面には出さなかった。
「珍しいことをおっしゃる、地球人との戦争は我らにとって必要なもの‥‥だからこそ我らは戦い続けているわけでしょう」
 それを聞いたダム・ダルは薄く笑みを浮かべると、やがて声を上げて笑った。
「まあ良いわ。今のところ俺が春日基地司令でいる限り、お前には価値があるようだな」
「ありがたいことですな‥‥」
 ダム・ダルは西園寺といつものようにやり取りを済ませると、次なる命令を下した。

 みやこ町、ベースキャンプ――。
 南北に長いみやこ町は現在三つの戦闘地域に分かれている。多数のキメラが出没している北部市街地。散発的なキメラが確認されていたが、つい先日ワームが姿を見せた中央市街地。そして、これまた先日の偵察でヘルメットワームがキメラを運び込んでいることが確認された南部山岳地帯である。
 このみやこ町を預かる指揮官の早川中佐は偵察機からの報告を受けてうなった。
 北部市街地と中央市街地の防衛線にキメラの群れが突進してきていると言う。これまでにない規模だと言う。
「大量のキメラが現れるのは決まって奴らが大掛かりな侵攻を企てる前触れだが‥‥」
 中佐は部下達を見渡して呟いた。
「こちらも各部隊に迎撃の準備を‥‥」
 そこでオペレータが前線からの報告を告げる。無線機を外すと、オペレータは荒々く叫んだ。
「最前線からの報告です! 十メートルを越える超大型のキメラ――通称ケルベロスが現れたようです!」
「何、ケルベロスが?」
「今のところ北部市街地に一体、中央市街地に一体ずつです!」
 中佐は舌打ちする。ただでさえキメラの数が尋常なものではなくなっていると言うのに‥‥。
「ラストホープに援軍要請を。みやこ町にケルベロスと、敵キメラの増援が来たとな。至急援軍を請うと」
「はい!」
 かくして、みやこ町に再びキメラの増援が来たと言う知らせがラストホープに届く。
 バグアの思惑はこの地を飲み込んでいくのか‥‥激戦渦巻く北九州戦線、傭兵たちは高速艇に飛び乗ると、一路みやこ町へ向かうのだった。

●参加者一覧

ミア・エルミナール(ga0741
20歳・♀・FT
冥姫=虚鐘=黒呂亜守(ga4859
17歳・♀・AA
紅 アリカ(ga8708
24歳・♀・AA
まひる(ga9244
24歳・♀・GP
麻宮 光(ga9696
27歳・♂・PN
カララク(gb1394
26歳・♂・JG
フェイス(gb2501
35歳・♂・SN
狐月 銀子(gb2552
20歳・♀・HD
萩野  樹(gb4907
20歳・♂・DG
周太郎(gb5584
23歳・♂・PN

●リプレイ本文

 みやこ町防衛線、バグア軍陣営――。
 バグア軍の指揮官西園寺明がいる。西園寺は、先の戦いでも使った偵察用のアイカメラ内臓のカラスを戦場に放って、後方でモニター観戦していた。
 キメラの猛攻にUPCの戦列は乱れ、このままいけば突破できそうな気配でもあった。
 ケルベロスの投入は決定的であり、その巨大なモンスターはキメラたちを統制してUPCの防衛線に襲い掛かっている。
 西園寺はじっと戦況を見つめていた。喜んでばかりもいられない。決して戦況は良い方向へ向かっているとは限らない。傭兵たち――しばしば彼らの抵抗が西園寺の前に立ち塞がっていた。
 肝心要の場面で現れ、西園寺の目論見を打ち砕いてきた傭兵たち。春日基地のダム・ダル(gz0119)もいつまでも寛大な気分に浸っているとも限らない。西園寺には大きな戦果が求められていたのだ。
「だが‥‥今回ばかりは奴らの力を以ってしても状況は変えられまい」
 西園寺は、じっとモニターに見入っているのだった。

 ‥‥UPC防衛線にラストホープからの傭兵たちが到着する。
 彼らは二つの班に分かれると、北部市街地と中央市街地の主戦場に向かった。狙いはキメラを統制しているケルベロスだ――。

 北部市街地――。
 ケルベロスの猛攻がUPCの戦列に襲い掛かる。十メートル越えの巨体で体当たり、三つ首からのブレスで縦横無尽に暴れ回っている。
 尻尾や足の一撃で吹っ飛ぶ軍属傭兵たち。
「ちい! 何て怪物だ‥‥!」
 そこへさらに大型、中型のキメラが殺到してくる。
 傭兵たちは支援砲撃を受けながら後退し、キメラの反撃を跳ね返した。
 そこへ紅アリカ(ga8708)、麻宮 光(ga9696)、フェイス(gb2501)、周太郎(gb5584)、萩野樹(gb4907)が到着する。
「‥‥地獄の番犬退治に来たわよ‥‥あれから二か月経つのに、まだ続いていたとはね‥‥」
 アリカの言葉に軍属傭兵たちは感謝の意を述べる。
「俺たちでケルベロスをやる。みんなは防衛線の維持に努めてくれ」
 光は言って、遠方に見える巨大なモンスターに目を向ける。
「こちら北部市街地、B班どうぞ」
「‥‥はーい、こちらB班よ。敵さんは随分派手に暴れ回ってんじゃない」
 応じたのはまひる(ga9244)だ。
「まひるさん、これから目標に向かう」
「こっちも同じくよ。気をつけて。帰ったら一杯やりましょう」
「‥‥まひるさん、皆、気をつけてね。油断しないよう‥‥」
「アリカ、みんなを守ってやんのよ。そっちは任せたからね」
「まひるさん、御武運を」
「グッドラック!」
 フェイスの言葉に快活な返事をよこして、無線は切れた。
「今度も、勝つ」
 萩野はケルベロスを睨みつけた。何としてもバグアの思惑通りにはさせない。思いを胸に、心を牙に‥‥。
「‥‥番犬か。攻め手では無い筈なんだがな」
 周太郎は言ってロングソードパラノイアの柄を握りしめる。剣はエミタに反応して血の様に発光している。
「よし、行くぞ! スナイパーの皆さん援護を頼みますよ」
 光は集まってくれた軍属のスナイパーたちにも告げると、仲間達も武器を手に覚醒し、戦場に踏み込んだ。

 中央市街地、B班――。
 ミア・エルミナール(ga0741)はビルの屋上に上ってケルベロスの上にいた。
「こちらミア、準備OK! 閃光手榴弾の合図で敵さんに飛び掛るよ」
「OKミア、こっちも配置に付いたわ」
 地上の狐月銀子(gb2552)は障害物に身を隠しながらケルベロスの真横にいた。手榴弾を用意している。
 冥姫=虚鐘=黒呂亜守(ga4859)、まひる、カララク(gb1394)らも配置に付いた。
「よし、行くわよ。三つ数えて投擲するわ。化かし合いは狐の独壇場よ。犬の分際ででかい図体‥‥じゃない、顔させないわ♪ スナイパー、起爆をよろしく」
 妖美の狐の二つ名を持つ銀子。閃光手榴弾を持ち上げる。
「一‥‥ニ‥‥三‥‥投擲!」
 スナイパーが手榴弾を撃つ。ぴかっ! と強烈なフラッシュが爆発して、ケルベロスは狼狽の咆哮を上げた。
 ミアは飛び降りると、まっしぐらにケルベロスの首に向かって突進していく。風を切って落ちていくミア。鋭い眼差しでタバールを振り上げると、裂ぱくの気合いを込めて斧を叩きつける。紅蓮衝撃+豪破斬撃の一撃がケルベロスの首に炸裂した。
 鮮血が舞い上がってミアの体を真っ赤に染め上げる。
 ミアは雄叫びを上げながら首に斧を叩き込んでいく。
「よっしゃあ! 突撃! 油断はしないで!」
 まひるは障害物から飛び出すと、ショットガン「最悪な死神」でケルベロスの足を狙って集中攻撃。機動力を奪うのが目的ではない、方向転換を鈍らせる為である。そうすれば後方のメンバーも余裕を持って狙えるはず‥‥。
 冥姫はケルベロスの側面に回り込んで足を攻撃。大斧ケツァルコアトルを叩き込む。
「冥府に還れ。ステュクスへは遠いが、六文銭は渡せんな」
 カララクはラグエルとエネルギーガンでケルベロスの頭部を狙う。ブレス封じに口や目を集中的に狙う。
 銀子も飛び出すとエネルギーガンをケルベロスの顔面に叩き込んでいく。
 ケルベロスはでたらめにブレスを吐いて暴れ回る。

 飛び降りたミアは側面に回り込んでタバールを振るう。
「冥姫、頼んだよ!」
 大斧に乗っかったまひるを、冥姫はぶん投げた。
 頭部に飛びついたまひる、ビーフジャーキーをケルベロスの瞳孔に平手打ち。
 暴れまわるケルベロスに組み付いて、リープスライサーを猿轡にして取り付ける。
「これで‥‥ブレスは吐けないだろ!」
 さらにまひるはケルベロスの背中に最悪な死神のチェーンソーで切り付ける。
 態勢を崩したケルベロスにフルスキル使用の冥姫のケツァルコアトルが太い首にざっくりとめり込む。どばっと鮮血が吹き出した。
 悲鳴を上げるケルベロス。
 竜の翼でその頭に駆け上がった銀子。竜の咆哮の一撃に機会爪ファルクローが唸りを上げる。
「鉄鋼龍牙の一撃、その脳裏に焼き付けてやるわ! ‥‥クラッシュ!!」
 凄まじい衝撃にケルベロスは吹っ飛んだ。

 北部市街地、A班――。
 同じく閃光手榴弾で突撃した傭兵たち。
 瞬天足発動で飛び出した光は空中から零距離射撃でケルベロスの頭部を狙って連続攻撃を浴びせかける。
 ケルベロスが首を動かしたところで萩野はその足元を駆け抜けながら二刀小太刀で切りつけていく。
 咆哮してブレスを連発するケルベロス。萩野のアーマーをブレスが掠めていく。
 障害物から身を乗り出してケルベロスに接近する周太郎。試作銃グロリアを叩き込んでいく。
 ケルベロスはあちこちからの攻撃に狼狽したように首を動かして向きを変える。
「‥‥二つ首だろうが三つ首だろうが、すべて穿ち砕いてみせる!」
 アリカは真デヴァイスターで頭部を集中的に狙う。
 と、ケルベロスは唸りを上げると、身をかがめて跳躍した。アリカに飛び掛って体当たりを仕掛ける。
 アリカはケルベロスの巨体を飛んでかわすと、銃を名刀「羅刹」に持ち替え、反撃に転じる。二刀で切り付けるアリカ。刀身がケルベロスの巨体を切り裂く。
 ケルベロスは噛み付きや足、尻尾でアリカを狙うが、それらをかわし、跳ね返すアリカ。
「アリカさんを援護!」
 光は仲間達に告げると、ケルベロスに肉薄すると銃撃を次々と叩き込んでいく。 
 一つの首でアリカを牽制しながら別の首で光を狙うケルベロス。ブレスを吐き出して傭兵たちを近づけないように弾幕を張る。
「命あっての何とやらですが‥‥」
 フェイスはケルベロスの死角から支援攻撃。ブレスを吐いている口の中にスキルをフルに使用して銃撃を叩き込む。
 光もケルベロスの頭部に集中打を浴びせる――さすがのケルベロスの頭が砕け散って沈黙する。
「‥‥ここは何としても落とさない‥‥地獄の番犬には消えてもらうわ‥‥!」
 アリカはケルベロスの首に連続攻撃を加える。
 たまらず首を持ち上げて後退するケルベロス。
「はあああああ! 天駆けろリンドヴルム!」
 萩野は飛び上がると、竜の翼と竜の爪でケルベロスの頭部に切りかかった。ぐしゃっと鈍い音がして、ケルベロスの頭部を萩野の刀が打ち砕く。
 絶叫するケルベロス。
 懐に飛び込んだ周太郎。ロングソードをケルベロスの首に突き立てると、副兵装をソードに持ち替えスマッシュ。
 周太郎を持ち上げたまま首を振って振り落とそうとするも、周太郎は食らいついて、体を持ち上げ、剣をてこに全身を回転。そのままロングソードを円閃でケルベロスの顔面に叩きつける。
 ガキイイイン! とケルベロスの牙が跳ね返す。その獰猛な瞳が周太郎を捕らえる。
「‥‥こっちよ怪物!」
 アリカが下から剣を突き上げる。光が、フェイスがケルベロスの首に銃撃を浴びせる。萩野も巨体に刀を叩きつける。
 ケルベロスはブレスを吐いて後退する。周太郎は首にぶら下がったまま、ロングソードを叩きつけていた。
「‥‥Auf wiedersehen、間抜けな番犬」
 アリカは再び銃を持ち替えると、頭部に向かって銃撃を叩き込んだ。
 そして――ケルベロスは断末魔の咆哮を上げて崩れ落ちる。傭兵たちは確実に止めを刺し、三つ目の頭を粉砕した。

 中央市街地、B班――。
 ズズウウウウン‥‥ケルベロスが地面に崩れ落ちる。三つ首の超大型キメラは全ての首を破壊されて絶命していた。
「やった‥‥」
 ミアは肩で息をしながら血しぶきを拭って、無線機で味方との連絡を図る。
「さらばだ、太陽に潰されるのだな」
 冥姫はケルベロスの死骸を見下ろして呟いた。
「撃破ボーナスなんて‥‥ないわよね。その他雑魚キメラが怒りくるって襲い掛かってくるかしら」
 銀子は無線機で戦況を確認する。
「‥‥こちらUPC、ケルベロスを倒したか。ご苦労。そのまま防衛に回ってくれ。ここで倒せる限りは倒したい」
「了解UPC。こっちは味方の支援に回るわ♪」
「どうやらA班もケルベロスを仕留めたようだね」
「これで終わりではない‥‥か。この戦い、終止符を打つことが出来るだろうか‥‥」
 カララクの言葉は宙に浮いた。まひるはその肩を叩く。
「やれることをやるだけさ――。さあみんな、友軍の支援に回るよ! この戦いに希望の光を灯してやろう」
 まひるの言葉を受けて、傭兵たちは友軍の支援に回る。

 バグア軍陣営――。
「‥‥またしても‥‥奴らが‥‥」
 西園寺は冷たい瞳でモニターに映る傭兵たちに目を留めていた。
 ケルベロスが倒され、防衛線の各所でキメラが撃退されている。ケルベロスを失ったことでバグア陣営の戦力は大きく低下し、UPCからの反撃は熾烈を極めていた。
「みやこ町の防衛線は強固だな。崩れかけたこともあったが‥‥このままでは‥‥」
 西園寺は言って立ち上がる。今回の大敗は戦局を変える可能性があった。一気にUPCの前進を許し、みやこ町の解放につながりかねない敗北である。
「ダム・ダル司令に再度ワームの使用許可をもらう必要があるな。このままみやこ町を明け渡しては‥‥」
 西園寺はこの敗北を確認して、みやこ町から立ち去るのだった。

 戦闘終結後‥‥。
 ミアは座り込んでいた。練力ぎりぎりまで戦い、多数のキメラを葬り去った。激闘であった。
 かくしてUPCはキメラの群れを掃討、北部市街地、中央市街地の制圧に成功していた。ケルベロスの撃破に始まる反撃、大勝利である。
 冥姫が歩いてやって来る。大斧を担ぎ上げて、さすがに疲労困憊した様子である。ミアの隣に座り込んで、軽くミアの肩を叩く。
 ミアは疲れた笑みを浮かべて、冥姫に応える。
 アリカは吹きすさぶ風を受けて荒野に佇む然と友軍の様子を見つめていた。兵士たちはそこかしこで勝利に沸いている。このままいけばみやこ町を取り戻すことが出来るかも知れない‥‥。
 と、アリカのところへまひるがやってきた。
「どうやら勝ったねえ。この戦いにも終わりが見えてきたかな」
「‥‥どうかしら」
 光はというと、UPCの軍属傭兵や兵士たちと談笑し、戦いの苦労を労っていた。
「少しはましになったか?」
 カララクは煙草を吹かしているフェイスに問いかけた。フェイスは苦笑する。
「‥‥駄目ですね。市街戦は好きになれません。何度経験しても。これが、何かのきっかけになれば幸いでしたが。出来ることなら、追い出してしまいたいのですが」
 銀子は一人市街地の残骸を見つめている萩野のもとへ声を掛ける。
「お疲れ様♪ ようやくみやこ町で勝って‥‥このまま終わるとも思えないけど?」
「ここまで勝ったのは、滅多にありません」
 萩野は肩をすくめる。
「負けるよりは、いいですけどね」
「そりゃあそうよ♪ 一気に解放へとつなげたいところよね」
「そうですね‥‥」
 大勝利とは言え、これほどの攻勢に味方も無傷ではない。
 命を落とした兵士の追悼に、周太郎は加わった。
 だが戦いは続く‥‥この後、UPCはみやこ町開放へ向けて、町西部のバグア軍基地の攻略に向かって前進を開始する。大きな勝利であった。