タイトル:彼女達の休暇‥‥後編マスター:優すけ

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2012/01/18 06:46

●オープニング本文


「もうすぐお休みも終わりですね〜‥‥楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます」
 のんびりと朝風呂に浸かったままのリアナが呟いていた。一応クリスマスシーズンから10日間くらいのつもりで休みを考えていた彼女だったが、こうしてぼ〜っとしていると何も考えたくなくなってしまう‥‥
「‥‥いっそ数日くらいお休みを伸ばして‥‥」
「ま〜たあんたはそんな事を言ってるんだから。もうしっかり休んだんだし、後はきりきり働いて遅れを取り戻すわよ!!」
「うぅ〜〜、マリーは意地悪ですわ〜〜‥‥」
 グスンと嘘泣きをするもののマリーには通用しない。バシャッとお湯から上がったリアナは、その豊満な胸を揺らしながら更衣室へ歩き出したのだった‥‥



「‥‥え、神社にキメラが? でも何で私達に‥‥」
 マリーが驚いていたのは、ちょうど帰り支度をしようかと荷物を纏めていた所だった。帰ってきた二人が朝ごはんを食べ終え、さあ帰ろうかと荷物を纏めているとそこへ女将・雨宮 春香が部屋へやってきて困った顔で伝えたのだった。
「はい‥‥せっかくの最終日でしたので、お近くの神社を初詣としてご案内したかった所だったのですが‥‥」
「初詣ね〜‥‥私達にはあまりそういう習慣は無いんだけど」
 マリーが唸るのも無理は無い。特に日本人では無い彼女達にとって、正月に神様へ参拝‥‥と言われてもぱっとこないのだった(注:でも温泉は大好き)。
「でも、困ってる人がいるのは見過ごせませんわ。折角ですし、お知り合いの能力者さん達へ連絡をとってみましょう♪」
「‥‥あんたの考えてる事を当てて見せるわ。『これでもう少し遊べる口実が出来ました〜♪』、でしょ?」
「あらあら〜♪ あくまで『人助け』ですわ『人助け』♪」
 確かに新年早々キメラが現れたとあっては、最大の書き入れ時に神社も困った事になる。何はともあれ現場に向かう二人であった‥‥

●参加者一覧

比良坂 和泉(ga6549
20歳・♂・GD
エリク・バルフォア(gc6648
18歳・♂・ER
住吉(gc6879
15歳・♀・ER
ユキメ・フローズン(gc6915
19歳・♀・FC
蕾霧(gc7044
24歳・♀・HG
紅苑(gc7057
25歳・♀・CA
鈴木庚一(gc7077
28歳・♂・SN
香月透子(gc7078
27歳・♀・DF

●リプレイ本文

●戦闘開始の前に‥‥
「もう少し休めるかと思った矢先にこれか‥‥まぁ、いい。さっさと片付けよう」
「そうですね‥‥とりあえず、あのお二人は音の影響の少ない所に移動してもらいましょう」
「そうだな。何も彼女達が現場まで同行しなければならない理由は無い」
 少し項垂れたように呟くエリク・バルフォア(gc6648)だったが、同じ様に頷く比良坂 和泉(ga6549)の言葉に同意して頷く。
「という事で話は聞こえていたと思うが、今回は少し離れていて欲しい。分かってくれ」
「ええ、今回は音が相手だもの。流石に私達が近づいたら‥‥」
「むぅ〜‥‥どうしてもダメなんですか〜? ‥‥和泉さんに迷惑はかけないようにしますから♪」
「さ、流石に今回は厳しそうなんです‥‥どうか分かって下さい〜!!」
 エリクに諭されて素直に頷くマリーだったが、その横でむぎゅむぎゅと胸を押し付けながら比良坂の腕にしがみ付いて抵抗を試みるリアナ。やはりどうしても彼女の研究魂が許さないのだろう‥‥しかし比良坂も顔を真っ赤にしながら何とか説得を試みている姿が‥‥羨ましい(ぁ
「むぅ〜‥‥分かりましたわ〜。でも終わったらすぐに教えて下さいね〜?」
「わ、分かりましたから‥‥そろそろ腕を放して下さい‥‥うぐ」
「さて、向こうも話がついたみたいだし僕もそろそろ向かおうか。‥‥もし何かあればすぐに逃げてくれ」
「‥‥必ず無事に戻ってくるのよ?」
 それぞれの反応を見せながらも、何とか次へ進めた様子の4人。さて、この先はどうなることやら‥‥



「休暇日の最終日に厄介事ですか‥‥折角の最終日に〜〜!!」
「す、住吉様? 少し感情が表に出すぎているわよ?」
「これを怒らないで何を怒るのですか!! 御姉様との最初の思い出を作るのに、これほど適したイベントはないですのに!!」
「は、はぁ‥‥そうなの、ね‥‥」
 大きく鼻を鳴らしながら憤慨している住吉(gc6879)の姿を、若干冷や汗をかきながら宥めているユキメ・フローズン(gc6915)。しかし彼女の怒りは収まらない。
「あなたの言う『御姉様』って、確かマリー様の事よね? でもあの方は確かもう殿方が‥‥」
「そんな事は関係ないです!! たとえどのような男が現れたとしても、私が御姉様を想う気持ちに微塵の揺らぎもありません!!」
「‥‥ま、まあ頑張って頂戴‥‥」
 メラメラと燃える彼女の瞳を見て、諦めたように項垂れるユキメ。住吉も本当の本気で言ってるわけでは無いだろう‥‥多分。とりあえず彼女達も戦闘準備を着々と進めている様子(?)であった‥‥



「全く‥‥新年そうそう騒がしい‥‥」
「まあそう言う物ではないですよ。さっさと片付けて、早く元に戻しましょう」
 少しやれやれという空気を見せながら呟いている蕾霧(gc7044)の横で、彼女を慰めるように肩に手を置いている紅苑(gc7057)だが‥‥彼女も早く終わらせたいのは同じだ。
「とりあえずお二人にはここから離れてもらって、私達は素早く敵を倒して‥‥ところで、少し聞きたい事が」」
「‥‥? 何か‥‥?」
 紅苑が思わず言葉を止めたのも仕方ない。蕾霧の服装は実に薄着で、普段と同じ純白の着流しだったからだ。しかし彼女が寒がる様子は全く無い。
「全く問題無い。私は寒さに強いのでな」
「そうですか‥‥でも、せめて今だけは‥‥」
「‥‥すまない」
 すっと後ろから蕾霧の肩を抱くように抱きしめる紅苑‥‥どうやら、戦闘が始まるまでは暖かくて済みそうだ‥‥合掌。



「折角の休暇が台無しだな‥‥ま、早めに片付けるか」
「ええ、賛成だわ。速攻で片をつけましょう!!」
 ふんと気合を込めて頷く香月透子(gc7078)の近くで、若干めんどくさそうに武器のチェックをしている鈴木庚一(gc7077)。あくまで普通通りに見える二人だが、過去に婚約までしていた仲でもあるのはもう御馴染みである。
「とりあえず無茶をするんじゃないぞ? 後でお荷物が増えるのはゴメンだからな」
「も〜!! またそんな勝手な事を言う〜!! 私だって戦う時には戦うんだからね!?」
「分かった分かった‥‥だから武器をこっちに向けるな」
 持っていた小太刀を向ける香月だったが、彼の考えは全く普通に読み取れた。無理をせず安全な作戦で行動するように‥‥鈴木の不器用な言葉は、しっかりと彼女に届いていた。
「それじゃ、早速行きますか!! 庚一!! 先に行くわよ!?」
「ああ。さっさとさっさと片付けて新年のお参りでもしに行くか」
 冷静な男をぐいぐいと引っ張っていく女性‥‥遠めで見ればイチャイチャカップルにしか見えないちくしょう(ぁ



 と言うわけで集まった8人。果たして無事にキメラを倒せるのだろうか‥‥?


●キメラとの戦い
『ベンベンベベベ〜〜〜ン!!!! ベベベンベベベン〜〜』
「うぅ〜!! こ、これは直接聞くとマズイですね!!」
「彼女達を連れてこなくて正解だったな‥‥」
 ジャカジャカと音をギター部分から鳴らしているキメラを相手に、なかなか思い通りに攻撃を仕掛けられない比良坂とエリク。しかしそうこうしている間に後ろではシャカシャカとお御籤を降っている陰陽師キメラが‥‥!!
『ウキャウキャキャ〜〜〜〜!! ウキャ!?』
「あ、あれは‥‥凶?」
 住吉が目を細めて気付いたその賽は、なんといきなりの凶。幸先悪い出目に思いっきりいきり立って前の地蔵キメラの頭をぶん殴る陰陽師。
『〜〜〜〜〜〜!?」
『ウキャキャキャ〜〜〜!!』
「あ〜‥‥何だかいきなり仲間割れを起こしているように見えるが?」
「そ、そうね‥‥思いっきりお御籤で頭をぶん殴っていたし」
 鈴木と香月が冷や汗を流しながらその様子を見ていたのだが‥‥その一撃のおかげであっさりと音が止まってしまった。勿論それを逃すような能力者達では無い。
「何だか変な状況だけど‥‥見逃す道理は無いわ。オシオキよ!!」
 ユキメが瞬時に近づいて振り下ろした薙刀を受けて、少し胴体がよろめいたのだが‥‥流石に硬く、簡単には倒れなかった。
「うふふふ、簡単に倒れてもらっては困りますよ〜? もっと、もっと私達を楽しませて下さい‥‥♪」
「住吉‥‥今の君が一番怖い‥‥」
 冷や汗をかくエリクの声など住吉には届かない。先ほどのユキメと同じく仏像キメラに近づくと、両手に持ったそれぞれの武器を瞬時に打ち付ける。
「真昼間から‥‥五月蝿いですよ!! もっと気の利いた物を用意してきなさい〜!!」
『〜〜〜〜!!??』
 目にも止まらない連撃を受けて、ますます動きが鈍くなってくるキメラ‥‥しかしこの敵に気を取られている間に陰陽師は次の一手を繰り出してきた!!
『ウキャウキャウキャ‥‥ウキャ〜〜!?』
「‥‥また、凶だな‥‥」
「何て言うか、ますます運の無いキメラよね‥‥」
 仏像キメラに牽制を行っていた鈴木と香月だったが、流石に同情を隠せなかった。なんせ結構な数の音が聞こえるお御籤だが、その中で『凶』が入っている確立はそうそう多いものでは無いだろう‥‥
「それじゃ、私はあの手を狙うわ。庚一は足元を御願い!!」
「分かってる‥‥行くぞ!!」
『〜〜〜!!??』
 仏像キメラにとってはコレと無いくらいの災難だ。なんせ前からも後ろからも攻撃され、せっかくの音波攻撃もほとんど意味をなさなくなってしまっていた‥‥
「行きますよ‥‥はぁ!!」
 思いっきり気合を込めた比良坂の眼光に、思わず動きを止めてしまった仏像キメラ。その隙を逃すまいとエリクの全力攻撃が襲い掛かる!!
「逃がすわけ無いだろ‥‥おとなしく仕留められるんだな!!」
『〜〜〜〜!!』
 最後の抵抗とばかりにギターをかきならすキメラだったが、もう遅い。エリクの呪歌で止められた動きの隙を、あっさりとユキメと住吉の一撃が突き崩したのだった‥‥


「さて、後は陰陽師だけか‥‥そういえばあの二人がずっと攻撃を加えていたような‥‥」
 鈴木が武器を向けた先には‥‥既に半分虫の息となりかけている陰陽師キメラがいた。なんせ8人中6人が仏像キメラに攻撃を加え、それに対して陰陽師キメラの方はまともに攻撃を出す事も出来なかったのだから。
「ふふ、どうやらあっさりと終わってしまいそうですね」
「ああ‥‥しかし、恐らく本当はもっと手ごわかったのだろう‥‥運の無い」
 蕾霧が構えた弓の先には、後一回攻撃を出すぐらいの力しか残っていない敵。仏像キメラを放っておいてちゃくちゃくと加え続ける事が出来た彼女達の攻撃‥‥それは、単純に『運のよさ』だけによるもだだった。
『ウキャウキャウキャ‥‥ウキャ〜〜!!』
「!? あれは‥‥中吉!?」
 紅苑が思わず身構えた瞬間、喜び勇むように敵の全身から放たれる波動!! ‥‥しかし、なんと射程範囲の中に誰もいなかった‥‥(涙)
「‥‥‥と、とにかく同情するのは終わってからですね‥‥」
「‥‥ある意味その籤は当たっているな。なんせ、こいつの運命なのだからな」
「ええ!! 縁起物を武器として扱ったりした罰です!! 天誅〜〜!!」
「決めさせてもらうわ‥‥円舞・迅雷閃!!」
 比良坂がますます相手に憐憫の眼差しで見つめてしまっている横で、決着を付けようと攻撃を加えるエリクと住吉・ユキメ。もともと体力が少なかったこのキメラにとってこれは最早イジメの領域であったであろう‥‥(号泣)
『ウキャ〜〜〜!!??』
 ついにばったりと倒れてしまった陰陽師キメラ‥‥神社の境内で倒れている陰陽師というのはなかなかシュールな光景だったが、まあ結果オーライである。
「ふぅ‥‥ま、これで終わりか。しかしこれほど拍子抜けに終わったというのも何だか‥‥」
「まあ良いじゃない。これで文句無く終了なんだから‥‥ね?」
 鈴木が少し消化不良のような表情をしているが仕方ない。なんせ本当にあっさりと勝負が決まってしまったのだから‥‥肩を叩く香月の顔も、少し拍子抜けなのは否めなかった‥‥合掌。



●最後にお参りを‥‥
「え〜〜!! 私が凶〜〜!?」
「出たものは仕方ないだろう。ちなみに僕は‥‥中吉だ」
「うふふふ‥‥小吉の私の恋愛運は、『攻めて攻めて掴み取れ』ですか‥‥むふふ♪」
 マリーが大声を上げている横では、エリクと住吉が思い思いの表情を見せていた。そこに何が書かれていたのか、それはそれぞれの心の中にしか分からなかった。
「うぅ‥‥今年は少し大人しくするように考えましょ‥‥」
「まあ落ち着け。‥‥僕がいる限り、そんな運命など跳ね返してやる」
「え、エリク‥‥」
 エリクの言葉にぽっと頬を赤くして俯いてしまうマリー‥‥その仲はますますラブラブっぷりを撒き散らしている雰囲気だが、勿論そんな空気を打ち破るのが住吉である。
「さ〜御姉様〜♪ 早速帰ってお祓いをしましょう〜!! 勿論手段は布団の中でひ・め・は・じ・め♪」
「ば、バカ!! 何いきなり言ってるのよ!? エリクも何か言いなさい!!」
「‥‥住吉とマリーの姫始め‥‥」
「ちょ、ちょっとあんた何考えてるのよ〜〜!!」
 どうやらまだまだ終わりそうに無い騒ぎであった‥‥



「ふふ、折角だから私も一度‥‥!?」
「ゆ、ユキメさん? 何か顔が赤いですよ‥‥?」
「‥‥何でも無いわ。気にしないで頂戴」
 カラカラと音を鳴らして籤を引いた瞬間、ユキメの顔が赤くなった‥‥小吉なのは確かだったのだが、どうやらそこに書かれていた内容に気になる部分があったらしい。
「‥‥異性に対して進展があり、ね‥‥そんな相手が現れるのかしら‥‥」
「あらあら〜? 何だか目が同時に二つ出てきてしまいました〜‥‥ど〜しましょ〜?」
「ま、まあ好きな方を取れば良いんじゃないですか?」
 比良坂がリアナの横で籤を見ると、なんと狭いはずの穴から二本も一気に棒が出てしまっていた。一応番号を聞いて両方貰うと‥‥
「うふふ〜〜♪ 両方とも大吉ですわ〜♪」
「な、なんて運なんでしょう‥‥ま、まあこれで今年もお店の繁盛は間違いなしですね」
「ええ♪ これからも宜しくお願いしますね、和泉さん♪」
「‥‥随分仲が良いのね。いつか、私にも‥‥」
 満面の笑みで比良坂に抱きついているリアナを見ながら、自分もいつかそういう相手が現れるのだろうかと考えに耽っていくユキメであった‥‥



「‥‥大吉、か。まあだからって、どうこうなるものでもないが‥‥」
「ね〜、庚一〜!! そっちはどうだった〜!? 私はね〜‥‥大吉〜♪」
「‥‥そうか」
 きゃいきゃいと騒いで近寄ってくる香月を見て、すっと手元の籤を片手で器用に折りたたむ鈴木。あくまでクールな態度ではあるが、内面に残るほんの少しの『気持ち』は気付いていないのかどうか‥‥
「こっちも大吉だ。まあ内容はそれほど普通の事しか書いていなかったが‥‥」
「へ〜、見せて見せて〜!! あ、私のもちゃんと見せてあげるから♪」
「‥‥ああ」
 ずずいと満面の笑顔を顔に近づけられて、あくまで冷静な表情のままポケットの中の籤を渡す。そして香月の籤を見ると‥‥
「あれ〜? 何だか同じ事が書いてあるような‥‥あ、もしかして同じ番号!?」
「みたいだな。上の番号が同じだ」
 まさかの偶然同じ番号。そんな籤に書かれていた異性運は‥‥『いつか想い続けていれば、やがて叶うでしょう』だった。



「‥‥私は紙切れ一枚で一喜一憂する程、若くないのでな‥‥」
「おやおや、若くない‥‥ですか?」
 流石に境内は禁煙なのでタバコを吸うことは出来なかったが、蕾霧も紅苑と一緒にお参りをする事にしたようだった。クスリを笑う紅苑だったが、ふと目の前の賽銭箱にお金を投げ入れて手を鳴らす。
「‥‥‥」
「‥‥‥紅苑、願い事が何か、聞いてもいいのか?」
 すっと同時に目をあけた二人が、お互いの目を合わせて見詰め合う。紅苑がすっと大人っぽく開いた手には、既に二枚のお御籤が。どうやら先に彼女の分も引いていたらしい。黙って一枚を受け取り開いた運勢は‥‥
「小吉‥‥か」
「ふふふ、冷静そうに見える割には、少しだけ気落ちしていませんか?」
「‥‥気のせいだ。さっきも言ったとおり、それほど私は気にする事は‥‥」
 顔色一つ変える事無く声を出した彼女前に出した紅苑の籤は‥‥中吉。しかし恋愛運の部分が、『既に想い人に会っている。後はその想いを伝えるのみ』。
「私は、蕾霧といつまでも一緒にいられますように、と願いましたよ。‥‥紅苑と同じ、ね?」
「‥‥‥ふふ」
 冷静そうな蕾霧が見せた心からの笑み。彼女達にとって、多くの言葉はいらないのだろう‥‥どうか、彼女達の未来に幸あれ。