タイトル:変わらぬ温泉、そして‥マスター:優すけ

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2012/09/27 08:15

●オープニング本文


「‥‥‥」
「うぅ〜〜‥‥しくしくしく‥‥」
「‥‥‥‥」
「あぅ〜〜‥‥さめざめ‥‥‥」
「ふぅ‥‥もうそのぐらいにしておきなさい。今回はたまたま皆さんの都合が悪かっただけです」
 ここは公共温泉施設【さらさの湯】の応接室。
 普段は来客用の部屋であって、滅多に人が入る場所では無いのだが‥‥今現在、二人の姿があった。
「だってだって〜〜‥‥折角色々と頑張って趣向を凝らしてアイデアを考えていたのに〜〜‥‥」
「ですからあなたが悪い訳ではありません。‥‥それに、最後の許可を出したのは私です。全く見込みが無いプランに許可を出しません」
「お、女将さ〜〜ん‥‥」
 大き目の机を挟んでハンカチを涙でぐっしょりと濡らしている女性従業員を、あくまでたおやかな笑みで慰めている雨宮。
 つい先日、彼女の意見によりある計画が立案され、実行に移したのだが‥‥結果は厳しいものに終わった。
 普段の忙しい業務はそのままに【+α】の仕事を加えるのは、流石に人手が足りなさ過ぎたのである。
「でもでも〜〜‥‥」
「それよりも、あなたがそうやって落ち込んでいる姿を見る方がずっと辛いのです。あなたはここの施設の立派なムードメーカーなんですよ?」
「私‥‥まだ、ここにいても‥‥?」
「当たり前です。ほら、少し顔を直して‥‥落ち着いてからで構いません。また笑顔で皆さんに元気を与えて下さい」
 そっと新しいハンカチを彼女に差し出し、椅子から立ち上がる雨宮。
 そしてその30分後、また元気にお客に挨拶する女性従業員の姿があった‥‥


‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥


「さて、あの子にああは言ったものの‥‥少し厳しい状況になったのは変わりませんね‥‥」
 夜を迎え、今施設の中で明かりが付いているのは事務室のみ。
 その中で一人パソコンを見つめている雨宮の顔は、ほんの少し困った顔をしていた。
「人手が足りないから大きなイベントを計画できない‥‥計画できないから経営が圧迫‥‥ますます人を雇えない‥‥典型的な負のスパイラルです‥‥」
 パソコンの画面に映るグラフを見ながら、横に置いてあった紅茶をすする。
 もうすっかり冷めてしまったそれを飲み干した後、雨宮はすっと立ち上がった。
「‥‥深く考えても煮詰まるだけ。今は気分転換ですね‥‥」
 困った時はとりあえず温泉。
 隣の椅子に置いてあった着替えセットを小脇に抱え、ゆっくりと歩き出す雨宮であった。




「‥‥そういえば、夏も終わりですね‥‥セミの声も聞かなくなりました‥‥」
 既に誰もいないので、一糸纏わぬ姿で湯船の縁に腰掛けている雨宮。
 湯に足だけを浸けた状態で夜空を見上げている彼女の耳に、涼しげな鈴虫の声が聞こえている。
「‥‥ここの施設の売り‥‥飾らない風情‥‥環境‥‥お料理‥‥」
 ぽ〜っとしたまま湯の中に身体を滑らせ、ちゃぽんと湯面に波が走った。
 長い黒髪は頭の後ろで纏め上げており、湯船にその豊満な胸が浮かび上がる。
「‥‥下手に飾ろうとせず、ありのままに季節感と風情を‥‥」
 そして、ある程度考えが纏まった彼女が湯から上がったのは約1時間後の事であった‥‥

●参加者一覧

高日 菘(ga8906
20歳・♀・EP
佐倉・咲江(gb1946
15歳・♀・DG
レイチェル・レッドレイ(gb2739
13歳・♀・DG
柚紀 美音(gb8029
16歳・♀・SN
エレシア・ハートネス(gc3040
14歳・♀・GD
恋・サンダーソン(gc7095
14歳・♀・DF
パステルナーク(gc7549
17歳・♀・SN
エルレーン(gc8086
17歳・♀・EL

●リプレイ本文

●女の子だらけの混浴‥‥?
「ん‥‥ぁ‥‥そ、そこまで洗わなくても‥‥」
「ふふ‥‥そ〜んなこと言って〜‥‥【ココ】はこ〜んなに素直やん〜♪」
「ひゃうん‥‥!? く、くすぐったいですよ‥‥ん♪」
 どことなく甘い声が漂う女風呂‥‥ここは【さらさの湯】。
 混浴として開放した温泉だったのだが、なんと今回集まったのは全員女の子だったのだ。そんな中、初参加である高日 菘(ga8906)と柚紀 美音(gb8029)、そして‥‥
「全く‥‥相変わらずそんな【コト】ばっかやってないで、さっさと湯に浸かろ〜ぜ?」
「おんや〜? んなこと言って〜‥‥温泉でのマッサージは一番の効果なんやで〜♪」
「ちょ、ちょっといきなりどこ触ってんだよ!? 美音!! 助けてくれ〜〜!!」
「にへへ〜‥‥そ〜んな恥ずかしがらないで下さいよ〜♪ ‥‥ここには女の子しかいないんだから♪」
「ば、バカ!! 美音までどこ触って‥‥ぁ♪」
 ‥‥二人と一緒に参加した恋・サンダーソン(gc7095)までもが毒牙の餌食になってしまっていた。
 他の皆から少し離れた別湯の洗い場で、三人仲良く(?)身体を洗いっこしていたのだが‥‥最早ピンク色満載の光景にしか見えなくなっている。
 石鹸の泡で大切な部分はしっかりと隠されているものの、もし放映されるなら間違い無く邪魔な光が覆い隠す情景であろう。
「菘さん、お肌すべすべ‥‥羨ましい‥‥♪」
「ひゃうん!? そ、そんな触ったら恥ずかしいやん‥‥バカ‥‥」
「す、菘‥‥そう言いつつボクの身体を撫でるのは止めろ‥‥手つきが‥‥ぅ‥‥‥ん‥‥♪」
「恥ずかしがっている二人‥‥見ていると、何だか私まで身体が‥‥火照ってきます♪」
 ‥‥何度も言うようだが、あくまで三人は身体の【洗いっこ】をしているだけである。お間違いの無いように。
 たとえ美音が高日の背中周辺を素手でねっとりと撫でていようとも、その高日が動けない状態の恋を抱きつくようにしながら身体を洗っていても、あくまで【女の子同士の洗いっこ】なのである!!(断言)
「せ、背中流すぐらいは多めに見てやるって言ったけどよ‥‥あ、あんまり度を越えると‥‥」
「おんや〜? 度を越えると〜‥‥なんなん〜♪」
「お、お前もう酔ってるのか!? だ、だから水着を脱がそうとするな‥‥って、美音!?」
「菘さんがこう言ってるんですし〜‥‥お互い楽しみましょ〜♪」
「ん‥‥だ、だから‥‥二人で攻めるのは‥‥卑怯だ‥‥ぞ‥‥ふぁん♪」
 そして我を取り戻した恋から鉄建制裁を受けるのは、それから30分以上も後の事であった‥‥合掌。




「うんしょ‥‥うんしょ‥‥毎日のバストアップ体操は欠かせないの‥‥ん?」
 ゆったりと湯に浸かりながら、いつもの体操(?)を行っているエルレーン(gc8086)の目に映ったのは、相変わらずの【超弩級】の質量を誇った乳を持つエレシア・ハートネス(gc3040)の姿であった。
 そして隣には、同じく【ド迫力】の大きさを持ったパステルナーク(gc7549)が湯に浸かっている。
「‥‥見ない‥‥見ないの‥‥見たらますます落ち込むの‥‥」
 何やらコンプレックスを抱えているのか、ますます見ないようにして運動を続けている彼女。
 頑張れエルレーン!! 君にはきっと明るい未来が待っている!!(意味不明)
「うぅ〜‥‥髪とか肌とか羨ましい〜‥‥ボクの周りには羨ましくなっちゃう人が多すぎるよ‥‥」
「‥‥パステルさん。人の庭は自分よりよく見えるもの‥‥あんまり気にしない方が‥‥良い‥‥」
「で、でも‥‥やっぱりもっと色々と努力しなくちゃいけないのかな‥‥」
 そんなエルレーンの事情など全く知らないかのごとく、【ズ〜ン‥‥】と落ち込んでいるパステルナークを、優しく慰めているエレシア。
 ぷにぷにとパステルナークの頬を突付きながら、無表情のまま隣にくっ付いている彼女だが‥‥そんな最中、すぐ傍に入り込んできた人影が二つ。
「おやおや〜? 何だか困ってる様子だね〜♪」
「がぅ‥‥困った事があれば、遠慮なく話す‥‥」
「あ、レイチェルさんに佐倉さん‥‥そ〜なの、何だか最近悩み事が多くて‥‥」
 ポチャンと湯に入ってきたのは、既に常連となっているレイチェル・レッドレイ(gb2739)と佐倉・咲江(gb1946)。
 これ幸いと悩みを話すパステルナークだが‥‥そんな彼女に対して、レイチェルが放った言葉は一つだった。
「うふふ〜‥‥そ〜んなの簡単だよ♪ ‥‥気持ち良くなって〜、ぜ〜んぶ忘れちゃうの♪」
「え、えぇ〜〜〜!? そ、そんな無茶苦茶な!?」
「がぅ‥‥こうなったレイチーは誰にも止められない‥‥合掌」
「が、合掌って佐倉さん!? そんな悟ったような顔で目を閉じられても‥‥!?」
 満面の笑みで近寄ってきたレイチェルを見ながら、大慌てで佐倉の方を見るパステルナーク。
 しかし、半分以上こうなる事を分かっていた佐倉は、ただ流れに身を任せるのみ‥‥(ぁ
「気持ち良くなるには〜‥‥とりあえずマッサージでしょ♪」
「あうあう〜‥‥れ、レイチェルさん? ま、まっさーじ‥‥なんだよね?」
「もっちろん♪ もうこれって無いくらい【マッサージ】だよ?」
 にっこ〜っと笑いつつ、ゆっくりとパステルナークの身体に手を這わせていくレイチェル。
 あくまでソフトに、そして時には大胆に‥‥熟練された彼女の技量は、小麦色の肌をした少女には刺激が強すぎるものだった。
「ぁん‥‥な、何だか‥‥少し気持ち良くなって来ちゃった‥‥♪」
「でしょ〜? こうやって〜‥‥時には【マッサージ】する事も大事なんだから〜♪」
「んく‥‥んぁ‥‥そ、そんな隅々までマッサージするなんて‥‥ひゃうん♪」
 あくまで背中や肩、そして腰辺りを揉んでいる【だけ】なのだが‥‥喘ぐ声はピンク色。
 そして、その毒牙は見物していた佐倉にまで手が伸びる。
「サ〜キ〜♪ サキも一緒にマッサージしよ〜? ‥‥お互いに、ね?」
「れ、レイチー‥‥!? そ、その顔は完全に逝った顔‥‥がぅ〜〜!!」
 半分傍観者の気分で見ていた佐倉の柔肌に、突拍子も無く襲い掛かる魔の手。
 まさに神の手かと思わせるかのようなテクニックに、たちまち蕩けてくる佐倉の顔‥‥その頬はほんのり赤く染まっている。
「ん、んぁ‥‥そ、そこはちが…がぅぅ、んぁぁ♪」
「ふふ、気持ち良いでしょ〜♪ もっとリラックスして‥‥ん!?」
「ふふー、いっぱいされたし‥‥ボクもお礼しなきゃねっ♪ えい♪」
 佐倉をいじるがあまり、油断したのかレイチェル。いつの間にか這い寄って来るパステルナークの存在に気付かなかった。
 普段は【攻め】がメインの彼女だが‥‥それだけに【受け】に回ると脆い面が見えてくる。
「ふふ‥‥そ、それじゃあ‥‥隅々までキレイにして、ね‥‥あんっ♪」
「がぅ‥‥レイチー、私もお返し‥‥パステルナーク、しっかり洗ってあげる‥‥」
「もっちろん♪ こ〜んな柔らかい肌に、すべすべの身体‥‥大事にしなくちゃね♪」
「あん、もぅ‥‥綺麗にしてくれるのは嬉しいけど‥‥あんまりあちこち揉まれたら‥‥はふぅ♪」
 念入りに、そして丹念に湯の中で繰り広げられるレイチェルへの【マッサージ】。
 少し粘性のある湯がねっとりと裸体に絡みつき、はしゃぐ三人はますます魅惑の光景を生み出して‥‥

‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥


「え、え〜と〜‥‥私、泣いてもいいかな〜‥‥」
「‥‥安心してください、エルレーン。巻き込まれて弄り回されるよりは、ここでゆっくりしている方が安心です」
「うぅ〜〜‥‥絶対、ぜ〜ったい大きくなってやるんだから〜〜!! そして最後は笑って胸を揺らしてやるんだから〜〜!!」
「‥‥そうです。その意気です」
 少し離れた場所に移動し、戦火を逃れたエルレーンとエレシアの二人。
 号泣しながら気合を込めるエルレーンの肩を叩きながら、自身の【弩級メロン】を湯に浮かべているエレシアだった‥‥合掌。



●夕食は楽しく、そして‥‥
 ゆっくりと堪能した(?)皆を待っていたのは、女将やシェフが手によりをかけたご馳走の数々である。
 和風施設ならではのお刺身や鍋物、そして煮物や炊き込みご飯にお酒‥‥能力者達は、思い思いに舌鼓を打っていた。
「れんれんー、はいあーん♪」
「いやあーんとかしねーし!! 完全に子供扱いか!?」
「ひっく‥‥れんれんがいじめるわ〜‥‥ウチ泣いてまう〜‥‥」
「だ、だから何故このタイミングで泣く!? この酔っ払い!!」
 どうやら先の温泉で、既に幾らかの日本酒を召していたらしい高日。
 そしてそのままの勢いで夕食タイムに突入した気持ちの矛先は、やはり恋に向かってしまっていた。
「あーもう!! 分かったからもう泣くなって!! 食べてやるから!!」
「ホント‥‥? ホントにあーんってしてくれる‥‥?」
「だから分かったって言ってるだろ‥‥って、美音‥‥? 何でお前まで近寄ってくるんだよ‥‥?」
 クスンクスンとべそをかいていた(注:思いっきり嘘泣き風)高日を何とか宥めようとしていた恋に向かって、そろそろと近寄ってくる柚紀。
 こちらはどうやら恋に【食べさせようと】している訳では無さそうなのだが‥‥
「ふふ‥‥今は手が離せないんですよ‥‥私に、食べさせてほしい‥‥♪」
「だからその両手に持っている箸と器を下ろせば済む話だろ!? 何で今このタイミングで言ってくる!!」
「だって‥‥恋さんに、食べさせて欲しいから‥‥♪」
「‥‥ダメだ‥‥早く、どうにかしないと‥‥!!」
 食べさせようとしてくる高日に、食べさせて欲しいとねだって来る柚紀‥‥二人に迫られる恋の未来はいかに!?




「はいサキ〜♪ あ〜ん♪」
「がぅ‥‥あ〜ん。‥‥うん、美味しい」
「うふふ‥‥ホッペにご飯粒が付いてるよ? ぱく♪」
 対してこちらでは、イチャイチャ空間に輪をかけたような雰囲気を醸し出しているレイチェルと佐倉。
 さっきまでのピンク空気はどこへやら、ごく普通に食事を楽しんでいるようであった。
「やっぱりここの料理は美味しいね〜♪ 何度でも来たくなっちゃうよ♪」
「うん‥‥私もそう思う‥‥がぅ?」
 ひょこんと佐倉が首を向けた方向には、何やらゆったりとした雰囲気で窓の外を眺めているエルレーン。
 その眼差しは、どこか深い意思を秘めた光を持っていた。
「また、帰って来るんだ‥‥絶対に‥‥」
「‥‥エルレーンさん。そんなに気を張っていては最後まで持ちません‥‥今だけは忘れて、のんびりしましょう」
「エレシアさん‥‥うん、分かったなの。今は思いっきり楽しむの♪」
 ふっと肩の力を抜いたように笑顔になると、元気良く料理の場へ戻っていくエルレーン。
 今度こそ最後にしたい‥‥そんな想いが、彼女をきっと奮い立たせるのであろう。
「‥‥そういえば、パステルナークさんは‥‥」
 ふとエレシアが顔を上げた先には、何やら女将とにこやかに談笑している小麦色の少女。
 片手にオレンジジュースの瓶を持ちながら会話している彼女は、どうやら今後の施設についてアイデアを出しているようであった。
「近くに神社があるみたいだし、初詣とかのイベントを神社と一緒にやるとか?」
「そうですね‥‥去年もしていましたが、今年はもう少し大々的に‥‥」
「そうそう。後は小さな祭日等も見逃さないようにして‥‥」
 ふんふんと頷いている女将に、何とかアイデアを考えて提案している彼女。
 勿論彼女以外にも色々とアイデアを聞いていたので、これからはもっと色々とプランを立てていけることであろう。
「‥‥良い事です。では、私はもう少し頂いてから‥‥」
 そんな様子を見ながら、自分もエルレーンの近くへ歩いていき料理を楽しむのであった‥‥



 変わらぬ温泉に、変わらぬ光景。
 きっと女将はこれからも頑張って施設を盛り立てて行くのだろう。
 頑張れ雨宮!! この施設の未来は、あなたの双肩にかかっている!!



‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥


「ふぅ、今日は有意義な意見を聞けましたね‥‥これらを参考に、一層‥‥」
「‥‥女将さん、お疲れ様」
「ひゃう!? え、エレシア様!? いつの間に!?」
 全く気配を感じさせずに、湯船に浸かっていた女将を急襲したエレシア。
 勿論能力者なのだから、そう簡単に一般人に悟られはしないのだが‥‥女将が顔を赤くしているのは他でもない。
「そ、その‥‥エレシア様、何と言いますか‥‥そう抱きつかれますと‥‥非常に動きづらいのですが‥‥」
「‥‥気にしない。落ち着く‥‥」
 本人は無自覚なのだろうが‥‥写真で見る以上に、彼女の【ツインメロン】は大豊作なのである。
 しっとりとした女将の細い背中で【むぎゅむぎゅっ♪】っとはみ出すハミ乳は、核兵器以上の破壊力を持っているのだ(断言)。
 そして、そんな彼女達の元へ第二・第三の刺客が‥‥!!
「うっふふ〜‥‥おっかみさ〜ん♪ 今日もお疲れ様でした〜♪」
「がぅ‥‥お疲れ様‥‥」
「れ、レイチェル様に佐倉様!? こ、これはその深い意味は無く‥‥!!」
 のんびりと一人温泉に浸かっていた雨宮に声をかけてきたのは、つい先ほどまで大広間に居たはずのレイチェルと佐倉。
 顔を赤くした雨宮が大いに慌てているのは、決して今の状況が危ないという訳では無い。それより怖いのは‥‥
「おやおや〜? まさかもう始めちゃってるだなんて〜‥‥少し遅れちゃった♪」
「がぅ‥‥二人でマッサージ、する‥‥日ごろの感謝‥‥♪」
「や、やっぱりそうなるんですね〜〜!! もう半分読めていました〜〜!!」
 目の幅涙を流しながら無駄な抵抗をしようとする雨宮。
 そう、彼女達が集まったその時‥‥その場はピンク色空間へと変貌する!!
「‥‥マッサージ、私も混ざる‥‥」
「ふふ、エレシアちゃんも混じるんだ〜♪ ‥‥女将さん、今日は寝かせないからね♪」
「がぅ‥‥まずは泡を立てて、全身を密着させて‥‥」
「だ、だからそれは本当にマッサージなんですか佐倉様〜〜!?」
 星空が瞬くこの夜空、女将の声が虚しく響くのであった‥‥合掌。




「がぅ‥‥もっとしっかり擦る‥‥何だか、ぬるぬる‥‥?」
「ふふ、サキもやるね〜‥‥私だって負けないよ〜? 疲れを取る為の〜‥‥特別マッサージ♪」
「‥‥何だか、私まで気持ち良くなって来たような‥‥ぁ‥‥」
「さ、三人でそんなに全身を揉まれたりしたら‥‥う、動けなくなってしまいます‥‥はぁ‥‥はぁ‥‥」


‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥


「は〜い、れんれん〜♪ まだまだ夜は長いでぇ〜♪」
「だ、だからそろそろ部屋に戻って‥‥ブホ!? だ、誰が入れ替えやがった!?」
「あらあら〜、コーヒーのカップ間違えちゃった〜♪ ‥‥イタ!!」
「明日はちゃ〜んと温泉の回数券を貰って〜‥‥また頑張るの♪」
「な、なんだろ‥‥何だか温泉の方から変な声が聞こえてきたような‥‥悲鳴?」