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■オープニング本文 陽州は修羅の国。他種族も存在するが、人口の大半は修羅に占められている。 気候は高温湿潤。特に夏場は突然の降雨に台風と、暴風雨にさらされる。日差しも強く、下手に肌を出せば火傷をする場合もある。 とはいえ、冬の今ならさほどでもなく、概ね平和に新年の準備に取りかかろうとしていたが。 「妙なものがある」 海沿いの村で、漁師は沖に目を向ける。呼ばれた仲間たちが、一斉に目を凝らした。 「竜巻……か?」 たまに見かける。が、今日はそんなに悪天候では無く、発生するほどとは思えない。おまけに、その竜巻は周囲の風を無視して動き、まっすぐと陸地に――人里へと向かってきている。 「アヤカシだろうな……。やれるか?」 「いや、力任せでどうこうできる相手では無いだろう。手を借りる必要があるな」 うむむと唸って、漁師の一人が他に聞いたが、すぐに否定された。 修羅は皆、志体持ちと同等の力を誇る。そこそこのアヤカシならそこらの農夫だろうと押し切る事は出来る。 しかし、相手はどうやら風の塊。しかもでかい。闇雲に武器を振り回す程度でどうにかなる相手では無い。 即座に対応は決まった。念の為に女子供は逃がし、近隣の村――何より開拓者ギルドに通達する。 アヤカシの移動はゆっくりとだが、海水を巻き上げながら着実に近付いている。猶予はあまり無かった。 至急に、開拓者ギルドに依頼が出される。 「竜巻宝玉だろう。報告のままに、竜巻のアヤカシだ。目に付くもの――といっても目があるか分からんな。とかく、獲物を追い回したりできるので何かで感知してるようだが、そいつらを暴風で手当たり次第に巻き込み切り刻み、吹き飛ばす」 言って、ギルドの係員は頭を抱える。 「竜巻だからな。近寄れば、風に巻き込まれ引き寄せられる。接触すれば風の強さに、志体持ちでも怪我しかねん。おまけに距離のある相手には真空刃を飛ばしてきたりする。そもそも大きさからして厄介だ」 けれど、放っておいては被害が大きくなるだけ。普通の竜巻とは違い、倒すまで消えないのだから。 「相棒の許可も出す。風に煽られると返って危険かもしれんが、そこらの判断は任せよう。どうか早めに討ち取ってくれ」 それと、と、係員は言葉を続ける。 「人里は一応避難を勧めているが、男は何名か残っているそうだ。家を守るとか、せめて一矢酬いてやろうとからしい。手が欲しいなら、喜んで貸すそうだ」 防風林に石垣の防風壁。いざとなれば、風を通す仕組みになっている家の作り、陽州は暴風に対する備えがある。で、あるからこそ、ぎりぎりまで様子を見るつもりのようだ。 |
■参加者一覧
柚乃(ia0638)
17歳・女・巫
皇 りょう(ia1673)
24歳・女・志
鈴木 透子(ia5664)
13歳・女・陰
からす(ia6525)
13歳・女・弓
ルゥミ・ケイユカイネン(ib5905)
10歳・女・砲
霧咲 ネム(ib7870)
18歳・女・弓
宮坂義乃(ib9942)
23歳・女・志
津田とも(ic0154)
15歳・女・砲 |
■リプレイ本文 精霊門を潜り、陽州へ。 天儀の寒さもここには届かず。暖かな陽気に海の煌きが眩しい。 が、それを楽しんでいる暇は無い。敵はすぐそこまでたどり着いている。 「開けて戦い易い場所というと、上陸地点付近の海辺でしょうか……?」 「そこに押し戻せればいいんでしょうけど、突っ切ってきた場合には……。竜巻の得意な間合は大体分かってますが、村の中でそれ以上に広い場所はありますか?」 修羅の村から海には防風林が立ちふさがる。そちらに目を向けていた柚乃(ia0638)に、鈴木 透子(ia5664)は少し考え込む。 尋ねられた修羅たちは、即座に答える。彼らの視線も、柚乃と同じ方向に向いていた。 「中にはなぁ……。どうにか外で撃退するしかないだろう」 海辺に現れた竜巻宝玉は人を目指し、村を探りに上陸しようとしていた。 「外でならあるんだな」 「ああ。最悪畑の一つや二つ壊れるかもしれないが、それは仕方が無い」 宮坂 玄人(ib9942)の問いに、しっかりと修羅たちは答えている。 「ん〜とね〜、急がないと〜、けっこうヤバそうだったよ〜。誘導するなら〜、向こうが良いかな〜」 空から真白の駿龍が降りてくる。その背からネム(ib7870)が見てきた状況を語る。 切迫している割に、口調はいつもながらにのんびりしている。それでも、聞く者が聞けば彼女なりに焦っているのは分かった。 ぐずぐずしている暇は無い。ただちに向かわねば、被害を大きくしかねない。 「では、修羅の方々も竜巻宝玉を誘い出すのを手伝ってください。ただし、こちらにも作戦がありますから、あまり出過ぎないように」 「竜巻宝玉の目的が里でなく、人自身なら……。危険ですけど、お願いできますか?」 開拓者たちからの願いに、修羅たちは勿論と強く頷いた。 どうにも逃げる気配は無い。どこから持ち出してきたのか、武器を手にしている者もいる。 「ネムとしては〜、討伐後に〜、ご馳走と〜お布団を用意してくれれば〜、それだけで十分なんだけどね〜」 やる気の修羅たちに、困惑するネム。自身も修羅であれば、彼らの力を見くびりはしない。 けれども竜巻宝玉はアヤカシとしても巨大で強力。あまり突っ込んでほしくは無い。 「分かった。しかし、それも村が無事ならな」 無茶はしない、とだけ修羅たちは約束する。 「では、俺たちも行くぞ。アヤカシの好きにさせてたまるか」 玄人は冥越の出だが、同じ修羅。同族の危機を見過ごせはしない。 駿龍の義助に飛び乗れば、相棒も戦意を露わに赤い鱗を震わせ空へと飛び立つ。 ● 竜巻宝玉は上陸すると、防風林も気にせず突き進む。 風の音も巻き込む勢いで、折れた枝葉も吸い込み高く吹き飛ばす。 人の気配に気付いたか。それまで村を目指していた竜巻宝玉がしばし、立ち止まると、進路を変えた。 「鬼さんこちら〜、手の鳴る方へ〜」 駿龍・雪白に乗り、ネムが声を上げる。キューピッドボウを構えているが、まだ撃たない。今はアヤカシの興味を引かせるのみ。 「でかい竜巻か。こいつは厄介だな」 滑空艇・宙船号を操りながら、津田とも(ic0154)は試しにマスケット「クルマルス」を御見舞いする。 風に飛ばされ弾の軌道が反れる。 それを計算して撃つも、不安定な滑空艇の上もあってか、なかなか難しい。やはり、あの風をどうにかすうのが先か。 「今はあんまり無茶するんじゃないよ。無駄弾を撃って錬力切れなんて洒落にもならない」 「そんなヘマはしないよ。普通に装填するのも手間だしね」 滑空艇・白き死神から注意を促すルゥミ・ケイユカイネン(ib5905)に、ともは笑って肩をすくめる。 単動作を使えば装填時間を短縮できるが、錬力の消費も大きい。 それに、今はまだ攻撃の時ではない。風に囚われぬよう、距離に気をつけながら、竜巻宝玉の周囲を飛び回る。 周囲の木々を巻き込み、進む竜巻宝玉。 距離を置いたまま、からす(ia6525)はその威力を苦々しく見つめる。 「アル=カマルではイウサール・ジャウハラだったか。正直下級と位置するのは間違いかと思う」 回転する風は迂闊に近付けば、ずたずたに切り裂かれる。 それだけでも厄介なのに、思考して移動し、離れていても風の刃を飛ばしてくる。 アル=カマルでは砂を巻き上げ、砂嵐と共に現れる。こちらでは海を渡ったからか、巻き込まれた哀れな魚の姿が目に付いた。 「フハハッ。まっこと、この世には様々な猛者がおりますな。腕が鳴りますわい」 言って、老いた剣豪は笑うが、その実表情は動かない。 なにやら楽しげにしている相棒のからくりに、皇 りょう(ia1673)は軽く睨みを入れた。 「不謹慎ですぞ、武蔵殿。此度の戦には村の存亡が懸かっているのですから」 「などと仰いながらも、姫様も心中では腕試しに闘志が沸いておられる御様子。拙者の目は誤魔化せませんぞ?」 しかし、即座に言い返されて、りょうは無言でそっぽを向く。 それを満足そうに見つめる武蔵 小次郎ではあったが、すぐに声音が堅くなる。 「それで姫様、どう致しますか。斬った張ったが得意な我等主従にとって、近づけば切り刻まれるあの相手は、天敵とも言えそうですが?」 双刀に手をかけたまま、小次郎は尋ねる。 静かに主人は頭を振った。 「……残念ながら、私達では決定打に欠けるでしょう。味方の補助に回るべきかと。敵の攻撃を惹き付けましょう」 空を見上げれば滑空艇や竜が飛び交う。地を見れば、からすは管狐の宝珠を構え、透子は霊騎にまたがる。 自分たちだけで戦うのでは無い。例え傷を負わせられなくとも、自分の役割を果たせればいい。 りょうは弓「弦月」を引くと、竜巻宝玉へと放つ。 暴風を前にして、矢は勢いを失い、風に流され、狙い通りに当てるのも難しい。 それでも手を休めず、りょうは矢を放ち続ける。 「さて、それでは拙者はいかがいたそう。旗でも掲げて走り回りますかな」 「頼んだ。周囲の瓦礫を巻き込ませれば、あるいは風も弱められないか?」 「成程。その線でゴーですじゃな? さりとて、さほど苦とも思ってはおらぬようにも思えますかな」 りょうの指示に小次郎は頷くも、竜巻宝玉にはやや疑問の目を向ける。 防風林もなぎ倒し、その木片も巻き上げていくような竜巻宝玉である。ちょっとやそっとでは勢いは止まらないだろう。 さりとて、端から無理とも諦めず。 小次郎は竜旗を掲げると、竜巻宝玉の前へと躍り出る。 「蔵人、走って。追いつかれず、けれど、離しすぎずに」 無茶を言う。 そんな目で、霊騎の蔵人は透子を見るも、文句は言わない。 一ついななくと、透子を背に乗せて白馬は竜巻宝玉の前へと躍り出た。 風のアヤカシでも、速さは風の如くとはいかないようだ。霊騎の足ならば振り切ろうとすれば叶う。 が、狙いは誘導。空の竜や滑空艇と連携しながら、竜巻宝玉を先導する。 「近付きすぎては駄目ですよ。風に巻き込まれなくても、刃に切られては危険ですから」 炎龍・ヒムカに移動は任せて、柚乃は精霊鈴輪を鳴らす。 繰り出される重力の爆音。普段なら確実に敵を捉える術も、風に曲げられ音を乱される。 では、と、動きを鈍らせるべく怠惰なる日常を奏でるも、それも風の向こうに届いているのか。 竜巻宝玉に向かって巻き込まれていく風が、ふと乱れる。わずかに景色が歪むと共に、ヒムカの翼に傷が入る。 「キュオ!!」 「きゃあ!」 体勢を崩した炎龍が失速する。投げ出されそうになった柚乃だが、墜落防止で龍とは紐で固定してある。 精霊の唄をと身構えるが、そんな必要は無いとばかりに、炎龍は強く翼を打ち、再び空へと上って体勢を立て直す。 竜巻宝玉からの真空の刃が距離を飛ぶ。けれど、そもそもの性質なのか、それとも柚乃の術が効いているのか、狙いは甘い。 適当に撃っているようにも見えるほど乱雑。それはそれで、どこが狙われているのか分からない危険もある。 竜巻宝玉は開拓者たちを追い、すっかり村からは外れて目先の獲物を刈り取ろうと夢中になっている。 「近づけんナ、コレデハ」 金色の管狐は、赤い眼を細めて告げる。 「だから呼んだ。術の行使を頼む」 「荒レ狂ウ天ニ招雷鈴アリ。やってヤロウ」 面白そうに招雷鈴が、ぶん、と尾を振る。 飯綱雷撃を撃つにはもう少し踏み込む必要があり、そうすると風に巻き込まれ、そこらの枝葉のように本体に引き寄せられ弾かれる危険がある。 そう判断すると、招雷鈴はその口元に炎を湛える。竜巻宝玉に向い、一直線に伸びる。 普段ならば狙い違わず敵を撃つそれも、やはり風に巻かれて軌道を違える。 「火炎旋風にして被害を拡大するのはやめるように」 「そんなヘボではナイ!」 管狐がふんとそっぽを向いたのもつかの間、からすは管に戻すとその場から走る。 一拍遅れて、今までいた場所に風による亀裂が走った。 からすはそのまま駆けると、防風林の影へと身を潜ませる。 「ヤレヤレ。実二忙しい」 召喚した招雷鈴が小さな肩をすくめる。 「もう少しだけだ」 仕掛ける場所まであとわずか。竜巻宝玉は気にするそぶりも無い。 ● 派手に騒げる空き地にまで誘い出すと、ルゥミは白き死神の高度を下げる。 積んでいる焙烙玉には布団が巻かれている。 村の修羅たちに頼んで急ぎ包んだので、雑なもの。だが、衝撃に耐えられればそれでいい。 竜巻宝玉の風で白の機体も大きく揺れる。それを上手く制御しながら、焙烙玉を竜巻宝玉の前へと撒き散らした。 竜巻宝玉は気にせず向かってくる。すぐに、焙烙玉は巻き上げられ、風に呑まれた布団が剥がされる。 「ほーら、やっぱり布団が吹っ飛んだ。……行くよ!」 ルゥミは滑空艇を反転させると、魔槍砲「死十字」を構える。 呼吸を止めると、魔砲「スパークボム」を放つ。 着弾するや、強烈な閃光と共に爆発が起きた。その爆発もまた、風に呑まれて歪められる。 けれども。 その風の中には、先ほど投げておいた焙烙玉もあった。 風で砕けた陶器に火が入る。たちまち、引火し、強い爆発が立て続けに起きる。 間を置かぬ爆発に、風が乱される。 「今なら、届くでしょうか?」 柚乃からの重力の爆音。重低音が風を震わせ、勢いを削ぐ。 その隙間から。暴風の奥に隠れていた竜巻宝玉の宝玉が姿を見せた。 「シャオ、来い」 すかさず、からすが管狐に指示を出す。即座に招雷鈴はからすと同化した。 「天狼星、彼の風、魂ごと喰らえ!」 煌きの刃としてソウルクラッシュに矢をかけ、精神力を込める。 烈射「天狼星」。一筋に伸びた矢が衝撃波を撒き散らし、風を打ち抜き宝玉へと届く! 風を突き抜けて飛んでくる攻撃に驚いたか。竜巻がさらに乱れる。 「風が弱った。今の内に!」 りょうが弓を引き、矢を射掛ける。先程までに比べ、確かに風を突きぬけ宝玉へと矢が飛んでいく。 けれど、アヤカシとて自身の核をいつまでもむき出しにはしない。 刃を飛ばして牽制すると、再び風を強め纏おうとする。 「そんな〜、風を纏いなおす〜、時間なんて〜、与えませ〜ん」 のんびりした口調と裏腹に、ネムもまた精霊力で速さを与えた矢で宝玉を攻撃する。 攻撃され、竜巻宝玉が惑う。目の前の獲物か、自分の命か。 アヤカシが迷う間にも、ルゥミはスパークボムで、柚乃が重力の爆音で風を乱し続ける。 叶わぬと悟り、竜巻宝玉が来た方向へと動き出す。 「どこへ行かれる! 逃げると申すならこの武蔵 小次郎、御相手いたす」 小次郎が竜巻宝玉の前に飛び出す。 風が緩んだとはいえ、近付くのはまだ危険。それでも堂々と前に出てきたからくりに、驚いたのか竜巻宝玉の移動が止まる。 「義助、行くぞ。逃がしてなるものか」 「グォオオオオ!!」 玄人の声に、駿龍が吠える。 翼を大きくはためかせて、紅い風の如くに竜巻宝玉の周囲を回る。 玄人も畳み掛けるように 紅蓮紅葉を乗せたロングボウ「流星墜」で打ち抜いていく。 最後のあがきか、アヤカシ側から真空の刃が乱れ飛んできた。駿龍の翼でかわそうとするが、叶わず、傷が増えていく。 それでも、龍は飛ぶのを止めない。 勢いに乗って、開拓者たちの動きもさらに苛烈になる。 「行けるか!」 固唾を呑んで見守っていた修羅たちが、前のめりになる。その更に前に、白馬に乗った透子が飛び出してくる。 「危ないので、下がっていてください」 乱れ飛ぶ真空の刃に、結界呪符「黒」の壁も傷ついていく。もっとも消滅してもまた出すだけ。幾ら強いといっても修羅たちの安全は確保しなければならない。 「そうそう。それにもう片がつく」 宙船号から狙いを定めると、ともは引き金を引く。 乱れた風を越えると、弾丸は度重なる攻撃でひびだらけになっていた宝玉を打ち砕く。 砕ける音も自身が生み出す風に消え。その風はやがて四散し、大地に散った欠片から立ち上る瘴気へと変わっていった。 ● 「終わったか……」 ほっとした修羅たちの声。強気を見せても、やはりアヤカシ相手に緊張していたか。 竜巻宝玉の進路も変えて、村も無事。避難していた他の村人たちにも報告に走ると、帰ってきた者たちから感謝の声が溢れてくる。 「防風林がやられたのは木になるが。まぁ、その程度なら植え直せるな」 村を行く同族たちに、玄人もほっと胸をなでおろす。 「怪我は大体治せました。でも、相棒さん達も疲れてボロボロ……。近くに温泉でもありませんか?」 透子の治癒符にも手伝ってもらい、柚乃は精霊の唄を歌っていた。 そばでうずくまるヒムカも、さすがに少し辛そうにしている。 「ございますよ。ご案内させていただきますね。御食事も用意いたしますから、お急ぎで無いならゆっくりなさって下さい」 「やった〜。ごっは〜ん」 村人からの暖かい申し入れに、ネムの表情も明るくなる。 疲れを癒して振舞われる料理。陽気なのも修羅の性か。すぐに人が集まり、宴会へとなだれ込む。 酒も振舞われ、報酬としてからすは呼び出した招雷鈴にも分け与える。 楽しそうに笑ってそれを見ていたネムだが、時折ふとその笑顔が寂しいものになる。 心中を察したか。雪白はネムのそばにただそっと身を寄せる。 「して、姫様。此度の禄についてでございますが……」 「そういう事は、帰ってからにしよう」 きっちりとしているのは、からくりではか。そっと告げてきた小次郎に、りょうは苦笑めいて言葉を返す。 宴は続く、今しばし。 冬とは思えぬ陽気がそこにはあった。 |