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■オープニング本文 大雪積もった白銀の都で、 二人の乙女がもふらに困る。 「と言う訳で、もふらさま投げちゃって☆」 「だから、その『と言う訳で』の詳細を先にきっちり説明しろ」 開拓者ギルドに顔を出すや、笑顔で告げてくるミツコに、ギルドの係員は諦めた笑みをこぼす。 ミツコの後ろに控えるのは、相も変わらぬもふらたち。 目を輝かせてニヤついている辺り、ミツコの言葉を分かっているのか、分かった上で何かさらにあるのか。 「ようするに、ここんところ寒くて雪が凄かったじゃない。で、雪遊びをしてたわけよ」 ハツコが外を指し示す。 どこもかしこも白白白。あまりの寒さに人通りも悪く、ギルドにも暖取りに来てるような奴もいる始末。 積もった雪に喜ぶのは犬や子供ばかりでもなく。寒さに負けずにもふらさまも大喜びしている。 ミツコのいる牧場でも、もふらたちはやはり雪で遊んでいた。 意外に器用なもふらさま。雪をかけあったり、歪な雪だるまを作ったり、かまくら作りに精を出したりと雪遊びを満喫していたのだが。 その内、雪溜まりに飛び込むという遊びを始めた。 「で、より勢いよく飛び込もうと他の子に投げてもらってたんだけど、そうすると軽い子しか無理じゃない。大きいもふらさまたちが自分たちもと騒ぎはするけれど、あたしたちじゃねー」 「だからね、ここは開拓者さんに頼んで、もふらさまを投げてもらおうと来たの〜☆」 「もふ!」 お手上げをするハツコに、手を合わせるミツコ。 説明を終えて期待に満ちた目を向けるもふらたち……だが。 「つまり――。投げるってそこのもふらたちをか?」 「そだよー」 「ちなみに聞くが……、そいつらの体重は幾つだ」 「大丈夫。軽い子でも米俵2つ分ぐらいはあるから〜」 恐る恐る尋ねる係員に、ミツコは何故か満面の笑顔で告げてくる。 ミツコたちのもふらは皆大きい。確かに、投げるには不向きなのは分かる。 「いやでもそれなら。投石器みたいなもので飛ばせばいいんじゃないのか? 危なくないよう改良した上でなら、お前さんたちでも投げられるだろう」 妙案を思いついたと係員が手を打つ。 が、それにはもふらたちが大反対。 「道具を使うのは邪道もふ!」 「そうもふ! 投げられてこそ、楽しいもふ!」 真剣に抗議してくるもふらたちに、係員と依頼人たちは首を傾げるばかり。 「……どういう理屈だ?」 「さぁ? もふらさまにはもふらさまなりの深いこだわりがあるんじゃないの?」 「でもね、道具なしで投げてくれるなら何人がかりででも投げていいんだって〜」 「じゃあ、自分たちでまとめて一体を投げれば……」 「疲れるから嫌もふ」 「結局はそこかっ!!」 こそこそと話しあいを始めた三人に、もふらは首を突っ込む。 「まぁ、投げるのは別にいいが、安全なのか? それで怪我をしてもこっちは責任負いかねるぞ」 「ちょっと高めの崖から雪溜まりに投げてくれれば大丈夫よ。雪自体はそこらにあるんだし、整備は自分たちで盛り付けるつもりみたいだし。何より彼ら自身がそれでいいと言ってるしね」 痛い目にあっても自業自得。いや、少しぐらい痛い目を見なければ危険と分からず。……痛い目にあっても、分かってないかもしれない。 「……。崖からなら自分で飛べよ」 「投げてもらうのがいいもふ!」 係員が告げるが、もふらは頑固だ。 頭を抱えつつ、この遊びにつきあう開拓者がいないか呼びかける。 まぁ、冬の鍛錬にはなるかもしれない。 |
■参加者一覧
鷲尾天斗(ia0371)
25歳・男・砂
紗耶香・ソーヴィニオン(ia0454)
18歳・女・泰
柚乃(ia0638)
17歳・女・巫
ルオウ(ia2445)
14歳・男・サ
アーニャ・ベルマン(ia5465)
22歳・女・弓
クアンタ(ib6808)
22歳・女・砂
ディヤー・アル=バクル(ib8530)
11歳・男・砂
戸隠 菫(ib9794)
19歳・女・武 |
■リプレイ本文 もふらさまを崖から投げてほしい。 怪しげな依頼ではあるが、アヤカシ退治より危険は無いはず。 「まァ、たまにはこんな依頼に参加するのも悪くねェかァ」 と、気楽に顔を出した鷲尾天斗(ia0371)は、対象物を確認して開いた口がふさがらない。 無責任な依頼人たちの背後に並ぶ七色のもふら。派手なものだが、そのすべてが大人よりも大きい。 「マジでコイツ等を投げるんですかァ?」 「そだよー。可愛いでしょー」 「開拓者さんなら出来る! 多分! だから、がんばって!」 もふらの大きさは個体差が大きい。この大きさとなると、当然重さもそれなりのはず。 「大丈夫。もふもふの毛皮で大きく見えるけど、実際はそれほど大きくないから」 「確かに、嵩増している部分も多いですけどねぇ」 もふらにもふもふと埋まり、アーニャ・ベルマン(ia5465)が確かめる。幸せそうに微笑む辺り、少々違う目的もあるようだ。 「別に投げなくても、崖の下でお料理すれば、自分から飛び降りてきそうですけど……」 小首をかしげる紗耶香・ソーヴィニオン(ia0454)に、もふらたちは「とんでもない!」とばかりに一斉に声を荒げた。 「それじゃ意味無いもふ」 「そうもふ。勢いつけて飛び込むのがいいのもふ」 「でも御弁当はいただくもふもふ」 そして、用意された焼売弁当に群がる。 「頼む。いま、目方を増やすのは勘弁してくれ」 わずかでもいい。多少は軽くなっててくれ。そうでなければこちらが迷惑と、天斗がもふらたちを飯から引き剥がす。 人数がそろった所で場所を移動。飛ばしっこ現場になる崖へと連れられる。 都では、邪魔にならない程度に雪掻きもされる。が、さすがにここまで来ると、積もった雪がそのまま残っている。 どこもかしこも雪の白。 「な、な、なんじゃここは! 寒いぞ?! 聞いておらんぞ余は! 我が朋友、おこたはどこじゃー?!」 「ディヤー様。砂漠の民と言えど、優秀な頭首となるためには雪や特殊な相棒について学ぶことが必要ですよ」 「う、うむ。それは分かっておるぞ。分かっておるが……」 着膨れの布達磨状態で、慌てふためくディヤー・アル=バクル(ib8530)。クアンタ(ib6808)にたしなめられるも、防寒具を掻き合わせる動きは止まない。 そんなディヤーにクアンタは厳しい表情を向けながらも、滑らないように用意したかんじきをはかせる。濡れてもいいよう手ぬぐいも用意する気配りぶり。 さらにそのそばでは、もふらたちが降り積もった雪に大喜びではしゃぎまわる。 「雪もふ雪もふ」 「さあさあ、投げ飛ばすもふー」 「もふらさまも雪が好きなんだなー。遊ぶのは俺も好きだからなっ!」 わくわくと期待に満ちた目を向けてくるもふらたちに、ルオウ(ia2445)が笑う。 「わざわざ投げられたいって物好きねぇ。投げる方は、ローテーション組んで二人一組でやろうよ。休憩入れないとこっちが潰れるよ〜」 戸隠 菫(ib9794)は七色のもふらと開拓者たちと、今から飛ばす崖とを順番に見比べる。 どう考えても、この巨体たちを一人で投げ飛ばすのは苦しい。 「そりゃそうだ。そいじゃアーニャ、そっち頼む。さぁ、最初はどいつだー」 腕を振り回して呼びかけるルオウの元へ、もふらたちが我も我もと駆け寄る。勢いあまってルオウがもふらたちに押しつぶされるのを、アーニャはどこかうらやましげに見ている。 「遊ぶ前に準備運動はしましょうね。寒い時期は急に身体を動かすと筋を痛めやすいですよ」 柚乃(ia0638)の勧めで、最初に体を動かしておく。 「じゃあ、今の内に焼き鳥の準備でもしましょうか。つられて飛び降りる気は」 「無いもふ。飛ばしてもらうもふ!」 「じゃあ、私も豚汁とお汁粉作ろうっと」 紗耶香がちらりともふらたちをうかがうが、もふらたちは飛ばしてもらう気満々。 もっとも料理を始めると、どうするかは分からない。どの道、温かい物は必要と紗耶香と菫は調理の仕度に取りかかる。 ● 崖は家の屋根より少し高いぐらいと聞いたが、上から覗くと結構な高さに見える。 ここを本当に飛ばしていいのか。悩みはしたが、もふらたちは気にするそぶりも無く、いつの間に話し合ったのやら、順番を決めておとなしく一列に並んで待ちだしていた。 彼らがいいというのなら、いいのだろう。 「じゃあ行きますよー! せーの!!」 アーニャとルオウが最初の一体を投げ飛ばす。足を掴んで揺らし、勢いつけて離せば、弧を描いてもふらが宙に舞う。 もふらはそのまま落下。ぼすん、と大きな音を立てて雪に大きな穴が開いた。 「おーい、大丈夫かー」 「大丈夫もふー。おもしろいもふー」 雪の中からひょこりと顔を出し、雪を掻きながらもふらが答える。 「そうか。じゃあ、安心して投げられるな」 「実験台にされたもふ? 安全確認は先にしてほしいもふ」 次のもふらを呼ぶルオウを、多少恨めしげに見る一体目。けれど、飛べたのは楽しかったと見て、さっさと次を待つ列に並びだす。 「よし、じゃあ次来い!」 「もふ!」 「ま、待ってください。ちょっと気合を入れてみます」 天斗の呼び出しに、次のもふらが答える。が、柚乃は不安な顔つきで先に飛んだもふらと次のもふらを見比べる。 どう見ても、その大きさは大差ない。ならば当然重量も大差ないはず。 (転がした勢いで崖下へ放り投げる? でも、それでもふらさま納得してくれそうにないし……) とても期待に満ちた目で見てくるもふら。応えるべく、柚乃は顔を上げる。 「弱気はダメなのですっ! やりましょう!」 「よし。――そりゃ! 思いっきり天空に舞えェ!!」 「もふーーー!」 天斗と柚乃で息を合わせて、もふらを投げる。 投げられたもふらは、嬉しそうに宙に放り出されて雪の中へと埋まっていった。 「どうせなら飛距離を測りませんか。もふらさまの空中の体勢で距離も伸びそうですし、競技にも出来そうですね」 「がんばるもふ!」 「別に開拓者さんがいいならいいけど……」 「下手すると、都中のもふらが雪に投げられるわけ? 練習とかで屋根から降ってきそうね」 楽しそうにするアーニャともふらだが、依頼人二人は怖い想像をしたと身を震わせる。 ● どんなに眺めても改めて見ても、もふらの目方は減らない。ディヤーは困ったようにクアンタを見上げる。 「特殊な相棒について学ぶのも必要とは分かるのじゃ。――しかし、こいつら余の百倍ぐらい重いぞ?!」 「大丈夫です。来る前に小さなもふらで試しましたが、暴れたりもしません」 言いながら、クアンタは投げるそぶりをする。 「案外、投げるのも楽しいものですよ。――って、あ……、ディヤー様〜!!」 こつを分かってもらおうと手を取り力を込め……、ついに誤ってディヤーを投げてしまった! 軽く飛んだディヤーはそのまま雪溜まりにすっぽり埋まる。慌てて、掘り出せば呆然とした顔で彼はクアンタを見ていた。 「申し訳ありません。大丈夫でしょうか」 「……、……。ふぉおおおお、なんじゃこれは面白いぞ、これ! ささ、そこのもふらも早ぉ来い。遊んでやろうぞ。――クアンタ、何をしている。手伝うのじゃ!」 投げられたまま固まっていたディヤーだが、じきに興奮しだして、もふらたちを呼びつける。 楽しい事なら巻き込むべし。 応援に柚乃もファナティック・ファンファーレを奏でる。 クアンタと揃ってもふらを投げようとするが、力が足りないのか。投げる前に、潰れてしまう。 しゅん、とうなだれるディヤー。慰めるように、クアンタはディヤーについた雪を払う。 「余では実力不足のようじゃ。すまん、もふらさま。――しかし、さっきから転げて雪塗れじゃ。ほれ、冷たいぞ♪」 おとなしくクアンタに任せていたディヤーだが、ふとその口元が笑うと、すかさずつかんだ雪をクアンタの背に放り込む。 「きゃ! ――ディヤー様、そんな事なさるなら、もう少し雪の経験を積まれた方がよろしそうですね」 クアンタの口調こそやさしく穏やかで。 けれど、その手は素早くディヤーの胸元をつかむやあっという間に背負って投げる。 「お見事」 見ていた開拓者たちが苦笑と共に暖かな拍手を送る。 一方で崖下まで落ちたディヤーはといえば。 「大丈夫ですか? 御汁粉どうぞ」 「うむ。かたじけない」 再び雪塗れになりながらも、菫が差し出す汁粉をありがたく受け取る。 開拓者たちの助けを借りて、もふらたちは飛ぶ。下の雪は穴だらけになるが、そこは遊びに熱心なもふらたちがすぐに新しい雪をそこらからかき集めてくる。 「いいな〜。私も飛び込みたくなりました」 何とも楽しげに飛ぶもふらたちに、アーニャはついそんな感想を抱いてしまう。 そんな考えは御見通しとばかりに、ルオウは声をかける。 「手伝ってやろっか?」 「是非に。ディヤーさんも怪我は無いですし、もふら様たちでも大丈夫ですし。念のためまるごともふらも着ているので怪我はしないでしょう」 楽観的にアーニャも考え、助けを借りる。 「それじゃあ、行くぜぇえええええ!!」 強力で筋力を上げたルオウが、アーニャを担ぎ上げて容赦無しに放りだす! 勢いついて風を切り。アーニャの悲鳴は下へと遠ざかり、舞い上がる雪と共に途絶えた。 「……。大丈夫ですか?」 埋まったアーニャに紗耶香が呼びかける。 返事は無い。雪からゆっくり身を起こすアーニャは、真っ白に固まっていた。 「いやはや。おもしろいもんですねぇ〜」 けれども元気に金の髪に絡まった雪を振り落とすと、笑顔でそう答えていた。 「なるほど。こりゃ、結構楽しいかもなァ」 「それじゃあ、自分でも試すもふー」 崖下を覗き込んでいた天斗にもふらが突撃する。 実に無邪気で殺気なんて微塵も無く。 不意をつかれ、寒さと雪に足を取られてろくな対応も出来ず。あっという間に天斗は宙へと放り出されていた。 「もふ、おなかすいたもふー。焼き鳥ほしいもふー」 「豚汁と汁粉もほしいもふー」 「ちょい待て」 降ってくるもふらたちに、慌てて天斗は逃げる。 飽きが来ていたのか。その後を追い、次々ともふらたちが崖下へと飛び降りてくる。目当ては当然暖取り用の料理。 「じゃあここらで休憩とするか。急がねぇと折角の料理を全部食われちまう」 「私が食べる分は残して置いてくださいよ。食べ物の恨みは恐ろしいですからねー」 用意された料理を頬張りだすもふらに、ルオウは笑って駆け寄り、アーニャも急いで自分の分の確保に向かう。 「もふー。もふは遊びたいもふー。誰か投げてほしいもふー」 「はーい、じゃあ料理も仕上がったしがんばろうかな」 「うーん。押すんじゃだめ?」 「ダメもふ」 崖の上ではまだまだ元気なもふらも騒ぐ。菫と紗耶香が組むと、大きく揺らして宙へと放り投げる。 「ふむ。二人で投げるこつは大体分かった。が、余も男の子じゃ、このままじゃ引き下がれん」 その動きをじっくり見ていたディヤーは、もふらに協力を仰ぐ。 手伝おうと動いたクアンタを止める。なんと一人でもふらを投げると言うのだ。 「先ほど、クアンタに投げられて思いついたのじゃ。――もふらさま、頼むぞ!」 「もふ!」 ディヤーを背に乗せて、もふらは崖に向かって走る。 砂迅騎であるディヤーにとって、騎乗はお手の物。もふらは騎獣に向いた相棒では無いが、それでも巧みに乗りこなし勢いをつけさせる。 「今じゃ!」 掛け声と同時、崖直前でもふらが静止。ディヤーは投げ出されるが、その手はもふらをしっかりつかんだまま。 そのまま身を沈め、直進の勢いをつけてディヤーはもふらを投げ飛ばす……はずだが。 やはり重い物は重い。 「ふぉおおお!?」 中途半端に潰れたもふらがのしかかり、その勢いのまま一体と一人で崖を落ちていく。 「……帰りましたらトレーニングですわね」 「何の、まだまだじゃ。行くぞ、もふらさま!」 「もふ!」 無事を確かめた後に、クアンタは笑いながらディヤーに告げる。けれども、その醸し出す気配にはなかなか厳しいものも入り混じっていた……。 ● 飛んで埋もれて、食べてはしゃいで。 「あ、もふらさま。動かないで」 「綺麗に作ってほしいもふ」 邪魔にならない所で、柚乃がもふだるまを作ってみたり。思い思いに時間を過ごしだす。 「ホント、たまにはイイかもなァ。こういう時間も」 天斗は持ってきた食料も振る舞い、自身はゆっくり酒を嗜む。アヤカシの心配も無く、ただひたすら騒ぐだけの怠惰な時間。 けれど、いずれは終わりが来る。 冬の昼は短くあっという間に日が傾きだす。 「そろそろ帰んないと、帰り道が真っ暗になっちゃうよぉ」 ミツコの呼びかけに、開拓者たちも頷く。従わないのはもふらたち。 「まだ遊びたいもふー」 「夕飯に間に合わなくなるわよ」 ハツコの一言で、さすがに黙る。 「綺麗に食べてくれたのは嬉しいけど、まだ食べるの?」 「もっと作るべきでしたか?」 「こいつらの胃袋に合わせてたら、幾ら食料があっても足りないわよ。腹八分でいいの」 空になった料理を片付ける菫と紗耶香に、ハツコは軽く手を振る。 「帰る前に、皆さん、お怪我は大丈夫ですか? 軽い打撲でも放っておくと良くないですから治しておきます」 柚乃が精霊の唄で癒そうとするのを、しかし、アーニャが止める。 「せっかくですから、もふらの癒しでなんとかなりませんか? 折角覚えたのに、忘れてたら悲しいんですけどー」 「大丈夫もふ」 「歌うもふー。踊るもふー」 もふらたちが顔を見合わせると、陽気に歌いだす。とはいえ、もふらに付き合っていては本当に日が暮れる。あわせて柚乃も精霊の唄を使用する。 傷は癒えても、興奮は冷めず。そのまま賑やかに歌いながら一同は都に戻る。 一時の休暇。どっぷり疲れはしたが、心は晴れていた。 |