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■オープニング本文 昔々、この森にそれはもう偏屈な男が住んでいたの。死ぬまでずっと一人でいたわ。 でも彼は生きている間、誰か一緒に住んで欲しいなあという気持ちを持っていたの。ずっと、心の奥底に。 その気持ちは念となり、男がいなくなっても場に残った。 …もしこの森の奥にある丸太小屋を見つけても、絶対入らないようにしなさいね。 もし入ったら…あなたは出られなくなるわ。 ● 森の奥。丸太小屋の中。ぱちぱち燃えている暖炉の前。 こなた聖マリアンヌ女学院の口だけ番長アガサ。 かなたジェレゾ城北学園の言うだけ番長アリス。 ライバルというか喧嘩友達というか、そんな関係の女学生が2人、険悪なにらみ合いをしている。 「…もちろんアリスがここに残るんすよね?」 「なんでそうなんねんアガサ。残るのは筋からしてあんたやろ。あんたが得体の知れへん小屋に入るからうちら呪われたんと違うんかい」 「はぁ? 頭大丈夫っすかアリス。最初にこの小屋見つけたのはアリスっすよ? ていうかスキーコース外れてこんな助けも呼べないような森の奥まで一行を巻き込んだ根源的方向音痴はどこのどいつっすかね?」 彼女らは現在この付近にあるスキー場へ修学旅行に来ている――学校は違えど、偶然行く先が重なったのでだ。 小屋の外では先に出ている仲間たちが、口々にこう言っていた。 「もう2人とも残ってたらどうですの」 「そうよね。それなら心強いだろうし」 「早く人を呼びに行きたいんだけど。日が傾いてきたしさあ」 それを聞いた彼女らは同時に首を振る。 「いやや! こんなとこに残って待つとか絶対いやや!」 「あたしだってごめんっすよ! 人食い小屋かも知れないじゃないっすか! アリス残るっすよ!」 「あんたが残れ!」 先ほど皆で出たり入ったりして試したのだが、この小屋、どういうわけか最後に残った人間だけが留め置かれてしまう。 透明な壁が出来上がった感じで、扉が開いてもそこから先進めなくなるのだ。 つまり引き上げようとしても、1人は絶対残らなければならない。この得体の知れない小屋に。 「アリス残るっす!」 「残るのはアガサや!」 ● 「全くあの子たちったら、どこに行ってしまったのだか」 ジェレゾ城北学園の女教師トマシーナは心配のあまりいらいらしながら、白い息を吐いた。 ゲレンデを隅々探し回ってみたのだが、アリスたちの姿が見つからないのだ。もうホテルに引き上げなければならない時間なのに。 「帰ってきたら一時間は正座させないと…」 彼女に同行している聖マリアンヌ女学院のオネエ教師アキは、おばさんぽく手を頬に当てて言った。 「本当にねえ。とっちめてやらないと。お互い監督は大変よねえ」 「ええ。ちょっと目を離すとすぐこれで」 彼らの姿を見かけた開拓者たちは、何事だろうと寄っていく。 「あの、どうかしましたか?」 |
■参加者一覧
北条氏祗(ia0573)
27歳・男・志
鈴木 透子(ia5664)
13歳・女・陰
マルカ・アルフォレスタ(ib4596)
15歳・女・騎
ファムニス・ピサレット(ib5896)
10歳・女・巫
戸隠 菫(ib9794)
19歳・女・武
厳島あずさ(ic0244)
19歳・女・巫
久郎丸(ic0368)
23歳・男・武
鎌苅 冬馬(ic0729)
20歳・男・志 |
■リプレイ本文 「どうなされましたか、トマシーナ先生」 マルカ・アルフォレスタ(ib4596)からの質問にトマシーナは、途方に暮れた顔をした。 「ちょうどいいわ、マルカさん、あなたアリスさんたちを見かけなかったかしら? もう日も暮れてきそうなのに、どこに行ったものか見つからないのよ」 「アリス様達まだ戻っておられないのですか? アガサ様達と一緒におられたのは見たのですが…てっきりそのままホテルへ戻っていかれたものとばかり」 「やっぱり一緒なのね、うちの子たちも」 額に手を当て天を仰ぐアキママ。 そこに久郎丸(ic0368)がやってくる。 「な…何事か…起きたのか…?」 たどたどしく話す彼の姿に、アキママの眼が輝いた。 「あらやだっ、いい男」 大きな体でビクっとなる久郎丸。 幸いにもすぐ鈴木 透子(ia5664)と厳島あずさ(ic0244)が来てくれたので、過剰なボディータッチはされずにすんだ。 「あ、久郎丸さん。何かあったのですか?」 「自分で歩くのは…フウフウ、つらいですね、もふらが、もふらがほしい…もふがっ」 蹴つまづき前のめりに倒れてしまったあずさを、追いついてきた鎌苅 冬馬(ic0729)が引っ張り起こす。 「おお、かたじけないです」 「いや、気にするな。しかし俺も随分と寒い場所まで来てしまったな…修行とはいえ、寒い所にあまり長く居るべきではないな」 麓から北条氏祗(ia0573)とファムニス・ピサレット(ib5896)も上ってくる。 ゲレンデの上から見事なシュプールを描き、戸隠 菫(ib9794)が降りてきた。ストックの代わりに、手持ちの『ウィングド・スピア』を使っている。 「ねえ、何騒いでいるの…と思ったらマルカさん、奇遇だねえ。どうしたの?」 「これは菫様、ごきげんうるわしゅう存じます。いえ、アリス様たちが行方不明なのだそうで。アガサ様たちも、どうやら一緒のようなのです」 「えっ。それは大変。縁もあることだし、私も協力するよ。一緒に探そ」 ● 時刻はもう夕方。 「闇雲に探すのもなんだし、こういう流れで行こうと思うんだ」 菫の提案により一同は、まずスキー場の監視員詰め所に赴き、ゲレンデの地図を写させてもらった。避難出来そうな小屋や洞窟の在りかも地元民に聞き、忘れぬよう地図に書き込む。 そうしておいてから全員スキー装備を借り受け、アリスらが最後に見られた地点から実際に滑り、遭難者たちの物とおぼしき跡を辿る――その作業には同級生であるマルカと教師2人の意見が、大いに役立った。 「…アリスさんのはこれかしら」 「恐らくこれで間違いありませんわ、トマシーナ先生。アリス様は滑るとき何故かいつも左に曲がっていってしまいますから」 「このごちゃごちゃしたのがアガサちゃんね。目に浮かぶわー。アリスちゃんを囃しながら自分も深みにはまって行ってるところが」 久郎丸は、皆に先行して進んで行く。 (ゆ、雪山で迷子、か…事は、一刻を争う、が…) 今のところ晴れてはいるが、山の天気は変わりやすい。完全に夜となればぐっと気温が下がる。 (子供達を、見つければ…まずは、安心させて、やらねば、なるまい…) 滑った跡は木の根の盛り上がりに邪魔されながら、奥へ奥へと進んでいる。所々方向転換した形跡も見受けられるが…。 「なんだかずっと迷走してますねー」 嘆息したあずさは、ちょっとした休憩も兼ねて祈ってみた。もしや行方不明者たちを見つけられるのじゃないかと。 「ムムー。もふらもふればもふごころもふもふもふのにくきゅうふみふみ…」 吹雪く山のイメージが通り過ぎた。 上からぼすっと大量の雪が落ちてきた。 「ひゃああちべたいいっ!」 「頭上にも注意しないと、ほら行くよー」 あずさを引っ張って行く菫の背には、大量の荷物が積まれている。食料、酒、そして寝袋。泊まりがけの捜索になるかもしれないという考えからだ。 同じように食料(主にお菓子)をたくさん持ち込んでいるマルカは、透子と地図を眺め、現在地点を確認しあっている。 「ここに杣道の境石がありますから…わたくしたちは、現在このあたりですわね」 「とくると、この先には件の小屋しかありませんから…捕まってしまっているのは間違いないようですね」 会話を小耳に挟むファムニスは、先に地元民から聞いた『帰らずの家』についての逸話を反芻する。 (名前は…ウィルキーさん…ここ一帯の地主さんだったけど、事業で失敗して落ちぶれて、家屋敷全部手放さなくちゃいけなくなって、それからすっかり人間嫌いになっちゃって、残った山小屋でずっと生活してたんだったかな…トロールじいさんって呼ばれていたとか) こんな森の中に1人でい続けるのは、なるほど寂しいことだろう。死んだ後もひと冬発見されなかったらしいし。 (うまく天に送ってあげられるといいんだけど…) 行く手から騒ぎが聞こえてきた。 高く姦しい、女の子たちの声である。 「出たーっ! アヤカシ出たーっ!」 「だから早く帰ろうって言ったですよ!」 冬馬は『迦具土』の鯉口を切り足を速めた。彼にとってアヤカシは斬らねばならぬ存在。其の信念が覆えされる事は無い。 氏祗も矢を『スターレインボウ』につがえ、走る。 現場についてみれば、見た目怪しい久郎丸がアヤカシと勘違いされているだけだった。 「ま、まて。怪しいものでは、ない…助けに、来た。おまえたちの、師に頼まれて、な」 「どうしてくれるっすかアリス! 雪山で天狗に襲われるとかアリスのせいっすよ!」 「なんでうちのせいにしとんねん! あんたがさっさと1人で残るて腹決めんからこないなことになってんねやろ!」 控えめな主張はとっ組み合いしている女番長たちに届かない。 だが、教師の声となれば別だ。 「アリスさん!」 「アガサちゃん!」 双方はっと我に返り、急いで外に出ようとし、またしても足の引っ張りあいを演じる。 「離すっすよアリス! ここを出るのはあたし1人でたくさんっす!」 「何言うてけつかんねんこの卑怯者! あんたが元凶やないか!」 「寝言は寝てから言うっすよ! 遭難の最大責任者はアリスっすよ!」 「静かにしなさいあなたたち!」 「ひいいやあああ! 先生いつ雷魔法なんか習得しはったんですかあ!」 「アガサちゃん、全く心配かけさせて! 愛の鞭ホールド!」 「ぎゃああああアキママ止めてマッスル臭いー!」 「あの…お二人とも叱るのは後で…ひとまずどんな事態だったか説明してもらいませんと…。」 説教タイムに入る教師たちの仲裁に入る透子。 「互いに、思う所あるのは、判る…が、危機に瀕し、ただ言い争うでは、お前達の師も、悲しもう…今この時の間…怒りを収め、共に行動、してみろ。この小屋の、主の様に…ならぬ為、な」 諭しに入る久郎丸。 そのほかの同級生たちに事情を説明しお菓子を配り終えたマルカは、菫、ファムニス、あずさと共に小屋の調査を行う。 屋内に凶々しい雰囲気は漂っていなかった。むしろ穏やかな空気だ。 暖炉が静かに燃え、テーブルにはお茶が出ている。 あずさはお茶の匂いを嗅ぎ、ちょっと舌もつけてみた。ぬるすぎもせず熱すぎもせず、ほどよい温度。 「フーム。口にしても、危険なことは無さそうですね」 コッコッと静かに床を叩く音がしてきた。 振り向いた菫の目に、薪が勝手に歩いてくるのが見えた。 足元まで来たそれは暖炉の中に飛び込み、勢いよく燃える。 「へえ、気を遣ってくれてるんだ」 そういえば天井からぶら下がる照明ランプも煌々とついたまま、衰える様子なし。 (悪いことしようというのでは、ないですね) 見も知らない住人のことがいじらしく思えてきたファムニスは、よしよしと床を撫でてやる。 「ウィルキーさん、トロールのおじいさん、今日は遊びに来ましたよ」 彼女らがそうしている間冬馬と氏祗は、小屋の周囲を見回った。 裏手に新しい薪が山と積まれている。立て掛けてある斧も新品同様だ。 「…確かここの住人が死んだのは、40年も前のことという話だったな」 氏祗の問いに冬馬が頷き、ついで小屋の屋根を見やった。 雪が散々降った後だというのに、積もっていない。 前庭に当たる部分も雪かきされている。 煙突からは白い煙がゆるゆる上り続けている。 また氏祗が言う。 「人嫌いかもしれないが、随分几帳面な男だったと見えるな」 沈黙を挟んで冬馬は、木々の向こう、山の端に消えていく夕日を眺めた。 「アヤカシには死人の未練を核にしている者も居る…。其れを解消する事が出来るのであれば、倒す事に越した事は無い、と数ヶ月前に女性の武僧から教わった。だから、俺に出来る様な事であれば力を貸そうと思う」 ひとひらの雪が宙を舞い、風に乗って遠くへ過ぎ去って行く。 「…別に、情が移った訳じゃない。意味なく人に害を与える者は勿論、――斬る」 生徒達が教師に伴われ、小屋から出て行くのが見える。 「偏屈な男寂しさゆえにだろうか、成仏させてやる必要があるな――ひとまず拙者はホテルまで、彼女らの付き添いをするとしよう。何が出てくるか分からんのは、行きも帰りも一緒だからな」 歩きだす彼の隣に、冬馬が並んだ。 「冬馬殿も来られるのか?」 「行きがかり上な。仕方ないだろう」 ● 教師と生徒達はホテルに引き上げていった。護衛として氏祗と冬馬がついていったから、まず間違いは起きないだろう。 「さて、これで遭難の方は片がついた、と。あたしたちはここに一泊ということだね」 日は落ち、あたりは暗い。雪の積もった地面が白くぼうっと浮き上がって見える。 (宴会をやって、泊まった後、弔いをしたら解放してもらえるかな。ずっと一人で寂しかったみたいだし、そういうのも良いよね) 寒気に手をこすり併せた菫は、小屋の扉を閉じた。外の静けさと暗さを遮断するように。 「これってアヤカシなのでしょうか」 瘴気の専門家である透子は、首をひねって考える。 とりあえず現時点において危険というほどのものはない。だが無念の思いがこのまま存在し続けるなら、そのうち本格的なアヤカシへと変質してしまうかもしない。 「お見立てはどうですか、透子様」 マルカの問いかけに透子は、首の傾きを戻す。 「困る現象だけれど悪意でもないようです…満足して成仏してくれるのならそのほうが良いと思います。それにはどんな未練を残してたのか、知らなくてはなりません」 というわけで一同、遺留品捜索を行うことと相成った。 (孤独…その苦しみは、痛いほど、判る…あるいは、俺も…どこぞで野垂れ死ねば、こう、なったかもしれぬ…違いは…差し伸べる手が、あった、幸運か) 今度は自分が手を差し伸べる側でありたい。 心で語りかける久郎丸は、小屋の奥から一つの箱を見つけた。平たい紙箱。菓子か何かの入れ物だったらしい。 (もしや、日記とか…?) どきどきしながら蓋を開けてみたところ、入っていたのは日記でなく、古ぼけた書類数枚だった。 マルカがそれに目を通し、内容を確かめる。 「これは…不動産売買の契約書ですわね…後は、借用書と督促状ですか」 菫も読み、頬をかく。 「不動産を切り売りしてどうにか負債を返済したみたいだよ、ウィルキーさん」 じっと書類を見つめた後、透子が言った。仲間だけでなく家にも語りかけるように。 「これは、暖炉にくべた方がいいです。なくなったものを大事に思うのは、恥ずかしい事ではないと思います。でも、それが苦しみや重荷に変わるようでは、いけないのです」 暖炉の燃える火の中に、そっと書類を置く。しかしそれは炎に包まれながら、ちっとも燃えなかった。 まだ未練があると見たファムニスは、道々拾ってきた木と松ぼっくりでこしらえた人形に向け、語りかける。 「ウィルキーさん、今日はパーティしましょうよ。ファムニスたち、いろんな食べ物とか飲み物とか、持ってきましたから。一緒に遊びましょう」 ランプがチカチカ点滅した。どうやら喜んでいるらしい。 折しよく氏祗と冬馬が戻ってきた。 あずさが尋ねる。 「あ、お帰りなさい。アヤカシとか、出てきませんでしたか?」 「ああ、行きも帰りもアヤカシは出なかったな、全員無事にホテルに戻ったぞ。ただ、雪が降り出した」 「加えて風も強くなってきました。…明日の朝までには、また積もるかも知れませんね」 マルカは席を立つ。戸棚に置いてあったグラスを取り出し、姿のない主の分を含め、9つテーブルに並べる。薔薇酒を注ぐために。 「お泊まり決定ですわね。少し早めのクリスマスとなりましょうか」 持ち込んだクッキーやタルト、ワッフル、弁当、寿司、汁粉にコーヒーに酒。 食べも食べたり飲みも飲んだり、すっかりお腹がくちくなったところで、家と花いちもんめを行う――複数名同時に外に出てみて、誰が引き留められるかという遊びだ。 その結果はバラバラだった。というか、家側が明らかに遊んでいた。2人同時に出られなくなったり、あるいは引き留めて置いてぱっと手を放すというようなことをしてくる。 ただの戯れのつもりがすっかり熱が入ってしまう。小屋の中で途切れなく火が燃やされ続けているから暖かいのもあり、終わった頃には誰しも汗だくになってしまった。 お風呂に入り、就寝。 さらさら雪が降ってくる音と暖炉の火が爆ぜる音を聞くファムニスは、抱いている人形に話しかけ、眠りにつく。 「なんだか、お父さんの事を思い出します…おやすみなさい、ウィルキーさん」 翌日まだ日も明け切らぬころ、カタカタ小屋を歩き回る小さな足音がした。 気配に目を覚ました皆は、ファムニスの作った人形が暖炉の前に座っているのを発見する。 暖炉の中の書類はいつのまにか燃え尽きていた。 透子がゆっくり近づき、目線をあわせて聞く。 「…ウィルキーさん、ですか?」 人形はこくりと前に頭を倒し、口を開く。 『タノシカッタ モウ イクヨ』 「…分かりました。こちらにどうぞ。お運びします」 透子の作った夜光虫に念が乗り移る。 一行は荷物をまとめ、扉を開けて外に出た。 一面の白。 昨晩の予測どおり積もっている。 これで終わりだと感じ取ったマルカは、ふわふわ空に登って行こうとする光に別れの口づけをし、フルートでレクイエムを奏でる。哀悼をこめて。 それに合わせるようにしてファムニスが祈りを、菫が読経を、久郎丸が念仏を唱える。 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」 光は遠く点となり、薄明の中に消えて行く。 そこで冬馬は、ミシミシという軋み音を耳にする。 「おい、小屋が…」 氏祗が顔を向ける。 その瞬間、小屋が倒壊した。力尽きたみたいに。 菫が呟く。 「念の支えがなくなったから、一気にガタがきちゃったのね。先に荷物出して置いてよかったわ」 マルカはフルートを口から離し、何事か思い切るよう明るく言った。 「さ、ではホテルへ戻らなくては。あまり遅いとトマシーナ先生に怒られますから♪」 |