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■オープニング本文 ●港にて 今日も今日とて港は忙しいです。 グライダーの使用許可が出た為に改築やら増築やらと意外と忙しい。 そして工事が行われている間、龍などは仮の小屋とかに詰められてしまうわけで。 やっぱりというか必然的にストレスは溜まっていくもの。 前回と同様に近隣に迷惑がかかるほどにギャアギャアと騒いだり外に出ようと暴れまくり。 「うーん‥・・この間の牧場開放しましょうか?」 「このままだとグライダーの格納庫が出来る前に半壊しますし」 責任者一同頭を抱えながらもう一度あの牧場を開放すべく、作業を始める。 一度作ってしまえば移動させるのが大変なだけですんなりとストレスの溜まった朋友達がそちらに向かう。 「これにて一件落着・・・・では、ないのだよね」 ちらっと机の引き出しから書類の束を置いて目を通す。 前回開放したときの調査書だ。 内容の殆どには「朋友と一緒はダメなのか!」と言う苦情でもあるのだが。 取りあえず思い返してみる、一応人は入れなかったが、入っても別段問題はなさそうではあった。 もしかしたら主人と一緒の方がよかったのじゃないかと思う。 だったら、と言う事で今回は同伴する事を許可する。 とは言え、トラブルは流石に港側ではもてないと注意書きを書き込んでおくのは抜かりない。 |
■参加者一覧
玖堂 真影(ia0490)
22歳・女・陰
乃木亜(ia1245)
20歳・女・志
嵩山 薫(ia1747)
33歳・女・泰
水津(ia2177)
17歳・女・ジ
アルネイス(ia6104)
15歳・女・陰
からす(ia6525)
13歳・女・弓
无(ib1198)
18歳・男・陰
藤嶋 高良(ib2429)
22歳・男・巫 |
■リプレイ本文 ●牧場にて 受付、と言う事で港の関係者と夢がなぜか駆り出されてのんびりと待っている。 「何で私が‥‥」 「あんた、仕事サボりすぎだからな」 と、一言で潰されて机に突っ伏していると一人目のお客玖堂 真影(ia0490)が人妖の泉理と手を繋ぎながらやってくる。傍から見れば仲のよい兄弟のようにも見える。勿論その反対の手にはお弁当を持って。 「んー‥‥ここに名前と朋友の名前を書いてちょーだい」 すっと記入用紙を差し出し、それをさらさらと書き終わる。 「注意することは多分知っているからいいとして‥‥お弁当のゴミは自分でもちかえるよーに‥‥じゃ、楽しんでおいで」 と、泉理に飴玉を渡し、また机に突っ伏す。子ども扱いするなと言わんばかりの眼で見つめるが、玖堂が「良かったね」と頭をなでると素直に飴玉を口にする。そしてのんびりと温泉の方へと向かって仲良く手を繋ぎつつ恥かしがりつつ入っていく。 そしていると次のお客、乃木亜(ia1245)がミヅチの藍玉を連れてひょこりと突っ伏している夢に声を掛ける。 「あの、すいません‥‥牧場を使いたいんですが」 そうして先程と同じように記入用紙と説明を夢がぼんやりと言っているうちに藍玉は乃木亜を置いて奥のほうへともぴぃぴぃと言いながら進む。少しの間だが相手にしてもらえなくて拗ねたようだ。 「あ、す、すいません!」 慌てて用紙に名前を書き終えると、藍玉のほうへと駆け出していく乃木亜だった。 次にやってきたのは嵩山 薫(ia1747)後ろに控えている嵩天丸は眠そうだ。 ゆっくりと説明を聞き、さらさらと達筆な字で記入用紙に名前を書いていく。その間にも嵩天丸は受付の前でぐったりと横になって寝始めている。 「ちょっと、起きなさい」 ぺしぺしと頭を叩いて起こすと懐から胡瓜を取り出し、後退。それに釣られてほいほいと付いていく嵩天丸‥‥嗚呼悲しいかな、体が勝手に‥‥とか夢が言っている。 そうして敷地内に入った瞬間に胡瓜を中に思い切り投げると同時に嵩天丸が飛び出し、胡瓜を追いかける。嵩山もそれを見てから受付に一礼し走り去る。 走り去るのをぼんやり眺めていると水津(ia2177)がこんこんと机を叩いている。 「あ、いいですか?」 片手に箒、周囲には焔‥‥なんだかぼんやり嫌な予感もするが、記入用紙に名前のかきこみを始める。どれと思い足元を眺めるとぷにぷにとした焔の塊が水津の足元でぷるぷるとしている。正式名称はあるが、いつもの呼び方で読んでいるので「ぷよちゃん」と可愛らしい時で用紙には書いてある。納得。 「火事にはしないでな」 と、言うとさりげなく反応したのかぎちぎちと首を振り向き「大丈夫です」と一言。 さりげなく不安です。 密かに水津の小火騒ぎが無いように監視するかどうかの相談をしていると、とてとてと近づいてくるのが一人。アルネイス(ia6104)だ。 彼女自身は手ぶらでやってくると突っ伏している夢の頭を撫で始める。 「お久しぶりですねぇ、元気でしたか?」 そういいながら記入用紙にずらずらと名前を書いていく、どう見ても一匹じゃないような気がするのを問うと。 「符なので、沢山出すのですよ」 そういいながら一枚ぴっと地面に投げつけると、ムロンがずどんと現れる。 「あぁ、そういうことなら‥‥はい」 がさがさと足元から何か取り出すと大量にある符水。練力切れにならないようにと用意されたものだった。其れを受け取りぺこりとお辞儀してムロンを連れて行こうとすると、ベロベロと夢の顔を舐めている。 「あぁ!ストップです!だめですー!」 「む?そうなのだ?」 無理やり引き剥がしながらずいずいと奥へと押し込む、主従関係が崩れているようなそんなきもする。 べろべろと舐められた顔を拭きつつ次はからす(ia6525)との受付を始める。 煙管を付け直した夢が足元をぼんやり見ると、もふらがころころと鞠を追いかけている。巷じゃ最近八頭身のもふらやら巨大なのやら亜種が色々いるらしい。 どこが可愛いのだろうか悩んでいると、記入も終わりからすが奥へと行く。 「浮舟、いくぞ」 しゃがんでちょんちょんと突いてから一緒に歩き出す。 後姿はやはりわたあめだ、そうにちがいないと言ったのは秘密だ。 わたあめはもふら、もふらはわたあめと呟いていると无(ib1198)と風天がやってくる。 図書館の一員というだけあって記入用紙にはぴっちりと名前を書き込む その間にも風天はのしのしと牧場の方へと飛び上がる。 「‥‥まぁ、注意書きは読んでいると思うから‥‥」 夢がそういって記入用紙を確認し中に通す。 「あぁ、すいません、本当に」 尻尾の無い狐も一緒にとてとてと走り出し、其れを追いかける无。 そして見送っていると最後のお客と思われる藤嶋 高良(ib2429)が相棒のヴォルと一緒にのんびりとやってくる。 これまた先程、と同じように記入用紙に名前を書いてもらい、注意を言って中に通す。 「あ、バケツと拭く物、後はぶらし借りられますか?」 「んー‥‥多分向こうのマッチョに話したら借りれると思う」 ぴっと指差した方に日焼けで真っ黒になったマッチョが白い歯を輝かせながら干草をほぐしている。 早速と言わんばかりに掃除用具一式を借りると牧場に入っていく。 「平和だねぇ‥‥」 と、ぼんやり呟く夢であった。 ●たまにはのんびりと 玖堂と泉理が脱衣所でバタバタと少し暴れている。 「こら、恥かしがらなくてもいいでしょ!」 と、言いながら泉理の服をすぽんと脱がせ始める。 人妖とは言え、感情も感覚も全て人と同じ、恥じらいだってあるもんだ。 それに年頃の男の子とはこういうもの。 「貴方は私が創ったんだから、ほーら」 そういわれるとやはりなすすべが無く、抱き寄せられたまま湯船に浸かる。 「女なんだから、恥じらいとか‥‥」 泉理が背中に当たる感触にもだもだとしながらぶくぶくと少し沈むが、何だかんだで嬉しいのか、真っ赤になっている。 少しして、湯船から上がり身体、髪をあらいっこ。姉弟のように仲良く交互に恥かしがったり面白がったりしながらそうしている。何とも微笑ましい。 温泉から上がると少し小高い丘の上でお弁当を広げる。中身は 茸の炊込ご飯のお握り 厚焼き卵 肉巻牛蒡、山菜のお浸し 栗入りさつま芋の茶巾絞り と、中々手が込んでいる。勿論厚焼き玉子はあまあま。その一つを箸でつまんで泉理へ。 「はい、あーん。厚焼き玉子だよ」 「ふん、子供扱いしなくても食べられるよ?」 とか口ではいうものの素直にぱくぱくと食べている。何だかんだで子供じゃない、と内心思いつつもお弁当を一緒に食べていく。途中熱くなったせいか口移しすらしようとしたが流石にそれはダメだったらしい。 しっかりと食べ終わり口周りを拭いて、食後のお散歩 のんびりと小さくあるく泉理に歩調を合わせてきゅっと手を繋ぐ。 こうして歩いているだけでも絆が深まる、そんな感じを思いながらのんびりと過ごすのだった。 そして此方、胡瓜をたくみに使いながら嵩山が嵩天丸と格闘中。普段はこんな事もないしたまにはいいだろうと思ってはいたが、寝る。とにかく寝る。とにかく胡瓜をちらつかせないと動きもしないし、見向きもしない。 一応息抜きだとは思いつつもこれでは話にならない。先程の様に胡瓜をぶんなげては移動し、ぶんなげては移動‥‥。そんな事をしていると嵩山がぽんと、手を叩いてもう一度胡瓜をぶんなげる。 勿論それに反応して嵩天丸も大きく飛びあがろうとする。 「たとえ貴方でも‥‥短距離なら私にも分があるのよ」 と、しゃがみこんで足に溜めた気を開放、嵩天丸を踏み台にして先に胡瓜を掴む。傍から見れば一時的に龍より速く移動した、とか。とにかくまともな人間じゃ出来ない事を目の当たりにしたぜ‥‥とか言われたとか。とにかく自分で投げて自分で掴んで胡瓜を頬張る。それはもう満面の笑みで。見せ付けるように。 「あら、本気じゃないと食べられないわよ」 と、また胡瓜を投げては嵩天丸との勝負。飛び上がるだけの軽い助走が必要なせいか本気を出せば嵩山に分がある。そして、こんなもんよ、と言わんばかりに胡瓜を頬張る。吐き出された蔕の部分がそれを物語っている。‥‥そんな事を永遠と繰り返していると流石に学習するのか、滞空をしながら嵩天丸が胡瓜を見つめる。 面白そうに嵩山が笑うと胡瓜を投げて勝負開始。滞空からの全力移動、素早く胡瓜を補足すると同時に嵩山も嵩天丸の背中を駆け上がり胡瓜を追いかける。たかが胡瓜一つされど胡瓜一つ好物を目の前にさらに加速する嵩天丸を背を踏み外し、嵩山が落ちる。 「と、まずいわ」 落ちながら冷静に判断していると胡瓜を加えた嵩天丸が背中で受け止め、着地。運動の後の胡瓜はうまいのか、本当に美味しそうな顔で頬張っている嵩天丸。いつもと変わらないその様子と信頼が嬉しいのか嵩山もちょっと照れたりしている。 「まったく‥‥この子は」 なんて事もいいながらゆったりとしたひと時を楽しむだのった。 そしてこっちでは放火‥‥ではなく、ぷよちゃんと一緒に火遊びをしている水津。嵩山に挨拶にしにいったら胡瓜を投げてどこか走り去ったと言うちょっとした出来事以外は特にはない。 「ふぁいあーだんすー」 火種とぷよちゃんをあわせたり、巧みに操りながら思い切り遊んでいる。どうみてもスライムやその辺のぷにょぷにょした生物に見えるのは気のせいだろう。ぼっぼっと火を噴出したり。水津の周囲の焔に混じってきゃっきゃと嬉しそうにしている。 そんな光景を遠くで一匹の蛙が見つけたようで、ずしずしと近づいてくる。蛙の巨体のせいか影が薄くなるほどに小さい主人がとてとてと走っているのは陰になって見えないのだが。 こう、脳内に警報機でもついているかのごとく、ぷよちゃんは素早く擬態化、周囲の焔に溶け込み隠れる。きっと隠蔽率とかが高いのだろう。 「おー、水津殿、奇遇ですねぇ」 と、ムロンの後ろから声が聞こえてくる。ひょこりと顔を出して、符を一枚召還。ぽんとまた別な蛙がとことこと水津の下へと歩いていく。 ケルナーと呼ばれる水津の娘のような蛙がひしっと足に抱きつく。 「あら、甘えん坊ですか‥‥?」 なでなでしながらアルネイスと挨拶を交わす。 ムロンはすんすんと鼻を鳴らしながらきょろきょろとしている。 「何しているですか〜?」 「うむっ、なにか気配を感じるのだ!」 そんなことを言ってると水津の焔の一つがびくんと震えた‥‥ように見えたが気のせいだろう。 「な、なんでもないですよ」 水津がそんなことをいいながら取り繕う。そしてケルナーに後ろ髪を引かれつつもアルネイスから離れて二人きりに。 「危なかったですねぇ‥‥」 震えているぷよちゃんをなでつつ火種と箒を使って舞を踊り始める。 流石と言うべきか、丁寧にそして火麗にぷよちゃんとの二人きりの炎舞を続ける。 周りで見ていた他の人もうっとりと見とれるほどのものだ。 少し、牧場の名物になったと言われるのはまた別のお話。 ムロンや他の符の蛙を取り出してわいわいとしているアルネイス。 のんびりとおにぎりを上に投げるとぺろんと舌を伸ばしてムロンがそれを食べる。まったりとしながら遊ぶムロンを遠くから見つめる乃木亜。勿論後ろには藍玉がムロンをじーっとみつめている。 「すみません、うちの子と遊んでもらえないでしょうか‥‥?」 と、ちょっと横にずれて藍玉がムロンとじっと見つめあう。 既にアルネイスが決定権云々よりもムロンと藍玉の事なので傍観している。 乃木亜はと言うと自分の子供が公園デビューしたような心境なのかおろおろ、おどおどとしながら見つめている。 水生動物同士、気が合うのかじーっとみつめて微動だにしない。そうしてムロンがべろんと藍玉を舐めると、其れに驚いて乃木亜の後ろへと素早く隠れてしまう。 「まだまだ親離れはできませんか‥‥」 「また、すぐなめて!」 と、お互い相棒のしつけやら思いをいいながらまったりと過ごす。 また少し離れたところでからすが浮舟と蹴鞠で遊んでいる。 「‥‥っと、いったぞ」 とんとん、とテンポよく蹴り上げてから浮舟のほうへと蹴り渡す。 それを頭を使ってぽこぽこと落ちないようにうまく蹴鞠を操る浮舟。 健康の為なら、と言う信念かとっても真剣に蹴鞠を楽しみ、運動をしている。 もふもふと言いそうな感じに蹴鞠が当たるたびに毛がゆれる。やはりわたあめのようだ。 「ほっほ‥‥と、そろそろ温泉にでも、いくか?」 蹴り返された蹴鞠を上手に蹴り上げ、手に取ると浮舟が擦り寄ってくる。 くしゃっと頭をなでてやりその上にぽふんと乗っかると牧場内を走り出す。 一応場所は聞いておいたのでそっちの方にもう一汗といったところだろうか。 特に問題もなく、のんびりとしながら温泉に付くと浮舟と一緒に温泉に。 湿気のおかげか毛がぺたんとしっとりとさせながらわしゃわしゃと洗ってやる。 やはり温泉はいいのだろうかまったりと目を細めて浮舟がほわんとしている。 取りあえずからすが先にあがるとお茶を汲んでおき、浮舟と一緒にそれをゆったりと飲みながら毛の乾燥をまつ。夏も過ぎて秋の風と陽気ですぐに乾燥するのは言うまでも無い。 それから丁寧にブラシをかけて、毛を整えてやる。もふもふの毛皮を使いもふもふふっくらとしているのを確認すると満足そうにするのだった。 上空で風天がのんびりと飛び風を感じている。 昔からずっと変わらない一つのこと。 全力で風を感じ、自由に空を駆け巡る。 それを下で无が見上げながら何かしでかすだろうと思いつつ動きを見つめる。 すると一気に風天が急降下し、他の人の朋友の傍を風を切るように通過、そうして急上昇。 「風天らしい‥‥」 と、いいながらその光景を何度かみていると港の関係者だろうか一人の男が肩を叩いている。 「自由、といいましたが‥‥他のお客さんの迷惑は」 と、真顔で言われた。‥‥取りあえず无が頭を下げて回ったのは言うまでも無い。 お前も一緒に頭を下げろと言わんばかりに飛びつかれて戻ってきた風天の頭を一緒に下げさせてからため息一つ。大きな怪我や被害もなかったが余り自由にさせすぎるのもいけないという事だ。 「‥‥まったく、温泉でも入りにいくか」 少ししょげ気味の風天をつれて温泉の方へと向かう。 流石に疲れたのかゆっくりと温泉に浸かると岩場に頭を乗せてゆったりと息を吐く。 よほどの疲れたのだろうと、そう思いながら无がなでてやると嬉しそうに喉を鳴らす。 怒られはしたものの、いい息抜きになっただろう。 そう思いながら疲れてぐったりしている風天としばらく湯船に浸かるのだった。 少し離れたところで藤嶋がヴォルの鱗をわしゃわしゃとブラシでこすりながら磨いている。流石に甲龍なのか鱗自体も皮膚自体も硬く、中々汚れが落ちない。それでも一所懸命にゴシゴシと洗っている。 「この前はかなり助けてもらったからね‥‥ヴォル、もう少し頭下げて」 頭をなでながらそういうと素直に頭を下げてのんびりと。其れを見てから、またゴシゴシと鱗を磨いていく。十数分ほど鱗の汚れと格闘をし、しっかりと汚れを洗い流すとピカピカと鱗が輝いているように艶が出る。 そうして疲れたのかごろりと原っぱに寝転がり、ヴォルの尻尾を枕にしながら昼寝を一緒にする。のんびりと涼しい風とぽかぽかとした陽気が程よく眠気を誘う。向こうにいる他の相棒を眺めながらヴォルと共にうとうとしながら過ごすのだった。 ●全て終わり 牧場の関係者一同が開拓者を見送りながらのんびりと弁当を食べ始める。 一人一人が満足した顔で此方に手を振り、ありがとうと言ってきた。 取りあえず今回も大きな事件も無く、ほのぼのとした空気で過ごせてもらえたのは良かったと首を振る。 しかし、もう一つの問題が起きたのは言うまでも無い。 「グライダー、どうします?」 「飛ばしたい人、いましたし‥‥」 そんな事を言い合いながら弁当を食べ続ける。 そこで責任者の一人がぽんと手を叩き。 「じゃあグライダーも飛ばすイベントでもしますか」 と、満足気な笑みを浮かべながら新しい企画を練り始めるのだった。 |