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■オープニング本文 ●南天 「お前様‥‥それは‥」 背後でがちゃんと者が割れる音がして、びくっと肩をすくめた松雄(まつお)はおそるおそる振り返った。 そこには、盆からこぼれ落ちた茶碗の残骸にも目もくれず、青ざめた松雄の妻が立っていた。廊下にこぼれた茶だけが滔々と湯気を立てている。 「いや、これはその‥」 あわてて妻に膝で向き直ると、手に持っていたものを背後に隠す。 「あぁ、そんな。婚礼の折に父上様から贈られた柄鏡が‥」 「いや、だから、落ち着け。気のせいだ」 といって妻の紗江(さえ)を落ち着かせようと片手を振ろうとしたら、がちゃん、と松雄の背後でも物がぶつかる音がした。 しまった、と思ったが最後、紗江がたたたと走りより、そこにある柄鏡(えかがみ)の残骸をみて、小さく悲鳴を上げた。 柄鏡は丸い鏡に柄がついた手鏡のようなものだが、その裏に南天や鶴亀などの縁起ものが刻まれている。今、松雄の足元に転がっているそれは、その柄の部分が無残にもぽろりと取れてしまった無残な姿である。 この柄鏡は特別なものであり、朱藩に長年続く商家の娘である紗江が嫁ぐときに、代々鈴乃屋に伝わるものとして、譲り受けた由緒あるものであった。 「離縁ですわ‥」 「いやいや待て! 落ち着け! 紗江!」 紗江の顔から見る見る血の気が失せていく。 「お父様になんといえばいいのですか、お前様」 「う、うーん‥」 直しに出せばいいじゃないか、という言葉は泣きそうな妻をみてついぞ飲み込んだ。 松雄は紗江に一目ぼれして、鈴乃屋の厳しい主のもとに通いつめて婿入りを果たした経緯がある。 その鏡が、店の者が掃除中に割れてしまった、と正直に報告を受けて見にきた折を紗江に見咎められてしまった。とはいえ、店の者のせいにするのも男らしくない。 「明日、お父様がこられるのですよ」 「何?! お義父さんが‥これは困った‥」 ●難転 「というわけなんですよ」 苦しげに松雄がギルドで事情を説明する。 「それは災難でしたが‥。明日までに直ればいいのではないのですか?」 ギルド職員はさもありなん、な言葉をかえす。 「それはもう、紗江も説得して直しに出しました。ですが‥モノがモノですので、上手く直せる職人に頼むと時間がかかります。明日の昼の義父の到着には間に合いません。紗江もしきりに、義父に知れたら離縁になる、といっているのです」 ほとほと困ってしまう松雄である。 「でもそれでは打つ手もないじゃないですか」 「それが、です。義父には双子の兄がおりまして、まったく同じ柄鏡を持っているのです。それを間に合うようにお借りしたい‥しかし、今日の夜には峠を越えた伯父の家まで行かなければなりません」 「峠ですか。厄介ですね。最近アヤカシの数も多くなっていると聞きます」 「報酬なら払います、どうか護衛の方をお願いいたします!」 「―――わかりました。馬は最小限しか用意できませんが、募集してみましょう」 間に合わなければ離縁、という入り婿の望み、叶うや否や。 |
■参加者一覧
三笠 三四郎(ia0163)
20歳・男・サ
アルカ・セイル(ia0903)
18歳・女・サ
藍 舞(ia6207)
13歳・女・吟
羊飼い(ib1762)
13歳・女・陰
将門(ib1770)
25歳・男・サ
晴雨萌楽(ib1999)
18歳・女・ジ
繊月 朔(ib3416)
15歳・女・巫
ライア(ib4543)
19歳・女・騎 |
■リプレイ本文 ●難点 「えぇ? 馬は三頭でいいんですか?」 松雄が素っ頓狂な声で驚いた。 「松雄さんと同行する私たちとアヤカシ対応に途中で分かれますからねぇ」 羊飼い(ib1762)が間延びした独特の口調でそう説明する。 「あたしも松雄と同行するよ」 アルカ・セイル(ia0903)は、松雄と開拓者達を促すように馬を引いて歩きながら説明する。時間が勝負であることから、開拓者達の紹介や聞きたいことは道中で行うようだ。 「うちが同行する三人目の藍。で、柄鏡を入れる箱は持ってるの?」 藍 舞(ia6207)が松雄に準備を尋ねる。松雄が、元の柄鏡が入っていた空の木箱を取り出すと、悪くない、といいながらも柄鏡の破損を防ぐためにそこに布をしきつめてやった。 ギルドから借りた馬三頭と松雄が用意した早馬一頭とともに開拓者達は峠までの道のりを歩く。 「大丈夫でしょうか‥」 夕陽を見つめながら、やや不安になってきた松雄である。馬をとばしていきたい気持ちがはやる。だが、開拓者達が自分のために策を練ってくれたのであるから、今は信用するしかあるまい、と自分に言い聞かせた。 何事も信用が大事である、とは商売の基本である。 「割ったら離縁ねぇ‥とはいえ、事実は言わないの?」 ぐ、と痛いところをモユラ(ib1999)につかれて松雄が口ごもる。開拓者全員が松雄の反応を見た。話は伯父の説得の打ち合わせになってきたようだ。 「一度寄り添ったもの同士が別れるとかサ、あたいは見てらんないよ」 協力はおしまないが、結果として二人の仲がうまくいかなくなることを心配しているらしい。 「結婚というものもなかなかたいへんなものなのだな‥」 ライア(ib4543)が淡々と、だが聞こえるように嘆息した。 伯父を説得しても、紗江の父にうまく隠しとおせるかどうか。紗江の気持ちもあろう。 「私が思いつく限りの最善の方法として、伯父に借りることしかできないのですが‥」 不安がいっぱいになってきた松雄である。 「素直に謝ったほうがいい気がするがな‥」 アヤカシ退治班と己の役割をきめている将門(ib1770)もぽつりと言った。 「いやしかし、鈴乃屋に代々伝わるもので、結婚の証として贈られましたから、それが不注意で割れてしまったなどといえばどうなることやら‥」 すでに、妙な汗が吹き出てくる松雄である。これで説得は大丈夫なのか、と一同に思わせる狼狽ぶりであった。 「最初から本当のことを言っていれば‥でもしょうがないですよね。なんとか援護できるよう頑張りますよ」 すべてを割り切ったかのように、繊月 朔(ib3416)が話をまとめる。とにかく、依頼は松雄の希望どおり柄鏡を借りて帰ること、と割り切ったようだ。 一番星が輝きを増すころ、開拓者達は峠の道にさしかかった。頃悪しく、闇が辺りに漂い始め、少し離れると相手の顔が見えない状態だ。 繊月がぴたと足をとめ、林を見回した。体から微かな光を放ちながらアヤカシが潜んでいるかどうかを「瘴策結界」により探知する。 同じく、その時を感じた三笠 三四郎(ia0163)は、漂々とした感じを残しながらも、松雄の方を一切ふりむかず、 「騎乗してください」 と声だけで指示した。 ここからは一気に峠を駆け抜けさせる。 それまでは残った開拓者たちがアヤカシを引きとめ、撃破する予定だ。松雄の騎乗と合わせて、その前をアルカ、松雄の左右を羊飼い、藍が騎乗した馬が固める。 並足で数歩馬を走らせた、あと。 「位置はわかりました。‥近いもので六」 なにが、とはもはや誰も口にしない。静かだが、緊張感をはらんだ繊月の言葉に、全員の神経が研ぎ澄まされる。 藍が口火をきった。 「ここは彼らに任せて先に行くわよ!」 全員が馬の腹を蹴った。馬がいななき、全力で駆け出す。 「羊飼いちゃん、松雄さんのコト、よろしくね」 闇にまぎれていく足音に、モユラはそう叫んで送り出した。陰陽師ならではの感覚で瘴気の接近を感じながら。 残された五人の開拓者達は、闇にうごめくものに対峙するそのときを待っていた。 ●難天 ライアが松明に明かりを点す。峠道の一番曲がっているところから、五人は杉並木の奥へとじりじりと距離を見計らいながら分け入っていく。 岩を発見すると、ライアが松明を固定できる裂け目をみつけて、突き刺した。光源を固定し、空いた両手で剣を構える。 がしゃり、と闇から抜刀の音が響く。 相手は夜目が利くらしい。こちらの動きはすべて見えていると思っていいだろう。 「行きますよ」 三叉戟を構え、一番先頭をきったのは、経験を積んだ三笠だった。両手利きの特性を遺憾なく発揮する戟は、回転しながら標的を捉えた。 骸骨型のアヤカシは、はじかれた刀をそのまま捨て、後ろへ跳躍する。腰骨にぶら下げていたもう一本の剣を引き抜いた。 ぞろぞろとその周囲に数体のアヤカシが、現れる。 松明の微かな光に照らされるその身体は、骨だけの空虚なモノ。闇を抱える肋骨には、破れた布がわずかにはためいているものもいる。 ただし、その大きさだけは人ではなかった。一回りは大きいだろう。瘴気が変えたのか、定かではないが。 「各個撃破されると厄介だな‥はぐれるな」 分断されて、開拓者達が撃破されないよう、将門が陣形を統率する。岩を背にし、背後の護りを確保しつつ、腕で仲間に展開の指示をした。 それぞれが抜刀し、構えをとる。 じり、と音がしそうな気合の接触のあと。 骸骨達が一気呵成に間合いを詰めて攻めてきた。 ●難展 振り向かず、背後の仲間に帰路の排難のすべてを託して。 四頭の馬はつぶれもせず、なんとか松雄の伯父の家にまでたどり着いた。大事な馬は納屋に急いでつなぎ、身なりの整えもそこそこに、松雄が伯父の屋敷の入り口に立った。堅牢な構えの屋敷に黒塗りの扉。―――来るものをすでに圧倒している。 そして松雄も何から話してよいか今更‥ではあるが、躊躇している。 「ここまで来たんだ、覚悟できてるか?」 「相手は頑固、手札は誠意。資本は嫁への愛。そして利益は嫁との桃色生活よ!」 アルカと藍に発破をかけられ、松雄の背筋がのびた。ここでまごついているわけには行かない。 「伯父上! 松雄でございます! ここをお開け願いたい!」 精一杯意の大声でそう叫ぶと、ややあって、軽い足音がして小間使いが脇の木戸からでてきた。来意をつげると、奥の間に通され、伯父がやってくるのを待たされた。 「――何だ」 深夜にたたき起こされ、さもありなん、な一言とともに、障子をあけた伯父が入ってきた。不機嫌の固まりのような禿頭の初老の男。 どっかりと上座に胡坐をかいてひたすら低頭する松雄を睨み付け。 「む? 共のものか?」 松雄のほかに見慣れない開拓者達を目に留めて、太い眉毛をピクリと動かした。 「実は‥あの柄鏡をお借りしたく、やってまいりました」 「柄鏡?」 「紗江との婚礼の折、義父上から私どもに譲り受けた柄鏡でございます」 「それが夜分にたたき起こすほどのことか! 一体、どういうことだ」 伯父が苛立たしげに、松雄を叱り付ける。 しかし、ここで引き下がるわけには行かない。三人からほら、とつつかれながら、松雄がずいと進み出る。 「ことのおこりは‥」 松雄は、柄鏡が壊れたこと、明日の義父の訪問に備えて借りたいことをかいつまんで話した。一通り聞き置くと、伯父はうむ、と腕を組んだ。 「ワシが貸さぬといったらどうするつもりだった? それになぜそれを正直に弟に話さぬ」 「‥それは‥‥」 考えてなかったわけではない。でも、それしか思いつかなかった。松雄の頭には、紗江の泣き顔がよぎった。 ―――離縁ですわ。 どうしたら、別れないですむのだろう。松雄の頭の中はごちゃごちゃになっていた。 (紗江‥‥) 「お義父さんが怖いからじゃないわ」 今までやり取りを聞いていた藍が、見かねて反論した。 「双子の貴方だって十分怖いはず。理由は唯一、父に逆らえない奥さんを悲しませたくないからよ」 バン、と床をたたいた。 「―――松雄だっていつかは話すさ。だけど今じゃない。逆上したあんたの弟が離縁だと因縁つけるのが厄介だって話だよ。紗江さんだって、泣いて気落ちしているのは、そのせいだ」 「アルカさん‥」 「今後の親子関係については帰るまでに腹をきめてもらうってことでぇ。ここはひとつお貸しくださいませんかー。直しの見本にもなりますしぃ」 羊飼いがじっと伯父の禿げ頭を見ながら口添えする。 うーむ、と決まりが悪そうに伯父が禿げ頭を撫でた。松雄は頼りないところがあるが、開拓者達が言うところも尤もだ。それに紗江を想う気持ちは本当だろう。 「好いたもん同士、鏡ひとつがそこにないことで別れるほうがばからしい、だろ?」 アルカがだめ押しの一言を放った。 「伯父上! どうか‥どうか、お願いいたします!」 松雄が手を付いて深々と頭を下げた。 三笠の三叉が刃を絡めとり、回転切りでその肋骨に切り込む。肋骨が折れて飛んだ。だが、相手はずるずると動ける限り、はいよってくる。 急所を突こうにも身体に肉はない。動けないよう骨を断ち切らねば、こいつらは進んでくるのだ。 音を聞きつけてやってきた骸骨が、数を優勢にして、三笠の周りを囲もうとする。無駄なく鍛えられたその身体は、戟を素早く横なぎにして、二体の骸骨の足を刈った。三笠は「剣気」により気を叩きつけて微塵にすべく、切り刻む。 モユラと繊月を三体の骸骨が追っていた。後方の一体はモユラの「斬撃符」で右半身の骨を切り落とされてもなお、左手に槍を持ち替えて、襲ってくる。 繊月を背にかばいながら、ぎりぎりまでモユラが骸骨をひきつける。 「モユラさん!」 繊月が危険を知らせる。これ以上間合いを詰められると‥。 「まだ、遠い‥」 あとすこし。射程圏内までもてば。モユラは沈みこんで切っ先をかわしながら、最大限の効果を狙う。 「ここだっ‥これで成仏しな!」 最大火力の火炎獣を発動した。狼の形をした炎が三体の骸骨を喰らう。瘴気になって骸骨が霧散した。 ほぅ、と息をつこうとして、もう一体がこちらに向かってくることに気づいた。 「こっちだ!」 それに気づいた将門が、切り結んでいた骸骨を突きとばし、ぶつけた杉ごと斬り捨てると、「咆哮」により自分に敵をおびき寄せた。モユラと繊月も、囲まれないよう将門の方へ移動する。 「癒しの風よ、このものの傷を癒したまえ」 繊月の「神風恩寵」が、将門の身体をつつむ。小さな傷がみるみる治癒していった。将門が刀を握り、力を確かめる。 (よし、戦える) 力を取り戻したかのように将門は珠刀に錬力を込めると、瞬発的に攻撃力を高めた。 「来い」 大きく振りかぶると、追ってきた骸骨の一体を頭頂部から一気に斬り裂いた。 時間はどれほどたったのだろうか。この濃い闇はいつ明けるのか。 ライアは得物が長い骸骨の懐に入り込み、スタッキングによる接近戦を繰り広げていた。数に勝る相手を確実にそいでいく方法だ。剣を下から上へ跳ね上げ、骨を分断していく。動きをそがれた骸骨が、ぎこちない動きでライアを追う。 それを振り払うように切り捨てては、離れる。 「―――ッ!」 右から来た伏兵の骸骨の一撃を、咄嗟にガードで受け止めたが、腕の力を持っていかれる。 ―――剣を離すわけにはいかない。 ぎり、と歯を食いしばったとき、目の前の骸骨の上半身がずるりとずれた。 「大丈夫ですか」 三笠の三叉の切っ先が背骨ごと骸骨を分断していた。 ライアはそれにコクリと頷くと二度と骸骨が動き出さないように剣を振り下ろした。 十体ほどと聞いていたが、それより多かったのではないか。目の前の骨といくつ格闘しただろう。 闇の林間戦に消耗戦、という圧倒的に不利な状態であったが、互いに連携しあい、開拓者たちは勝利した。 瘴気となって流れて消えるアヤカシの跡には、人間達から取り上げた刀や槍が転がっていた。 ●南天、二つ 白々と朝が訪れた頃。 朝日が差し込む峠の杉並木のもとに、馬の蹄の音が響く。 「さて。結末はいかに‥」 ライアが背伸びをして、遠くの馬上の影を認めた。馬が走る音がだんだん大きくなると同時に、前傾で馬を走らせているものたちの表情も読み取れるようになる。 松雄の懐には、しっかりと幾重にもくるんだ木箱が抱え込まれていた。激闘の末の開拓者達に申し訳なさそうに、松雄が頭を下げた。今は馬上からの礼しかできない。 そんな事情も理解した開拓者達が、馬が駆け抜けていくのを見送る。 ここにある危険はすべて駆逐した。その証である。 「羊飼いちゃーん」 「おつかれさまですよぅ」 モユラの呼び声に、羊飼いがひらひらと手を振って応え、風と共に駆け抜けていく。 「なんとか乗り切れそうですね‥今後は気をつけて‥っと、松雄さんのせいではないんですね」 守備が上々だったらしい松雄たちを見送りながら、繊月が苦笑した。 ―――直しを完璧に行うため、貸してやる。 松雄の長い平伏のあと、伯父の口から出たのは、その一言だった。正直に申し出た使用人をとがめなかったこと、理由に嘘を混ぜなかったこと‥それらは商人として最も重要なことである、と伯父は説いた。 もし、嘘をついたり、人のせいにしていたら、柄鏡は貸してもらえなかっただろう。 アルカ、藍、羊飼いについてきてもらっていなければ、自分は何とかあの場を取り繕おうと嘘を並べ立てたかもしれない。 松雄は内心、冷や汗をかき、自分を恥じていた。 それがわかるから、伯父はまだ未熟な松雄に手を貸そうと思ったのだろう。 「直しは完璧にせよ。どちらか区別が付かぬよう」 伯父は最後にそれだけをいって、部屋を出て行った。 「え、それは‥」 「二度とは言わぬ。持って行け」 伯父はつるりと頭を撫でて障子を閉めた。どちらが戻ってきても文句は言わぬ、ということだろう。 「あとはあんたが頑張れ。人生壊すなよ」 遠い誰かとのあたたかい記憶にふれたような気がしたアルカが、馬上から松雄に声をかけて応援した。松雄がしっかりと頷き返す。馬の速度を限界まで上げる。 (ありがとうございます。伯父さん、皆さん) 松雄は心の中で何度も礼を繰り返しながら、馬を走らせた。 いつかは、きっと、本当のことが話せるようになるだろう。 もう一度、同じ顔をした義父に。 決して離れることのない紗江とともに。 |