|
■オープニング本文 その日、北面の西部で起きた小さな戦争は、色々な意味で忘れられない戦いとなった。 争ったのは最近一帯を荒らしまわっていた盗賊団と北面国から派遣された討伐軍。 ここ最近何故か各地の盗賊団の動きが異様に活発になっている。原因はわかっていないが、それらの影には必ず直前に関わったとされる謎の女の姿が確認されているそうだ。それ故に各国の軍が自国内の盗賊討伐のために躍起になっている。今回の戦もその一つであった。 戦が開始して数刻、優勢であったのは北面軍。 兵力的にはそれ程差はなかったものの、士気の高さや装備の充実さでやはり正規の軍隊である北面軍が一歩抜きん出ていた。普段ならば当然の結果であり、そのまま何事もなく押し切って討伐完了―――するはずだった。 異変が起きたのは盗賊団の数が半分程に減った頃。 前線で戦っていた兵士たちが突如重傷を負って帰ってくる姿が目立ち始める。しかも突然こちらの前線が押され始める。 「これは一体何事だ!? それほど強い者がいるというのか?」 指揮官らしき男が次々と運ばれてくる負傷者と、突如押し下げられた前線部隊を見て叫ぶ。 今までいくつかの討伐戦を経験してきたが、このようなことは一度もなかった。まして急に戦況がひっくり返されることなど。 「隊長!」 一人の青年兵が男の近くに走り寄りそのまま片膝をついて跪く。 「何事だ!」 「はっ! 前線にて奇妙な大男が暴れております!」 青年兵の報告によると、どうやら盗賊団の前線に立っている謎の大男は、向かってくる兵士たちに何らかの攻撃を仕掛け、その衣服や鎧を全部剥いでしまうのだとか。敵前で突如素っ裸にされた兵士に為す術はなく、そのまま盗賊団に倒されていくそうだ。 「そんなバカな‥‥そう簡単に脱げるもんではないだろうっ!?」 言いながらわなわなと震える指揮官。 無理もない、戦場で、それも敵前で素っ裸にされる、そんな経験など誰しもしたことがないのだから。 勿論脱がされただけで傷がない者もいるにはいた。だが、その者たちは一様にして何があったのかを話そうとはしない。そのために情報があまり入ってこないのだ。 「隊長、このままでは全滅していしまいます!」 青年兵の進言。 しばし迷う指揮官。討伐戦で失敗したとなれば盗賊如きに遅れを取ったとバカにされ、最悪降格になってしまう。それだけは避けたい。だが、今一旦退却すれば少なくとも全敗はない。 頭の中のそろばんを弾き出した指揮官はすぐさま青年兵に退却を命じるように伝えた。 そして同時に別の兵を呼び、懐から取り出した紙になにやらさらさらと書き、それを手渡した。 数日後、開拓者ギルドに一枚の張り紙が張り出されていた。 求ム、開拓者。 北面西部にて謎の大男出現。 盗賊団との戦闘にて苦戦中。大至急応援を頼む。 |
■参加者一覧
鈴梅雛(ia0116)
12歳・女・巫
真亡・雫(ia0432)
16歳・男・志
相川・勝一(ia0675)
12歳・男・サ
風雲・空太(ia1036)
19歳・男・サ
橘 琉架(ia2058)
25歳・女・志
レフィ・サージェス(ia2142)
21歳・女・サ
荒屋敷(ia3801)
17歳・男・サ
ブラッディ・D(ia6200)
20歳・女・泰 |
■リプレイ本文 ●集まりし勇者たち。 盗賊に味方する謎の大男の退治を任された開拓者八人は、一先ず現地での被害状況などを確認するべく討伐隊の下へと足を運んだ。 訪れた一行を待っていたのは傷つき、疲れ果てた朝廷正規軍の姿。 「これは‥‥予想以上、ですね」 目に飛び込んできた光景に思わず眉を顰めたのは真亡・雫(ia0432)。 地面のあちこちに飛び散って固まっているどす黒い血のような塊。そこかしこから聞こえてくる呻き声。一瞬自分がどこに迷い込んだのかわからなくなるような光景がそこにはあった。 「何で‥‥服を剥がれることがこんなにヒドイ結果を生むのか!?」 驚愕の表情で叫ぶ風雲・空太(ia1036)。 それもそのはず。いくら戦場で脱がされるとはいえ、ここまでとは開拓者たちも予想していない。確かに最前線で脱がされるということは恐怖となるかもしれない。しかしそれにしてもこれは――― 「何か他の要因があるのかもしれないわね」 地面にしゃがみ込んで固まった黒い液体に指を添える橘 琉架(ia2058)。 と、突如男の叫び声が耳を劈く。 顔を見合わせた開拓者たちは即座にその声の方角へと急行。 辿り着いた一行の前には暴れ狂う一人の半裸の男と、それを抑えようとする数人の兵士の姿があった。 「何事ですか!?」 近くにいた兵士に声をかけるレフィ・サージェス(ia2142)。 「あ、あぁ。前線で生き残った奴が急に暴れだして‥‥」 「放せぇぇぇぇっ!」 答える兵士の声と暴れる男の絶叫が重なる。 暴れ狂う男はまるで気が狂ったように叫び、首を思いっきり振りながら抑える手に抵抗している。余程酷い目に会ったのか、その顔には恐怖の色しか浮かんでいない。 このままではと加勢する開拓者たち。 いくら発狂しているとはいえ開拓者の力に叶うはずもなく、たちまち取り押さえられてしまう。 しばらくの間叫び続けていた男だったが、傍にいるのが開拓者だということがわかり次第に落ち着きを取り戻していく。 男が沈静化したのを見計らって一行は正規軍の指揮官の所に話を聞きにいった。 「よく来てくれた‥‥」 疲れ果てたような初老の男が一行を出迎える。 「一体何が起きているんですか? 先程の男性の取り乱し方は尋常ではないですよ?」 問い掛ける相川・勝一(ia0675)に男は大きな溜息をつく。 「話は聞いていると思うが、我々は今不気味な敵と闘っている」 「衣服を脱がす敵、ですよね?」 鈴梅雛(ia0116)の言葉に頷く男。 実際に負傷する原因は盗賊団との戦闘によるものであるらしいのだが、前線で待ち構える大男に着ている物を軒並み脱がされるため無防備状態で闘わなくてはならない。おかげで数でも質でも勝っていたはずの正規軍が一盗賊団に苦戦、寧ろ逆に押されてしまっているのが現状だ。 「さっき暴れてたのは何なんでぇ?」 荒屋敷(ia3801)は暴れ狂う男の顔を思い出して眉を顰める。あれは単なる恐怖だけではないような気がしたのだ。そう、もっと別の――― 「実は脱がされただけで生存してきた兵士の中に、何人かあぁなるものがいてな。あぁなるとすぐに自分で命を断とうとするのだ」 「はっ! 自分で命捨てる奴なんざ放っておけばいいんだ」 吐き捨てるように言うブラッディ・D(ia6200)に男は苦笑を浮かべる。 「私も同じだと思っていたんだがな‥‥様子が余りにもおかしいのが気になってな」 「それで‥‥何かわかったのですか?」 レフィの言葉に首を横に振る男。何かの道具を使用したのかとも疑ったが、それでは全員がそうなっていなければおかしい。 「ただ‥‥帰ってきた男達は皆ある言葉を口にする」 「ある言葉? それは‥‥?」 身を乗り出す空太。 「‥‥掘られる、と」 どれぐらいの時間、そうしていただろうか。 開拓者一行が意識を現実に戻すまで、数分間の刻を要した。 ●作戦実行。 「うぅ‥‥久しぶりにシリアスな展開になると思ってたのに‥‥」 「まぁまぁ‥‥困っている人を助けることに変わりはないんですから」 涙を流しながら呟く勝一に苦笑しながらその肩に手を乗せる雫。 「何にせよ脱がす理由ははっきりしましたね‥‥こんなのとてもじゃないけど本国のご主人様には報告できないけど‥‥」 「ふふ、まぁ皆さんも大体覚悟して来られたのでしょう?」 余りのくだらなさに最早溜息しかでないレフィにクスクスと笑みを浮かべる琉架。 「勿論男女平等だよな? な!?」 意味不明な言葉に力を入れる荒屋敷の顔を女性陣が睨む。 「ふっふっふ。この風雲空太、既に敵の対策は万全だ!」 叫びながら自分の腰下辺りをバンバンと叩く空太。何か秘策があるようだ。 「じ、じゃあ空太さんだけ囮に―――」 「頑張ろうな相川!」 「あ、やっぱり僕もなんだ‥‥」 ちょっと期待した勝一に空太は言葉のナイフでトドメを刺した。今回前線で囮として大男の前に立ち塞がるのは空太と勝一、そして女性の琉架の三人。そんな三人を心配そうな目で見つめる雛は潤んだ瞳で一言。 「ひいなは、怪我は治せますが、心の傷は治せないです」 「あ、既にやられること前提ですね、僕たち」 かくりと肩を落とす勝一。 「まぁどっちにしろまずは敵さんの姿を拝んでからにしようぜ。やられそうならその前にこっちがやっちまえばいーんだ」 にやりと不敵に笑うブラッディは戦闘を前にして既に興奮状態に入っていた。 どんな相手だろうが戦っている間はそれに集中できる―――ブラッディはその感覚が好きなのだ。 そんな一行の前に慣れた戦場の匂いが充満し始める。そしてその中心に二メートル程ある脇をカポンカポン鳴らしている大男の姿。その周辺には覆面姿の男達がわらわらと群がっていた。恐らくは件の盗賊だろう。 「っと‥‥言ってる間に見えてきたな! よっしゃあ、いくぜぇぇっ!」 気合一閃、空太は自らの衣服に手をかけると一気にそれを脱ぎ捨てる。同時に勝一も同様に服を脱ぎ捨て、二人の男が褌一丁の裸体は褌一丁の姿を曝け出す。尤も、勝一はいつもの仮面だけは忘れずつけていたが。 「な、何してる、です‥‥!」 顔を真っ赤にして目を背ける雛。他の女性陣は見慣れているのか呆れているのか、特に反応はない。 「‥‥なぁ」 「嫌よ」 何かを言おうとした荒屋敷を琉架がぴしゃりと止める。 まぁだいたい何を言いたかったのかがわかったのだろう。何せ琉架も囮なのだから。 一方の大男は褌姿で立つ男二人に気付いたのか、にたりとした笑みを浮かべながら前進を開始する。同時に回りにいた盗賊らしき人影たちも動き始める。その距離凡そ三十メートル。 「さぁ、みなぎってきたぜぇぇ!」 「フハハハ! 脱がされるくらいなら脱いでおけばいい!」 「私も前衛だし、行くわね!」 飛び出す空太と勝一と琉架の三人。勿論狙いは大男ただ一人。 「大男は、私どもがお相手します。他の盗賊の方々の方、よろしくお願いします」 レフィは指揮官にそれだけ言い残して大男左側を迂回するように駆け出す。同時に雫・荒屋敷・ブラッディも一斉に移動を開始。その距離が離れる前にと雛が仲間のための舞を舞う。 「ひいなも、精一杯、応援します‥‥!」 駆け出した四人の身体を不思議な力が駆け巡り、底から湧き上がる力の息吹を感じる―――神楽舞・攻。 接敵まで残り二十メートル。 そこで正規軍も盗賊目掛けて突撃を開始する。ここで仕留めれなければ被害は更に増大する。今が好機と指揮官の声にも自然と熱が篭る。 前線三人はある程度の場所で前進を止め、同時に仲間から借り受けた撒菱を前方へと撒き散らす。 左右に散った他の面々は足を止めずに前進を続ける。これで大男を囲むような布陣の布石が完成。 接敵まで残り十メートル。 大男が撒菱を撒いた場所へと到達。普通の人間であれば足に撒菱が刺されば動きが鈍るはず―――だが大男の速度は一向に落ちない。 「な‥‥アヤカシか!?」 叫ぶ勝一。かなり近くなってきた大男の顔を良く見れば、その目に生気がないのがわかる。 接敵まで残り五メートル。 ●哀しみの戦場。 左右へと展開した開拓者四人は撒菱を避けて大男の背後へと回り込もうとそのまま移動を開始する。だがその前には当然盗賊たちが立ちはだかる。正規軍の進軍は開拓者たちよりも遅い。 「ギャハ! 安心しな、お前らには聞きたいことがあるんだ、殺しはしねぇよ!」 声を上げるブラッディは盗賊の一人に初撃の拳を放ち吹き飛ばす。 「正規軍が追いつくまで、少しばかり相手をさせていただきます!」 メイド服をはためかせたレフィは振り回した長柄斧の柄の部分で盗賊を弾く。 「さ‥‥覚悟のできた者から前に出られよ。この真亡雫が、御相手致そう!」 キィンという音と共に雫の鞘から銀の閃きが放たれる。 「邪魔なンだよっ!」 豪快な声を共に刀を振りぬく荒屋敷の周りでも盗賊が散っていく。 たかだか盗賊に戦慣れした開拓者の相手は不可能。殺さないようにと加減をしているため致命傷という程ではない。だが盗賊たちの動きは確実に鈍る。その間に正規軍が追いつく。 「怪我は、治します。思う存分、やってください‥‥!」 兵士達の間で倒れる盗賊を手早く縛っていく雛の声に、応える兵士たちがそのまま盗賊へと襲い掛かる。 確認した四人は再び大男を包囲するためその背後へと移動を開始する。 一方の囮三人。 既にすぐ前に大男が迫っている。構える三人の中央―――空太を目掛けて突進してくる。 「あれ、俺なの!?」 焦る空太は瞬時に隣の勝一の肩に手をかける。 「え‥‥?」 驚く勝一の声。同時に大男は更に加速。大男と空太が交差する。 訪れる静けさ。 一瞬の加速に姿を見失った琉架が慌てて後ろを振り返る。見れば大男の手に一枚の白い褌が。 「え、あ‥‥あぁっ!? 褌は、褌はだめぇぇっ!?」 へたりと地面に座り込んだのは―――勝一。どうやら空太は咄嗟に勝一を盾にして被害を逃れたようだ。だが攻撃の質はともかく瞬間的にその速度が増したのには対応できなかった。 「バカな‥‥全く見えなかった、だと‥‥」 「それより僕に何か言うことはないんですか!?」 驚愕に震える空太を涙目で睨む勝一。空太曰く、目の保養にはそっちのほうがいいと思って、ということらしい。とばっちりだ、と呟いた勝一はしくしくと泣き崩れる。 褌をはらりと放した大男は再び空太の方へと飛び掛る。今度は琉架もその前に立ち塞がり、二人掛かりで身構える 交差――― 立っていたのは大男、その手には空太の褌と琉架の着物が。琉架は慌てて予備の服に手をかける。その艶かしい柔肌に一瞬盗賊と正規軍の動きが止まったとか止まってないとか。 一方の空太、脱がされたはずのその腰には既に褌が。驚いたのは大男。慌てて自分の手に握った褌を見る。 「ははは! こんなこともあろうかと、褌の下に褌を穿いておいたのだ!」 言いながら勝ち誇ったように拳を掲げる空太に、大男の顔が心なしか残念そうに見えたのはきっと気のせいだろう。だがそのやり取りは仲間が回りこむには十分な時間を稼いだ。 「ギャハ! 横がお留守だぜぇっ!」 大男の左側、身を最大限まで低く屈めたブラッディが渾身の力を込めて放った蹴りが左膝の裏に命中。大男はグラリとバランスを崩す。同時に大きく斧を振りかぶったレフィが右側に姿を現す。 「お楽しみの所申し訳ありませんが‥‥倒させて頂きます」 込めた力と同時に振り抜いた斧は男の右足めきょりと食い込む。苦痛の声を上げる大男。その声は最早人間の物とは思えない声だ。更にその背後から迫る荒屋敷。 「へへっ、背中がガラ空きだぜ、喰らえッ!」 気合と同時に最上段から一気に刀を振り下ろし、大男の肩口をザクリと切り裂いた。アヤカシであることは囮の三人のおかげで判明しているため躊躇する必要はない。 「これでっ!」 更に雫が前方へ回り込んで大男の腹をその刀で薙ぐ。 断末魔の声を上げ、倒れこむ大男。だが恐るべきは執念なのか。大男は倒れ際に前にいた雫をガッシと捕まえる。驚いた雫はすぐに振りほどこうとするが、既に遅く―――大男が地に沈むのと同時に雫の衣服もハラリと地に落ちた。 ●全て終えて。 大男という頼みの綱を失った盗賊たちが手の空いた開拓者たちと正規軍によって鎮圧されるまで、そう長い時間はかからなかった。中でも鬼神の如く活躍したのは琉架。自分の肌を見られたことに軽くキレていた琉架は笑顔を貼り付けたままで見た者全てに制裁を加えていった。中には正規軍も混じっていたような気もするが、きっと気のせいだろう。そして何よりも傷を受けていたのは――― 「ふふ‥‥僕だって‥‥立派な男なんですよ‥‥」 ぶちぶちと地面に生えた草を引き抜きながら呟く雫。 囮でもなかったにも関わらず最後の最後で脱がされた雫、大男も事切れていたのでぶつける先もなく、ただただ見られ損だったことにショックを受けているようだ。そんな雫の元へ雛とレフィがそっと近寄る。 「犬に噛まれたと思って忘れたほうが‥‥心の為によろしいいかと‥‥」 そう言いながらも何故か目を伏せるレフィ。 「えと、きっと良い事も有りますから、元気を出して下さい」 雛は雫の肩にぽむと手を乗せる。 その優しさに少し感動を覚えた雫。だが次の瞬間――― 「やっぱり雫さんも仲間ですね!」 「違いますよ! いつの間にか同じ宿命みたいな括りにしないでくださいぃぃ!?」 キランと光る歯を見せながら親指を立てる勝一に、涙を流して絶叫する雫の叫びが木霊する。 そんな二人を横目に琉架はふぅと息をつく。 「‥‥何だか余計に疲れたわね」 と、そこに盗賊から話を聞きだしていた空太と荒屋敷とブラッディが姿を現す。 「お疲れ様です‥‥あの、何で盗賊が裸で転がされているのでしょうか?」 労いの言葉をかけようと近寄ったレフィが、その眼下に広がる光景に思わず首を傾げる。 「ま、血祭りの代わりに裸祭りってトコか?いやぁ、堀の中までチン道中、なんてなァ。これでアヤカシにやられた連中も、報われっだろ!」 「くだらねぇ‥‥」 そう言ってガハハと笑う荒屋敷に、ブラッディは詰まらなさそうに息を吐いた。 結局盗賊たちから得た情報は、謎の妖艶な美女のことだけ。 突如盗賊たちの前に現れた美女が力を貸してやるとあの大男を残して去ったということだけだった。 ここ最近各地でちらほらと報告を聞く謎の美女の姿。 一体何者なのか。 その美女を捕らえない限りはまた第二第三の事件が起きてしまうのではないか―――そんな不安を抱きつつも、開拓者一行は報告のために戦地を後にした。 〜了〜 |