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■オープニング本文 ●北面の神隠し。 事件が起きたのは半月ほど前。 最初はただの行方知れずだった。 それも姿を消したのは町から少し離れた森で小屋を造り暮らす一人の樵。普段は特に誰とも交流することがなく、たまたま顔見知りだった者が訪れてみていないことに気が付いた。訪れた者も、樵がふらりと旅にでも出たのだと想い特に疑問を抱かなかった。 次に起きたのはその三日後。 隣町に品物を届けに行った商人が戻ってこなかった。 奉行所が調べたものの、町から少し出た所の森の近くで衣服が見付かった以外に特に何も見付からなかった。 商品がなくなっていたことから山賊の仕業であると推測されたが、結局それ以降の進展はない。 その次は更に五日後。 今度は子供だった。 町外れで遊ばせていた子供が一瞬目を話した隙にいなくなった。 これが、神隠しと呼ばれるようになった切っ掛けとなる。 ●開拓者ギルド。 「奈々瀬ちゃん! 何か事件、起きてない!?」 勢い良くギルドに飛び込んでくるや否や、受付机にバンと手を乗せてそこに座る小さな少女に詰め寄る女開拓者――唐沢三津名。 「‥‥事件ならいっぱい起きてますよ。いいから落ち着いてください」 冷静な受付嬢、名瀬奈々瀬は冷ややかな目で三津名を見つめ、その肩を押し返す。 「あ‥‥ご、ごめん」 「いえ。それよりいきなりどうしたんですか?」 しゅんとなる三津名に奈々瀬は淹れたお茶を差し出す。 受け取りながら三津名は先日行った事件の顛末を話し始めた。 兄の姿をした何者かとの邂逅。 そしてその口から語られた潜入したらしいアヤカシのこと。 「‥‥なるほど。それで何か事件が起きてるのではないか、と?」 こくりと頷く三津名。 奈々瀬はふむと呟くと、手元の依頼紙の束をパラパラと捲る。 「あぁ、そういえばちょうど最近神隠しの噂が出ていますね」 「神隠し‥‥?」 「はい。何でも町外れの森で子供がいなくなったのだとか。それ以外にも何人かこの町外れで人がいなくなる事件が起きてるみたいですね」 奈々瀬から渡された資料を食い入るように見詰める三津名。 「これは‥‥調べてみないとわからないけれど‥‥」 「えぇ、情報が少なすぎて正直困っていたところです」 「そうね。情報収集とか一番不得手なのだけれど‥‥」 「ただ、相手がいつ現れるとも限りませんから注意は必要ですよ? 調べてる途中で神隠しにあうなんて、笑えませんからね」 奈々瀬の言葉に思わず苦笑を浮かべる三津名。 確かに自分が神隠しにあうなんてことになれば、それこそ目もあてられない。 「‥‥他の皆さんにも、手伝っていただこうかな」 「そう言うと思いました。はい、これ」 奈々瀬から手渡された紙には、既に今回の依頼の助力を求める旨が書かれていた。 思わず絶句する三津名。 「いりませんでした?」 かくりと首を傾げる奈々瀬に、三津名はぶんぶんと首を横に振る。 こうして、開拓者ギルドにまた一つ、新たな依頼が張り出されることとなった。 |
■参加者一覧
佐上 久野都(ia0826)
24歳・男・陰
御凪 祥(ia5285)
23歳・男・志
菊池 志郎(ia5584)
23歳・男・シ
高峰 玖郎(ib3173)
19歳・男・弓
言ノ葉 薺(ib3225)
10歳・男・志
羽喰 琥珀(ib3263)
12歳・男・志
東鬼 護刃(ib3264)
29歳・女・シ
常磐(ib3792)
12歳・男・陰 |
■リプレイ本文 ●捜索〜樵。 神隠し事件を追う開拓者たちは一先ず情報を集めるためにそれぞれ分担して情報を収集することにした。 まず失踪したらしい樵の件を調べるのは佐上 久野都(ia0826)、御凪 祥(ia5285)、菊池 志郎(ia5584)の三人。 三人が疑ったのは、人の姿のアヤカシの存在は勿論、それだけではなく人の手が介入しているのではという点。 そのため樵と顔見知りという男の下を尋ねた。 「ん? あぁ、あの樵ね。何度かあの森の中に行ったことがあってね。何度か顔を合わせるうちに仲良くなって、たまに家で食事を馳走になったりしてたんだよ」 樵との関係を尋ねられた男は言う。 「それがいなくなった、と」 祥の言葉に男は頷く。 「いなくなったとき、どうして旅に出たと思われたのでしょう? 今までも突然遠出される人だったのでしょうか?」 「いや、そりゃ知らねぇよ。俺だってそれほど彼のこと知ってるわけじゃねぇし‥‥しょっちゅう会ってるわけでもねぇんで、いなかったらまぁどっか行ったのかな、程度にしか思わなかっただけだぜ?」 志郎の問い掛けに若干眉を顰めながらも男は答える。 それ以外に何か旅を連想させる物があったか、どうやって旅と判断したのかなども聞いてはみたが、そこまで旅に出たということにこだわっていたわけではなく、ただ単純に顔を見かけなくなったので遠出でもしたのかと思っただけだったようで、男はただ首を振るのみだった。 「なんでぇ? アンタら、俺を疑ってんのかい?」 「い、いえ、そういうわけではなくて、単純に気になったものですから」 不機嫌な表情を浮かべ始めた男に志郎は狼狽する。 助け舟は久野都の口から出た。 「そういえば最後に樵を見掛けたのはいつ頃でしたか?」 「えぇっと、アレは‥‥確か一週間前くらいだったかな」 「その時何か変わった様子などはありませんでしたか?」 「変わった‥‥あぁ、そういや森に変な奴が、とか言ってたな?」 一行は顔を見合わせる。 「それはどんな奴だったか、何か言ってなかったか?」 覚えていることでいい、と付け足した祥に、男はうーんと唸り声を上げて必死に思い出そうと首を捻る。 「確か、死んだような眼をした男って言ってたような‥‥」 「死んだような‥‥眼、ですか‥‥」 呟くように繰り返す志郎。脳裏に過ったのは、以前アヤカシ退治を請け負って全滅した開拓者一団の生き残りの一人。 先日の依頼ではその一人がアヤカシとなって街に潜入しているという話を聞いたばかりだ。 「あと一つ、樵には取引している商人などはいなかったか?」 祥の言葉に男ははて、と首を傾げる。 「そりゃいたんじゃねぇか? どこの誰とかは知らねぇけどよ。あんまりしゃべる人じゃなかったしなぁ」 樵自身が余り社交的ではなかったため、基本的に情報はなさそうだ。 商売としては話すことはしなくても済む、色々やり方があったのかもしれない。 勿論儲かっていないのだから森の中の小屋で暮らしていたのだろう。 その他にも道具の仕入先のことや、森付近で遊んでいた子供たちに接点がなかったか、なども聞いてはみたが、そもそもそういう話をする間柄でもなかったため有益な情報は得られなかった。 男に礼を述べた三人は、それ以外に樵を知る者がいないかと探して回ったが、結局この男以上の情報を得ることはできなかった。 ●捜索〜商人。 次に行方不明になったという商人についての聞き込みを開始した高峰 玖郎(ib3173)、言ノ葉 薺(ib3225)、東鬼 護刃(ib3264)の三人は、まず商人が所属していた店を訪ねることにした。 「あぁ、あいつか‥‥惜しい奴だったのにな」 そう言って店の主人はどこか悲しげな色を浮かべる。 「商人さんは、いつもその道を使っていたのですか?」 薺の言葉に主人は頷く。 「割といつも頼んでたんでな。隣町にお得意さんがいて、その人があいつのことを偉く気に入ってたんだよ。うちとしても指名してくれてる人間を出し惜しむ気はねぇんで、いつも通りあいつを使いに出したんだが‥‥まさかあんなことになっちまうなんてよ」 苦笑する主人に、薺は続けて届けていた荷物の中身を問う。 が、こればかりは商人として持つ意地があるのか、なかなか話そうとはしない。 「まぁそう言わんでくれ。わしらはただ早ぅ解決したいだけじゃ。それ以外のことは今何も言うまいて」 片目をぱちりと閉じた護刃は、どこか無邪気さを残した瞳で囁くように話しかける。 最初は頑として話そうとしなかった主人も、次第にその態度が和らいでいき、最後には仕方ねぇなぁと呟いて一枚の紙を取り出した。 「こいつはいつも隣町に届けている品物の一覧だ。その、確認だけだからな?」 わかっておるよ、と護刃が答え、三人はその一覧に目を通す。 見てみれば特に怪しげな物はない。至って通常の――というよりは通常では高価で使用するのが躊躇われるような日常品がずらりと並んでいた。 「‥‥随分金持ちだな」 ぽつりと呟いた玖郎。その言葉には開拓者のどこか悲痛な思いが混じっていたかもしれない。 だが、そこでふと何かに気付いた。 「この品物‥‥消えてたんだよな‥‥?」 「あぁ。綺麗さっぱりなくなってたな。だから山賊か何かじゃねぇかって話になったんだが」 主人の言葉に、腕を組んだまま思考に入る玖郎。 「何でこんなモン盗ったんだ?」 首を傾げる玖郎に、護刃もまた同じように腕を組む。 「そうじゃの‥‥盗んだところでそれほど有益なものはなさそうじゃしな」 確かに高価ではあるが、それを売ったところで物自体は日用品だ、収益としては低い部類に入るだろう。それに山賊の仕業ならばわざわざ商人を消す必要はなかったはずだ。 「商人が消える前に何か不審な言動はなかったか?」 「不審‥‥いや、思い当たらねぇな。いつも通りだったと思うぜ?」 玖郎の問い掛けに主人は首を横に振る。 商人の人柄は良く、恨まれるようなことや、今回の事件で得をしそうな者も思い当たらないという。寧ろ不利益しか残らないようだ。 その他にも失踪した開拓者の似顔絵の確認なども行ったが、結局それ以上の情報は特に聞き出すことができなかった。 一通り話しを聞き終えた三人は店の外へと足を運ぶ。 「ふむ。商売絡みということはなさそうじゃの?」 「そうですね。となると‥‥やっぱりアヤカシの仕業ってのが濃厚かもしれませんね」 護刃の言葉に薺が頷きを返す。 「目的はいまいちはっきりとはせんが‥‥いや、そもそもアヤカシだとすれば目的は人そのものか」 人は食らうモノ――アヤカシにとってはそれはただの本能でしかない。 「一旦他の方々とも合流しましょう」 頷きあった三人は合流地点である奉行所へと足を進めた。 ●捜索〜子供。 一方突如失踪したという少年を調べにきた残りの三人。 「いいか、何があってもオイラたちが言うまで前に出るんじゃないぞ?」 「う、うん」 まるで子供をあやすかのように言って来る羽喰 琥珀(ib3263)に、三津名は苦笑を浮かべながら答えた。 彼女もまさか、自分より年下の、しかも初対面の琥珀から言われるとは思っていなかったようで。 「今までの行動があるんだから、仕方ないぞ?」 助けを求める視線を送った先にいた常磐(ib3792)が肩を竦めて言う。 どうやら味方はいないようだと、三津名はかくりと肩を落とした。 「ほら唐沢、聞き込みだぞ」 落ち込む三津名の肩をぽんと叩いた常磐。顔を上げた三津名の視界に、既に誰かと話している琥珀の姿が映る。 どうやら失踪した子供の家の近所のおばさんのようだ。 「子供がいなくなる前、両親の仲は悪くなかった?」 問う琥珀に、明らかに訝しげな視線を向けるおばさん。 それもそのはず、彼らは見るからに幼い子供たちばかり。おばさんが話をしたがる年齢ではない。 いくら開拓者であると名乗ったところで、その口から多くは語られることはなかった。 だが子供たちからとなれば話は別だ。 年の近い常磐と琥珀に対し、すぐに警戒心を解き仲良くなる子供たち。 「なぁなぁ、そういえば最近この変の友達が一人、いなくなってねぇか?」 「うん、太郎のことだな! 何か急にいなくなったって皆言ってる」 琥珀の言葉に少年の一人が顔を伏せながら答える。 「その太郎さ、最近顔見知りじゃない奴と遊んでたりしなかったか?」 「知らない奴と? いや、それはなかったと思うよ。あいついつも一人で――あ」 突然少年の言葉が止まる。 「そういや‥‥あいつがいなくなる前、変なこと言ってたな」 「変なこと?」 首を傾げる常磐に、少年は慌てたように首をぶんぶんと振る。 「な、何でもねぇんだ!」 余りの慌て様に三人は思わず顔を見合わせた。どう考えても何かある。 と、少年の傍に膝をついた琥珀が、その耳元にそっと口を近付ける。 「ここだけの話にしとくからさ、ちょいと教えてくんねーかな?」 人差し指を立ててぱちりと片目を瞑った琥珀。 まるで悪戯小僧のようなその顔は、子供に仲間意識を植え付けるには十分だった。 「う、うん。あいつに絶対言うなって言われてたんだけどさ‥‥」 少年が話したのは、太郎がいなくなる少し前に、彼が話していた不思議な男のこと。 森の中で会うその男の傍にお宝があって、今度それを取りに行くと言っていたこと。 「そっか。ありがとな!」 「ぜ、絶対言わないでくれよ!?」 「わーかってるって♪ 男と男の約束だ!」 にかりと笑う琥珀に、少年もにかりと笑みを返す。 少年の心はがっちりと掴んだらしい。 更にその後少年の両親の下に向かい話を聞くものの、失踪した太郎は両親には何も言っていなかったようで、結局それ以上の情報は聞き出せなかった。 ●捜索〜推測。 三様の聞き込みを追え、街の奉行所の前で待ち合わせた開拓者たちは、それぞれが仕入れた情報を共有することにした。 「あ、ごくろーさまです!」 集まった開拓者を前にぺこりと頭を下げる三津名に、祥はふっと笑みを浮かべた。 「少しは開拓者が板についてきたか?」 「は、はい! おかげさまで‥‥その節はその‥‥ありがとうございました!」 地面に頭をつける勢いで頭を下げる三津名の横腹を、溜息交じりの常磐がつつく。 「どこがだよ。つい先日だって自分勝手に先走りしたくせに」 「あうー。だ、だってそれはぁ〜」 「そうだな。アレはさすがに冷やりとしたぞ。と言ってもお前が絡んで冷やりとしなかったことがないが」 「あぁ、あれは大変でしたねぇ」 無表情のまま言う玖郎とわざとらしくやれやれと首を振る志郎の二人に、そんなぁ〜と情けない声を出す三津名。それを見て護刃がくすくすと笑う。 「少しは皆の気持ちがわかったかえ?」 「ふふ、護刃の言う通りですよ? とはいえ、今回はちゃんと頼ってくれましたからよしとしましょう」 護刃に続き薺もまた柔らかな笑みを浮かべる。 むくれる三津名の頭に、久野都がぽむと手を乗せる。 「少しずつですが、成長していけばよいのですよ」 三津名と年の近しい義妹がいるせいか、どこか微笑ましい表情を浮かべる久野都に、三津名も特に抵抗することなく頭を撫でられる。 「それはそーと、早速情報を集めてみよーぜ!」 琥珀の言葉に頷いた一行は頷き、それぞれの報告に移る。 まずは樵の報告。目立った情報はなかったものの、森に変な奴がいるということはわかった。 「森の中に変な奴がいる、か‥‥死んだような眼というのは気になるな」 報告を聞いた玖郎は腕を組んでそう言った。 その情報から導き出される姿は皆一つ――消えた開拓者の生き残り。 「あぁ。だとすれば森の中に奴はいるのかもしれん」 祥がふっと森の方へと視線を送る。 「その森の中なんだけどさ。どーやら子供のほうもそいつ目当てっぽいぜ」 続く琥珀が失踪した子供――太郎の行動について報告する。 太郎は普段それほど仲間内で遊ぶわけではないこと。 その太郎が消える前に見たという不思議な男の話と、その男が持つお宝の話。 「森の中に不思議な男‥‥そしてその傍にお宝、ですか‥‥」 ふむと呟く久野都。 どうやら自分たちの調べた情報と一致が多いようだ。 「商人の方は特別変わった報告はないが、盗まれたらしい品物一覧は確認できた」 そう言って玖郎は書き出された一覧を見せる。 「見てもらえばわかると思いますが、特に変わった物はないと思います」 薺の言葉通り、特別変わったものは見当たらない。 「逆に何もなさ過ぎてかえって不自然なんじゃがな」 「そうですね‥‥アヤカシの仕業だとすれば、何故この商品が消えたのかがわからない。人の仕業だとすれば、何故商人が消えたのかわからない」 顎に手を当てた志郎は他の理由や見落としがないかを再考する。 しかし結局それ以上の推測は進まなかった。 「男の傍にあったお宝っつーのが、盗まれた商品なんかな?」 首を傾げる琥珀。確かにそう考えるのが一番つじつまが合う。どうして、という部分を除けば、だが。 「かもしれないな。とはいえこればかりは行ってみないとわからない、か」 そう言って肩を竦める常磐。 頷きあった一行はそのまま森の中へと移動を開始する。 ●捜索〜兆候。 森の中へとやってきた開拓者たちは、早速一番怪しい樵の家へと足を運ぶ。 捜索の間も、怪しい気配や影がないかを常に誰かが警戒している。 森の中は薄暗くいかにも何かが出てきそうな気配はあるものの、実際に気配を感知するようなこともないまま、樵の家の捜索は終了した。 更に森全体に捜索範囲を広げることにした一行。 「森か‥‥此処にも何か手掛かりがあると良いんだけどな‥‥蜘蛛にも注意が必要なんだよな‥‥獲物を待ち構えてるみたいで、気味が悪い‥‥」 「確かに‥‥蜘蛛が隠れるにはもってこいだな」 ぶるっと身を震わせた常磐に、祥も辺りを見回しながら呟く。 捜索範囲を広げ、更に心眼や鏡弦で索敵をしながらの捜索。 しかしその網に掛かるものはない。 「ここに何かあることは確か――ん?」 ふと、志郎の視界を泳ぐ僅かな揺れ。 志郎はすぐには動こうとせず、ゆっくりと揺れに近付いていく。 生き物ではない。 視線をそっと移しながら覗き見た場所には、一本の白い糸―― 「‥‥糸」 ぱっと見では気付かなかった。何故ならそれは蜘蛛の糸と呼ぶには余りに太かったからだ。 しかしそれはどう見ても人が使う糸ではない。 その後もそれらしき物を探してみたが、結局糸も蜘蛛も見付けることはできなかった。 収穫のないまま陽が暮れ、その場は捜索を打ち切ることにした一行。 そのままの状況をギルドと、奉行所へと報告。 だがそれ以降決定的な証拠もないままとなり、事件は一旦幕を閉じる。 動いたのは数日後のことだが、それはまた別のお話―― 〜了〜 |