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■オープニング本文 天儀の中心都市たる神楽の都。 様々な人が行き交うこの都に、開拓者ギルドは存在する。 はてさて、今日はどんな依頼が舞い込むやら――― 「亜理紗……大変よ。不死身のアヤカシが発生したわ」 「不死身!? どういうことなんですか?」 ある日の開拓者ギルド。 職員の西沢 一葉と十七夜 亜理紗は、突如報告されたアヤカシについて話していた。 しかし、驚く亜理紗に対し一葉はやる気が無さそうに肩をすくめる。 「なんでそんなにやる気無さげなんですかぁ!? えっと……物理攻撃も魔術攻撃でも死なないって、これ相当ヤバい相手じゃないですか!」 「まぁね。普通にアヤカシとしても弱くはないレベルだし、大変よね」 「いや、ですからなんでそんなに落ち着いてるんですか……」 一葉から報告書を引ったくった亜理紗は血相を変えるが、一葉は相変わらず他人事である。 いい加減何か知っていると感じた亜理紗は、一葉に答えを促した。 「だってこれ、やろうと思えば一般人でも勝てるんだもの。私でも倒せるわ」 「はい? え、なんでですか? 不死身のアヤカシって……」 わけがわからず混乱する亜理紗。ギルドへの報告書には確かに物理攻撃でも魔術攻撃でも死なないと書いてある。 外見は人型の黒い影で、体長は2メートル弱。不死身性を活かして豪腕で殴りかかってくるらしく、遠距離攻撃は無い。 単純にして明快であるが、これをどうやって志体を持たない一般人が倒すのか? 「実はね……『痛々しい技名』を叫びながら攻撃すると自動的に死ぬの。例えば、エターナルフォースブリザード! とか」 「へ……?」 「専門家の間では『コウニー』と呼称されてるらしいわね」 「いや、名前なんてどうでもいいです。っていうかその技名、痛々しいんですか? カッコイイと思いますけど」 「知らないわよ。コウニーにとっては痛々しいんでしょ」 対処法が判明してからは特に注意されるようなアヤカシではなくなったそうだが、いくつか注意事項がある。 痛々しい技名一つにつき、同じ群れの一匹しか倒せない。広範囲魔術などでも一体しか死なない。 よって同じ技名を連呼しても無意味であり、常に群れで行動するため、その規模によって技名をたくさん用意しなければならない。 更に、恥ずかしがったりやる気が無さそうだと効果がない。言う方のテンションやノリ具合も大事な要素になるという。 それなりに実力があるため、安全に闘うにはやはり開拓者のほうが適任であろう。後は本人の羞恥心の問題だ。 「今回は20匹近い群れだそうだから、参加者一人につき4〜5個くらいは痛々しい技名を考えてもらった方が安心ね」 「はい、質問です。必ずカタカナ語じゃないと駄目なんですか?」 「別に漢字でもいいらしいわよ。黒華斬魄葬! とかもOK」 「……随分ポンと出ましたね」 「……き、気にしたら負けよ。別に私でも倒せるアヤカシだから練習してたとかそんなことないんだからね!」 「一葉さんが可愛くて私が死にそうです……」 一般人でも倒せる不死身のアヤカシ、コウニー。矛盾に満ちた相手だが、群れなすそれを相手するには開拓者の力が必要だ。 技名をたくさん考えて、無事の撃破をお願いしたい――― |
■参加者一覧
紅咬 幽矢(ia9197)
21歳・男・弓
各務 英流(ib6372)
20歳・女・シ
暁火鳥(ib9338)
16歳・男・魔
正木 雪茂(ib9495)
19歳・女・サ
大江 伊吹(ib9779)
27歳・女・武
鴉乃宮 千理(ib9782)
21歳・女・武
暴怖(ic0011)
21歳・男・泰
草薙 早矢(ic0072)
21歳・女・弓 |
■リプレイ本文 ●影の乱舞(シャドウダンス) 石鏡南部に位置するとある平原。冷たくなってきた風が吹き抜けるそこに、黒い影が何十と蠢いていた。 人の形をした真っ黒な影。目と思われる部分だけが白く爛々と光り、不気味さを増している。 群れてはいるが一匹一匹微妙に距離があり、変な動き方をしなければ囲まれるようなことはあるまい。 しかし、聞いていたより微妙に数が多い。前情報では20匹前後とのことだったが、どうも30匹近いように見受けられた。 どちらにせよ闘うしかあるまい。幸いにも人数も『武器』も多い。開拓者たちは頷き合うと、不敵な笑みを浮かべて影達へと向かって歩みだした。 「こんな面白い依頼だもの、飲まなきゃやってられないわ」 先手を切る大江 伊吹(ib9779)は、持っていた盃をしまい獣耳カチューシャを装備。そして右手の槍を振り上げつつ、左手を軽く握り――― 「攻撃するけど、許してニャン♪」 媚び媚びの全開笑顔でコウニーを突き刺した。 コウニーは痛々しい技名を叫びながら攻撃すると死ぬ。しかし、それ以外の攻撃では決して死なない不死身だ。 槍で貫かれたそれもまた、苦しむ様子もなく反撃するため腕を振り上げた。大江はそれに敏感に反応し、槍を引きぬいてバックステップで離れる。 「デスヨネー。流石に死なないか……」 「いや、単純に可愛いと思われたからじゃないか?」 「あら嬉しい。でも褒めても何も出なくてよ?」 鴉乃宮 千理(ib9782)は極めて冷静にツッコミを入れるが、大江は満更でもない様子。 敵の接近を認めたコウニーたちはわらわらと開拓者に向かってくるが、全く統率が取れておらずターゲットがバラバラである。こうなると各個に戦ってもらったほうが効率がいいかも知れない。 「カッコいい技名を色々叫びながら戦えばいいんだなっ!? ふっ、得意分野だぜ! お師匠様との修行の日々で散々叫んだからなっ!」 まだ駆け出し開拓者である暁火鳥(ib9338)。しかしその分やる気に満ちており、瞳は輝いていた。 本来、コウニーほどのアヤカシとはまだ戦えるレベルではないが――― 「シャイニング・メルト・バースト・ファイア!!」 『ギャアァァッ!?』 暁が放ったファイヤーボールがコウニーに直撃すると、絶叫を上げて霧散し瘴気に還った。普通ならまだまだ余裕があるダメージのはずなのだが、情報の正しさが窺える。 「おぉぉぉ! いける、いけるぞっ! フォーリング・ゴッド・サンダリオン!! 白虎駆地吼!!」 サンダー、ストーンアタックを続けて放つ暁。その度相手は死ぬ。 「ふ……どうやら彼の者も中々やる様子。遅れを取るわけにはいかんな」 その様子を見て、霊騎に騎乗した正木 雪茂(ib9495)は感嘆の息を漏らした。 暁の活躍は目覚しいが、まだまだ敵の数は多い。正木も片鎌槍を構え堂々名乗りを上げる! 「この正木大膳亮雪茂が成敗してくれん!」 『ギェェェェッ!?』 「む!? まだ何もしていないのに一匹死んだぞ!?」 「いや、あのな。真ん中の大膳亮(だいぜんのすけ)というのはなんぞ?」 「カッコイイだろう!」 「……そーですね」 「とりあえず大声で叫べば良いのだろう! 任されよ!」 何故かツッコミ役になってしまった鴉乃宮を全く気にせず、正木は霊騎を操り突撃する。 厳密に言えば彼女の言っていることは間違いだがこの際大事なのはテンションである。 「槍馬一体・晴天電っ!(そうばいったい・せいてんのいなづま)」 『ゲバァァァッ!?』 すれ違いざまの一撃で相手は死ぬ。 生意気にも隙を突いて正木を攻撃しようとするコウニーもいたが…… 「天地玄妙神変通力消、貴様の命運は今潰える! ハートブレイクレジェンドオオオオオ!」 『グオァァァッ!?』 篠崎早矢(ic0072)の放った一矢が、正木を狙っていたコウニーを消滅させる。 開拓者たちは痛々しい……もとい、カッコイイ技名を叫びながら連携で戦っていく。 「ボクも紅咬の『業』を自身で磨いた『秘儀』がある。それをお見せするさ」 フッと笑い、矢を番えるのは紅咬 幽矢(ia9197)。 篠崎もそうだったが、声を届けるため弓の長所である射程が制限されてしまうのは痛い。逆に、普通の弓では考えられないような即死効果を得られるので痛し痒しだが。 「疾風ッ! 天貫!」 即射、強射と続けざまに矢を放つ。しかしそれらは直撃こそするものの、コウニーには通用していない。 「……効かない!? そんな……! これじゃあ駄目だっていうのか……!」 迫り来るコウニーに思わず後ずさりをする紅咬。その時、ふと懐に入れていたとある冊子を思い出す。 「これは……5年前に書いた―――」 それが何なのか、本人にはよく分かっている。しかしこの依頼の話を聞いた時、必要になるかもしれないと引っ張りだしてきたものだ。 これは敵だけではなく、自分にも大きなダメージを与えるかもしれないと知りながら。 一か八か。意を決して紅咬は矢に手を掛ける。 「紅咬流奥儀・刹那死鳥撃ッッッ!!」 瞬時に矢を番え放った一撃は見事に命中し……コウニーは悲鳴を上げて霧散した。 「き、効く! 効いてるぞ! ならばッ―――紅咬流奥儀・鳳凰殲滅覇ッッッ!!」 続けて乱射に切り替え、手当たり次第に射撃する紅咬。それでも味方は射線から外しているのは心憎い。 結局死ぬのは一匹だけとはいえ、コウニーたちに動揺が走ったように見える。 「ふっ、面白い。この私の力、極一部だが貴様に見せゲッフォ!? 待て、まだ私が喋っグハッ!?」 悠々と戦闘に参加しようとしていた暴怖(ic0011)だったが、余裕をぶっこいていたらコウニー二体にぶん殴れられてしまった。 前情報通り、コウニーはアヤカシとして弱くはない。その攻撃を受けた暴怖はもんどり打って地面を転がった。 「……き、貴様は、貴様は私を怒らせた! 恐怖を教えてやる!!」 口の端から零れた血を拭いながら暴怖はコウニーたちを睨みつけ闘志を燃やす。 ただならぬ雰囲気を暴怖が包み……彼の口から出た言葉は! 「さかなぁぁぁっ!」 『……はい?』 コウニーに向かっていく暴怖の表情からは彼が冗談を言っているようには見えない。しかし彼以外の7人の開拓者たちは全員何事かと暴怖を見た。 「示して鮮血の握りこぶしを恐れます!」 渾身の力を込めて繰り出された拳。だがそれはコウニーを倒すこと叶わず、コウニーは反撃に出た。 「チィッ! ならば愚かで無知に閉じてひそかにけります!」 それをギリギリのところで躱し、蹴りを放つ。これもダメージにはなっていない。 「何故だ……この俺の攻撃が尽く通じんとはぐばぁっ!?」 「通じるわけ無いでしょ!」 「真面目にやってください!」 大江と篠崎に同時にツッコミをもらい、後頭部を叩かれる。その後ズルズルと味方後方まで引きずっていってくれたのは優しさであろう。 「痛いではないか」 「遺体になりたいの?」 「大江さん、誰がうまいこと言えと……。暴怖さんでしたか? あれでは通じるものも通じませんよ」 「何故だ? 示恐鮮血拳に無明閉暗蹴! アヤカシ共に恐怖を与えるに相応しき技だろう」 「……うん? あなた戦闘中になんて言ったかしら?」 「示恐鮮血拳に無明閉暗蹴だが」 「絶対嘘よ! なんか面白いこと……じゃなかった変なこと口走ってたわよ!」 「馬鹿な。恐怖の体現者たるこの私に限って」 『ギャァァァッ!?』 「あ、一匹死んだ。ほら、しっかりやればできるのにふざけるから」 「誰がだっ!? というか何故死んだ!?」 「やるなら紅咬さんくらいまで突き抜けてくださると楽ですよ」 篠崎が指さした先には、ちょっと目が危ない感じになりながら闘う紅咬の姿が! 「紅咬流最終裏奥儀・天地崩落創世転生冥虎天竜陰陽真月殺ゥゥゥゥゥッッッ!!! す、凄い……! これがボクの『秘められた』『業』の威力……いや、ボク自身の『内』に眠る『力』かッ! 何故ボクにこんな『力』が……。まさかッ、ボクは生まれる前からッ、前世からこの力をッ! そうでなければ説明が………!!」 「幽矢くーん、それコウニーにしか通用しないと思うから気をつけてねー」 「デュアル・フレイム・フレイム・ロンド・デス・ゲート!! 堕天神命響撓!! ふはははは、俺は無敵の大魔法使いなのだー!」 「火鳥くーん、あなたもそれ実力じゃないから勘違いしちゃ駄目よー」 律儀にツッコミを入れてくれる大江さんマジ天使であった。 「多少増えているようデスが……この愛の戦士にとっては朝飯前デス」 それまでは焚き火の側で高みの見物……もとい、戦況を観察していた各務 英流(ib6372)がついに動いた。 彼女自身の戦闘能力はお世辞にも高いとはいえないので、機を見るのは妥当といえば妥当だが。 「私とお姉様の愛を綴った……愛情無限本(ラブ・ライブラリ)! お姉様への愛情溢れる自作詩集で殴る。相手は死ぬ」 「自分で解説するんかい」 ツッコミに復帰した鴉乃宮を無視し各務が冊子のようなものでコウニーをぶっ叩くと、悲鳴を上げて消滅した。意外にも効果があったらしい。 「私、この戦いが終わったらお姉様と結婚するのデス」 「……おや? 確か十七夜さんは普通に男性と結婚―――」 「アーアー聞こえないー。お姉様との幸せな結婚の証……純愛花束撃(ブーケアタック)! お姉様への愛情溢れる花束で殴る。相手は死ぬ」 「いや、構わんがね……」 「ギルドではお姉様が手作りのパインサラダを作って待っていてくれるのデス。つまり私とお姉様との愛は無限! 行きます……私とお姉様の幸せな新婚生活の象徴! 愛情手作薬湯(ラブ・スープ)! 熱々のお味噌汁が入った鍋を投げつける。相手は死ぬ」 「終盤まで焚き火を離れなかったのはそのためか……」 頭を抱える鴉乃宮だったが、それでもコウニーは消滅した。もう基準がわからない。 「やれやれ……では我もツッコミばかりでなく戦うかね」 錫杖を構え、鴉乃宮が前に出る。 大分数も減ってきた。基本的に後衛の鴉乃宮も戦闘に関わって問題あるまい。 「羅武突撃(ラブアタック)! 今のは神の愛じゃ」 錫杖に精霊力を纏わせ、コウニーを叩く。するとコウニーはしっかり消滅した。 「羅武風車(ラブマシーン)からの羅武台風(ラブハリケーン)! かっこいーじゃろー」 「私の技と被ってるのデス」 「ケコーンするかね?」 「お断りデス」 「奇遇だな、我もだよ」 各務の抗議のようなものに肩をすくめる鴉乃宮だったが、錫杖の一撃でアヤカシが紙のように吹き飛んでいくのはなかなか爽快なものがある。気を取り直して更に攻撃を続行する。 「羅武以外となると……そうじゃな、天鎚(ゴッドプレス)! 天槍(ゴッドラッシュ)! 天斧(ゴッドナックル)! これぞ三天殺(ゴッドコンボ)じゃ。相手(ユー)は死ぬ(ショック)」 テーレッテー。 錫杖による殴打→連続突き→振りかぶってのふっ飛ばし攻撃。これの利点は連続技中に3体まで葬れることか。 しかし隙も大きい。動ききったところを狙い、別のコウニーが鴉乃宮に迫る……! 「やらせはせんぞッ! 槍馬一体・流馬迅雷槍(そうばいったい・りゅうばじんらいそう)!」 機動力のある正木は仲間の危機を敏感に察知しインターセプトに入る。 そのまま一旦霊騎から飛び降り、片鎌槍で薙ぎ払う! 「覇天槍虎撃(はてんそうこげき)!」 が、カッコイイと判断されたのかこの技名では相手は死ななかった。 舌打ちする正木の右からコウニーが突撃してくるが…… 「はじけてまざれっ!!! 爆裂射撃豪腕連関特射法!」 篠崎のカットが入り事なきを得る。続けて矢を番える篠崎だったが…… 「来る日も来る日も鍛えに鍛え、磨き上げたこの刃! 歌います……私の―――」 「歌っちゃらめぇぇぇっ!」 少しろれつが回らなかった大江に激しいツッコミをもらい、篠崎は連続攻撃を断念する。仲間の勇み足を止めてくれる大江さんマジ天使。 「まったくもう、みんな見てられないわ。あたしがお手本見せてあげる」 そう言って手にした二本の魔槍を構え直す大江。実は戦闘力では彼女も各務辺りと大差はないのだが…… 「天槍(レーティア)・流星了華(スターバースト)!」 右の槍での一撃を加え、すぐさま別のコウニーに切り返す。 「地槍(リデア)・幻彩時神(クロノミラージュ)!」 左の槍で突き刺し左足を軸に半回転、二匹のコウニーが消滅すると同時にポーズをとる。 そのあまりの痛々しげふげふんカッコ良さに恐れ慄き、コウニーたちは後ずさる。 勿論、それで手を休める義理はない。大江はほろ酔いの色っぽい表情で不敵に笑うとこう言った。 「一人三体がノルマだけど……別に、5つ6つ技を披露してしまってもかまわないんでしょう?」 「そのとおり! 俺もまだまだやり足りないのだっ!」 「居るだけ倒していく……それだけのことだろう?」 「フフフ……力がみなぎってくるようだよ。君たちの業、ボクの風が全て貫くッ!」 すでに半分以下に減ったコウニーたち。そしてこの場に居る開拓者たちが自分たちにとってどれだけヤバいのか本能で理解したのだろう。その目はなんだか涙目のようであったという。 「泰拳オサムということには、簡素なカスに技法があるんだね。 その初歩だが、君にも見えよう。 本当に暴力を!(泰拳士というものには、簡素ながらに技があってな。その初歩ではあるが、貴様にも見せてやろう。本物の暴力を!)」 「風よ雲よ、我がささやきに答え、矢を怨敵に叩き込め! サーチアンドデストロオオオオイ!!」 「そりゃ技名ではなく方針じゃな」 「細けぇこたぁいいんデス。見るデス」 暴怖はスルーし篠崎にツッコミを入れた鴉乃宮だが、各務が指さした先にいる大江を見て閉口する。 「地槍(リデア)・裂闇牙雷(シュヴァルトゥース)! 天槍(レーティア)・黒翼風絶(ノワールエンデ)! はははっ、まだ戦い足り無いわよっ。あたしのイタ技は108あるわよっ!」 「あー……。……神の愛も壱百八式あるんじゃよ。ユー、殺っちゃいなヨー☆ てやつじゃの」 ついにツッコミ役まで吹っ切れて錫杖を振りかざす始末。もう誰にも止められない。 最終的にはどちらが悪者かわからない勢いでコウニーは殲滅され、依頼は無事達成となったのであった――― |