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■オープニング本文 夏の夜。ようやく少し寝苦しい暑さが止んだと今日この頃。 貴方たち開拓者は、とある野営地に居た。 そろそろ日が沈む。今日はここで野営をしよう。 貴方たちがどうしてここに居るのかは、さまざまな理由があるだろう。 修行の途中、依頼の帰り、物見遊山の最中かもしれないし…… ……単にお金が無いから野営してただけかもしれない。 貴方たちは開拓者だ。 いまだ見ぬ未知の土地を探し、それを開拓する者たちである。 だから野宿なんてお手の物。小さな天幕と、ちょっとしたたき火。 それだけ有れば、満天の星空の下、一手間加えた野営料理が味わえるだろう。 それに今は夏だ。天幕の下に引きこもっていることは無い。 地面に外套を広げてそこに転がって、星を見ながら寝るのも良いだろう。 ああ、これぞ開拓者の暮らし。たまにはこんな日も悪くない…………。 「へっ、運が悪かったな、お前ら。たまたま俺たちが通りかかっちまってな!!」 貴方たちの眠りを妨げたのは、粗野な声だ。 目を開けてみれば、まだ時刻は明け方にも成らぬ丑三つ時。 貴方たちをずらりと囲んで罵声を向けて来るのはどうやら山賊たちであった。 人数は多い30人は居るだろう。 だが、来ている者はぼろ切れ同然、武器やら松明も使い古しのぼろぼろばかり。 「こんなところで野営してるってことは、開拓者かぁ? だったら身包み置いてけ!」 数の暴力に頼って、貴方たちを脅しにかかる山賊団。 ………眠れる獅子を、彼らはたたき起こしてしまったのである。 その報いを、しっかりと受け取って貰おうじゃ無いか。 さて、どうするもこうするもないな。 眠りを邪魔したバカ共を、思う存分ぶちのめせ! |
■参加者一覧
レヴェリー・ルナクロス(ia9985)
20歳・女・騎
蓮見 一片(ib0162)
13歳・女・魔
猫宮 京香(ib0927)
25歳・女・弓
プレシア・ベルティーニ(ib3541)
18歳・女・陰
アナス・ディアズイ(ib5668)
16歳・女・騎
春吹 桜花(ib5775)
17歳・女・志
玖雀(ib6816)
29歳・男・シ
霧咲 ネム(ib7870)
18歳・女・弓
戸仁元 和名(ib9394)
26歳・女・騎
豊嶋 茴香(ib9931)
26歳・女・魔 |
■リプレイ本文 ● 夕暮れ時、たき火の周り。 「くじゃく〜、お腹空いた〜。ご〜は〜ん〜」 催促しているネム(ib7870)と、 「分かったから大人しくしてろ! ほれ、栗蒸かして剥いといたからこれ食べて待ってな」 鉈とお玉を手に、料理をしている玖雀(ib6816)だ。 どうやら2人は紅葉狩りというか栗拾いの帰りらしい。 料理が得意な玖雀は、野趣溢れる料理の数々を用意していた。 栗ご飯にきのこ汁、里芋の煮物やその他諸々美味しそうな料理。 野外でこれだけ用意できるのはさすがである。すると、料理に匂いに誘われたのか…… 「ふぃ〜、お仕事終わったの〜♪ 早く帰って〜ご飯食べるの〜☆」 「ん? あの声は……」 「ふに? あ、玖雀さんだ〜やほ〜♪ わ〜い玖雀さんの美味しいご飯〜♪」 「やっぱりプーか。よしちょっと待ってろ、今お前の分も……」 「ふにゅ〜、ごちそうさまでした〜♪」 「って、それは俺の分! あー、全部食べちまいやがって……」 玖雀の夕御飯を食べ尽くしたのはプレシア・ベルティーニ(ib3541)。 「あら? 美味しそうな匂いね。私たちも一緒して良いかしら?」 「旅は道連れ、って言いますものね〜。少しでしたら食料もありますし構わないですか〜?」 連れ立ってやってきたのは、レヴェリー・ルナクロス(ia9985)と猫宮 京香(ib0927)だ。 もちろん同じ開拓者、断る理由も無いわけで、食料を融通し合ったり、焚き火を一緒に囲んだり。 「おや、今日も寂しく野宿かと思ったらなかなか賑やかでやんすな」 ふらりとやってきたのは旅慣れた様子の春吹 桜花(ib5775)。焚き火の近くで、ほっと一息。 「あ、あの……折角ですからご一緒して良いですか? これ、途中で買ってきたんですけど……」 おずおずと一同に川魚を手渡すのは戸仁元 和名(ib9394)という修羅の女性だ。 川魚は早速串を打たれて焚き火で炙られ、香ばしい薫りが周囲に広がって。 「いいですね。野営でこれだけ豪勢な料理が出るとは……ご一緒して構いませんか?」 剣と盾を手に、アナス・ディアズイ(ib5668)。 「……やはり火は良いものだね。見ていると心が落ち着くよ」 小柄な姿は、杖を手にした魔術師の蓮見 一片(ib0162)だ。 火が好きだとかでじっと焚き火を眺めながら輪に加わって。 そして最後にやってきたのは豊嶋 茴香(ib9931)。 「……もっと火の方に寄ってもいいんじゃないか?」 玖雀にそう言われても首を振って。どうやら男が同じところで寝るのは良くないと遠慮しているようだ。 そんな豊嶋、どこからどう見ても女性なのは彼女だけが知らないことであった。 さて、そんな状況で頭を抱える『男』が『一人』……玖雀だ。 ぐるりと見回せば、周囲は妙齢の女性のみ。そんな中にぽつりと男一人である。 両手に花な良い状況じゃ無いか、と言うのは簡単だが……なかなか心労がたまる状況である。 「よ〜し、寝るもんね〜♪ ボクは〜はんもっく〜☆」 「……プー、そこ絡まってる。直してやるから待ってろ……ほれ」 「ありがとー♪ それじゃあ、お休みなさ〜い☆」 「ああ、お休み……」 「くじゃく〜、ネムも〜ね〜む〜い〜」 「はいはい、そっちも用意してやるよ」 「ん、お休み〜」 プレシアとネムの世話を焼くのだった。 「今日はちょっと疲れちゃったから、一足先に休ませて貰うね」 早々に引き上げるのは、疲れ気味の蓮見。小型天幕を木陰に用意してするりとその中へ。 「それじゃ私たちも早めに休みますね。交代は明け方にでも……京香、悪戯しないでね?」 「うふふ〜。それはどうかしらね〜」 レヴェリーと京香は二人で同じ天幕を使うようだ。交代の約束をしつつ、彼女たちも天幕へ。 すこし遅くまで武器の手入れをしていたアナスも、一礼して天幕に引き上げて。 ひらりと木の上に飛び乗って寝床にしているのは野営慣れしている春吹。 もちろん遅くまで起きている者もいるようだ。 武器を抱きかかえたまま木に凭れる豊嶋。 火を眺めながら時折、かくりと船を漕いでいるが一応寝ずの番をしているようで。 そして、うとうととしているのは戸仁元だ。どうやら女性陣で先程酌み交わしたお酒が原因のよう。 「……大丈夫か?」 彼女に、てきぱき朝飯の下ごしらえをしていた玖雀が尋ねれば。 「あ、その私……お酒が入ると、すぐ眠くなってしまって……すこし、休ませて貰いますね」 「ああ……」 そういって玖雀は下ごしらえに集中するのだった。 彼の周囲ですやすや寝息を上げているのは皆、妙齢の女性たちである。 玖雀は女性の寝姿を見るなんてもってのほかと思っているようだ。 そういえば京香とレヴェリーの天幕からは衣擦れの音が聞こえていたような……。 「どうしてこうなった……」 いろいろと心労を抱えつつ、ハンモックの下で頭を抱える玖雀……そこに上から落下物! 「ふにぃ、お稲荷さん待てぇ〜」 落ちてきたのは、プレシア本人だった。そのまま玖雀の脳天にごっつん! 「痛ってぇぇぇ! ……うう、なんでプー、これで起きないんだよ……」 「うみゅぅ〜」 のんきなプレシアを律儀に戻してから玖雀も枝の上に避難して。 「……はぁ。これでやっと少し休める」 ほうと一息。焚き火がちらちらと周囲を照らす中、玖雀はやっと体を休めるのだった。 心労でいろいろと抜け落ちそうな玖雀、その心と体にやっと静寂が……。 やって来なかった。 ● 「暢気に寝てるだなんて良い身分じゃねぇか! 開拓者ども!」 眠りを妨げる粗野な声、下品な笑い声と、形容しがたい酷い匂い。 現れたのは山賊だ。その数30。開拓者の三倍である。 「女ばっかりだな! へっ、こりゃもうけたなぁ!!」 げへへと、下卑た声が響き渡るのだが……もちろん開拓者たちはすぐに起き出して反応した。 「まずいっ。寝ちゃってたっ!」 はっと慌てて飛び起きたのは豊嶋。 まだあまり経験豊富では無い彼女だが、それでも杖を構えて万全の体制だ。 とはいえ驚きが勝ったのか、血の気が引いたように立ちすくんでいたり。 そんな彼女を見て、調子に乗った山賊。傍らの木をどかんと蹴りつけて、 「へっへっへ! びびっちまったか!」 とそこで上から人がぽすんと落ちてきた。うわぁとびびる山賊。お前がびびってどうする。 「てやんでぃ! 痛いでやんすよ! ……こういう手合いがいるから木の上で寝るようになったのに……」 落ちてきたのは春吹だ。 傾いでしまった三度笠を直しつつ、じろりと不機嫌な視線で山賊を睨みつけて。 そして開拓者が次々に起きてくるのだが、山賊はまだまだ甘く見ていた。 なにせ、皆女性だ。しかも……。 「……まったく、如何して何時も何時もこうなるのかしら。呪われてでも居るのかしら?」 「どうなのかしらね〜? でも、せっかくいい気持ちで寝ていたのになんですか〜?」 天幕からふらりと出てきた妙齢の女性2人。レヴェリーと京香だ。 だが、彼女たちが武器を手に、最大最強に不機嫌な顔で現れたのにもかかわらず歓声が。 レヴェリーは、肌もあらわな薄着姿、ローライズと下着のみなのだ。寝るときは開放的な質なのだろう。 京香も、肌の色が透けるほどの薄手の下着姿。そろそろ秋と言っても寝苦しかったのだろう。 束縛から放たれた2人の豊かな『胸』がふるんと揺れれば、上がる歓声に集まる視線。 ……まぁ、もちろん不機嫌な寝起きの2人は、そんなことには気付いていないのだが。 そんな状況だ。目を奪われたりで、山賊たちは動くに動けない。 開拓者たちも、どうしたものかと微妙な均衡状態が発生していたのだが、それをぶちこわしたのは2人だ。 「『お菓子をくれなきゃイタズラするぞ』のハロウィンですか。まだ時期じゃないですよ」 ぺいっとお菓子を投げつけたのはすこぶる機嫌が悪そうなアナスだ。 剣と盾を手にしたこの騎士のお嬢さん、自覚なしに相手をお子様扱いである。 「て、てめぇ……俺たちをガキ扱い、か? 小娘のクセしやがって……」 「お菓子は渡しましたので、とっととお帰り下さい。あと、寝てる時に押し掛けるのはルール違反ですので」 ぷちっと、切れそうになる山賊の頭。だがそこにぴょんと飛びかかる姿が。 完全に寝ぼけたプレシアが、ハンモックから山賊頭の頭上に落下しつつ飛びかかったのだ。 「ふにゅぅ……あ、スイカ見ぃ〜っけ〜」 そして目の前のハゲ頭をがぶり。 「いてぇ!! このガキっ、なにしやがるっ!!」 ぶんとひっつかんで放り投げれば、ひらりと着地するプレシア。 「ふにぃ〜っ 西瓜に投げられたの〜」 泣き出して思わず悲恋姫を発動しそうになるプレシアだが、 「だぁぁ! 泣くんじゃねぇ!」 慌てて止めたのは玖雀だ。ほっと一安心。しかし、そんな余裕を見せられて怒る山賊。 「畜生、嘗めやがって! てめぇらやっちまえ!」 と怒号と共に踏み込んだ山賊頭、用意してあった玖雀作の朝ご飯を蹴散らしたりで。 「「「あ」」」 がっしゃんとひっくり返るみんなの朝ご飯。 その行い、下品な怒号……ついに開拓者たちの怒りの火がついた。 ● 「五月蠅い。夜中に騒ぐな。燃やすぞ?」 ひょこっと天幕から遅れて顔をだした蓮見。目が完全に据わっている。 「うるさいだぁ? ガキ共が、嘗めくさりやがって…この状況がわかっ」 分かってんのか、と言いかけて、賊の顔面にぼうんと火球が直撃した。 「ぎゃー! も、燃えてるっ!!」 「……燃やされたくなかったら、静かにする。分かった? ほら返事は?」 ファイヤーボールを放ったのはもちろん蓮見。髭がぼうぼう燃えだして大騒ぎだ。 ますますうるさくなるし他の山賊たちも猛り立つわけで。 そんな賊に、蓮見はぼんぼん火の玉やエルファイヤーを放つのだった。 「……山賊でしたか。ならば睡眠を邪魔された開拓者の恐怖をきっちり覚えて頂きましょう」 こちらはアナス。盾と剣を手にじろりと賊を一瞥して。 「剣を抜く前にやっちまえっ!」 「……少々痛い目、見て反省して貰いましょう」 そんな賊たちの攻撃を盾で弾き、ブーツに包まれた足が跳ね上がる。 ずしりと重いブーツが、めこりと股間に突き刺さり、転げる賊。 転げた賊の急所を再び、ぷきゅっ、と踏みつけるブーツ、ぶくぶく泡を吹きつつ賊は沈黙だ。 そして怒り心頭なのは賊だけではない。料理を台無しにされた玖雀は、 「いい根性、してんじゃねぇか……」 めらめらと怒りの炎を燃やしながら立ち上がった。手には鉈とお玉を持って。 その怒りに呼応したかのように、頭上から機械弓の乱射で賊をビビらせつつ、ネムが登場。 ぴょんと玖雀の肩に着地。どうやら2人とも完全に怒っているようで。 「ネム、やれ」 こくんと頷くネム。そのまま弓を乱射だ。がっすんがっすん肩や足を打ち抜かれて転げる賊。 さらに、ネムはぶちぶち玖雀の髪の毛をひっぱりつつ、 「……突っ込め」 その言葉と共に、玖雀が突っ込み、鉈を振るい。肩の上のネムが弓を乱射した。 まさに怒りの化身と言うべき大暴れだ。一度は玖雀に止められたプレシアも、解き放たれて大暴れ。 「プレシアばすたぁ〜!」 気合い十分の霊魂砲で賊をぶっとばしたり。 「……あんたらか。うちが寝てるんのを邪魔したのは……」 鞘に入ったままの剣を手にした背の高い修羅の女性、がらりと口調と雰囲気が違う戸仁元だ。 どうやら寝起きの彼女、普段とはちょっと違うよう。 「へっ、たった一人で何が……」 「……動いたら怪我するで。命の保証はできひんからな」 すたすたと山賊に向かう戸仁元。 鞘ごと剣が目にも止まらぬ速さで振り抜かれ、賊が2人纏めてぶっ飛んだ。 そんな中で、血の気が引いた風の豊嶋を狙う賊。弱そうと思ったのだろう、転がった荷物に手を伸ばせば、 「何してるんですか。人の荷物に触ろうとしてるんじゃないんですよ!」 いきなりファイヤーボールが顔面直撃。賊が転げる。 「間合いが取れない。距離近い。しかも数多い!」 テンパりつつ、彼女はぼんぼん火の玉を放ち、サンダーを乱舞して賊をなぎ倒すのだった。 そしてトドメは、あの二人。薄着コンビのレヴェリーに京香。 「何処を見ているの! はぁぁぁぁぁっ!」 接近戦はレヴェリーの領分。踏み込んで膝蹴りで顎を粉砕。ひらりと身軽に立ち回る。 もちろん、肌もあらわな下着姿がまぶしすぎて、そのまま山賊たちは昇天しそうな勢いだ。 「皆纏めて男として生きて行けなくしてあげますよ〜」 怖いこと言いながら矢を放つ京香。遠距離は彼女の領分だが、接近したら機械弓の殴打が待っていたり。 「近づかれてもあなた程度ならなんとでもなるのです〜! あ、何を見てるんですか〜!」 弓を振るう一撃に、いろいろふるんと揺れても気にしない。もちろんこっちの山賊も昇天気味である。 「畜生! たかが小娘如きに!!」 吼えるちりちり髭の山賊頭。その前をひらりと桜色の風が。 ぱちんと名刀「ソメイヨシノ」を収める春吹。すると賊の服が散り散りに切り刻まれた。 春吹の居合の妙技だ。 「……まだやる気でやんすか?」 ぎろりと睨む開拓者たち、掌に火球を構えたままの蓮見や豊嶋に武器を手にした女性陣。 肩車したまま、賊を睥睨するネムと死神の微笑を浮べた玖雀は、恐ろしさ抜群だ。 もちろん、賊はあっさりと投降するのだが……無事な者は一人も居なかったとか。 というわけで、きりきり開拓者たちは賊を縛り上げることにするのだった。 「……山賊さん達、無事やといいんですけど……」 ちょっと暴走したので賊を心配しつつ、縛り上げる戸仁元だったが、目が覚めてしまったようで。 「おかげで目が冴えてしまいました。手伝いますよ」 ぷくぷく泡を吹く賊を縛り上げているのはアナスだ。 「寝るから、もう騒ぐな」 蓮見の一言に、もう怖くて一言も声を出せない賊たちは縛り上げられるのだった。 「……賞金首だったんですね」 やっと落ち着いたのは豊嶋。もう野営は止めようと思いつつ、賊を縛り上げて。 そしてため息をつくのはレヴェリー。 「もぉ、すっかり眠気が醒めてしまったわ……」 「でも、寝ないとお肌に悪いですよ〜。レヴェリーさん、朝までゆっくりしましょ〜♪」 縛り上げ終わってやっと一息、そこでようやく気が付いた。 「京香、貴女なんて格好で……」 「あら? レヴェリーさんも人の事言えませんよ〜」 「……はっ!!」 というわけで二人は天幕に避難したり。 そして、朝ご飯に向けて、仕込みをし直す玖雀が一人。 両脇に、再び寝てしまったプレシアとネムを抱えつつ、下ごしらえ中であった。 ぶちぶちやられて頭頂部が少し涼しくなった気がするが。 「……どうしてこうなった」 朝靄の中、玖雀の呟きがただただ哀愁と共に響くのだった。 ……まぁ、一番どうしてこうなった、と思って居るのは山賊たちだろう。 |