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■オープニング本文 いちばんはじめは伊宗から ふたつ仁生の市めぐり みっつ三絃響く地の―― ●かぞえうた 北面は仁生にある花椿隊詰所。 ここは女子有志で構成された非公式の北面諸隊である。大店のお嬢様や貴族の姫君、年頃の娘さん達が集う華やかな乙女の園は、「花嫁修業」だの「お稽古事」だのと揶揄されつつも、それなりに仁生の人々に認知されていた。 目付役の老爺一人が男性、あとは女性という隊がかしましくない訳はなく。 小雨降るある日、いつものように集まった隊員達は、開拓者達を招いて徒然を共に過ごす―― 最初に言い出したのは誰だったか。 「えぇ〜一番初めは石鏡でしょう?」 「あたいんトコは伊宗だったよ?」 お手玉の数え歌というものは、各地により微妙に歌詞が異なるものだが、同じ節の数え歌の歌い出しを巡って、隊員達の間で意見が分かれた。国名・石鏡を挙げる者もいれば、陰殻の都・伊宗を挙げる者もいる。 鞠子様はと一斉に振り向かれて、七宝院鞠子(iz0112)は乳母から聞いた数え歌を口ずさんだ。 「いちばんはじめは いそうから‥‥わたくしは伊宗ですわね」 他地域派から抗議の声が挙がったけれど、険悪な雰囲気はない。皆、土地土地で違う事くらいは解っていたから喧嘩になりようもないのだ。 ひとしきり騒いだ後はお茶で喉を潤して、今日のおやつをいただきながら、鞠子は何気なく皆に話を振ってみた。 「皆様は、お手玉‥‥お上手でしょうか?」 ああそういや子供の頃よく遊んだねと一同。詰所にお手玉はなかったかと探してみたのだが、生憎置いておらず。そうなると尚更遊びたくなってくるもので、作りましょうかという事になった。 材料を見繕っていると、隊員の一人が以前行ったキルトビーを思い出して言った。 「また、お針子会したいですね。開拓者の皆さんをお招きして」 そうなると、折角だからお手玉製作会を開催しようと言い出す者も出てきて、腰の軽い娘が北面開拓者ギルドに走った。 暫くして、小雨の中引きずられて来た開拓者達を迎えた目付役の老爺は、苦笑しながら手拭を差し出したものだった。 |
■参加者一覧
万木・朱璃(ia0029)
23歳・女・巫
秋霜夜(ia0979)
14歳・女・泰
玖守 真音(ia7117)
17歳・男・志
チョココ(ia7499)
20歳・女・巫
ニノン(ia9578)
16歳・女・巫
アグネス・ユーリ(ib0058)
23歳・女・吟
アルーシュ・リトナ(ib0119)
19歳・女・吟
明王院 千覚(ib0351)
17歳・女・巫
燕 一華(ib0718)
16歳・男・志
蓮 神音(ib2662)
14歳・女・泰 |
■リプレイ本文 ●乙女の園で雨宿り 目付役に差し出された手拭で雨雫を払いつつ、秋霜夜(ia0979)は感謝の意を示した。 「雨に降られて、拳の修行に困ってた所です。お手玉は集中力を養う良い鍛錬になりますから」 助かりますと礼を述べる霜夜に、此方こそようお越しなされたと目付役。燕一華(ib0718)の被る三度笠で揺れているてるてるぼうずに微笑すると、一華もまた笑顔でお手玉は得意だと言った。 「曲芸の練習に使っていたのですっ」 「それは出来上がってからが楽しみじゃのう」 「へ?出来上がってから?」 老爺の言葉を反芻した霜夜、お手玉を用いた訓練の前に、まずは針仕事で集中力を養うのだと気付いて、かくりと項垂れた。 ニノン・サジュマン(ia9578)は詰所の大部屋に入ると、姦しい娘達との再会に顔綻ばせた。 「花椿隊の皆は相変わらず元気そうじゃのぅ。外は雨じゃが、詰所の中は快晴じゃな」 「ニノンさま、お久しゅうございます」 柔らかく揺れる金髪に気付いた鞠子が近付き出迎える。初見の者と挨拶を交わしていると、七宝院の名にアグネス・ユーリ(ib0058)が気付いた。 「どっかで‥‥あ、ちくわの姫さんの身内?」 「まあ、ちくわのご友人ですのね」 鞠子の姉の許に身を寄せている猫又、ちくわ。アグネスが件の猫又と縁深いと知って、鞠子はお世話になっておりますと辞儀をする。自分とも宜しくと微笑んだ。 通された部屋の、年頃の娘達が集う華やかさに、アルーシュ・リトナ(ib0119)は一瞬目を見張り微笑んだ。 「その節は祖国にお心遣いをありがとうございました」 アルーシュの祖国はジルベリア。以前に花椿隊と開拓者有志でキルトを贈った事に丁寧に頭を下げた彼女の謝辞は、花椿隊の娘達にとっても嬉しい事だった。 「本日はお招きにあずかりまして、ありがとうごじゃ‥‥!」 噛んだ。 慣れない事はするものじゃないと、石動神音(ib2662)は痛む舌をちろり。素のままの自分で挨拶しようと思いなおして、持っていた包みを差し出す。 「神音がつくったぼた餅、よかったら食べてね」 「私はお茶請けに葛餅を持って来たんですよ」 「おお、それは忝い。休憩が楽しみじゃのう」 皺を深めて破顔する目付役へ「お台所お借りして宜しいですか」と万木・朱璃(ia0029)。快く場所を教わり、葛餅の包みを手に厨へ消えた朱璃の背を、明王院千覚(ib0351)が追った。 ●お手玉いろいろ 雨の日の大部屋に香の匂いが立ち上る。芳しい香りは荷葉だろうか。 選んだ紫苑色と空色の布で作った金魚に香を焚き染めながら、玖守真音(ia7117)は乙女達とお喋りに興じている。 「お手玉か‥‥奥さんと姫姉様と母上の3人で歌いながら遊んでるのを側で見てたっけ‥‥」 「玖守さん、奥さんいるんですか?」 真音と同い年の霜夜が驚いて尋ねた。二人は十三歳、妻帯しているというのはかなり珍しい部類に入るだろう。 首肯した真音は、妻は占で選ばれた母親の侍女だった娘なのだと答えた。 「けど、俺自身が奥さんを娶りたいと思ったんだぜ?」 切欠は占の結果だとしても、気持ちは本物だったから。今も仲が良い様子の真音に、霜夜は純粋に凄いと思う。 けぶるような雨は一向に止む気配もなくて。 (「まあこういう事も、たまにはいいのかもしれませんね」) 偶然の悪戯で詰所を訪れたチョココ(ia7499)は、あるがままにその場に馴染んでいた。作ろうとしているのは俵型のお手玉だ。 さてこれをどう縫おうかと彩り鮮やかな長方形の布を弄んでいると、まずは筒型に縫うのだと朱璃に教えて貰った。 そこでチョココはふと気付く。 「縫い物をしないわけではないですけれど、これまでお手玉を作った事はありませんでしたね」 「初めてでしたか。私にとってのお手玉は、この俵型なのですよ」 仕上げたお手玉の感触を確かめる。手に馴染む質量だったと見えて、朱璃は軽く頷いた。 言葉の通り、チョココは危なげない針の運びで筒型を縫い上げる。表に返して両端を縫い縮め、仕上げの前に小豆と数珠玉を入れて閉じればできあがり。 (「中に縫い針を大量に仕込んでおけば、軽く暗器になりそうだけれど‥‥」) 流石に今回は止めておく事にした。 アグネスは大部屋の軒下にてるてるぼうずを下げて、この前作ったのと笑った。 「もふ毛入りよ♪」 ちょん、とつついて、アグネスは「もふっとした布、あるかな?」と問うた。様々な端切れの中から、赤と白の毛羽立った織りの布を選んで、アグネスは俵型のお手玉を作る。 「‥‥ね、何かに似てない?」 掌に載せて、にこにこと問うアグネス。 白を基調にして、差し色が赤のもっふり。食いしん坊で怠惰な、愛すべき神獣を思わせるお手玉に、一同の顔が和む。 「使う布同士の質感が多少違っても大丈夫でしょうか‥‥」 そう言ってアルーシュが取り出した生地に、娘達から歓声が上がった。素朴な織地は亜麻の糸が正確に交わった織手の技量の高さを伺わせるもので、花やハーブの模様を織り込んだり刺繍したりの一手間が施されている。 自然界の恩恵が布に形を変えたかのような織物は、手に取る人をも幸せにする。 美しい生地に目を輝かせる神音や、ひらり布を翻し軽く舞の形を取ってみるアグネス、刺繍で表現された初めて見る遠国の植物の名を尋ねうっとりと眺める鞠子――娘達の少女らしい様子に、ニノンはうむうむとご満悦。中が零れなければ大丈夫ではないかと、天儀の布をあれこれ選んで組み合わせを考えるのもまた楽しい。 「キャンディ型はどうでしょう」 飴の包み紙を模して作ったお手玉には両端にリボンを結んで。遊ぶ際の音も楽しみのひとつだから、小豆をはじめ中身も色々試してみよう。 それは良いのぅと頷いたニノンが作っているのは、柏餅や桜餅に落雁。 「最近、天儀菓子に凝っておってのぅ」 白やピンクの縮緬で丸いお手玉を作り、葉を形取った緑の縮緬で挟んで縫い付ける。できたお手玉を鞠子の掌に乗せてやると、ふわり爽やかな香りが立った。 「中には乾燥させた梅の種を詰めたのじゃ」 種だけでなく実も勿論デザートに使うたぞとニノン。休憩に期待する鞠子を他所に、アルーシュとあれやこれやと布合わせに花が咲く。 「布を重ねてじゃどうじゃろう」 「ほんのり透けて、綺麗ですね」 繊細な生地の心地よい質感を生かし下に濃い目の布を合わせると、生地はまた違った色合いを見せた。両絞りのキャンディ型は両端がフリル状になる。中身を詰める部分とは趣が異なって、面白い変わりお手玉ができた。 (「かーさまも、こんなぴかぴかの布でつくってくれたなー」) 今は亡き母が自分の為に作ってくれたお手玉を懐かしく思い出し、神音は畳の上に広がる色とりどりの布地に心躍らせる。 「ふふっ、みんな美味しそうね」 次々出来上がる愛らしい菓子お手玉を、つん、っとつついてアグネスが笑った。そこにニノンが新作追加、今度のは梅型の落雁だ。 雨の日に華やかな声が行き交う。雨日も楽しむ乙女の声は、そこだけ晴れているかのよう。分けて貰った毛の主に何処となく似た顔をしたてるてるぼうずが、軒下で愛嬌ある顔を振り撒いている。 千覚が真剣な表情で針を進めている。覗き込んだ鞠子は、その針目の細かさに驚いた。しかも中袋を作る念の入れようだ。 「お手玉‥‥ですわよね?」 「はい、米糠を入れたいのです」 笊にあけた小豆を指先でかきまわしながら問うと、千覚は母や姉に遊びやすいと聞いたという米糠お手玉を作っているのだと答えた。 その隣では一華が悪戦苦闘中。 「んー、丸型にしたかったですけど、難しいですっ」 へにょ、と崩れた丸型の一方がフリル状のお手玉は、てるてるぼうずを模したもの。投げた時に胴が傘のように上手く広がれば良いのだが、どうしても頭から落下してしまう上に、中に入れる小豆の量の関係で頭がへしゃげてしまう。 「でも、きっちり詰めるとお手玉じゃないですしっ‥‥千覚姉ぇ頑張りましょうねっ」 他にはないお手玉を作ろうとしていたから多少の事では挫けない。千覚を励まして、一華は頭がへにょっとしたてるてるぼうずを、もう一度投げ上げた。 さっきよりは良くなったような‥‥気がするが、成功への道は険しそうだ。 「んー‥‥」 「そろそろお茶にしましょう」 畳の上でへしゃげたてるてるぼうずを拾い上げて、朱璃は葛餅を冷やしてありますよと一華を労った。 ●雨日の語らい 柔らかい物腰で器を配ってゆく千覚。煮出した後で竹水筒に移し井戸で準備されていた麦茶は、一緒に冷やしておいた器も相まって、きん、と冷えている。皆一様に集中していたと見えて、乾いた喉に心地よく流れ込んだ。 疲れた脳に神音のぼた餅の甘さが嬉しい。霜夜は口いっぱいにぼた餅を頬張って、生き返ったような笑顔を見せた。 「美味しー!」 いまだお手玉の形を決めかねていた霜夜、いっそぼた餅型に‥‥などと言いながら漸く余裕が出て来たようだ。 「ん〜‥‥この障子の向こうから、蛙の合唱が‥‥?」 「中庭で鳴いておるのじゃろう。小雨になっておるし、庭をご覧になるかの?」 目付役が開いた障子の先は、瑞々しい季節の自然に溢れた庭であった。庭は北面の武家屋敷の誂えで、季節の花もあればささやかな池もある。遠目に紫陽花の色鮮やかさが眩しくて、小雨も気にせず、霜夜は中庭へ飛び出した。 「あ‥‥ほらほら、まいまいの親子が〜」 「本当、可愛らしいですね」 幼子のように喜ぶ霜夜の手招きに千覚が庭へ出る。雨に濡れぬよう袖で何かを庇っているようだ。霜夜に近付いた千覚は、姉の友人に黄色いアヒルを手渡した。 「ちょっと気が早いですけど‥‥良かったらどうぞ」 誕生日が近い霜夜の為に作ったアヒルのお手玉。肌触りの良いもこもこした生地で作ったそれは装飾要素の強い飾りお手玉だ。 番いの雪兎を模したものを自分用に作っていた千覚は、その応用でこっそり作っていたのだった。中に詰めた小豆の重みで小動物のような存在感を掌に伝えてくるそれを、霜夜はとても喜んだ。 庭の二人を眺めながら、娘達は事の発端となった数え歌の話題。出自様々、各地よりやって来た開拓者達の思い出も様々だ。 「何だか雑技衆にいた頃を思い出しちゃいますっ」 そう言って、三つのお手玉を軽々投げ上げ始めた一華は、中断せずにもう一個追加して四つを自在に繰っている。数え歌代わりに歌うのは、てるてるぼうずに晴れを願う歌。 「‥‥それでも曇って 泣いてたら 明日はもひとり 連れてこよ♪」 よく耳にする歌詞とは別の終わりを歌い上げた一華は、友達が沢山いれば笑顔になると思うのだと笑顔を見せた。 一座にいた頃にジャグリングは少し齧ったけれど、お手玉は初めてだとアグネス。すぐに慣れて楽しんでいるようだ。 「数え歌って、言葉遊びの歌ね?大好きよ、こういうの」 鈴入りのお手玉を綺麗に鳴らしながら、天儀の歌を教えて欲しいと水を向けると、誰ともなく数え歌を歌い始めた。知っている歌は声合わせ、初めての歌は手拍子で合いを入れ、アグネスが恋の歌を披露して。 花椿の乙女達と歓談していた真音に、アルーシュが紅茶とクッキーを勧めた。大きめ分厚めクッキーにはジャムや木の実で飾りが施されており、文字が記されている。 「ジルベリアの文字か?」 「ええ。ズ・ドゥニョーム・ラジヂェーニヤ、お誕生日おめでとうございます」 真音の誕生日が近いのだった。同じく六月生まれの霜夜にもお祝いクッキーを。めでたい演出に場の賑やかさが増した。 幸せそうに微笑んでいる鞠子に、アルーシュが紅茶を勧め。 「口に含みながら飲むんですよ」 添えられた薔薇や苺のジャムはジルベリアならではの飲み方。初めて味わうお茶の味に美味しいとにっこりすると、アルーシュは香り柔らかな天儀のお茶も大好きだとにこにこ。 お茶の話、織物の話、楽の話――興味のままに尽きせぬ二人の会話。 「歌うことを望み、誰かが歌を求め聞いてくれるなら。ほんの僅かでも力になってくれるなら。何処かを見つめる鞠子さまの歌も‥‥届くと良いですね」 楽を紡ぐ女性の言葉は鞠子をこの上なく勇気付けたのだった。 庭の池にいた蛙に想を得たか、霜夜が千覚に手伝って貰って懸命に針を動かしている。やがて満足気に皆に見せた黒い艶やかな一個のお手玉は、おたまじゃくしの形をしていた。 私は地名に掛けてはいなかったわねと朱璃。葛餅の小皿を置くと、おもむろにお手玉を三つ取って。 「一かけ二かけ三かけて‥‥♪」 リズムよく投げ上げるお手玉の数え歌は至ってシンプルだ。きりの良い所で手を止めた朱璃は童心に戻れますねとにっこり。 朱璃の鮮やかな手捌きを真似て、ジルベリア出身のニノンはお手玉初挑戦。 「うぬ‥‥簡単なようで意外と難しいものじゃな」 「まずは一個から慣れていきましょう。だんだん数を増やしていくのです」 「む‥‥こうか」 ぽーんと投げて、揃えた両手の中にすとんと落とす。それだけの事が妙に爽快に感じるのは、中身によるシャリ感であろう。 「私も最初は全くうまく出来なかったものですが、何時の間にかできるようになっていましたね」 懐かしい話ですと目を細めた朱璃は両親に思いを馳せる。お手玉が上手な母、不器用ですぐに投げ出す父――自分にも子供がいたら同じ光景があっただろうかと、ふと思い。 「そういえば‥‥鞠子様が想いを寄せる方はどんな方なのですか?」 「‥‥え、わたくし!?」 「そうじゃ、わしも聞きたかったのじゃ」 面食らった鞠子にニノンの追撃が入った。顔赤らめて助けを求めた先は、ぼうっと庭の紫陽花を眺めていたチョココ。 「もともと上手という事もないですけれど、昔のようには、いかないものですね」 膝上にあったお手玉を振って鞠子に応える。つつ、と膝歩きで近付いたチョココは水羊羹の載った白い小皿を二つ取って鞠子に勧めた。 見目も涼しげな水羊羹の下には桜の葉があしらわれている。 「間違っても紫陽花の葉を使ってはダメです」 手元の一つに匙を掬い入れ、チョココは口の中でほどける餡の甘味を味わっている。 「かーさまはお手玉のこと『おじゃみ』って言ってたんだよ」 俵型と座布団型のおじゃみを合わせて五つ、神音が提案した遊びは『おさらい』地方によっては『おさら』とも言う皆で遊べるお手玉遊びだ。 親玉と呼ばれる一個を投げ上げている間に、床に置いていた子玉と呼ばれる複数のお手玉を掬い上げる。親玉には霜夜のおたまじゃくしを使う事にした。 「おー」 「さー」 「らい」 生まれたばかりのおたまじゃくしが宙を舞う。掬い上げた子玉の中に受け止められて床にそっと置かれたら、次の遊び手が投げ上げて。 昔ながらの素朴な遊びが紡ぐ歌は、日が傾くまで続いていた。 |