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■オープニング本文 理穴監察方の一室では羽柴麻貴が一人黙々と仕事をしていた。 窓の外はもう暗く、室内では麻貴だけしかいなかった。 今すぐしなくてはならない書類整理が舞い込んだ為、帰りそびれている。 一段落着いたのか、麻貴は同じ姿勢を保っていた身体をほぐすように伸びをした。それから立ち上がって部屋を出る。 帰り支度をするわけではなく、財布を手にして外に出る。染み込む寒さに身を屈ませながら、上着を羽織ればよかったと後悔しつつ、暖簾を潜ったのは屋台の夜鳴きそば。 「おじさん、いつもの」 「へい、毎度」 そばを湯がく為のお湯から出てくる湯気が冷えた顔を暖めてくれる。 出されたのは揚げが二枚入ったそばだ。 「いただきまーす」 丼から沸き上がる湯気をふうふうと息を吹きかけて、湯気をかき分け冷まして麺を啜る。舌や喉にはまだ熱く、ちょっとじっとしてから熱い麺が喉を通り、胃の腑に暑さが届く。次に揚げを齧れば、醤油と砂糖の甘辛い煮汁が揚げより湧き出て、少しお行儀悪く箸で離す際に吸うように濃い煮汁を堪能し、蕎麦汁を啜る。 「あー、もうしあわせー」 「二十歳にもなった妙齢の女の姿とは思えんな」 呆れた声に振り向くと、そこにいた御仁に麻貴は呆れたように少しだけ長椅子のスペースを空ける。 「‥‥まだ残っていたんですか?」 「まぁな。先日の賭場の件だがな、あれは口外せぬようにとお達しが来た」 御仁の丼にはネギがどっさりかけられていた。箸で丼を軽く混ぜ、麺を出すと、ネギと卵黄が絡んでいる。 「調査は?」 「何とか延長させるようにもぎ取った」 「流石です」 にっと、麻貴が笑うと、御仁も笑う。 「その前に一つ仕事が増えた」 「はい?」 御仁が言うには、奏生よりさほど遠くない裳泰という街に芝居小屋があるそうで、そこにお偉方のお嬢様が芝居を見に行きたいとの事でその護衛に何人か腕利きの役人が行くらしい。 名前を出されれば、政治的に高い地位の家と分った。 お偉方のお嬢様なら自前で用心棒くらい雇えるだろうと麻貴は首を傾げる。 「それがだな、そこの芝居小屋には少々、妙な噂があってだな」 どうやら、そこでは盗品を流す拠点の一つとして利用されているという噂。 「とりあえず、明日にでも資料を渡そう」 二人分より多い代金を置いて御仁は去って行った。言い逃げだと、麻貴は非難の視線で見送る。 「‥‥ウチの人員整理しておこう‥‥」 麻貴はポツリと一人呟いて蕎麦を啜った。 |
■参加者一覧
万木・朱璃(ia0029)
23歳・女・巫
御剣・蓮(ia0928)
24歳・女・巫
王禄丸(ia1236)
34歳・男・シ
黎乃壬弥(ia3249)
38歳・男・志
紫雲雅人(ia5150)
32歳・男・シ
沢村楓(ia5437)
17歳・女・志
ブラッディ・D(ia6200)
20歳・女・泰
与五郎佐(ia7245)
25歳・男・弓 |
■リプレイ本文 ●わからないんだもの 「どうしても腑に落ちないのですが」 いきなり切り出してきたのは与五郎佐(ia7245)だ。 「どれが?」 怪訝そうな顔をしている羽柴麻貴は少し砕けたような雰囲気で開拓者達を迎えた。 「何故、お姫さんが来る日に限って取引をしたり、捜査するのかって話」 黎乃壬弥(ia3249)が代わりに答えれば、麻貴は納得したように頷く。 「大仰に護衛をつけてだなんて、姫様もお忍びにはならんだろう」 「お姫さんのお願いではない。一応、役人である事は隠していけとの事だ。護衛が張り付いていたら、あまり楽しめないとは思うだろうがな」 溜息混じりに麻貴はお握りを頬張る。 「その事ですが、姫の身辺確認をお願いできませんか?」 「姫のか」 紫雲雅人(ia5150)が申し出ると、麻貴は視線を雅人に向けたまま首を傾げた。 「姫が行くという時に調査だなんて怪しすぎますからね。容疑者の一人としてみているのでは?」 どうやら与五郎佐は姫が取引に関わっていると考えている模様。 「了解した。やっておこう」 こくんと、租借したお握りを嚥下して麻貴は頷いた。 三人が出る時、雅人が麻貴に賭場について聞いた。 「ああ、調査は続行している。今は繋ぎ待ちだが、分かり次第また君達に依頼するだろう」 「そうでしたか。俺も気になっていたんですよね。やりっぱなしのようで気に喰わないんで」 にこっと笑って出る雅人に麻貴は宜しく頼むと頭を下げた。 ●虎穴の中へ この日、一座の中は大賑わいだった。 何故なら、手伝いに入ってくれるのが四人もいたからだ。 表舞台志望なのは沢村楓(ia5437)と御剣蓮(ia0928)。裏方希望は万木朱璃(ia0029)と壬弥。 男である壬弥はおいといて、連と朱璃に男達は別嬪さんの手伝いに大喜びだ。気になるのは楓だ。端麗な姿で服装も男装で性別の判断がつかない。 「私は、家の道場を復興したくて、どうしてもお金が必要で‥‥髪は売りました」 そっと目を逸らす楓に団長はうんうんと頷いている。 「誰かしらに事情はある。全てを言わなくてもいい」 「ありがとうございます」 団長自ら回避させてくれたので、楓はその言葉に甘えることにした。 「蓮‥‥だっけ? 楽師の手は欲しかったんだ。何を使える?」 髪を後ろに纏めた婀娜っぽい女が腕を組んで首を傾げる。 「笛と三味線です」 「丁度よかった。笛の手がたまにいない時があってね。こっちおいで」 そう言って蓮が案内された。 「あんたは料理が得意だって? 厨房に案内するよ」 随分と太った男は厨房担当らしく、朱璃を連れて行った。 残りの二人は舞台の方へと向かわされた。 演目は、やくざ者に遊郭へ連れて行かれた娘がいて、それを憂いた通りすがりのサムライが遊郭へ乗り込み、娘を取り返すというもの。 「あんたには、遊女役をやって欲しい。何、遊女の格好をして座っていりゃいい。簡単だろ?」 こくりと楓が頷くと、団長は壬弥の方を向き直る。 「あんたには斬られ役をお願いしたいんだ」 「それくらいだったら」 「今回は役者が少なくてね。ありがとう。もう時間がないから、通しから入ってくれ」 上機嫌の団長は小物係の男を呼んだ。 朱璃は厨房に連れて行かれて、早速皮むき作業をしていた。皮むきを終えた芋をざるに入れて、厨房担当の男に手渡す。 「ウチは三分の二が男で残りは女性って所だから、食事も多めなんだ」 「そうですか」 次は野菜を切っている朱璃が頷く。 「掃除も頼まれるだろうけど、基本的には勝手に入っていいよ。朝食の後にね」 「わかりました」 入ってはいけない部屋があると釘刺されるのかと思ったが、特になく、朱璃は少し拍子抜けした。 蓮は昔取った杵柄という心持ちで囃子の手解きを受けていた。思った以上に蓮が吹けるのを知った女は楽しそうな顔を見せていた。 「これなら明日の公演も大丈夫そうだね。明日の夜はいい所の若様や姫様が来るからね。いい宣伝となってくれるんだよ」 「あ、そうなのですか」 蓮の情報は麻貴が護衛する姫の話だったので、姫だけかと思っていた模様。 「私達がいる場所はおひねりが飛んでくるかもしれない。おひねりは亀太に渡すんだよ。そいつが金を管理しているから」 そう言い、女はそろそろ昼飯だよと言って、蓮を食堂へ案内した。 ●虎穴の外 王禄丸(ia1236)と雅人は住人の聞き込みをやっていた。 いつもは牛の被り物をしている王禄丸だが、周辺住人に警戒されないようにと素顔を出していた。 「え、ああ、あの一座!」 長屋住まいの井戸端会議中の奥様方にはとても人気がある模様。明日の公演も見に行くらしい。 「勧めの役者がいれば教えて下さい」 雅人が話を広げると、奥様方が楽しそうに話をする。 いつも主役を張っているくせっ毛の和泉の存在感、外見なら一番の可次、容姿はいいのに色物ネタを得意とする賢人が人気との事。 「わかった。是非、見てみよう」 王禄丸と雅人は会釈をして去って行った。 外で町の様子を見ているのはブラッディ・D(ia6200)だ。 歩いていると、大きな芝居小屋らしき建物が出てきた。立て看板があり、それが件の一座と分かった。 中から大きな音がする。きっと稽古中なのだろう。ブラッディは建物を見上げた。 「ちゃっちゃと片付けようかぁ‥‥」 与五郎佐は姫の所に行っていた。 行商人の格好をして、姫が滞在している宿に入る。宿の女将はどうして行商人がここに姫がいるのか不思議がり、とりあえず姫のお付の女中へ話を通す。 女中は二十台入った頃のまだ若い女中。髪を束ね上げて石楠花を意匠した簪をつけていた。宝石はいらないかと言うと、女中が断り、睨みつけると、与五郎佐はふむふむと頷き、姫の女中に金を渡そうとしたが、頑なに拒んだ。 ●札を集めよ 稽古が終わって、夕食を食べに食堂へ向かう時に蓮が壬弥と一緒に歩いている楓と合流し、こっそり情報交換。 夕食を摂った後、壬弥は男達に花札をしていた。団長までも混ざってやっていた。 「団長、お見えです」 ぱさっと役を作った札を放り投げて団長が立ち上がった。 「うわ、団長ひで!」 ぶうぶう言う声を笑いながら受ける団長の背に壬弥が視線を送る。楓や蓮、朱璃もその方向へと視線を向ける。団長の声が聞こえなくなってから、新入り達が気にしている事に気づいた可次がタカナシという者で団長の知り合いで時折大道具の手伝いをすると言った。 団員達から見ていい人ではあるが、容疑が濃い団長の動きは自然と気が向かう。 時間を置いて、壬弥が酒を買いに行くと言って外に出た。暗がりに団長と客がいないか確認したが、ここにはいないようだ。 ブラッディを見つけ、壬弥がそっと近づく。ブラッディも振り返り、壬弥に合図を送る。暗がりではあったが、月明かりがあり、それが団長と客人である事が分かったが、男の顔が影に入っててよく見えない。 「あいつはカタナシと呼ばれている。一座と懇意にしているらしい」 話の内容は明日の公演の事だが、うまく聞き取れない。 微かにカタナシの顔の角度が微かにブラッディ達の方を向いた。それだけで気づかれたと思わされたが、男は引き続き、話を続けたが、二人はその場を後にした。 壬弥と分かれた後、ブラッディが向かった場所はとある宿屋。二階の奥の部屋に入ると、客組と麻貴がいた。 「お疲れ様」 「ああ、何か情報入ったか?」 どっかりブラッディが座れば、麻貴は生姜湯だと言い手渡した。ブラッディは歪んだ笑みを浮かべ、それを受け取る。 一息ついて情報交換が行われる。 人気の役者は三人、近隣の一座からは嫉妬の的とか、金持ちが援助しているんじゃないかという推測がされている。 姫の方はと麻貴へ視線がいくが、彼女はげんなりしていた。 「姫さんのお付がな、護衛を宜しく頼むと、それは必死そうに訴えられた‥‥」 その原因に気付いた全員が何ともいえない表情となる。当の与五郎佐はしれっとしていたが。王禄丸が麻貴の方を見て、確認をとる。 「つまり、姫はシロであると」 「十中八九そうだ。まぁ、他に商家の若君やら何やら色々と来るらしい。そういう家の者が来るような場所だと分かれば箔がつくらしい」 あほらしと、麻貴は温くなった茶を啜った。 「周囲もシロと見た。そっちは?」 ちらりとブラッディを見る麻貴に彼女はこくんと頷き、壬弥が言っていた話を伝えた。 「そうか、引き続き頼む」 ●暗闇の光 日が差し込んでから荷物は搬入され、新入り達が搬入の手伝いをする。代金を払っている勘定担当の亀太に視線が行くが、亀太は業者と話している。 蓮は不自然なものがないか探していたが、やはり怪しいとすれば、亀太が渡している袋だろう。食事を終えて、最終調整の通し稽古。休憩は少し多めにとって本番へと向かう。 表の方が騒がしくなる。朱璃は受付として亀太と一緒に出ている。客を迎えている中、王禄丸達の姿を見受けた。 芝居が始まり、客が粗方入ると、朱璃は亀太より休憩を先にとっていいと言われた。 誰か、公演中に動いているものはいないか探したが、いなく、やはり夜の時間だろうかと思いつつ、一番疑わしい団長を見張っていたが、特に動きはない。 客席にいる王禄丸達も役者の動きやおひねりの動向を見ていたが、ごく普通の舞台。とりあえずは夜の舞台だと思い、舞台裏へと向かった。 ひょっこり裏の方へ現れるブラッディが手にしているのは差し入れの焼き菓子。 「皆でドーゾ」 ブラッディが言えば、男達は盛り上がっている。 「おお! 天女様のお通りだ!」 喜ぶ劇団員をよそに、蓮がブラッディの応対をしている。 「何かあった?」 「いいえ、今の所は‥‥怪しいのは受付にいた男です。金はすべて団長に預けて懐紙は自分で持っていきました」 「了解、引き続きお願いしま」 役者達も夜の公演に向けて、休憩をとっていた。日が暮れて、再び舞台の幕が上がる。 昼の入りもよかったのだが、夜の入りが断然よかった。 夜には麻貴をはじめとする姫君達や上等な着物を着た者の姿が見受けられた。 また休憩を貰った朱璃は少し離れて亀太を監視する事にした。気配を感じたのも束の間、朱璃は後ろから押さえ込まれ、その場から持ち上げられて引き剥がされてしまう。一般人なら力ずくで出来たのだが、出来なかったのなら、答えは一つ。志体持ちだ。 「‥‥開拓者か」 低く掠れた男の声は殺気が篭っていなかった。朱璃は黙って、一目その姿を見ようとして顔を動かしたが、見えたのは銀の首飾りで、すぐに下を向かされてしまう。 「‥‥亀太を監視していろ」 男がそう言えば、朱璃を近くにある物置に放り込んでしまう。予め開けていたのだろう。即座に戸が閉められた。 朱璃が物置の中でもたついていると、言葉が優しく差し込まれた。 「その背では軽すぎる。もっと食え」 体重を気にしている朱璃にとってその言葉に呆気にとられたが、慌てて戸を開けると、そこに男はいなかった。 ●謡って踊って☆千両役者は誰! 客席側にいた雅人は他の面子がどこにいるか把握しながら目で確認を取っていた。依頼人である麻貴は二階席にいるのが確認できた。 昼も見ていたが、二階席から階段が二つ設置しており、そのまま一階に降りてまっすぐ舞台に上がれるようになっている。 芝居は主役のサムライが娘の父親に自分達の不運を口にし、嘆いている所だった。サムライは相分かったと頷き、見得を切るように着物の裾を閃かせている。 不自然な所が今の所はなく、雅人は少しの綻びを逃がさないと思い、周囲に気を配っていた。 舞台は変わり、遊郭の場面だ。遊女の姿をした楓が床に顔を伏せて泣いている少女役の背を撫でている。 そんな折に現れるサムライが殴りこみ。遊郭を取り仕切る旦那が登場。サムライは娘を返してやれと言ったが、聞く耳持たず。ばたばたと用心棒らしき男達が現れた。そこからは大きな殺陣が始まる。 一人二人とサムライは用心棒を倒し、舞台から花道、階段を駆け上がり、二階席へと向かう。そんなシーンは昼にはなかったし、潜入組もまた、聞かされていなかった。 サムライが駆け上がったのは姫の。二階の席の入り口から用心棒らしき男達が出てきた。二階席は仕切りをおいた半個室ではあるが、そんなに広くはない。そんな所で太刀をするなんてと開拓者達は二階に意識を集めた。サムライと用心棒が刀を振り下ろしている方向は間違いなく、姫を斬る為だ。女中と姫の悲鳴が響いたが、姫の近くにいた王禄丸が即座に動いた。自身の刀でサムライの刀を弾き、麻貴が的確に回し蹴りで用心棒の刀を落とす。 異常事態にしんと静まったが、遊女のつけ毛と着物を脱ぎ捨てた楓がいつの間にか女剣士といった着物姿となっていた。ばさりと鉄傘を開き、肩に乗せ、もう片方には刀を持って、大きな音を立てて舞台を蹴る。 「我が名は天束司征! 紛れた悪事を捕まえ候!!」 朗々とした楓の声は客席の隅々まで響き、大見得を切った。頼むこれで勘弁してくれとどこからか聞こえたようだが、今はそれどころではない。楓の行動にいち早く気づいたのは蓮だった。楓の大見得の後、笛を素早く鳴らし、横笛の独奏を始めてしまうと、観客から大きな拍手が沸きあがる。 楓が駆け出すと、蓮は速い調子で笛を吹いている。 ブラッディと与五郎佐も加勢し、二階席へ駆け上がる。 王禄丸が一人を押さえ、麻貴がもう一人を押さえた時に楓達があがり、雅人による術で蹲っていた最後の一人を押さえた。 「悪事、召捕ったりー!」 楓が用心棒の一人を足蹴にし、刀を上に掲げれば、大きな大きな歓声。 「いよ! 千両役者!!」 最高の掛け声を貰い、事を劇のものとして収める事が出来た楓は怜悧な表情のままではあったが、それは満足そうなものであった。 事態が動き、亀太は走っていた。姫の暗殺が未遂に終わり、仲間が捕まった。これ以上は白を切り通せないだろう。せめて逃げようとしていた。 「行かせませんよ」 そう言って出てきたのは朱璃。 「どけ!」 匕首を片手に言う亀太だが、朱璃は攻撃をかわした。匕首を振り回す亀太だが、喉を冷やされたのは壬弥の煙管。 「尻尾、忘れるな」 その声は酷く低く、もしそれが刀であるなら、首はなかった。 ●待ってるって決めた その後、亀太達の証言で裏取引は無事に阻止できた。 おひねりの懐紙を使って競売が行われていた模様。懐紙には専用の番号が書かれた物が予め配られて、それに金額を書いて投げていた模様。 ちなみに団長は何も知らなく、亀太には信頼を寄せていて驚いていた。後の細かい事は監察方で表に出すそうだ。 「皆さん、ありがとう」 誰もが大円満とする所だったが、朱璃には引っ掛かりを感じていた。朱璃に忠告した男の事。何かあると思い麻貴に申告した。彼女は男の事も調べると言った。 これ以上厄介な事が起こらないようにと朱璃は空を見上げた。 |