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『Monastery of the blood.?U 』
高科・瑞穂6067)&鬼鮫(NPCA018)

 短刀を構え、鬼鮫を見据える瑞穂。鬼鮫もまた腰を低く保ち、両手に拳を作って構え相手の攻撃に備えた。
 鬼鮫の怒りは、瑞穂によって煽り立てられ俄かに顔を赤くするほど露になっている。
 でかい口を叩けると言う事は、それだけの腕を持った人間である事に違いない。
 鬼鮫は凄んだ目で瑞穂を威圧する。しかし、瑞穂はその凄みに屈する様子は見せず、自信に溢れた表情で鬼鮫を睨みつけていた。
「行くわよ!」
 瑞穂はジリッと足場を踏み鳴らし、短刀を構えて切り込む。
 女だからか、動きの速さはまるで鬼鮫の比にならないほど素早い。一瞬の間に鬼鮫の懐へ飛び込んでくるとニコリと微笑むが早いか、下段から短刀を切り上げる。
 鬼鮫の鼻先を瑞穂の振り上げた腕から良い香りが掠め通った。振り上げた振動でその大きな胸は大きくたわわに揺れ動いた。
 シュッと音を立て空を裂く音が聞こえ、寸での所で鬼鮫はその刃先を身体を反らせてかわす。が、僅かばかりその頬に切り傷が出来てしまった。
 こいつの速さには勝てない。隙を突いて一発攻撃を食らわせない事には、自分も危ういだろう。そう考えさせるほど、瑞穂の攻撃は早かった。
 振り上げた腕をそのままに、瑞穂は片足に重心をかけると素早く反対の足を振り上げて鬼鮫の顔面に蹴りを繰り出した。
 修道服の裾は大きくはだけ、白くしなやかな長い足を大きく剥き出しにした。勢いのあるその足は鬼鮫に庇う余裕を与える隙もなく顔面に食い込んだ。
 バキッ! と音が鳴り、鬼鮫の顔は打たれた逆の方へ大きく傾く。
 ふらり…とよろめく鬼鮫に、すぐさま瑞穂はその拳を唸らせ鬼鮫の鳩尾に痛烈なパンチをめり込ませる。
「うぐっ…!」
 鬼鮫はめり込む拳に、胃液を吐き出した。
 瑞穂は腹部を押さえ前のめりになる鬼鮫のこめかみを目掛け、再び拳を唸らせる。
 鬼鮫は攻撃を繰り出してくる瑞穂の動きを見切り、その拳を腕でガードする。しかし、その一瞬早く瑞穂の短刀が空中に煌いた。
 首元を目掛けて振り下ろされる短刀を身をかがめる事でかわした鬼鮫も、負けじと攻撃を繰り出した。
 ブンッ! と重く、下から殴り上げ空気を切る鬼鮫の拳は、瑞穂の顎を目掛けて飛んでいく。瑞穂はすぐさま身を翻しバク転をしてその攻撃を難なくかわした。
 バク転の際、瑞穂は狙ったかのように鬼鮫の顎に振り上げた足を喰らわせる。
 バキンッ! と音を立て鬼鮫の身体は大きく後方へ仰け反った。が、すぐに体勢を立て直した鬼鮫は切れた口元を拭い去りながら瑞穂を睨み付ける。
 瑞穂はバク転で鬼鮫との距離を保ち、その色香漂う瑞穂の下肢は瞬間露になるが、すぐに大きくたなびきながら着地する瑞穂の足元に下りてくる。
「なかなかやるじゃねぇか…」
「ふふふ。当然よ。お前のような図体だけの男にやられるような私じゃないわ」
「だが、まだまだだな」
 ニヤリ…。鬼鮫は意味ありげにほくそえんだ。
「余裕ぶっちゃって…。ただの強がりでしょ?」
「さぁ、どうだかな…」
 明らかに攻撃は自分の方が勝っていると確信していた瑞穂は、鬼鮫のその余裕の表情に苛立ちを覚えた。
 構えた短刀をチャキッと構え直すと、素早い動きで再び鬼鮫の懐に飛び込んだ。そして薙ぎ払った短刀が鬼鮫の脇腹を深く抉るように切り裂いた。
「…うが…ぁ…」
 鬼鮫は大きく目を見開き、切られた脇腹から溢れる出血を押さえるように手で覆い隠すと、肩膝を着いてその場に座り込む。
 瑞穂はにこやかに微笑みながら、短刀に付着した血を振り落とすと屈辱的な言葉を投げかけた。
「…っちぃ…」
 鬼鮫はギリッと奥歯を噛み締め、脂汗を浮かび上がらせながら瑞穂を睨みつけた。瑞穂はそんな鬼鮫など目に入らないのか、その肢体をくねらせながら勝ち誇った表情で目の前を行ったり来たりしていた。
「観念して、私に捕獲されなさい。それが、弱いお前の為よ」
「………。く、くくく…」
 鬼鮫は俯き力なく笑い出す。次第にそれは大きく肩を震わせながら腹の底から笑い出した。
 そんな鬼鮫の様子に、瑞穂は眉間に皺を寄せ怪訝そうな表情を浮かべたまま鬼鮫を睨みつけている。
「図に乗ってるのは、お前の方だ…」
「何…?」
 致命傷のはずの傷を受けても、まるで物ともしてせず立ち上がった鬼鮫の姿に瑞穂は更に眉間の皺を深めた。
 しかし瑞穂は気持ちを立て直すと短刀を構えそれを投げつけた。シュッと空を裂き鬼鮫目掛けて飛んでいく短刀を、鬼鮫はするりと避けた。
 短刀を投げすぐにその場から駆け出していた瑞穂は、短刀を避けた鬼鮫の脇に飛び込むとブンっと足を振り上げて蹴りを繰り出した。が、鬼鮫はその攻撃さえも防いでしまう。
「……!」
 振り上げた白い足は、鬼鮫の大きな手で太腿を鷲掴みにされた。振り上げた足は空中で留められたまま。悶えるように足を捩り、その身体を捩りながら鬼鮫の手から逃れようとするがビクともしない。 
 瑞穂の目に、鬼鮫がフンと鼻を鳴らしほくそえむ姿が映る。そして次の瞬間。鬼鮫は瑞穂の下腹部目掛け、痛烈なパンチを続け様に3発食らわした。
 最初の一撃はバチンと音を立て瑞穂の身体が大きくくの字に曲がり、剥き出しの大腿部が僅かに打ち震えた。
 次の一撃は同じ場所を攻撃され、ボスン! と大きく音を立てて再び瑞穂の身体が大きく揺らめいた。瑞穂は何とか逃れようと身体を捩るが、やはりビクともしない。
 最後の一撃もまた同じ場所を攻撃し、ドスンと身体の芯にまで響く重い音を立てて3度瑞穂の身体が揺れ動いた。
「う…は、ぁ…うぅっ!」
 下腹部に走り抜ける鈍痛に、瑞穂は思わず手を当てて呻く。片足の動きを封じられてバランスを保っている地に着いている足は俄かに震えていた。
 鬼鮫はそんな瑞穂の後ろ頭を力強く鷲掴みにすると上を向かせ、露になった顔面目掛けて頭突きを繰り出した。
「うああぁぁあぁぁっ!」
 ゴリン! と鈍い音を立て、瑞穂の額が赤青く変色する。瑞穂は額に手を当てその身を仰け反った。
 身体を仰け反った事により大きく張り出した胸を、鬼鮫は拳で押し潰すようにパンチを食らわせると、グリュっと言う肉の潰れるような感覚をその手に与え、空気の入った風船のように何度も揺れ動く。
 鬼鮫は痛みに悶える瑞穂から、太腿に備え付けられていたベルトを力任せに奪い取ると、白い内腿に赤い線が走った。
 続け様に、再び鬼鮫は瑞穂の腹部にキツく握り締めた拳を唸らせ、めり込ませる。
「ひぃああぁぁぁあぁッ!!」
 バキッ! と音が響き、瑞穂は大きく目を剥いた。
 痺れるような打撃。瑞穂は立っていられず地に着けていた足はガクンと力をなくし身体が崩れ落ちる。が、鬼鮫に逆の足を掴まれている為中途半端な逆さ吊り状態になった。
 それでも腹部にかかる痛みに身を捩り、苦痛に耐える。その度に修道院の服ははだけ、あられもない下肢を曝け出す事になった。
「お前の腕は確かに凄い。俊敏性にかけては俺の出る幕はないが、くもの巣に捕まっちまったら何もできないのはお前の方だな」
「く…うぅぅ…」
 脂汗を浮かべ苦しむ瑞穂の曝け出された臀部に、鬼鮫はバシンっ! と周りに響き渡るほどの勢いで蹴りを加えた。その瞬間に瑞穂の身体が浮いた。
「ぎゃうっ!」
 たった一発受けただけの臀部は早くも赤青く染まり始めている。瑞穂は捕まれている足と自由の利く足をバタつかせ、痛みに悶えた。
PCシチュエーションノベル(シングル) -
りむそん クリエイターズルームへ
東京怪談
2009年04月10日

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