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『『シングルが集う会』 』
平・代真子4241



〜オープニング〜

「おや、今日はまた派手に店内を飾ってるね」
 細長い煙管をふかしながら、赤い着物を着た女が薄暗い喫茶店の中にふわりと姿を現した。
 タキシードを着こなした「闇色喫茶」の店主、唐津裕一郎は天井にまで届きそうなクリスマスツリーを飾る手を止め、振り返った。
「クリスマスなんですから、たまにはこの店も華やかにしませんとね。姐御さん」
 客が入ってくるかどうかは謎ですが、と言いながら、裕一郎はツリーに視線を戻す。
「クリスマスねえ……あたしには興味ないね」
 姐御と呼ばれた女は、長く煙を噴き出した。
「まあまあ、そう言わず。年に一度しかない日なんですから」
 作りかけのケーキのスポンジがいい具合に焼けて店内に香ばしい匂いを放っている。
「聖なる夜……とはいえ、こんな幽霊が住み着いた店ですからね。どうせなら」
 一旦言葉を切り、裕一郎は悪どい視線を姐御に向けた。
「なにさ」
「カップルはきっと恐れをなして出て行ってしまうでしょうから、シングルが集ってみんなで憂さ晴らしをする会のほうが、この店も盛り上がりますかね。幽霊達もそのほうがやり易いですよ」
 姐御は可笑しそうに、目を吊り上げた。
「あんたのやりそうなことだよ。じゃああたしは見守らせてもらおうかね」
 そう言ってすっと姐御は、消えていった。
 裕一郎は閃くと、紙にマジックでなにかを書き、それを店の表のドアに貼り付けた。

〜彼氏彼女のいない、そこのシングルさん。ちょっとこの店に寄っていきませんか。ケーキ、コーヒー、なんでもあります。あなたにも不思議な夜を。
 闇色喫茶、店主〜




 
 事前に予約をしておいたクリスマス限定の特大ホールケーキを受け取り、ショップを出ると、日は既に没し、辺りは暗くなっていた。
 大通りの並木道にはイルミネーションが輝きを増し、空には一番星が瞬いている。街はクリスマスモード全開だが、今夜はホワイトクリスマスにはなりそうにもない。
 周囲を見渡すと、肩を寄せ合う何組ものカップルの姿が平・代真子の目に飛び込んできた。通り過ぎざまに見えるレストランや喫茶店はどこでもカップルでいっぱいだ。
 
 クリスマスは今年も一人。神聖都学園の同級生の中にも、彼氏と待ち合わせをしている子は少なくない。なんとなく侘しい気持ちになりながら、代真子は一番星に向かって叫んだ。
「ちくしょー、少しくらい食べるのが好きで、体重大目なのがそんなにダメかー」
 来年こそはあたしも彼氏の一人ぐらいゲットしてやると意気込み、胸元で拳を握り締めた時、どこからか風に混じっていい匂いがしてきた。
「お? なんだかすごく、食欲をそそる香りが……」
 匂いに釣られて大通りを外れる。一本、道をずらしただけなのに、そこには人の気配のまるでない、薄暗い店が林立している。
 痴漢でもでて来た暁には、殴って逃げればいいやと軽く考えながら足早に道を進むと、一際ぼろぼろになっている店を発見した。中の見えない重々しい扉は、ペンキが剥げ落ちていろんな色が混在している。看板を見ると、「闇色喫茶」と書かれてあった。名前からして怪しげな店に、代真子は逡巡する。
 しかし、食欲をそそる匂いの根源は、どうもここから来ているらしい。程よく焦げたトーストや、コクのありそうなコーヒーの匂い。
 もう一度扉を見つめると、貼り紙があることに気がついた。
「ん? 一人でもいい店?」
 代真子の腹が鳴る。喫茶店を目の前に、空腹感が襲ってくる。
 ぼろぼろな店でも、喫茶店には違いない。なによりこの香り。きっとうまいものが食べられるだろう。
「よーし、憂さ晴らしに食べるぞ、飲むぞー」
 こうなったらもう立ち止まってはいられない。代真子は空腹に急きたてられるように勢いよく喫茶店の扉を開けた。
 その瞬間、足がもつれた。あっと思ったときには、視界が逆さまになっていた。直後にドシンという音が響き渡り、店の扉についていた鈴が鈍い声を鳴らして代真子の頭に降ってきた。数秒後に、痛みが身体中を走り抜ける。
「うぅ……」
 うめき声をあげ、立ち上がろうとした時、代真子の傍に一人の影が近づいてきた。
「お怪我はないですか、お嬢さん」
 タキシード姿の若い男性が、穏やかな笑顔ですらりとした大きな手を差し伸べてくる。店の人だろうか。その紳士的な振舞いに代真子は一瞬ときめいたが、男性の数メートル先に目を凝らすと、顔色を変えて雄叫びをあげた。
「あああっ、せっかく買ったケーキがっ!」
 慌てて駆け寄って、座り込む。
 先程受け取ったホールケーキは、箱から中身が飛び出て、見るも無惨な姿に変身していた。ひっくり返って生クリームがそこら中に散乱し、形が半分崩れている。とても食べられる状態ではない。
 期間限定のケーキを待ちわびて、今日一人で食べようと思ったのに、と悲しみに打ちひしがれているところへ、とんとん、と肩を叩かれた。
 振り返ると、先程の男性が落ち着いた瞳で代真子の背後に立っていた。
「大丈夫ですよ」
 男性は代真子の手を取り、丁寧に立ち上がらせる。こちらへどうぞ、と無言の仕草で代真子を促す。促された先は、ゆったりとした空間のボックス席だった。なにがなんだかわからず代真子が席に座ると、男性は軽く会釈をした。
「私はこの喫茶店の店主、唐津裕一郎と申します」
 裕一郎と名乗った男性は、丁寧に名刺を差し出した。
 


 
 店内に客は誰もいない。
 パニックに陥っている間に名刺を差し出されて、思わず代真子も立ち上がり、自己紹介をしてしまった。
 裕一郎が散乱したケーキを片づけて、なんとか落ち着いたところで、代真子は改めて店内を見回す。常連客もいなければ、新たな客が入ってきそうな気配もない。
 入り口付近の巨大なクリスマスツリーだけが唯一店に華やかさをもたらしているが、見る人がいなければもったいないと代真子は思った。
「あーあ。ここでも、あたしだけかぁ……」
 案内された席からツリーをぼんやりと見つめながら、代真子は頬杖をついた。
「申し訳ありません。なにしろ古い店なので、お客様があまり寄りつかないんですよ」
 サービスです、と裕一郎は代真子の前にサラダの入った小ぶりの皿と、オレンジジュースを置いた。代真子はフォークを持ちながら、ちらりと裕一郎の顔を見る。
 こんなイケてる兄ちゃんと二人きりっていうのも悪くないかと思い直し、サラダを一口食べた瞬間、舌がとろけた。レタスにかけられていたタルタルソースがなめらかに口の中に広がり、クルトンのさくさくとした歯ごたえがソースと溶け合う。
 代真子は三秒で皿を空にした。しけた店だが、味は確かだと実感する。
「店主さん、店主さん! クリスマス料理、なんでもいいから作ってください。とにかく全部大盛り! 牛乳もあれば持って来て〜」
「はい、かしこまりました。全部大盛りですね」
 裕一郎は楽しそうにカウンターに入り、作業に取りかかった。


 ローストチキン、グラタン、鴨肉のオードブル、オニオンスープ、和食にはいなり寿司、太巻きと、料理の出てくるタイミングも速いが、代真子の食べるスピードも速い。
 フォークを動かす手が止まらない。咀嚼する口も止まらない。運ばれてくる大盛りの料理を、次から次へと胃の中へ詰め込む。皿はあっという間に空になる。代真子はもう、目の前の料理に無我夢中だ。
「そんなに食べて太らないかい?」
 ふと、女性の声が耳に飛び込んできて代真子の動きが止まった。目が点になり、「禁句」という二文字が頭を掠めていった。
「誰、そんなこと言う奴はっ!」
 声の主に反射的にパンチを喰らわそうとするが、拳はパシッと冷たい手に捕らえられた。
「すまないね。あたしに鉄拳は利かないんだよ」
 見上げると、いつからそこにいたのか、赤い着物を着た女性が愉快そうに笑みをたたえて代真子の横に立っていた。片手には細長い煙管を持っている。
「この拳は、本気で身の危険が迫った時に使いな。お節介かもしれないけど」
 女性はそう言って、捕えた拳を代真子の膝の上に戻した。なぜだろう、あまり品のない冷たい印象の顔なのに、語尾に優しさが感じられる。
「あなたは?」
「ここの手伝い人さ。姐御と呼ばれてるよ」
 代真子の問に素っ気なく答えて、姐御と名乗った女性は煙管をふかした。ふふ、と細い眉を動かして代真子を見つめる。
「殴ろうとしたということは、太るのを気にしているのかい?」
 う、と料理と姐御を見比べ、言葉に詰まったところへ、裕一郎がカウンターから声を投げる。
「まあまあ、代真子さんくらいの年頃は食べ盛りですから。女の子は、ちょっとぽっちゃりしているほうが本当は可愛いんですよ」
 裕一郎の微笑に、代真子の顔が赤くなる。
「そ、そうよ。だいたい世の中はあたしたちを見る目がないのよ!」
 照れ隠しのようにテーブルを拳で叩いて、代真子は叫んだ。
「食べるの好きなのって、いけないわけ? 全部美味しいから食べるのに!」
「いけなくはないんじゃない。ただ、若い男っていうのは、ぱっと見可愛くてガリガリの女にガツガツしているからねえ」
「言い過ぎですよ、姐御さん。誰にでも個人差はあります」
「ふーん、そうかい」
 姐御は裕一郎への返事もそこそこに、赤い瞳を輝かせて代真子の顔を至近距離で覗きこむ。
「な、なに?」
 ただならぬ威圧感に、代真子は一瞬たじろいだ。
「確かに見る目がないかもね」
 姐御は代真子からぱっと離れて、快濶に言った。
「あんた、充分可愛いよ」
 顔だけじゃなく、ここもね。と、姐御は軽く代真子の胸を叩く。
 叩かれた胸がとても熱くなり、その振動がゆっくりと全身に波紋を広げて、代真子は思わずほろりときそうになった。
 彼氏のいない、年に一度のクリスマスに、外見どころか内面まで可愛いなんて言われることなど滅多にない。あまりに嬉しくて、代真子の視界がじわりと滲む。
「おや? ちょっと泣いてる?」
 姐御はからかうように問いかける。
「泣いてません!」
 代真子はスプーンをがしっと掴み、食べかけのビーフシチューを再び物凄い勢いで口に運んだ。
「いい食べっぷりだねえ」
 姐御は煙管をふかし、温かな眼差しで代真子を見つめていた。
 


 
 出された料理をしこたま食べた後、一息ついて1リットルの牛乳を飲み干した。食後の牛乳も、また格別に美味しく感じられる。
「あ〜、最高に幸せ」
 思わず口に出すと、裕一郎はカウンターで手作業をしながら微笑んだ。
「作った料理をここまで食べて頂いて、私も感謝していますよ」
「はい、せっかく作ってくれたものは、やっぱり食べないと!」
 それでこそ、作るほうも食べるほうも幸せ、と代真子は言い切って、満面の笑みを浮かべた。食べるだけ食べられた満足感に、至上の喜びを感じる。
「代真子さん、まだ入りそうですか」
 裕一郎の問いかけに、代真子は大きく頷いた。
「もっちろん。あたしの胃袋は底なしです」
「じゃあ、デザートといきますか」
 裕一郎はそう言って、超特大ホールケーキを持ってくると、それを代真子の前にどんっと置いた。代真子が買ったものよりも二回りは大きい。生クリームたっぷりのショートケーキ。周りは苺で飾られ、ケーキの真ん中には、サンタクロースの形をした小さな砂糖菓子と、チョコレートで作られたと思われる家がある。
「さっきのケーキを台無しにしたぶん、サービスしますよ。糖分控えめにしてありますから、食べたいだけ食べてくださいね」
 
 Merry Christmas! Dear Yomako

 プレートには貼り紙を見たときと同じ、流麗な文字でそう書かれていた。
「これ、全部食べていいんですか」
「はい」
 笑顔で返事をする裕一郎に、代真子は「よっしゃ!」とガッツポーズを決める。気持ちが、まるで誕生日の時のようにわくわくしてきた。  
 でも、と代真子はポーズを緩めて座り直す。今日は誕生日ではなくクリスマスだ。国中が浮かれているが、一体なにを祝っているんだっけ、と素朴な疑問が代真子の胸のうちに湧いてくる。
「そもそもクリスマスって何の日でしたっけ? めでたい日なのは知ってるんだけどさ」
 傍にいる裕一郎に訊ねると、彼は穏やかに目を細め、指をパチンと鳴らした。
 その合図に反応するかのように、店についていた全ての照明がふっと消え、店内が真っ暗になる。
「ん? なに……?」
 突然の出来事にちょっとだけ戸惑い、辺りを見回しながらも、次はなにが起こるんだろうと代真子は期待に胸を膨らませる。
 静かに待っていると、やがて目の前に白くぼんやりと光ったものが舞い落ちてきた。
 ふと見上げれば、天井からしんしんとした雪が途切れることなく静かに降り注いでくる。
「喫茶店の中に雪!?」
 物事をあまり気にしない性格とはいえ、これにはさすがの代真子も驚きの声をあげた。さっき外にいた時は、空に星が出ていた程だった。いきなり雲って雪が降り出したとは考えにくい。更にここは店の中だ。
 不思議な思いにとらわれて、店内を白く染め上げている雪をひとひら掬おうと、代真子は掌を差し出した。雪は代真子の手を掠め、床に落ちる。もう一度雪を掬おうと手を伸ばした時、今度は桃色の花びらが代真子の掌に着地した。
 花びらを握り締め、天井を見る。降り注いでいた雪はいつの間にか無数の桜の花びらに変わり、花びらは床に落ちると共に深緑の葉に変わっていく。その初々しい若葉は、いつの間にか紅葉へと変貌を遂げた。
 白、桃、緑、紅。一年の間に必ず見られる季節の色が、緩やかに移ろいながら次々に天井から降ってくる。紅葉が終わるとまた雪へ。幾度も繰り返されるその光景に、代真子は片目をつぶってみた。雪も、桜も、若葉も、紅葉も、暗闇の中をゆっくりとした速度で回転しながら舞っている。最高のスローモーションだ。
「綺麗!」
 感激しているところへ、裕一郎がケーキに立てた1本の蝋燭に火をつけた。揺らめいた灯火に、景色が一層鮮やかに、光って見える。
「これ、どうなってんですか? 手品?」
 好奇心にも火がついて代真子が訊ねると、裕一郎は口元に人差し指を立てた。
「企業秘密です。知ってしまったらもったいないですよ」
 ふふふ、という姐御の笑い声が聞こえる。
 裕一郎はケーキを切り分けて、皿に盛った。
「さあ、お召しあがりください」
 降りしきる雪の中、裕一郎に勧められるままに代真子はケーキを一口食べた。
「クリスマスは、一年の締めくくりを盛大に楽しむためにあるんですよ」
 耳に心地よく響く穏やかな声。蝋燭の炎に、多彩な景色に、代真子は些か酔ったように恍惚としてくる。
 それに気がついたのか、裕一郎は蝋燭の火を手で消した。もう一度パチンと指を鳴らすと、全ての景色が一瞬にして消え、もとの照明がついた。
「ちょっとやりすぎましたかね。代真子さん、具合悪くないですか」
 肩を叩かれ、代真子はぼんやりと裕一郎を見つめた。ワンテンポ遅れて返事を返す。
「あ、いえ、全然平気です。ピンピンです」
 景色に魅せられて、切り分けられたケーキは代真子には珍しく、半分も食べていなかった。まだ少し、頭がぼーっとしている。水を飲み、皿に盛られたケーキを食べ終えたところで、我に返った。
 カウンターには代真子が食べたと思われる空皿が山のように積み上げられている。どでかいケーキ、客の来ない怪しい名前の喫茶店。そして今の演出。勢いで入ってみたものの、もしかして悪評高い店だったらどうしようという不安がじわじわと襲ってくる。
 いや、そんなことは絶対にない! と自分に言い聞かせるが、やっぱり気になるものは気になる。思い切って、代真子は裕一郎に訊ねた。
「裕一郎さん、もしかして今の演出もサービス料のうちに入るんじゃ……ない、ですよね?」
「入りますよ。お会計は税込み40万円です。なにしろお客様の来ない店ですから、一品が高いんですよ。しかも代真子さん、大盛りで頼みましたからね」
 さらりと笑顔で言う裕一郎に、代真子は一瞬フリーズする。
「ぎゃーー、そんなに払えまセン!」
 代真子が突っ伏すと、姐御が声を出して笑った。
「この男の冗談だよ」
 全く、純粋な少女をからかうんじゃないよ、と姐御は裕一郎を叱る。
「なんだー、びっくりした」 
 安堵しながらも、代真子が鞄から財布を出そうとすると、裕一郎は代真子の手を掴み、真顔で制した。
「今日に限り、お代は結構です。今日ここは、代真子さんのためのお店でした。楽しんで頂けたのなら、それがこの店にとって最高の対価ですよ」
 代真子がなにか言う暇も与えず、裕一郎は残りのケーキを素早く箱に詰めて手渡した。
「お人好しな男だね」
 姐御は呟きながら、ツリーからサンタクロースの飾りをひとつ取ってきて、代真子の掌にそっと乗せる。
「これ、今日の記念に持ってお行き。あたしの気持ちだよ」
 代真子はその飾りをじっと見つめた。今日の記念。これを見れば、いつでも今日の日のことを思い出せそうだ。代真子は飾りを力強く握ると、
「ありがとうございます!」
 と深々とお辞儀をした。
「よい年を迎えるんだよ。風邪なんかひくんじゃないよ」
 心配そうに見つめてくる姐御に、代真子は拳を作り、親指を立てて見せる。
 紳士的な店主と、一風変わった着物の女性と。ほんのひと時、温かな人々に触れ合えて、別れるのが名残惜しく感じられる。
 でもまた来ればいっか、と気を取り直して、代真子は大きく手を振り、喫茶店を出た。

 
 
 店内が暖かかった分、寒気が身に染みてくる。だが、胸の中は夏空のように清々しく、晴れ渡っていた。
 風が吹き、桜の花びらが一枚、ふわふわと代真子の目の前を浮遊している。
 体のどこかについていたのだろう。クリスマスに桜が見られたのも一驚だ。
 代真子は風に踊っている花びらの行方を目で追いながら、自然と笑みを零していた。
 一人きりのクリスマスでも、素晴らしい夜になった。来年は、きっと、もっと素晴らしい年になる。
「さーて、帰って残りのケーキ、思う存分食べるぞー!」
 代真子は拳を振り上げて叫ぶと、満天の星空の下を駆け出した。
                                    (了)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【整理番号/PC名/性別/年齢/職業】

【4241 /平・代真子 /女性 /17歳/ 高校生】

NPC

【4364 /唐津・裕一郎 /男性 /?歳 /喫茶店のマスター、経営者】
【4365 /姐御/女性/?歳 /裕一郎の手伝い人、兼幽霊】


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■         ライター通信          ■
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平・代真子様

初めまして。青木ゆずと申します。
この度は『シングルが集う会』にご参加頂き、誠に有難う御座いました。
一名様でしたので若干変更点が出てしまいましたが(本当に申し訳御座いません)、なるべく雰囲気を壊さないように、そして非常に楽しく書かさせて頂きました。
書いている間中、ずっと代真子様にパワーを貰っていたような気がします。
 
また機会が御座いましたら、どうぞ宜しくお願い致します。
それでは、ご依頼ありがとうございました♪ 
クリスマス・聖なる夜の物語2006 -
青木ゆず クリエイターズルームへ
東京怪談
2006年12月22日

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