▼作品詳細検索▼  →クリエイター検索


『お菓子の国の大改装 』
シュライン・エマ0086

 お菓子の国。
 それは世界の狭間のどこかにある世界。常に夜で食べ物が腐らない世界。
 だが自分達の目の前に広がっていたのは、あちこち食い散らかされたお菓子の転がる荒涼とした風景だった。そびえ立つ城のクッキーはあちこち剥がれ、飴で出来た窓にはひびが入っている。道路に敷き詰められたチョコにも穴が開き、とてもじゃないが全く食欲をそそらない。
「ハロウィンが終わるといつもこんな感じなのぢゃ」
 気が付くと自分の隣に黒い大きな帽子を被った少女…アリス・ペンデルトンが立っていた。アリスは長いステッキキャンディを持ち、溜息をつきながら空を見上げる。
 よく見ると夜空もお菓子で出来ているのか、所々穴が開いていた。
「ハロウィンにクリスマス、バレンタインにホワイトデー…お菓子の国は大忙しで、わたし達も国を修復する暇がないぐらいなのぢゃ…」
 そう言うとアリスは、くるりとマントを翻しながらキャンディを突きつけこう言った。
「わたし以外の魔女は大忙しでの、街を修復するのを一緒に手伝って欲しいのぢゃ。魔法でちょちょいとやってもいいが、それぢゃあまりにも味気ないし、わたしは見習いなので自信がないのぢゃ…ほれ、この通り」
 アリスが差し出したのは一枚のクッキーだ。だが、その中に見えているのはどう見てもするめの足だ。一体どんな魔法を使えばこんな事になるのか見当も付かない。
「お願いぢゃ、わたしと一緒に『お菓子の国』を改装して欲しいのぢゃ。出来れば『手作りのお菓子』で」

「お菓子で街を修復するんですね、皆さん頑張りましょう!」
 アリスの言葉に目をキラキラさせながら、立花 香里亜(たちばな・かりあ)はその場にいた皆…デュナス・ベルファーと篁 雅隆(たかむら・まさたか)、黒 冥月(へい・みんゆぇ)、シュライン・エマに向かってそう言った。
 全員午後の蒼月亭でお茶を楽しんでいたはずなのに、何故こんな所にいるのだろう…全く疑問を持たない香里亜を見て、冥月がすこし眉をひそめながらアリスの頭をがしっと掴む。
「それ以前に、どうして私達はこんな所にいるんだ?」
「わわっ!き、協力してくれそうな者を探してたら、丁度カフェが目に入ったのぢゃ。それでちょっとお菓子の国に…」 
 頭を掴まれたアリスが、手に持ったスティックキャンディをぶんぶん振り回す。それを見ながら冥月は、隣でお菓子の城などを見上げている香里亜の頭もぎゅっと掴んだ。
「はわっ!頭押さえたら背が伸びなくなっちゃいます」
「香里亜もな、自分の能力の事があるんだ。こういう『変な』所に引込まれたら少しは警戒しろ」
「変な場所ではないのぢゃ!由緒正しいお菓子の国…」
「やかましい!」
 冥月達がわいわいやっている様子にシュラインは微笑みながら、アリスが魔法で作った「スルメ入りクッキー」を手に取った。魔法で作ったとは言うが、最近は「柿の種チョコ」や「ジンギスカンキャラメル」などもあるのだから、こういう発想のお菓子はユニークかも知れない。
「ふふっ、こんな面白いクッキー大好き。個性的な壁の装飾になりそうね…冥月も、せっかくだから協力してあげましょう」
 突然現実世界から消えたことに関して他の皆を心配させてなければいいのだが、来てしまったものは仕方がない。アリス自身悪気があるようでもないし、お菓子の国がこんなにボロボロなのは見ていて少し切ないものがある。シュラインが少し振り返ると、困った表情をしているデュナスの横で、雅隆が花壇に生えているチョコを引き抜いて食べていた。
「デュナスやドクターはどうかしら?」
「『手作りのお菓子』ですか…」
 デュナス自身は食べる方には自信があるのだが、自分が作れそうなお菓子というのに微妙に不安がある。見たところここにあるのは洋菓子ばかりなので、自分が加わることによって雰囲気を壊してしまわないだろうか…。そう思っていると、雅隆がひょいと手を上げた。
「アリスちゃんにしっつもーん。お菓子って洋菓子限定?」
 それを聞き冥月はやっと二人の頭を放した。ずれた帽子を一生懸命直しながら、アリスが少し俯きながらぼそっと呟く。
「手作りであれば、どんなお菓子でも…」
 それを聞き、雅隆がにぱっと笑った。
「んじゃ、僕はやってもいいよー。子供の憧れのお菓子の国がボロボロだったら寂しいもんねぇ。ね、デュナス君」
「そうですね…私で良ければお手伝いしますが、ドクターはお菓子食べ過ぎです」
「あえー」
 洋菓子限定じゃないのなら、自分にも出来ることがあるだろう。それに…自分一人ならともかく、香里亜達がいるのなら安心だ。雅隆が戦力になるのかは謎だが。
「冥月さんも協力しますよね」
 皆が協力するというのなら仕方がない。自分だけ黙って見ているいうわけにもいかないだろうし、なにより皆が心配だ。冥月はふうっと溜息をつく。
「私はあまり甘い物は得意じゃないんだがな…」
 本当はケーキなどが好きなのだが、皆に知られるのは少し恥ずかしいのでそう呟くと、隣にいる香里亜が口を押さえながらニコニコと冥月を見ている。
「ふふー」
「笑うな」
 香里亜の頭をぐりぐりやりながら、冥月は皆の顔を見る。シュラインと雅隆は既に街のあちこちを指さしながら、どこのどんな菓子を使うかを考え始めていた。
「街頭やランプの枠に溶かした飴使って、細かい網目状にしても素敵よね」
「僕はお砂糖煮詰めて、飴ちゃんでステンドグラス作りたいなぁー。砂糖系は綿あめとかシロップとか作り甲斐があるから、僕お砂糖煮るー」
 既に二人はやる気らしい。
「…皆、やってくれるか?」
 魔法を使って調理器具やエプロンなどを用意するアリスに、香里亜が笑ってこう言った。
「もちろんです。素敵な街にしますから、アリスちゃんもお手伝いしてくださいね」

 街の一角には大きなキッチンが現れ、小麦粉や砂糖、バターなどの甘い匂いが漂い始めていた。
「私はパンプキンプリンやイタリアンメレンゲ、あとムースやゼリーも作りたいわね…きっと綺麗よ」
 白いエプロンに身を包んだシュラインは、圧力鍋を使ってカボチャのペーストを作り始めた。一つペーストを作れば、パウンドケーキやパイなどにも利用出来るし、カボチャの黄色は何だか幸せな感じになる。
「わたしが手伝うことはないか?魔法は苦手ぢゃが、これを機会に自分でお菓子を作ってみたいのぢゃ」
 普段魔法の国で作られるお菓子は、皆魔法で作られているらしい。なのでこうやって手で作られていく様子がアリスは珍しいようだ。そんな様子を見て、香里亜がアリスを呼び寄せる。
「じゃあ、マシュマロを鍋で溶かして『アーモンドファッジ』を作りましょう。簡単で美味しいですよ」
「そんなに簡単なのか?」
「はい、マシュマロを弱火で溶かしてそこにチョコレート味のコーンフレークとスライスアーモンドを混ぜて、冷やして固めるだけです。あと、クッキーもたくさん焼きますよ」
 何だか仲の良い姉妹のように一緒にお菓子を作っている香里亜とアリスに、デュナスは思わずぼーっとする。何というか…こういう光景はすごくいい。
「デュナス、手が止まってるぞ」
「はっ…!思わず見とれてしまいました」
 冥月に声をかけられ、デュナスは手に持っていた棒寒天をちぎって水に浸す。確かデュナスは小豆やうぐいす豆などを煮ていたはずだ…季節外れの水羊羹でも作るのだろうか。月餅の皮をこねながら、その様子を横からチラリと見る。
「な、何でしょう…」
「羊羹でも作るのかと思ってな。私はいつものように中国菓子だが」
「いえ、羊羹ではないんです…でも、やっぱりあんこなんですけど」
 デュナスが作ろうとしていたのは、あんこを寒天で包み込んだ『あんこ玉』だ。日本に来てからあんこにはまり、作り方を調べて何度か自分でも作ったことがある。フランス人である自分が嬉々として和菓子を作っているのも、不思議なような気はするが。
「誰か手あいてる人いる?いたらちょっと手伝ってー」
 砂糖の入った鍋を煮詰めている雅隆が、大声を出した。今のところ手が空いているシュラインが近づくと、雅隆は飴の入った小鍋を二人に渡した。
「ここにかき氷のシロップちょっと入れて色つけて、バットに流してくれる?薄ーく油ひいてるから」
 べっこう色の柔らかい飴の中にほんの少しシロップを入れ、色を付けるのが何だか楽しい。これだけ色々な色があるとステンドグラスだけではなく、窓やランプなどにも使えるだろう。
「飴って自分で作れるのね」
「砂糖は煮詰める時間とか、水入れるタイミングで結晶状態が変わるからちょっと実験ぽくて楽しいよねー。カラメルシロップも作るから、シュラインさんプリンに使って」
 雅隆にとっては「お菓子作り」の反面「実験」ぽく捕らえている所もあるらしい。ケーキに塗るシロップや、少し焦がしたカラメルシロップ、アーモンドなどに絡めたフォンダンや飴など、砂糖一つで色々な物になるのは不思議だ。
 そんな事を思いながら飴を広げていると、雅隆がニコニコと呟く。
「お菓子作りって不思議だよね。ただの粉や砂糖とか卵とか、分量を変えればパンケーキやプリンとかに変わっちゃうんだもん」
 同じ焼き菓子でもバターを使えば洋菓子に、ラードを使えば中国菓子に変わる。卵を泡立てるか泡立てないかだけでも違えば、焼いたり蒸したりとその方法でも全く違った物が出来る。
 もしかしたら、アリスが魔法でなく『手作りのお菓子』と言ったのも、その為なのかもしれない。魔法で作れば一瞬だが、自分の手で作ったお菓子は、食べるだけでなく作る過程も楽しみの一つだ。
 真剣に、それでいて楽しそうにお菓子を作る皆を見ながらシュラインが微笑む。
「お菓子作りは楽しいわね」
「そだね。手作りお菓子は幸せだよね…よし、もうちょっと頑張るぞっ」

「デュナス、このクッキー可愛いぢゃろ」
 あんこを丸めているデュナスに、アリスは焼き上がったばかりのクッキーを持ってきた。それは四角いクッキーの真ん中に、まるでステンドグラスのようにキャンディーがはまった不思議なものだ。そんなクッキーを初めて見たので、デュナスは軽く手を洗ってそれをつまみ上げる。
「これ、どうやって焼いたんですか?」
「四角いクッキーの真ん中を型抜いて、そこにドロップを入れて焼くとこんなふうになるのぢゃ。『ステンドグラスクッキー』と香里亜に教わったのぢゃ」
 確かにステンドグラスのような感じだ。空に透かすと、光がキャンディーを通して見える。そうやって天を仰いでいるデュナスに、アリスが丸められたあんこを見て不思議そうな表情をする。
「デュナスはこれから何をするのぢゃ?わたしは和菓子はあまり見たことがないのぢゃが、これはカラフルでかわいいのう」
 ひょい…とあんこをつまんでアリスが自分の口に入れた。甘さを控えめにして、豆の味を生かしてみたのだが、果たして口に合うのだろうか…デュナスがそんな事を思っていると、アリスがニコニコと笑った。
「うん、初めて食べた味ぢゃが、美味しいのぢゃ。デュナスもそのクッキーを味見するといいぞ。香里亜が『デュナスさんに味見に持っていってあげてください』って言ってたのぢゃ」
「い、頂きます」
 ぱりっ…と口の中にクッキーの優しい甘さと、キャンディーの歯ごたえが広がる。建物の壁などにこれが貼り付けられていたらきっと可愛いだろう…どことなくドイツのクリスマス菓子の『ヘキセンハウス』を思い出させる。
「美味いか?」
「美味しいですよ。アリスさんはまだ何かすることがあるんですか?」
「いや、香里亜が冥月を手伝ってるから、今は暇なのぢゃ…ところでデュナス、このあんことやらは丸じゃないとダメなのか?星形とかにすると可愛いと思うのぢゃ」
 全くそんな事考えてもいなかった。
 どうしても先入観的なものがあって丸くしていたのだが、アリスの言う通り星形とかにするのも可愛いだろう。
「じゃあ、お手伝いしてくれますか」
「もちろんぢゃ」
 笑顔で返事をすると、アリスは一生懸命手に取ったあんを星形やハート型に丸めていった。

 道路の敷き詰め用の月餅、他にも油で揚げた唐菓子や中国風蒸しパンの『マーライカオ』を作った後、冥月は屋根や門柱の飾り用に栗きんとんを茶巾絞りにしていた。
 隣でごま団子を油で揚げている香里亜が、楽しそうに栗きんとんを作っている冥月を見て微笑む。
「冥月さん、お上手ですね」
「ああ、彼が好きでな…」
 思わず無意識に呟いてしまいハッと横を向くと、香里亜が「彼」という言葉に反応したのか、目を輝かせていた。
「初めて聞いちゃいました…どんな方なんですか?」
 誰にも話したことはなかったが、栗きんとんを作っていたせいで油断してしまった。少し恥ずかしいので黙っていると、香里亜が少し天を仰ぎながらフフッと笑っている。
「きっと素敵な人なんですよね、冥月さんの彼氏さんなんですから。私もそんな素敵な人が出来るといいなー羨ましいな」
 いや、香里亜が気付いていないだけで、結構想われてはいるのだが。
 顔を赤くしながらも、冥月はそっと横を向く。
「これ以上聞くなら、鍛えるのはなしだ」
「はーい。でも今度内緒で紹介してくださいね」
 紹介出来るものならしてやりたい。
 今はこの世にいないたった一人の大事な人。栗きんとんが好きで、自分が作ったものをはにかみながら食べていたのが思い出され、少し胸が痛む。
「久しぶりに食べさせてあげるわね…」
 これを機会に、栗きんとんを作って墓参りに行こう。
 心の中で冥月はそっと約束をした。

「では、改装開始なのぢゃ!」
 出来上がった菓子を持ちアリスがそう宣言すると、全員の体がふわっと宙に浮いた。魔法の力で高い所の作業も楽に出来るようにしてくれたらしい。
 雅隆が作った飴で作ったステンドグラスが城に運ばれ、玉座の後ろにうやうやしく飾られる。その周りなどは、シュラインが作ったパンプキンプリンやチョコレート、ジャムなどで綺麗にコーティングされた。
「玉座もアーモンドファッジやマカロンで飾っちゃいましょう」
「座る所はスポンジでふわっふわにしたいのぢゃ」
 シュライン的にはお菓子で作る建物と言うことで強度などが少し不安だったのだが、その辺りは魔法の力で大丈夫らしい。城の中の壁やタイルはマーブル模様のチョコに彩られ、ボロボロだった頃の影すらない。
「街の道路や、高い所は私に任せろ」
 道路に月餅を敷き詰め、穴の開いた空には綿あめで作った雲やキャンディーなどで星を置いていく。アリスが空を飛ぶ能力を与えてくれたが、高い所は冥月の影の能力の方が安全で確実だ。
「あんこ玉は木に飾って、少しクリスマスツリーっぽくしますね」
 街路樹に色とりどりのあんこ玉を飾り、上から粉砂糖をかけるとそれだけで冬っぽい感じになる。その近くの花壇を囲むブロックはパウンドケーキなどが並べられ、柔らかく優しい香りが辺りを包み込んだ。
 ゼリーでで来た池の中にはマジパンで作った魚や蛙が泳ぎ、野原には飴で作った花などが咲いている。塀にはクッキーがはめ込まれ、ドアの取っ手はマカロンだ。
「こういうお菓子の家に憧れてたんですよー」
 ホワイトチョコレートをペンキ代わりにして塀を塗る香里亜は、何だかとても楽しそうだ。その横では雅隆が、色を付けたマジパンで動物や小物を作っている。
「たらこ作ったら跳ねるかなぁ…」
「ドクター、お菓子なのか魚卵なのか分からない物を作らないでください」
 スイートポテト、アップルパイ、クッキーにミルクゼリーなど、手作りで素朴な菓子が壊れていった国を少しずつ修復していった。城の一番高い塔の上に、冥月の手でちょこんと栗きんとんが置かれる。
「うわぁ…」
 アリスは新しいお菓子の国を空の上から見ていた。
 魔法で作ればいくらでも豪奢で華やかな国が作れたのかも知れない。だが、魔法で作ったお菓子は人の心に残らない事を、アリスはよく知っていた。
 お菓子は食べたらなくなってしまう。
 でも消えるかわりに、心に残るようなお菓子で街を作りたかった。誰かが食べることを思い、オーブンの前で出来上がりを何度も覗き込むようなお菓子で…。
「どうだアリス、私達が作ったお菓子の国は?」
 冥月がふっと笑いながら、道路の上で手を振る。
「なかなか素敵でしょ?味も保証するわ」
「少し味見したけど、どれも美味しかったですよ」
 シュラインと香里亜がチョコレートを塗りながら笑う。
「僕としては酢昆布とか桜大根とかの、しょっぱい系お菓子も置きたかったんだけどなぁーアリスちゃん、これあげるーっ!」
「ドクター、食べ物を放り投げちゃいけません!」
 雅隆がポケットから取り出し、何かをアリスに向かって放り投げた。その赤く小さな箱には「みやここんぶ」と書いてある。
「皆、ありがとうなのぢゃ!」
 空からアリスが大きく手を振ると、皆の視界が少しずつ薄れていった…。

「……皆で惚けて何やってるんだ?」
 カラン…とドアベルの鳴る音で、カウンターにいた皆は我に返った。入り口ではナイトホークが紙袋を持ったまま唖然としている。
「い、いや…お帰りなさい」
 香里亜が慌てて食器を拭き始めると、コーヒーを飲んでいた冥月やシュラインもお互い顔を見合わせ、デュナスもカプチーノをそっと口にした。その中で、雅隆だけがポケットを探りながらニコニコと笑っている。
「ナイトホークには教えなーい。何買ってきたのー?」
「ああ、煙草と酒と、あと何か変なもん売ってたから買ってきたけど、食う?」
 紙袋から出されたそれには『するめクッキー』と書かれていた。それはお菓子の国でアリスが一番最初に見せてくれたのと全く同じで…。
「ふふっ…やだ、ナっちゃんさんってば」
 堪えきれないようにシュラインが笑うと、ナイトホーク以外の皆が笑い始めた。全く、こんな所であの衝撃的なお菓子と再会することになろうとは。
 いつかまた、お菓子の国に行くことがあるかも知れない。
 何があったのか分からず唖然としているナイトホークを尻目に、五人は甘い香りに包まれたまま楽しく笑い声を上げ続けていた。

fin

ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆登場人物(この物語に登場した人物の一覧)◆
【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
0086/シュライン・エマ/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員
2778/黒・冥月/女性/20歳/元暗殺者・現アルバイト探偵&用心棒
6392/デュナス・ベルファー/男性/24歳/探偵

◆ライター通信◆
『お菓子の国の物語』にご参加ありがとうございます、水月小織です。
手作りお菓子で荒れ果てた国を修復…ということで、皆様には色々とお菓子を作っていただきました。魔法で作り出したお菓子より、やはり手作りのお菓子は素朴ながらも暖かみがあると思います。
最初の『するめクッキー』が後々現実と繋ぐことになってますが、最近は色々なお菓子がありますよね。もしかしたらそれらも、アリスなどの見習い魔女が作った失敗作の一つなのかも知れません。
リテイク、ご意見は遠慮なくお願いします。
イベントご参加ありがとうございました。
お菓子の国の物語 -
水月小織 クリエイターズルームへ
東京怪談
2006年11月21日

投票はログイン後にできます。

ログインはこちら












©Frontier Works Inc. All Rights Reserved.