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『Sweet Moon 』
ジェームズ・ブラックマン5128)&菊坂・静(5566)&紅葉屋・篤火(6577)&ナイトホーク(NPC3829)

 秋も深まり、少しずつ空が高くなってくる。
 一雨ごとに寒さが増し、これからの季節を嫌でも感じさせられる。
 そんなセピア色の街の一角にあるカフェ『蒼月亭』では、なにやらコーヒーを飲みながら妙な話が繰り広げられていた。店主のナイトホークはそんな客達の話を、いつものようにくわえ煙草で聞いている。
「ナイトホーク、実は貴方に言わなければならないことがあります」
 いつもの定位置である奥のカウンターでそう言ったのは、ジェームズ・ブラックマンだった。その隣には紅葉屋 篤火(もみじや・あつか)と菊坂 静(きっさか・しずか)が並んでコーヒーを飲んだり、クッキーをかじったりしていた。
「どうしたの、クロ。もしかして愛人に子供ができたとか?とうとう年貢の納め時?」
 ニヤッと笑いながらグラスを拭いているナイトホークに、ジェームズが渋い表情で顔を上げる。
「…誤解を受けるようなことを言わないでください。実は、黙っていたことがあります」
 ジェームズの言葉に続き、篤火が顔を上げた。その様子を見て、何となくナイトホークはこの後の展開が読めたような気がした。大体ジェームズがもったいぶるときは、どうしようもない話と言うのをナイトホークは知っている。
「実は私、ジェームズサンの生き別れの弟だったんです」
「我が弟よ!」
 そう言いながら篤火とジェームズはひしっと手を取り合った。それを見て静が口元に手をやり、感極まった様子を浮かべ、目元には涙までにじませている
「ジェームズさんと紅葉屋さん…兄弟だったんだ…凄い…まさかこんな奇跡があるなんて…」
 確かにジェームズも篤火も黒ずくめの格好だったり、銀眼だったりと似ているところは多いが、その二人が兄弟だなんてあまりにも出来過ぎな話だ。そもそも何度も顔を合わせているのに、今言い出す必要もない。おそらく三人とも『分かってやっている』。
 吸っていた煙草を灰皿に置き、ナイトホークは二人に向かって拍手をしながら抑揚も感情もなくこう言ってのけた。
「うわー、それはよかった。全くもっておめでてー」
「少しも本気にしてませんね?」
 素直に騙されるとは思っていなかったが、ここまで華麗にスルーされるとそれはそれで腹が立つ。ジェームズはコーヒーのカップを持ち、ナイトホークをチラリと睨む。静も殺気まで迫真の演技だったのだが、ナイトホークの反応を見てあっさりと普段の表情に戻った。
「やっぱり簡単には騙されませんよね」
 それを聞き篤火も溜息をつきながらかけていたサングラスのズレを直す。
「夜サン疑り深いですから…」
「ちょっと待て、それは俺のせいか?俺が悪いのか?」
「もっと空気を読んで欲しかったですね。ほら、貴方のせいで場がしらけてしまった」
 確かに場はしらけたが、それは果たして自分のせいなのだろうか。
「はいはい、俺が悪うございました」
 灰皿の煙草を消しながら、ナイトホークが溜息をつく。本当は「俺のせいじゃねぇ」とか言いたいところなのだが、ここで意地を張っても更に場がしらけるだけだ。こういうときは流れに乗って、先に謝ってしまうに限る。そして新しい流れが来るまでは、会話に加わらず大人しく。そうしているうちに何となく変わっていくものだ。
 ナイトホークがカフェエプロンのポケットからシガレットケースを出すと、ジェームズがシルバーのライターを出した。そうしていると、篤火がポケットの中から一枚のチラシを皆に見せる。
「そう言えば皆さん、蒼月亭の近くにあるケーキ屋さんで『スイーツ・バイキング』をやっているんですけど、甘い物はお好きですか?」
 それは『フラン・ナチュール』という評判のいいケーキ屋のチラシで、週に一度木曜日にスイーツのバイキングをやっていると書かれていた。
 そして、今日は丁度良く木曜日だ。
「ああ、あそこですか。私も前から気になっていたんです。食べ放題のほかにもいろいろイベントをやっていますし、確かあそこは持ち帰り用のスイーツも充実していましたね」
 ジェームズの言葉を聞き、静も体を乗り出すようにしてチラシを見た。そのチラシに書かれているメニューは、単に甘い物だけでなくキッシュやサンドウイッチなどの軽食類も載っている。静自身は生クリームが苦手なのだが、『季節の果物のタルト』などと書かれているのを見ると、やはり少し食べたい気持ちになる。
「食べ放題…楽しそうですね。僕もあんまり食べれないかもしれないけど、行ってみたいです」
「静サンも是非行きましょう。食べ切れなくても私がフォローしますから大丈夫ですよ」
 どうやら話は『スイーツ・バイキング』に移ったらしい。なんだか行くとか行かないという話になっているが、まあ自分には関係のない話だろう…そうナイトホークが思ったときだった。
「ナイトホーク、貴方も行きますよ」
「は?」
 三人が椅子から立ち上がり、しかもジェームズはカウンターの中までつかつかと入ってきている。そして驚いたままのナイトホークの手をぎゅっと握った。
「行きますよね」
「何で?」
「さっきのしらけた空気の責任を取るためにです」
「さっぱり意味が分からねぇんですけど。それに、俺店あるし…」
 そうやってがやがやしていると、キッチンの方から声がする。
「ナイトホークさん、たまにお出かけしてきたらどうですか?そこのケーキすっごい美味しいですから…お店なら今の時間なら私一人で大丈夫ですし」
 余計なことを。
 その声に、篤火や静もにっこりと笑う。
「お墨付きが出ましたから、夜サンも一緒に行きましょう。大勢だと色々食べられて楽しいですよ」
「ナイトホークさんと外で何か食べるの初めてですね。何か僕もワクワクしてきました」
 そう言われてしまっては仕方ない。ジェームズが取っていた手を握り返し、ナイトホークはふっと笑う。
「分かった分かった。一緒に行くから、取りあえずカフェエプロン取らせて。このまま行ったら店員と間違えられそうだから」

 『フラン・ナチュール』は、バイキングというだけあって女性客で賑わっていた。割と広めのカフェスペースにいるのもほとんど女性客だ。
「女の人ばかりですね…」
 静がそう言いながら店内を見回す中、四人が案内されたのは丁度フロアの真ん中に位置する席だった。可愛らしいカフェスペースのど真ん中に、大の男三人と少年一人というのは、ある意味異様な光景だ。しかも全員容姿が整っていたりするので始末に負えない。
「さて何食べましょうか。夜サンや兄さんはどうします?取ってきましょうか?」
 篤火は割とスイーツ類が好きなのか、なんだか楽しそうだ。ナイトホークやジェームズも皿を持ち立ち上がる。
「いや、俺は自分で取る。割と甘い物食える方だし」
「そうですね。では各自好きな物を取るということで」
 店で売っている持ち帰りのケーキよりは小さめだが、丁寧に作られたケーキやマカロンが皿に乗っている。果物のゼリーや焼きたてのパイもあり、なかなか充実した品揃えだ。
「静、生クリーム苦手なら『ガトーショコラ』とか『アップルパイ』はどうだ?」
 ナイトホークは皿の上に『シブースト』や、店名と同じ『フラン・ナチュール』に『ピスターシュマカロン』などを乗せている。
「あ…でもゼリーとかもあるんで大丈夫そうです。マカロンって美味しいですか?」
「静、これは如何ですか?フランボワーズはいけると思いますよ」
 たくさんのケーキを見て色々静が迷っていると、その皿の上にジェームズが『フランボワーズのマカロン』を乗せた。真ん中にフランボワーズジャムが挟んであるので、甘酸っぱくて食べやすいだろう。
 篤火は色々と素早く皿に取り、焼きたての『タルトタタン』にアイスクリームを添えた物を美味しそうに食べている。
「んー、美味しいです。甘い物は何か心が癒やされますよね」
 バイキングだと味が画一になってしまいがちだが、この店はそんな事もなくそれぞれの素材の味を生かしたケーキが多かった。なるべく同じ物を皿に取らず、お互いの皿から一口ずつケーキを口にしたりする。
「あ、ここのコーヒー美味い。ケーキに合ってる」
 コーヒーを飲み、ナイトホークが顔を上げた。ケーキの味を邪魔せず、甘さを洗い流すようにブレンドされ適度な濃さで入れられている。コーヒーにはうるさいジェームズも、一口飲んで満足そうに頷く。
「キッシュ類も塩気がいい感じですよ。白ワインが欲しくなりますね」
「『ブルーベリーのタルト』が美味しいです。これぐらいなら僕でも結構食べられそうかな」
 本人達はいつも通り話をしているのだが、やはりその姿は店内では目立つ。しかもジェームズが『カラメルアイス』などをスプーンですくい、皆に食べさせようとしたりしている。無論ジェームズには他意も故意もない。
「ナイトホーク、ほら」
「ん…」
 そうやってスプーンをくわえた瞬間だった。どこからともなくカメラのシャッター音がし、ナイトホークは思わず振り返る。
「ちょ、写真撮られた」
「別にいいじゃないですか、写真ぐらい」
 そんな事に全く動じず、ジェームズはアイスを食べ続ける。実はさっきから女性客が何度か写真を撮ろうとしているのには気付いていたのだが、別に撮られたからといって何かあるわけでもない。
「僕もさっき撮られましたよ。記念写真みたいでいいですよね」
「おい静、ちょっと待て」
 ある意味無邪気にそういえる静が羨ましい。篤火は振り返って手など振りながら、片手でフォークにケーキを乗せる。
「いいじゃないですか。夜サン、『フィグ(いちじく)のパウンドケーキ』食べます?」
 そういって差し出されたフォークに、ナイトホークは口を開ける。ある意味女性の聖域とも言える『スイーツ・バイキング』に来ている時点で、珍獣のように思われるのは仕方がない。気にしたら負けだ。
「私、ちょっとケーキ取りに行ってきますね。夜サンや静サンはどうします?」
 空になった皿を持ち、篤火がにっこりと笑う。ジェームズはすでに立ち上がって、ケーキを見繕っている。
「俺はちょっと味覚変えたいからキッシュとか食いたい」
「じゃ行きましょうか。静サンは?」
「僕はちょっと待ってます。頼んだ物があるんで」
 そして立ち上がった三人が戻ってきたとき、テーブルの上にはとんでもない物が乗っていた。
「こちら、『フラン・ナチュール特製パフェ』になります。完食すると一万円の懸賞付きですので、是非ご賞味下さい」
「ちょ…」
 テーブルの上に乗っていたのは、巨大なパフェだった。マカロンやクッキー、そしてスポンジが乗せられ、生クリームなどで美しく装飾されている。それを頼んだ静は、携帯のカメラでそのパフェを撮り始めた。
「僕、一度巨大パフェって食べてみたかったんです」
 何も今じゃなくてもいいだろう。
 誰もがそう言いたかったが、それを言ってしまうとダメなような気がする。
「ははは…すごいですね…って、夜サン、兄さん?」
 その大きさに圧倒され、思わず笑ってしまった篤火はやたら真剣な表情のナイトホークとジェームズと目が合った。それがあまりにも真剣なので、篤火はそっと静の肩を叩く。
「静サン…大丈夫ですか?」
「え?篤火さんがフォローしてくれるって言ったので、大丈夫ですよね」
 いや、いくら何でも限度がある。
 困ったように篤火が椅子に座ると、ジェームズが抑えた声を出した。
「静、写真はもういいですか?」
「はい。ちゃんと綺麗に撮れました」
 そう言った瞬間だった。ナイトホークとジェームズが、装飾に使われていたマカロンやスポンジをすごい勢いで別の皿に取り始めた。その二人の様子に篤火と静があっけにとられていると、ナイトホークが顔を上げる。
「お前等、まず乗っかってるクッキー系を横によけろ。これ結構アイス多いから、先に食っちまうと冷たくて舌が馬鹿になるぞ」
 ……この二人は本気だ。
 ここで「食べられない」とか言ったらフォークが飛んできそうなので、篤火は言われたとおりにパフェに乗っているクッキーを自分の皿に乗せはじめる。
「ジェームズさんやナイトホークさんは、パフェとか詳しいんですね」
「他の男性に比べれば詳しいかも知れませんね」
 静の質問にそう言いながらもジェームズはてきぱきとクッキーなどを横によけ、近くを通りがかった店員にポットで紅茶を頼んでいる。
「さて、挑みましょうか」
 果たして四人で食べられるだろうか。季節の果物で作られたアイスの部分には生クリームや果物が乗せられ、その下にフレークの部分、そしてゼリー、その下にスポンジ…空腹時なら美味しいのかも知れないが、小さいとはいえ数々のケーキを食べた後にこれを見ると、甘味の果てがないような気がする。
 生クリームをよけながら、アイスを少しずつすくっている静に篤火は思わず溜息をついた。
「静サン、いくら生クリームが苦手だからってアイスばっかり取ろうとしないでください…」
 その言葉にジェームズとナイトホークも静をじっと見る。相当生クリームが苦手なのか、静は何とか笑顔を浮かべようとするが、その顔は真っ青を通り越して白い。
 その視線の圧力に耐えきれず静は一口生クリームを口にし、その後目の前にあった紅茶を全部飲み干したあとでテーブルに突っ伏した。
「僕、生クリーム苦手なんです…」
 これはしばらく立ち直るのに時間がかかりそうだ。卒倒とまでは行かないが、よほど生クリームがダメらしい。
「静、立ち直ったらアイスでいいから食えよ」
「仕方ありません、生クリームは私達で食しときますよ」
 そんな中ナイトホークとジェームズだけが、真剣な表情でパフェを食べている。舌が冷たくなるせいなのか時々ポットに入れられた紅茶を飲んだり、甘くなりすぎた味覚を変えるためにキッシュを口にしたりするが、その勢いは一定のペースで続いている。
「篤火、貴方は生クリーム平気ですよね。食べてください」
「食べますが…それにしても、夜サンや兄さんはお腹大丈夫なんですか?」
 少しずつ『ハチミツのアイス』を食べながら、篤火が質問をした。ジェームズやナイトホークもさっき色々と食べていたはずなのに、どうしてこう変わらぬペースで食べられるのか。それが篤火にとっては不思議で仕方がない。
「ああ、どうせ今日の夕飯と明日の朝飯抜く気だし。甘い物食うときはそんなもんじゃね?」
 その言葉にジェームズが同意する。
「アイスはおなかに溜まりませんしね。ここの『カラメルアイス』は、ほろ苦さを残しつつもしっかりと甘くていいですね。甘さを抑えたスイーツはなんだか欺瞞な感じじゃないですか?」
 ……この二人はやる気だ。
 なんだか黙っていても二人で食べきりそうな気もするが、それは流石に恐ろしいので篤火もアイスや生クリームを食べる。しばらく机に突っ伏していた静も、ジェームズ達が真剣にスプーンを動かしているのを見てまたアイスを食べ始めた。
「生クリーム以外なら食べます。なんか、ジェームズさん達が食べてるの見てたら、少し食べられそうな気がしてきました」
「…私は皆さんが分からなくなってきました」
 可愛らしい店内。
 その真ん中のテーブル席で真剣な表情をしながらパフェを食べている大の男三人と、少年一人。
 周りにいる他の客が思わずたじろぐほどの異様な雰囲気。
「パフェって、もっとウキウキするものかと思ってました…」
 舌を暖めるために紅茶を飲みながら静がそう呟く。
 それも確かにそうだろう。こんなに殺伐と、真剣にパフェを食べるなんて普通じゃない。しかも時々誰かが呟くぐらいで、ほとんど無言だ。
「巨大パフェは殺伐と食うもんだろ」
「そ、そうですか?」
 殺伐とと言いきるナイトホークに、篤火はやっと出てきた少し凍りかけのゼリーを口に入れる。ブドウの爽やかな甘酸っぱさが舌に心地よい。
「パフェじゃないにしろ、巨大な物は殺伐と食べるのが正しい姿のような気がしますが。のんきに食べていると食欲なくなりますし」
 それ以前の問題のような気もするが、静はそれを興味深そうに聞いている。ゼリー部分に入ってきたせいか、静のペースも少し上がっていた。心配していたスポンジ部分はカスタードと果物なので、何とか最後まで一緒に食べられそうだ。
「すいませーん、ダージリンポットで一つ」
 そろそろバイキングの時間も終わりそうなのに客の数は一向に減らず、なんだか店内が息を飲んで四人を見守っているような気がする。そんな視線などには一向に構わず、四人は真剣に話をしながら黙々とパフェを消費し続ける。
「だからチャーハンに入ってるグリンピースには愛がないと思うんだって」
「それは、夜サンがグリンピース嫌いなんじゃないですか?まあ、彩りとして入れるのはどうかと思いますが」
「いや、僕もチャーハンのグリンピースはいらないと思ってます。彩りなら長ネギでいいですよね」
「確かにシューマイの上に乗っているグリンピースなどは、ぱさぱさして美味しくないですね…」
 話の内容自体は世界一どうでもいいものだが、本人達は真剣だ。
「篤火違う、俺グリンピースは好きなんだって。ただ、愛のないグリンピースが嫌いなだけで」
「愛のないグリンピースって分かります。僕もグリンピースは好きですけど、チャーハンに入ってるしわしわしたのはなんだかかわいそうですよね」
「じゃあ皆さんにお聞きしますが、チャーハンやシュウマイの上に乗っているのは『愛がない』と言うことでいいんでしょうか?」
「ありませんね。それはもうきっぱりと」
 ジェームズがそう言ってスプーンをテーブルに置く。
「ごちそうさまでした」
 全員がそう言って手を合わせた瞬間、店内にはどよめきと共に何故か拍手が上がっていた。

「あー、しばらく甘い物いらねーぇ。でも土産買ってかないとな」
 こめかみにまったりとした甘さを感じながら、ナイトホークはケーキを四つほど選んでいた。その隣ではジェームズも『グレープフルーツのタルト』を買っている。
「クロ、まさかそれ自分で食うの?」
「いいえ。土産を頼まれたので買っていくだけですよ…私もしばらくケーキはいいです」
 流石のジェームズも甘さが来たのか、眉間に皺を寄せている。篤火も口数が少ないところを見ると同じ気持ちらしい。静だけは来たときと変わらず楽しそうだが。
「そう言えば、賞金どうしましょうか?」
 「金一封」と書かれた袋を持った静が、ジェームズや篤火の方を見た。篤火も土産用の焼き菓子を選びながらふっと笑う。
「頼んだのは静サンですから、静サンがもらえばよろしいのではありませんか?」
「そうだな…俺別に欲しくないし」
「私もいいです。静が使うとよろしいですよ」
 それを聞き、静が少し考える。
「じゃあ、また『スイーツ・バイキング』に来たときはここからお金払いましょう。それなら皆さんで使えますよね」
「ちょ!」
 しばらく甘い物は勘弁して欲しい。というか、こんな思いをしたのにまた来る気なのか。
 溜息をつきながら窓の外を見ると、まるで砂糖菓子のような白い三日月が、夜空で笑っているように口を開けていた。

fin

◆登場人物(この物語に登場した人物の一覧)◆
【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
5128/ジェームズ・ブラックマン/男性/666歳/交渉人 & ??
5566/菊坂・静/男性/15歳/高校生、「気狂い屋」
6577/紅葉屋・篤火/男性/22歳/占い師

◆ライター通信◆
グループノベルの発注ありがとうございます、水月小織です。
最初兄弟ネタから始まって、全員でスイーツ・バイキングの後巨大パフェに…ということで、完全にコメディ調な話になりました。一番普通の反応が篤火さん、生クリーム以外は結構平気なのが静君、そして妙に真剣なジェームズさんとナイトホークという感じになってます。二人とも挑まれると妙に真剣になりそうな気が…。
最後の方は殺伐とパフェを食しつつ、何故か「愛のないグリンピース」の話を真剣にしてます。周りの人は「なんだか真剣…」とか思っているのでしょう。
リテイク、ご意見は遠慮なく言ってくださいませ。
またよろしくお願い致します。 
PCシチュエーションノベル(グループ3) -
水月小織 クリエイターズルームへ
東京怪談
2006年10月20日

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