▼作品詳細検索▼  →クリエイター検索


『Happy×Happening Xmas 』
シェラ・シュヴァルツ2080


 招待状

 日ごろの御愛顧に感謝して、ささやかながら当方にてパーティの席を設けさせていただきました。
 皆様ふるってご参加ください。


2005/12/25



【パーティにようこそ!】


 そんな招待状が届いたのも先日の事、今このパーティ会場にはいろいろな世界の人々が続々と到着していた。
「おや、三下クン。タイが曲がっていますよ」
 正装を着慣れているセレスティ・カーニンガムは、普段まったく着ることの無いタキシードに身を硬くしている三下・忠雄のタイをくすくす笑いながら直す。
 完全にカチコチになっている三下は、あっちのテーブルこっちのテーブルにぶつかり、それを見る碇・麗香の盛大な溜め息が聞こえてきそうだった。
「う…ふ、踏む……」
 色とりどりの刺繍が施された民族衣装で参加したリージェ・リージェウランは、ちょっと大きめな衣装に足元で裾を踏みそうになりながらも、その場で堪えている。
 もう少し身体にあった衣装は無かったのだろうかと心配になるが、その小麦色の肌に民族衣装はとても似合っていた。
「ほら、武彦さんしゃんとして」
「折角のパーティなんですよ? お兄さん」
 ブラックスーツに身を包みながらも、早くもやる気をなくしている草間・武彦に向けて、シュライン・エマと妹の草間・零も小さく叱咤の声を上げる。
 シュラインはパーティ内にあるであろう喫煙スペースを探して、会場内を見回したのち、まただれる草間の手を引いて会場内へと進んでいった。
 招待状に正装という言葉に驚きつつも、兄に頼んで急いで見立ててもらった燕尾服に身を包み、その場の雰囲気に流されそうになりながら会場内を歩く梧・北斗。
「あの…お兄さん……」
 背後から声をかけられ振り返れば、キリスト教関連の祭服に身を包んだ柊・秋杜に、手と足が両方一緒に出ていると言われて、自分がかなり緊張していると気が付いた。
 スラリとした体型に、カシュクールのホルダーネックに、赤い髪に良く似合うワインレッドのロングドレスにストールとミュールという姿で現れたのは、シャロン・マリアーノだ。膝下辺りまで入ったスリットによって、ドレスといえど動きやすい作りになっている。
 儀式服として正装としても使える黒の服に身を包んだアレスディア・ヴォルフリートは、辺りをきょろきょろと見回しては、どこかそわそわとしている。その様子からこういった場になれていないのだと言う事が見て取れた。まだ開始早々から壁の花としての自分の位置を確立していた。
(な…なんだか大人ばかり……)
 辺りをきょろきょろとさせながら、裾にレースが付いたワンピース姿でパーティ会場内を徘徊するメイ・フォルチェ。
「大丈夫?」
「わ…!」
 思わず驚いて声を上げてしまった事にばつが悪そうに振り返ると、キョトンとした顔の柏木・深々那が立っていた。
「大人ばっかりだものね」
 相当不安そうな顔をしていたのだろう、深々那はメイを安心させるように笑うと、手を引いて歩き出す。
 メイは同年代くらいの子供が居た事にほっとしながら、その後を付いていった。
「おや、お前と同年代くらいの子もいるみたいだぞ」
 クスクスと笑いながら、もうパーティの料理に眼が行っている自身の逢魔クリスクリスに向けて声をかけたのは、チリュウ・ミカだ。
「え? そうなの」
 すっかり食い気なのか? とミカはやれやれと思いながら、マーメイドラインの濃紺のカクテルドレスの裾を巧く捌きながらクリスクリスの元へと歩み寄る。
 流石に昔と比べれば(特に胸が)大きくなったが、まだまだ子供なのだろう。スパンコールが輝く水色のハンカチーフスカートのショートドレスの裾を翻して振り返った。
 カツカツとヒールの音を響かせ、何時もは首の横で束ねている金髪をアップにして、黒のベルベット地のイブニングドレス姿で会場内に足を踏み入れるキング=オセロット。何時もは軍服のような格好に身を包んでいるため分からないボディラインが、今回はばっちりと晒されてしまっている。
 華やかな席に出る柄ではないが、せっかくの聖夜なのだし、とサクリファイスは何時もは着ない白いドレスを着て、この場に立つ。
「コール!」
 人ごみの中で何処の世界のものか良く分からない礼装に身を包んだコールを見つけ、サクリファイスは軽く手を上げて駆け寄った。
「あー、綺麗だね。サクリファイスちゃん」
 白いドレスに身を包んだサクリファイスを見て、コールは至極普通にそう口にする。
「そ…そうかな」
 うん。とニコニコ笑顔で大仰に頷いたコールにどぎまぎしつつ、言葉を続けるように顔を上げる。
「あ」
 突然のコールの声に、サクリファイスもつられてそちらに視線を向けた。
 集まった中でも一際目立っている、オーマ・シュヴァルツとその妻、シェラ・シュヴァルツに、娘サモン・シュヴァルツ。
 洋装が多い中紋付袴や色留袖、振袖といった正装で、そこまでであったならば普通の正装で終るのだが、シェラとサモンの着物に施された意匠が異彩を放っている。
 いつもだったら豪快に笑うオーマも、なぜかビクビクと縮こまっているのは、隣にシェラが居るせいだろうか。シェラの眼光は常にオーマに向けられ、ふざけた事をしようものならいつでも血に満ちた愛の抱擁が出来るよう準備されていた。
「…何だか…この服……随分と動きにくい…ね…。…やたらと…ごてごてしてるし…」
 着慣れない着物に少々むず痒さを感じているのか、サモンは自分の服を見下ろして呟く。
「いいや、可愛いぞ! 可愛すぎるぞ、我が娘よ!!」
 オーマの横からの力説にも、サモンはただ一瞥くれただけでぷいっと視線を外す。
「あれ〜」
 間延びしたような声がして視線を向ければ、コールがサクリファイスの横でオーマたちに向けて手を振る。
「おぉコールじゃないか。サクリファイスも」
 オーマもそれに答えるようにして手を振り返すと、

『皆様本日はお集まりありがとうございマース』

 という軽快なアクラ=ジンク ホワイトの声で、パーティの幕は開けた。





 サクリファイスとコールはアクラの口上が一通り終ると、オーマ一家と合流する。
「あなたもパーティに来ていたんだな」
 何度か顔を合わせた事のあるオーマに、サクリファイスは軽く話しかけた。
「折角の招待状、来ないわけにはいかないだろ」
 元来何処かお祭り好きなところがあるオーマが、楽しい事に首を突っ込まないはずが無い。しかし、現状此処はお祭りとして“楽しむ”という雰囲気ではないのだが。
「あんたがコールかい? オーマが何時も世話になってるねぇ」
「そんな事ないよ〜」
 シェラの言葉にニコニコ笑顔で答えつつ、何時も僕がお世話になっていると口にするコールに、シェラはぐっとコールを抱きしめるとその頬にキスをした。
「えと?」
 しかしそう言ったスキンシップに慣れていないコールは、ただきょとんと瞳を瞬かせ小さく首を傾げる。
「親愛の証だよ」
 意味の分かっていないコールにシェラはにっと笑ってそう説明すると、
「初めましてなのに、ありがとう」
 と、やっぱり意味が分かっていなさそうな顔で微笑む。
「あたしはオーマの妻のシェラ。娘のサモンだよ」
 行動と紹介がつい逆転してしまったが、そんな事コールは気にしない。
「僕はコールだよ。よろしくね、シェラちゃん、サモンちゃん」
 先ほどシェラが自分の名前を知っていた事など忘れて、コールは自分の名前を紹介する。その台詞を聞いて、シェラはこの年になって“ちゃん”付けで呼ばれた事に声を上げて笑い、サモンは初対面での行き成りの“ちゃん”付けにその優雅な眉を歪ませた。
「……ちゃん付け…?」
 父親の知り合いとはいえ、何なんだこの人は。と、サモンはコールを見上げるが、当のコールはぽえぽえのほわほわ。不可解そうなサモンの視線など理解できるはずもなく。
「サモンちゃんは、お母さん似なんだね〜」
 と、のほほーんと口にする。
「別に……関係…ない」
「そうかな? 美人さんだよ?」
 いとも自然に恥かしい言葉が出てきたことにまた瞳を丸くするが、あまりのまったりオーラに、反論したかった言葉がすっかり何処かへ飛んでいく。
 しかしシェラはそのコールの言葉にいたく感動したらしく、またもコールを抱きしめた。
「ふふ…流石のあなたも、彼女達が一緒ではどこか小さくなったように見えるな」
「普段どういう目で俺を見てんだ?」
 ついついクスっと笑ってそう口にしたサクリファイスに、オーマはちょっとへそを曲げたような口調で言葉を返す。しかし、
「いや、見たままをいっただけだか?」
 と、逆に切り返されては、確かにその通りなために何も反論する事ができなかった。
「あれ? サンタさんの格好でもいいんだ」
 ふとコールが何気なく口にした言葉に顔を向ければ、確かにサンタクロースが一人会場内を歩いている。
「正装厳守じゃなかったのか?」
 それだったら自分も何かそう言った格好も良かったなと考えつつオーマが相槌を打つ。
「いや会場スタッフかもしれないぞ」
 確かにウェイトレスはまだしもウェイターはスーツで参加の男性招待客と時折判別がつき難い。だからサンタという格好をさせる事で招待客との差異を出そうとしているのかもしれない。とサクリファイスは感慨深げに答える。
 確かに料理だけではこの場は持たないだろう。
 ウェイターが運んでいたワインを手に、ふとシェラの視線が止まる。
「おや、粋な事してるねぇ」
 シェラの視線の先、言葉の通りにその方向を見れば、沢山のグラスが机の上にピラミッド状に積み重ねられていっていた。
 グラスを組み立て始めた少年――瀬乃伊吹を見ていると、どうやら彼が言い出したことらしい。意気揚々とグラスを積み上げている。
『シャンペンタワーできましたぁ』
 マイクを持って放さないアクラの声が会場中に響き、そちらへと視線を向ける。
「ほぉ」
 参加者からの提案で始まったらしいシャンペンタワーを見つめ、オーマはそれならば最後に花火を打ち上げたりする事も出来るだろうかとふと考える。
 最後、頂上のグラスをバランスよく置き、周りからは歓声の声が上がった。
『さて、此処からが本番だよ』
 無礼講という事だからか完全に会場中を縦横無尽に飛びまわり、アクラのスピーチは響き渡る。
「シャンペンいきまーす」
 言いだしっぺの伊吹は台に乗って、上から金色に光るシャンペンを一番上のグラスに注ぐ。
 グラスから溢れたシャンペンはその下のグラスに溜まり溢れ、またその下のグラスへと移動していく。
 その真後ろから迫る、サンタクロース。
「伊吹くん!?」
「へ?」
 一生懸命バランスを保ってグラスにシャンペンを注いでいた伊吹は、突然の呼び声にびくっと肩を震わせ、ゆっくりと振り返る。

 ガシャ――――ン!!!

 天性の反射神経でさっと横に避けた伊吹だが、折角積み上げてもう少しでシャンペンも一番下のグラスに到達したはずのシャンペンタワーは跡形もなく粉砕する。
「な…何!?」
「うげ!」
 サンタクロースは風船が膨らむようにどんどんと膨張していき、パンっと弾ける。
 その瞬間、視界が暗転した。



【Killing me】


 突然真っ暗な影に多い尽くされたパーティ会場で、一瞬のフェードアウトの後辺りを見回すように顔を上げる。
「…あれ?」
 明らかに最初に会場に訪れていた人が足りない。何処に行ったのかと辺りを見回してみても、倒れたシャンペンタワーと両手で数える程度の人数を残して、パーティ会場は閑散としてしまっていた。
 一通りの膨張を終え弾けたサンタクロースは、元の大きさに集約し、その赤いサンタ衣装の下から黒い影がにやりと笑う。
「零! シュライン!?」
 先ほどまで隣に居たはずのシュラインと零の姿が消えている事に草間が叫ぶ。
 同時に三下も居なくなっていたのだが、今のセレスティにはそんな事よりも折角目の前で完成しようとしていたシャンペンタワーが崩れ去った事の方が大きいらしく、本当に神の慈悲があるとしたらまさにこれと言わんばかりの笑顔で膨張サンタを見た。
「どこかで、お見かけしましたね」
 何を隠そうサンタを見て「うげ!」と声を上げたのはアクラだ。以前アクラとちょっと係わりがあったセレスティには、その姿というか系統を見た事があるのは当たり前の話。
 コポコポとどこか水が動く音、いや零れ落ちたはずのシャンペンがキラキラと宙を舞い、一つに集約されていく。
「お…怒ってる……?」
 どこまでも笑顔のセレスティを見てそう呟く北斗。
「おうおうサンタさんよ、サンタつーのは奪うもんじゃなくて与えるもんだろう?」
 黒い影のサンタは、言葉が分かっているのかいないのかは分からないような表情で、ただひっひと笑っている。
「それよりも、他の参加者の人達をどこへやったんだ?」
 膨張したサンタによって他の参加者が消えたと言う事は、この影の膨張サンタが原因によって今の現状が引き起こされたと考えるのが妥当。
 しかし、サンタはそんなアレスディアの言葉などやはり何処服風で、すぅっと息を吸い込んでいる。
 セレスティが集めたシャンペンは、金色の楔となって膨張サンタに向かって飛ぶ。
 しかし、その楔が当たる瞬間、空気を吸い込んでいた膨張サンタは、まるで叫ぶように口を大きく開けると、突然の暴風が巻き起こった。
 飛ぶ水の楔はパシュっと弾け、
「勿体無いねぇ」
 シェラが不機嫌をあらわにして、きっと膨張サンタを睨み呟く。
「うわったた」
 膨張サンタから放たれた暴風は、料理が乗っている机のテーブルクロスをはためかせる。
「くそ!」
 ちょうど料理のテーブルに身体を支えるようにしていた北斗は、ガチャガチャと音を立て始めた食器を見てぎょっと瞳を大きくする。
「料理だけは何としても護ってやる!」
 ばっと北斗は机の影から机の上の料理を護るように、背中から暴風を受け止める。
「まて! 話せばわかるはずだ。人々を戻すんだ!!」
 口から暴風を撒き散らしまくっている膨張サンタに向けて、アレスディアは根気よく声をかける。
「聞いている気配…無いね……」
 長い振袖の裾を暴風にバタバタさせつつ、サモンが呟く。
 すっと一度瞳を閉じたセレスティは、やっと怒りも収まってきたのか向けていた笑顔を膨張サンタからアクラへと代える。
 何となく怒気はなくなったものの、その笑顔の怖さは変わっていないわけで。皮肉たっぷりに、
「また、ホワイト君の恋のお相手のようですよ?」
 と、口にする。
「またお前の知り合いか……」
 そんなセレスティに言葉に、草間も額に手を当ててうな垂れる。
「うわ! 二人ともそれ酷いし!!」
 アクラも何気に反論するが、その清々しいまでの笑顔にむぅっと口を尖らせる。
「…っ?」
 一瞬車椅子の車輪が浮いた感覚に、何気にすぅっと指先を動かして、ちゃっかり自分の身を護る水のシールドを張る。それによって、髪にも服にも一切の乱れが無い事が恐ろしい。
 オーマは暴風をぐっとその巨体で真正面から受けて、妻と娘の暴風の防御壁になっろうと頑張ってみるが、発動は一箇所でも壁や天井から反射して渦を巻いた暴風はところ狭しと吹き荒れる。
「くぅ!」
 さも風に耐えているかのような声を出すと、膨張サンタはかっかと笑った気がした。
 ゴウゥっとまるで自分が吐き出した風を飲み込むような音がすると、吹き荒れていた風は止み、どうやら膨張サンタは次の手に出るらしい。
 パーティ会場を見回してみれば、北斗が全力で護った部分の料理を除いて、他の机は倒れてひっくり返り、会場を装飾していた淡い色のカーテンは、折角アイロンが利いて形作られていたのに無残にもへなへな状態。
「あまりおいたはするもんじゃないよ?」
 シェラはその顔に妖艶とも言える微笑を浮かべて腕を組み、乱れた髪をかきあげて膨張サンタを見遣る。
 暴風が止めば声が阻害される事無く届くだろうと、アレスディアは再度、負けじと懸命にも声をかける。
「あなたが他の人達をどこかにやってしまったんだろう?」
 だが膨張サンタには、まるで一行に反応なし。それどころか、アレスディアに向けて風の刃のようなものを飛ばしてくる始末。
「!!?」
 武器も防具も持ってきてはいけないため、今のアレスディアは完全に丸腰だ。すっと防御するように両手を顔の前で組むが、
「危ないですね」
 といった一言の元、水が跳ねた音だけが響き、アレスディアに被害が加わる事は無かった。
 しかし、濡れたが。
「よし! 俺があいつの気を引く! その間に非難だ!!」
 ひっひと笑いそうな膨張サンタに、オーマはどんっと一歩足を踏み出して、まるでどこぞの奉行のように足を踏ん張る。
「逃げろと言われましても……」
 膨張サンタが暴れる理由がここにいる限り何処へ行っても追いかけてくるだけ。しかし、気を引くという行為は膨張サンタに近づき一発やき入れるにはいいかもしれない。
「………」
 小食ではあるものの何気に甘い物好きなサモンは、崩れてしまったケーキツリーに一瞬だけぴくっと眉を吊り上げる。
「食らえぇ!!」
 オーマは叫びと共に、ばっと扇を取り出す。
「おっさんやったれ!」
 オーマの事を知らない北斗は、きっと扇を使っての攻撃か何かを繰り出すのかと想像して合いの手を入れる。
 そして等のオーマは取り出した扇を使用して、薔薇アニキ天使の楽園が見えんばかりの秘奥儀的精神攻撃の舞を膨張サンタに向けて披露する。
 しかし戦意を喪失したのはどうやら膨張サンタではなく、この場に居合わせた味方たちの方だったようで、シェラはガクッとやれやれと言わんばかりに額を押さえ、他は少々苦笑気味だ。
「役に…たたない……ね」
 最近は仲も良くなり始めたかな? と思っていた愛娘の一言がガツンとオーマの胸に突き刺さる。
 そして逆に膨張サンタは顔をゆがめ不愉快をあらわにすると、手当たり次第に暴れ始めた。
「何!?」
 適当に放たれるエアスラッシュボールをジャンプで避ける。
 床に当たった小さな風の塊は床を円形に抉り取った。
「当たったら痛そうだなぁ」
 そんな呑気な感想を漏らしていても膨張サンタから発せられる風の塊は止むわけはなく、器用にヒョイヒョイと避ける北斗。
 オーマはシェラを抱き込み、サモンと共に具現能力でシールドを作り出して風の塊をそこで食い止める。
 どうやらアレスディアはセレスティのシールド範囲内に居るらしく難を逃れる事が出来ているようだ。
「あなたはあのサンタの事を知っているようだが…」
 どこかで見かけたと口にしていたセレスティの事を思い出し、アレスディアは問いかける。
「いえ、私が知り合いなのではなく、彼の知り合いだろうと思うのです」
 こんな状態の中でありながらセレスティはそれはそれは優雅に微笑んで、アクラに向けて手を差し出す。
「見捨てるの? セレスティ!」
 しくしくと泣きまねをして見せるが、突っ込むような無言の瞳に少し視線を躍らせる。
「早く事態を終結させてくれ」
 と、草間からの追い討ちがかかり、むぅっとまたも眉根を寄せる。
「おまえが…原因……なの?」
 じっと見つめるサモンの瞳に、アクラはとうとう完全にへそを曲げてぶーたれる。
「影だよ。あいつらはカ・ゲ。この場所の次元の不安定さを利用されちゃって、今こんな状態になっちゃったの」
 元々無理矢理時空間をくっつけたような状態であるため、空間を構成する壁が薄い部分があり、そこを膨張サンタによって一度崩されてしまった。だから、この場所から無理矢理別の次元へと飛ばされた人が居るのだろう、と。
 救いなのは、どうやら開けた穴の端っこが膨張サンタとくっ付いている為、あのサンタをどうにかすれば飛ばされた人をこの場所に引き戻す事が可能だろうという事。
「なるほど…同じ穴の……狢か…」
 アクラと知り合いらしい人物が総じて口にした言葉を思い出し、サモンは何やら自己完結したらしく頷く。
「という事は、やはりあのサンタクロースが原因か」
 あのサンタコスが膨張して破裂してこの状況なのだから確認するまでも無いはずだが、一応念には念をという言葉もあるし、もし万が一不可抗力だった場合というのも、頭の片隅程度に入れておいてやってもいいだろう。
「あいつはどう考えても悪い奴だろ!」
 と、北斗の突っ込みが入り、確かに攻撃をしてくるのだから悪い奴には変わりないが、北斗が此処で一番声を大にして言いたがっているのは、料理を粗末にする奴は悪い奴だという理論。
 内輪でそんな事を言い合っていようとも、膨張サンタにはまったく関係ないことで、風の塊をいたるところに放つのを止め、また大きく口を開き怒鳴るかのような暴風を浴びせかける。
 風系の攻撃しかしてこないという特性だけは単純だが、武器や防具が無い以上、暴風を起こされれば視界も悪くなるし動きは鈍くなる。逆に風の塊は視界は普通にもどるし、避ければ済むものの殺傷性が高い。
 完全に足止めをする必要があるだろう。
 笑う事が出来るのだからきっと意思があるのだろうと判断して、アレスディアは風で顔を覆いながらも膨張サンタに少しずつ近づきながら声を張り上げる。
 カシャーン!!
 突然の音に一瞬何が起きたのかと瞳を瞬かせ、そのまま倒れこむ。
「大丈夫かい?」
「あ…ありがとう」
 事の起こりにアレスディアはゆっくりと振り返り、シェラの見事な蹴りによって吹き飛んだシャンデリアを見、そこで初めて自分がピンチだったのだと知る。
 その様子にシェラはにこっと微笑むと、ゆっくりと顔を上げ、
「おいたが過ぎる坊やには、このあたしがその尻を思いっきり叩いてあげようかねぇ」
 と、裾を捌く衣擦れの小さな音をたてて、シェラが一歩前に出た。
 本当は正装の場という事で、オーマようにと考えていたのだが、同じようにこの場を乱すものは仕置きするべしと、シェラは膨張サンタに向けて視線を投げかけ、徐に袖を襷がけにたくし上げる。
「いや、ちょっと……」
 原因も割れたのだから、極力実力行使ではない方法で自体を終結させたいアレスディアはそんなシェラに声をかけるが、声が小さかったのかかなりお冠になってらっしゃるのかその声は届いていないようだ。
「俺にも一発殴らせろ!」
 燕尾服の上着を脱ぎ捨て、北斗はカッターの裾をぐいっと上げる。
 何としても護ろうと頑張った料理達だったが、如何せんあまりの力不足に大半の料理が風によって吹き飛び、壁やカーテンを汚してしまっていた。
 それよりも北斗には料理が食べられなくなってしまった事の方が、ウェイトが高かったりするわけだが。
「だから……」
 やる気満々の北斗に静止の声をかけるがやはりアレスディアの声は届いてない。
 タンッと床を蹴ったシェラの姿を見失った事に、膨張サンタは手当たり次第に風を巻き起こす。
「!!?」
 床に落ちて割れた食器の破片が舞い上がる。
 しかし一瞬にしてその懐に飛び込んでいたシェラは、膨張サンタに向けてにっと笑いを浮かべ、スパーン!! と下から顎を蹴り上げ、その身体が宙を舞う。
 その軌跡を確認する事は無く、蹴りの反動で着物の裾が華麗にも舞うが、まるで計算されつくしたように隠すところはちゃんと隠れている。
「うらぁ!!」
 華麗な蹴りを食らってを飛び上がった膨張サンタに、まるで連携でも相談していたかのような北斗の拳が膨張サンタをまた殴り上げる。
「し、しまった!!」
 折角風の中も護ったのに! と、北斗が嘆いたときにはもう遅し、宙を舞い落下した位置は多少無事に残っていたデザートテーブルの上。
 ケーキが重力の楔から解き放たれ空を飛びそして……

―――ベチャ☆

「……………」
『……………』
 沈黙だったのは全員。
 だが、約一人だけ、沈黙の意味が違う。
「貴様ら……」
 どこか怒りを抑えたかのような震える声が低く響く。
 ポロリと零れ落ちる白いクリーム。
「全員そこへ居直れ!!」
 わなわなとこぶしを震わせてそう叫んだのは、頭や顔にクリームをつけたアレスディア。
「これはまた……」
 盛大にクリームまみれ、しかもスポンジ屑までつけている姿に、セレスティは口元を押さえる。
 周りのものも皆呆然とその姿を見つめつつ、デザートテーブルに突っ伏した膨張サンタには場の空気を読むなどという高尚な感情があるはずもなく、ブルブルと身体を震わせ立ち上がると同時にまたもベチャベチャとアレスディアに飛び散るクリーム。

―――ベキ

 何時の間に間合いを詰めたのか、立ち上がったばかりの膨張サンタの顔面にめり込むアレスディアの拳。

―――ドガラカシャーン!!

「あわわ…」
 顔面を凹まして膨張サンタはバウンドしながら会場内をまたも飛んでいく。
 そのあまりの剣幕にアクラは口元に手を当てて、目を真ん丸くしながらその光景をただ見つめるしかない。
「成敗!!」
 ドスドスと音がして、バウンドをやめた膨張サンタが着地した場所から粉塵が上がる。
「おやまぁ」
 そんなアレスディアの拳にシェラは笑顔で感嘆の声をあげ、北斗はあんぐりと口を開けた。
「とりあえず、貴様が何処かへ飛ばしてしまった人達を元に戻せ」
 白い粉塵が上がる方向に向けてアレスディアは声をかける。
 元々からあの膨張サンタが喋っている場面など一度も無かったのだから、答えが返ってくる確立は無に等しいのだが。
「「「「「!!?」」」」」
 立ち上る白い粉塵に黒い影が煙となって混ざる。
 少々勝手を知っているセレスティと、実は事件の中心人物であるアクラを除いた誰もがその黒く混ざる煙に目を丸くする。
 そして煙が止んだ後には、何も残っていなかった。
「…倒して、しまったのか?」
 アレスディアは瞳をパチクリとさせてその光景を見る。
 一瞬の沈黙が訪れ、
「何だ?」
 視界が歪み、足元が浮かぶ感覚に襲われる。
 膨張し弾けた時とは違う、完全に三半規管のバランスを奪われ、捻る視界の先に人影が見えた。



【パーティはこれから】


 次元が歪み、別の場所へと飛ばされた人達がパーティ会場に戻ってくる。
 パーティ会場自体も、あのアクラとお友達(と言うとどつかれそうだが)の影モンスターによって盛大に壊されてしまったが、何処へ飛ばされたのか、シャロンやオセロット、サクリファイスといった面々は、とても涼しそうな格好に変わっていた。
「さ…寒いですよぅ」
 きっと同じ場所に飛ばされたのだろう三下が、身体を抱えて泣き言を漏らす。
「シュライン! 零!」
 独りパーティ会場に残された草間は、流石に心配だったのだろう戻ってきたシュラインと零に駆け寄る。
 シュラインと零は顔を見合わせ、そして同じ場所に飛ばされた面々に向けて振り返る。
 その誰もがどこか満たされたような穏やかな表情を浮かべて、ただ微笑んでいた。
「さぁて、仕切りなおしと行こうか」
 何時もどおりのテンポと、何時もどおり場を気にしないタイミングでアクラは口を開く。
「そもそもこの状況はキミのせいでしょう? ホワイト君」
 セレスティが苦笑しながらアクラを諌め、当のアクラはそんな事聞こえませーんと言わんばかりに両耳を塞ぐ。
「ボクは白。空“白”を操る時空の旅人―――」
 にっとアクラが微笑んだ瞬間、壊れたはずのパーティ会場は見る見るうちに元に戻り、別時空に飛ばされて涼しい格好になっていた4人の衣装も元に戻っていく。
「クリスマスだから、特別だよ」
 程なくして、時計は進んでいるものの、パーティが始まった最初まで全てが元に戻り、何事も無かったかのような時が訪れる。
「料理は元に戻らないのか…」
 他の場所は元には戻ったが、テーブルの上の並べられた料理だけは減ったままで修復されていない事に、北斗は少々残念そうにそう呟く。
「えー有機物まで戻せっていうのー?」
 そんなの料理する前まで戻しちゃうかもしれないよ? と口にしたアクラに、オーマがざっと羽織りの袖をめくり、何処に持っていたのか長い鉢巻を取り出すと、袖をたすき掛けにする。
「料理が足りねぇ、なら作れば済むこった」
 そう言うと厨房に向けてズンズンと歩いていき、パーティ会場から姿を消す。
「そうね、まだ殆どパーティも満喫しないまま、飛ばされてしまったのだもの」
 折角来たのにこのまま帰るのも癪に障る。しかしシャロンにはそれよりも、あの飛ばされた地で見つけた新しい植物のサンプルを持って帰れなかった事の方が重大らしく、
「あの場所…また行けるかしら」
 などと小さく考え込みながら呟く。
「ねね、ミカ姉。もしかして知っててお出かけ誘ってくれたの?」
 クリスクリスはどこか懐かしげな微笑を浮かべているミカに向けて問いかける。
「いや……確信があったわけじゃ、無かったのだがな」
 あの場でパーティ会場から聖堂へと飛ばされてしまったのはもしかしたら偶然だったのかもしれないけれど、3年前に出会った小さな天使達にまた出会えたことは偶然ではなかったと信じたい。
「サンシタは足が速いんだな」
 飛ばされた南の島で、なぜか一緒に怪獣から“走って”逃げていたサクリファイスと三下。
「あの、だから僕はサンシタじゃなくてミノシ――…」
「ご無事でなによりですよ。サンシタクン」
 車椅子を移動させてこのパーティ会場の中で一番ひ弱な三下に、労いつつもちょっと意地悪なセレスティ。
「今はこの場所も元に戻ったけれど、あなたも大丈夫だったのか?」
 セレスティの力を知らないサクリファイスは、単純に車椅子では騒動に対応しづらかったのではないかと問いかける。
「えぇ、私は大丈夫ですよ」
 ご一家の方々が活躍してくれましたから。と、今会場に残っているシェラとサモンに視線を送る。
「それに、少々面白い事もありましたし」
 と、ふとアレスディアに軽く視線を向けて、クスクスと笑う。
「無事ならば、それで良かったのだけど」
 結局話を逸らされたおかげで、三下はサクリファイスに自分の名前の読みは『ミノシタ』であると告げられず、かくっと肩を落として涙を流した。
 そして一人ぶちきれたアレスディアは、自己嫌悪に壁に手を付いて反省ポーズ。
「凄い活躍だったねぇ」
 そんなアレスディアの肩をぽんっと叩いたのはシェラだ。着物の裾を華麗に翻して戦ったおかげで着物が着崩れたかと思ったが、そんな事はなんのその、一寸の乱れも無く振り返ったアレスディアににこっと微笑む。
「いや、私は……」
 まさか自分も切れてしまうとは思わずに、アレスディアはただ俯いて照れるばかり。
「アレスも飲みな? ほら」
 と、何気に手に持っているのは赤いワインの入ったグラス。
「あ…いや、私は」
「未成年の飲酒は禁止だよ」
 腕組みをして二人の間に割って入った高良だったが、その後盛大なシェラの抱擁にどこか誤魔化されてしまった様な気がした。
「中々面白い趣向だったな」
 メイン会場から少し離れた場所にある喫煙所で、オセロットは数時間ぶりの煙草をふかす。
「武彦さん、私たちが居ない間も、ちゃんと喫煙所で煙草吸っていた?」
 シュラインが喫煙所のソファに座って、もう疲れましたと言わんばかりの表情の草間に向けて、心配そうに声をかける。
 物も多い人も多い場所での歩き煙草は危険極まりない。
「あぁ、大丈夫だ」
 本当かどうかを知る事は出来ないが、草間のこの答えにシュラインは微笑み、飲み物を取ってくると喫煙所を後にする。
 オセロットはその背中を見送り、大仰にソファの背にもたれかかった草間に向けて、
「彼女は、しっかりとした人だな」
 初対面でありながらも、ソファにダレる草間を見ていると、何となく性格は予想が付いた。
「あ…あぁ、うちの事務員なんだがな」
「本当にその程度か?」
 フフ…と笑うオセロットに、草間は眼を逸らし髪の毛を誤魔化すようにかきあげる。
 程なくして飲み物を持ってきたシュラインに手を引かれ、草間は手を振る零の元へと喫煙所を後にした。
「リージェさん、竪琴凄く上手なのね」
 聖堂で聞いたリージェの歌に、メイは感動した瞳でリージェを見上げる。
「あたしはこれでも歌で生きているから」
「凄い! リージェさんは歌手なのね」
 歌手―――…確かに歌い手だが、世界が違えば名称も違うものなのだろうと、リージェは素直に肯定する。
「聖堂で歌った歌。教えて…欲しいのだけど……」
 聞かせたい人がいるの。と、メイは言葉を続け、照れ隠しに俯く。
 そんなメイの姿にリージェはどこかピンと来たのか、にっこり微笑むと、
「あぁ、いいよ」
 と、竪琴を軽く爪弾いた。
 サモンは一人会場の隅っこから、辺りを見回すようにして瞳だけを動かす。
 違う世界の人間が居るだけじゃなくて、あんなにどたばたとしてしまったのに、どうして今では何事も無かったかのように語り合えるのだろう。
「サモンちゃん、どうかしたの?」
 人の輪から離れていた事に気がついたコールが軽く声をかける。
「別に……」
 何でもない。と呟いて、興味ないと言わんばかりにすっと瞳を逸らす。
「何でもないなら、何でもいいよね」
 笑顔で軽く小首をかしげて宣言したコールに、サモンは何を言っているんだこの人。と怪訝そうに眉を寄せて顔を上げる。
「何でもいいなら、楽しんでもいいよね」
 何だその三段論法は、と突っ込みたいところだが、このお気楽顔に何を言っても無駄な気がして、言葉を噤む。
 しかしコールはそんなサモンの心情などお構いなしで、ナチュラルにその手を引くと、人の輪へと入り込む。
「よーし、パーティはこれからだぞぉ」
 あまりの事に驚きに瞳を大きくしたサモンだったが、ふっと肩の息を抜くと誰にも見えないように薄らと微笑んだ。



Fin.






★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■東京怪談■

【0086/シュライン・エマ/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【1883/セレスティ・カーニンガム/男性/725歳/財閥総帥・占い師・水霊使い】
【5698/梧・北斗(あおぎり・ほくと)/男性/17歳/退魔師兼高校生】

【NPC/瀬乃伊吹(せの いぶき)/女性/13歳/自称中学生】
【NPC/柏木深々那(かしわぎ みみな)/女性/12歳/中学生兼神官】
【NPC/柊秋杜(ひいらぎ あきと)/男性/12歳/中学生兼見習い神父】
【NPC/草薙高良(くさなぎ たから)/女性/13歳/中学生】
【NPC/アクラ=ジンク ホワイト/無性別/?歳/時空間旅行者】


■聖獣界ソーン■

【1953/オーマ・シュヴァルツ/男性/39歳/医者兼ヴァンサー(ガンナー)腹黒副業有り】
【2872/シェラ・シュヴァルツ/女性/29歳/特務捜査官&地獄の番犬(オーマ談)】
【2872/サモン・シュヴァルツ/女性/13歳/ヴァンサーソサエティ所属ヴァンサー】
【2919/アレスディア・ヴォルフリート/女性/18歳/ルーンアームナイト】
【3033/リージェ・リージェウラン/女性/17歳/歌姫/吟遊詩人】
【2872/キング=オセロット/女性/23歳/コマンドー】
【2470/サクリファイス/女性/22歳/狂騎士】

【NPC/コール/男性/?歳/迷子】


■サイコマスターズ アナザー・レポート■

【0645/シャロン・マリアーノ/女性/27歳/エキスパート】
【0712/メイ・フォルチェ/女性/11歳/エスパー】


■神魔創世記 アクスディアEXceed■

【w3c964maoh/チリュウ・ミカ/女性/33歳/残酷の黒】
【w3c964ouma/クリスクリス/女性/15歳/ウインターフォーク】


□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
■         ライター通信          ■
□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□


 H×H Xmasご参加ありがとうございます。ライターの紺碧 乃空です。ライター自身が略してれば世話無いですね(笑)
 今回はもう今まで経験した事のない大人数で、8人でも多いと思っていたのにそれ以上…自分の中で収拾がもう…ねw(聞くな)多分パターンだけで8パターンほどあると思います。といっても組み合わせが違うだけで場面?@が3パターン、場面?Aも3パターンあるものを組み合わせての8パターンなので、完全に個別と言う部分は今回ありません。ご了承ください。
 初めまして、パーティ会場襲撃者への対応ありがとうございました。展開上あまり他参加者様との掛け合いを書く事が出来ず、あまり親愛のキスや抱擁をさせられませんでした。大人数過ぎる場合だと自分が収拾を付けられない事を良く知った次第です。飲んだワインがボジョレーかどうかはご想像にお任せします。
 それではまた、シェラ様に出会える事を祈って……

クリスマス・聖なる夜の物語2005 -
紺藤 碧 クリエイターズルームへ
聖獣界ソーン
2005年12月21日

投票はログイン後にできます。

ログインはこちら












©Frontier Works Inc. All Rights Reserved.