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『『オウガストのローズクォーツ』 』
セレスティ・カーニンガム1883

<オープニング>
「また来たの?」
 踊り子のエスメラルダにあきれられながら、貧乏詩人オウガストは、懲りずにバレンタインの夜も、ここ黒山羊亭に商売にやって来た。
「例によって隅のテーブルを借りるよ」
 最近彼は『夢を紡ぐ』ことでコインを稼いでいた。彼は一定の条件で、人の夢を操ることが出来る。
 
 オウガストが、テーブルに純白のシルクを敷き、林檎ほどの大きさのローズクォーツを台座に据えつけると、グラスを持った客達が集まって来た。夢はこの球体に映し出され、まわりの酔客達も見て楽しむことができるのだ。
「カード9枚をテーブルに並べます。お客様には3枚引いていただきます。そこに書かれた言葉を使って、私が夢を紡いで、それを現実のように体験して楽しんでいただこうと思います」
 詩人は、最初に9枚のカード全部を開示する。『チョコレート』『ホワイト・デー』『3倍返し』『義理』『殉死』『手作り』『菓子店』『キス』『ラブレター』。
 そして、丁寧に裏返し、シャッフルする。裏はキューピットの絵柄になっていた。カードはハートの陣形に並べられた。
「こちらの世界では、前の椅子で数分間、静かに寝息をたてているだけです。銀貨10枚で、別の世界へ。いかがでしょうか?」

「この遊び、相棒も楽しんだらしい。俺も体験してみたいのだが」
 テーブルに銀貨を置いた侍の青年は笑顔で言う。立ち姿に隙は無く、目付きは厳しい。身長も2メートルを越す。だが、その笑みは少年のように屈託が無かった。ラモン・ゲンスイが引いたカードは『殉死』『キス』『ラブレター』だ。
「おう、俺も、三つの言葉で胸きゅんトラベラー。ドリームツァーにるんるん参加希望だ」
 テーブルに、ラモンの影と同じ程の大きな翳りが並んだ。腹黒同盟の布教に忙しく、最近医者であることを忘れ去られつつあるグレイトな親父、オーマ・シュヴァルツだった。
「引くぜ、いいか?・・・ええと、俺は『マッスル』『筋肉』『人面草』だ」
「オーマさん・・・。そんな言葉、カードに入ってなかったでしょう?」
 上目使いに睨むオウガストを意に介さず、「ばれたか」と高笑いするオーマだ。
「ほんとは『ラブレター』『3倍返し』『キス』だ。頼むぜ」
 ラモンとオーマは椅子に体をはみ出させて座った。そして、オウガストが振るペンダントの揺らぎに、すぐに眠りに落ちた。

* * * * *
「ちーす!」
 高校生のような挨拶で、草間興信所に入って来たのは、何でも屋ライターの葵八月だった。勝手知ったるという様子でドスドスと足音を立て、オフィスに入り込む。
「しーっ」
 ソファに優雅に座る長髪の青年が、唇に指を当てて騒がしさをたしなめた。そしてその指は、次に背後の事務机を差し示す。
 事務員のシュライン・エマが、疲労困憊に負けて資料に伏してうたた寝をしていた。草間兄妹は不在のようだ。
「女性事務員の居眠りを起こさぬよう配慮するなんて。さすがセレスティ・カーニンガム。紳士の中の紳士だな。
 編集さんから依頼書を渡すのを頼まれてね。コラムの仕事を置いていくから、シュラインにも伝えておいてよ。月末までに三本。テーマは・・・この中から選んで貰えって言われてたんだけど、俺が代わりに選んでおくか。
 ええと、『3倍返し』『殉死』『キス』でいいか」
 シュラインは、翻訳や執筆の仕事もしている。葵とはライター仲間であった。
「テーマをいい加減に選んで、シュラインは怒りませんかね?」
「じゃあ、俺の分はセレスティが選んでくれ。それで公平だろ?」
 違うような気もするのだが。だが、セレスティは八月の勢いに押されて、袋から三枚のメモを選び取った。セレスティは目がよく見えない。しかし、強い筆圧だったので、メモ紙に書かれたのは『チョコレート』『手作り』『キス』という言葉だというのには気づいた。
「しっかし、切れ者のシュラインも、寝ている顔は少女だね〜」
「どんな夢を見ているのでしょうね」
「・・・よし。任せろ」
 セレスティは世間話のつもりだったが、すぐにしまったと思った。八月は、湯を媒体にして人の夢を覗き見る能力があるのだ。夢は、水面に映し出される。
 八月は、湯を軽く沸かして皿に注いだ。そして、右手でシュラインの手に触れると、左手は皿に浸した。
「駄目ですよ、レディの夢を勝手に。後で叱られますよ」
「セレスティも、湯に手を入れてみろよ。水を自由に扱えるあんたなら、水の心が読めるかも。水面の映像が見えなくても、何が起こっているか感じ取れるかもよ?」
「・・・。」
 好奇心に駆られ、ついセレスティは、八月の口車に乗ってしまった。

< 1 >
 国境でのいざこざが断えぬ昨今、ローバ帝国では、兵士の結婚を禁じる勅令が出された。家族があると、果敢に命を捨てる勇気が揺らぎ、戦意が落ちるという理由からだ。都の司教グレンタインはそれに反発し、兵士達の結婚式を挙げ・・・そして、罪に問われ処刑された。
 司教としての心意気を全うした<殉死>であった。
 
 そして、ここ、エルザード村にも、熱い司教がいた。
「うぉぉ、許せん、ローバ王!らぶらぶうっふんなヤング達を引き裂く勅令なんぞ出しやがって!俺だって、希望者がいたらいくらでも式を挙げてやるぞ!」
 腹黒教司教は、白黒抹茶小豆珈琲柚子桜色の、極彩色のマントを翻し、マッチョな二の腕に力こぶを作る。
「オーマ殿。声が大きゅうございます。もし王のスパイにでも聞かれたら・・・」
 男性書記官の制服をまとうきりりとした美女は、秘書のシュライン。大雑把なオーマが今も司教でいられるのは、この敏腕秘書の手腕も大きい。
「その時は・・・このラモンが、オーマ殿を無事に逃がして差し上げよう。命に代えても」
 爽やかに言い切る巨躯の男は、司教のボディ・ガードだ。侍なので髷を結っているが、オーマに『ボディ・ガードと言うからには、黒のスーツにサングラスだな』とうそぶかれ、素直に信じて着用している。

 まあ、オーマが力を込めて叫んでも、若者が少ないこの農村で、結婚したいと言う兵士は現れなかった。がっかり。
「ああ、つまらねえ。このさい、おまえさん達、結婚しねえか?」
「司教っ!」とシュラインは眉間に皺を寄せる。
「近場の二人を適当にくっつけようとするなんて、仲人好きな親戚のオバサンのようなことはやめてくださいっ」
「俺も・・・司教殿の命令とは言え、まだ結婚はピンと来ないので」
 ラモンは真面目に答えるが、別に命令では無かった。ただの思いつきである。
「くそう。俺も、桃色うっふんな二人の為に、命マックスかけて何かしてやりてえんだが」
 だが、村にうっふんな二人が居ないのだから仕方ない。
「花婿が花嫁のベールを上げて、ぶちゅーっと熱い<キス>をかます、あの熱烈感動ブリザードな瞬間・・・。あれを演出できなくて、何が司教様だ、何が筋肉マッスルエンジョイライフだってんだ」
 そこで、才女は提案する。
「カップルを作る為の、恋愛講座を開設してはいかがですか?男を一発で参らせる<ラブレター>の書き方ですとか、一口で結婚を決意させる『勝負・芋の煮っ転がし』の作り方ですとか」
 文章とお袋の味。どちらもシュライン得意の分野だ。うっふんな二人が居ないのなら、作ってしまいましょうということだ。
「そうか。家事や手芸なら俺も教えられる。愛の手料理講座。愛のハーブティー講座。愛の<手作り>アクセサリー講座。愛の医学講座(意味深)。社交ダンスも実は一通り」
「司教、意外に有能ですね」
「・・・。お・・・俺は、何か手伝えない・・・よ・・・なあ?」
 剣は凄腕のボディ・ガード。だが、恋愛方面はからっきしのラモンだった。

< 2 >
「がんばって来い!」
「しっかり!」
 オーマとシュラインに送り出され、ラモンが向かうのは、簡単な審査ですぐに融資してくれるカーニンガム金融の事務所だった。司教のオーマは表立って副業はできない。恋愛講座の責任者もラモンということになった。

「書類は拝見いたしました」
 金融業の事務所とは思えぬ優雅な調度品に、高級ソファ。ゆったりと腰を降ろすセレスティ社長の傍らには、大きな宝石が嵌め込まれた美麗な杖が控える。社長は、点字で作られた書類を、伽藍のテーブルに静かに置いた。
「確かに、『恋愛』はこれからはいい商売になるでしょう。目の付けどころがすばらしい。ご融資いたしましょう」
「は、かたじけない」
 起立して律儀な礼をするラモンを、セレスティはどこを見るともなく見守り微笑む。
「事務所開設費用と宣伝費の為の金貨20枚。期限は一年、<3倍返し>でよろしいですね?」
「は?“3倍返しでよろしいですね”?」
 ラモンの間の抜けた頓狂声が事務所に響く。
「それはオウム返し」
 冷静な、幾分冷たさのこもった声でセレスティが答えた。
「・・・。いったいいつまで待たせるんだ、武蔵!」
「それは佐々木小次郎。つばめ返し」
「五分前に震度5で、今もまた震度3」
「それは揺り返し」
「課長は席を外しておりますので、戻り次第こちらから・・・」
「それは折り返し」
「・・・。」
 器用で無いラモンには精一杯の抵抗であったが、力(ネタが)尽きた。
「せめて、2倍にならんか。実は、崇高な目的の為の恋愛講座なのだ」
 ラモンは交渉事は下手だ。腹を割り、心を開いてしか人と接することができない。
 セレスティは、ラモンから詳しい話を聞いて、目を細めた。薄く微笑んだようだった。
 カーニンガム金融の情報機関は、司教の計画を掴んでいた。元々協力するつもりだった。だが、この青年のボケぶりと、まっさらなオーラに好感を持ったセレスティは、少しだけからかってみたくなったのだ。
「そうですか、オーマ司教が。王のやり方に反発して結婚式を挙げようなどとは、あの人らしい」
 ラモンの話で初めて知ったように、大袈裟に頷いてみせる。
「わかりました、無利子でお貸ししましょう。ただし、私も講師に加えていただけませんか。面白そうですので」

 情報通のセレスティは、世界の結婚のシステムや夫婦制度についてや、恋人同士の最近のトレンドなどについての講義をすることになった。それぞれの講座の受講希望者も多数で、入会金と授業料で、カーニンガム金融への借金はすぐに返済してくれそうな勢いだ。

「結婚式の後の『披露宴』に当たるパーティーは各国様々で、イベントも色々なものがあります。
花嫁花婿が一本のナイフを握って、背の高い造り物ケーキに入刀するもの。花嫁と花婿が、裸足で小さな焚き火の周りをぐるぐると何回も廻るもの。花婿の口に、参列者が菓子を含ませるもの。パーティー中に花嫁花婿が別室に行き、宮廷用正装を纏って両親に挨拶をするもの。花嫁が履いていたハイヒールにシャンパンを注ぎ飲み干すもの」
 セレスティは、背もたれに葡萄の房と葉の美しい彫りの入ったアームチェアに深く座り直した。生徒は静かにしているので、熱心に聞いているとは思うのだが、ペンがノートを走る音が全くしないのが妙だった。メモも取っていないのか。香水と化粧品の香りから、受講者の殆どが年配の女性なのはわかった。そう記憶力がいい世代とは思えないのだが・・・。
 実は、受講者達は、セレスティの美しい容姿に見惚れ、甘い声に聞き惚れていたのだった。
『セレ様・・・』
 結婚式はもう何十年も前に済ませた女性たちだ。講義の内容自体に、あまり興味も無いのだ。

 農村には、若者は少ない。講座は、老人リハビリセンターか、中年奥様のカルチャースクール状態で、結婚式を挙げるようなカップルが生まれることは無かった。生徒が皆楽しそうなのでオーマは満足そうだったが、当初の『結婚式への野望』が消えたわけではない。
 だから、一週間前に村を訪れたオウガストという吟遊詩人が、宿屋に勤める娘と挙式したいと申し出て来た時には、調査もせずに二つ返事で快諾した。

 式の当日。教会周辺では、何やら騒ぎが起こっていた。都の兵士達が教会入口を固め、役人が入口の中央でオーマを逮捕しようと待ち構えているらしい。今日結婚する男は兵士では無く詩人なので、勅令には反さないのだが。不審に思ったセレスティも、野次馬に混じり人込みに紛れた。
 
 しばらくしてシュラインとラモンの乗った馬車が到着した。司教の姿は無いようだ。シュラインは、馬車を降りるとまっすぐと役人に向かって進み、はっきりした口調で「これは何ごとですか?」とたたみかけた。
「今日の花婿・オウガストは、来月徴兵される。兵士になる者の結婚も禁止だ。オーマ司教を逮捕する」
「それは勅令の拡大解釈の悪用だわ」
「王の命令に逆らうと、秘書の貴様も逮捕するぞ」
 役人はシュラインの言い分の正当性に反論できずに、ついにお上を持ち出した。
 と。
 突然の強風だった。何か巨大な生き物が教会を覆ったらしく、辺りが暗くなった。
「兵士ども、早く逮捕状を拾って来い!」
 役人が叫ぶ。今の風で、逮捕状が飛んで行ったらしい。

 教会の塔よりはるか高い位置に、巨大な白い影が見えた。セレスティは全盲では無いので、微かに見ることはできる。獅子のようだ。前の広場には、まるで雪山が突然出現したように、白銀の毛並みの獅子が降り立っていた。
『これが、例の、オーマ司教の変身した姿でしょうか?』
 シュラインが、いい加減な事を言って使者と兵士を脅かしていた。
「使者殿、あの獅子は、この村に伝わる『愛のマッスル神』の化身です。恋人達を守護し、それを邪魔する者達には容赦ない制裁を与えると言われています。このまま使者殿が挙式を阻止しようとなさるなら、こちらでは命の保証は致しかねます」
 教会を取り囲む村人の中にいたセレスティが、杖で階段を一歩ずつ昇りながら、役人に近づいた。
「それに、使者殿、本当に、今日の花婿のオウガストが、あなたの言われるオウガウトなのでしょうか?よくある名前ですし、よくある顔だ。別人のオウガストでは無いのですか?」
 セレスティには花婿の顔は見えないが、自信満々にそう言い切る。
「私の調査では、都で来月徴兵される『オウガスト』は7名。徴兵されない『オウガスト』は421名。都以外に住むこの国の『オウガスト』は1万飛んで236名」
 大嘘だった。だが、具体的な数字を出されると人は弱いものだ。裏を取るのには時間がかかる。この場をごまかすには十分だ。
「確かに顔は平凡だが・・・オウガストは珍しい名では?」と、使者が首を傾げた。
『確かに、俺も初めて聞いた名だよな』とラモンがぼんやりそう考えていたところ、シュラインに軽く向こう脛を蹴飛ばされた。
「痛っ・・・。お、俺もオウガストって名ですが!」
 やっと気づき、慌ててラモンは叫ぶ。
「俺もだ!」「おいらも!」「僕もだよ」・・・・村人達も何人かが機転を利かせた。
 獅子の咆哮が、使者をあざ笑ったようだった。教会のステンドグラスがビリビリと触れた。その場にいる者の何人かはその声の大きさに耳を抑えた。前脚を上げ、ずしんと降ろすと、立っているのがやっとというほどに地が揺れた。槍を取り落とした兵士もいる。この足で一払いされただけで、十数人の護衛兵など吹っ飛んでしまうだろう。
 役人に選択の余地は無かった。
「こちらの・・・人違いだったようで・・・お騒がせした」
 役人達は、逃げるように村を去って行った。

 こうして挙式は予定通り行われた。らぶらぶ賛美歌『親父にもラブソングを』な合唱から始まり、嬉し恥ずかし花嫁のヴァージンロード大行進、司教の桃色言語炸裂の宣誓、そして誓いのるんるんキス。参列者全員に、オーマ特製『司教顔型<チョコレート>』が配布され、これが後に『引き出物』という形で村に浸透した。

< 3 >
「シュライン・・・変な夢、見てんなあ。結婚願望とも言えるし、正義感の強い夢とも言えるし。キャリア志向とも言えなくもないような」
 湯が冷めたせいで、水面の映像は薄くなり、やがて何も見えなくなった。八月は、皿から手を引き抜くと、セレスティに向いて肩をすくめてみせた。セレスティにも、その動きはわかったらしい。くすりと笑った。
「今のは・・・単なるシュラインの夢では無い気がしますよ。八月の不思議なチカラ。それから、八月に似た、でも違う者のチカラ。別のモノが介入して作り上げた感じです。私が水から感じ取れたのは、それぐらいですが」
「能力使うと、さすがに疲れるわ。珈琲入れるけど、セレスティは紅茶かな?」
 セレスティは頷き、「ああ、そういえば、ザッハトルテを買って来たんです。草間さん達がお帰りになったらと思っていましたが、先にいただきましょうか」
「ザッハトルテ!?」
 今まで書類に突っ伏して、寝返りさえも打たなかったシュラインが、がばっと体を起こした。
「食べる、食べる!・・・あれ?・・・ザッハトルテも夢?」
 頬にバインダーリングの跡を付けたまま、きょろきょろと回りを見回す。
「いいえ。ちゃんと冷蔵庫に入ってますよ」とセレスティは笑みを噛み殺した。

 黒山羊亭の方では、目を覚ました二人の大男達は、椅子がきつかったのか、首を廻したり肩を摩ったりしていた。
「俺のいたサン国では、練和菓子を挙式の土産に持たす風習があったが。チョコレートは日持ちがして、いい案だな。夢で見ただけで、なんだか食いたくなっちまった」
 笑顔でラモンに言われ、オーマはにやりと笑い返す。
「ふふん、実は、あるんだよ。俺のずきゅーん真心を入れ込んだ、手作りハートフルなチョコレート!いつも一緒に楽しく飲んでる、この店のみんなにプレゼントだ!」
 おおーっと、回りの客達は歓声を上げた。
「今、運んで来るぜ」

 オーマがフロアに持ち込んだのは・・・原寸大オーマ型チョコレートだった。
 一瞬の沈黙の後、客達はそのチョコ銅像からずりずりと後ずさった。
「ぼ、僕は遠慮しておきますよ」「おいらも」「あたいも」「私も」・・・。
「ちっ。みんな、冷てぇなあ。一生懸命作ったのによぉ」
 食べる者がいなかったチョコ銅像を背負い、オーマはうなだれて帰って行った。
「俺は別に、食べてもいいと思ったんだが・・・」
 ラモンは、少し惜しそうに、背を見送っていた。

< END >

━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業 / ゲーム名】
2269/ラモン・ゲンスイ/男性/24/侍、鎧侍(ゴーレム操縦可能)/聖獣界ソーン
1953/オーマ・シュヴァルツ/男性/39/医者兼ヴァンサー(ガンナー)腹黒副業有り/聖獣界ソーン
1883/セレスティ・カーニンガム/男性/725/財閥総帥・占い師・水霊使い/東京怪談
0086/シュライン・エマ/女性/26/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員/東京怪談

NPC
オウガスト(聖獣界ソーン)
エスメラルダ(聖獣界ソーン)
葵八月(東京怪談)

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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発注ありがとうございました。
2人×2話の予定でしたが、今回は選択なさった言葉の重複が多く、4人全員合わせても6コでしたので、全員で参加していただきました。
きっとあの恋愛講座教室では、中年ご婦人向けに、『セレ様グッズ』を販売していたにちがいありません。
ロマンチックなプレイングが生かせず、お馬鹿話になってしまって、すみませんでした(汗)。
* 福娘紅子 *
バレンタイン・恋人達の物語2005 -
福娘紅子 クリエイターズルームへ
東京怪談
2005年02月15日

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