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『☆幸せの贈り物☆ 』
唐沢・公平(w3b175)

 
★オープニング

 12月25日・・。
 聖なる日とされるその日、空から一つ星が流れた。
 流れ星・・。
 星が地平線に落ちた時、一人の女の子が“幸せの贈り物”をするべく降り立った。
 名前はベル。
 7か8くらいの容姿の彼女は、空を仰ぎ見ると深呼吸をした。
 彼女の目的は人々の願いを叶える事。
 「あたしだって、やる時はやるんだからっ。」
 そう一つ叫ぶと、ポシェットからキラキラと七色に光る砂を取り出した。
 それをぱっとその場にまくと、彼女は姿を消した・・・。

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 ドスン!と、表に何かが落ちたような感じがして思わずドアをひき開けた。
 そこには小さな可愛らしい女の子が涙目で尻餅をついている。
 「あぁっ、ここの住民さんですかっ!?」
 “・・そうですが、あなたは・・?”
 「私、ベルって言います!はい、これ名紙ですっ!」
 手渡された名紙には“幸せの贈り物宅配人、ベル”と黄色のペンで書かれている。
 ・・・なんだか怪しい・・。
 「あ〜、その顔、信じてないですね!?本当ですよ〜。それで、何か願い事を言っていただけますか?」
 “・・願い事と言われても・・。”
 「今日1日限りの幸せの魔法です。明日になれば解けてしまうけれども・・なにか、お願い事、ありませんか・・?」
 ベルはそう言うと、ウルウルとした瞳を向けてきた。
 ・・仕方がない。本当かどうかは怪しいが、お願い事をしてみるか・・・。


☆唐沢 公平

 唐沢 公平は、ベルの顔をマジマジと見つめると頭をひねった。
 「ふむ・・願い事を一つか・・。」
 「あの・・えぇっと・・。スミマセン・・お名前は・・。」
 「あ、僕かい?僕はただの可愛いもの好きで撫ぜマニアな好青年、唐沢 公平だよ。宜しく。」
 公平はそう言って人の良い笑顔を浮かべると、自分よりも大分小さいベルの頭を優しく撫ぜ撫ぜする。
 「え・・あの・・撫ぜマニアって・・。」
 「そうだね、もうクリスマスだって言うのに喫茶店の経営とか忙しくて優枝さんと逢えなくて寂しいから、一日だけでも良いから休みが欲しいな。」
 「あ、それじゃぁ・・その優枝様と言うお方と・・。」
 「あぁ、優枝さんと僕はその・・なんだ、俗に言う恋人同士と言う奴なんだ・・。」
 公平はそう言うと、顔を赤くした。
 「照れるじゃないかこのぉ〜。」
 ベルの頭を、再びくしゃくしゃと撫ぜる。
 「あ・・あの・・公平様・・??」
 「休みが出来たら・・そうだね、朝から優枝さんを迎えに行って遊園地にでも行こう。そして二人で思いっきり遊ぶ・・。」
 公平は、ベルの頭を撫ぜ撫ぜしながらも視線はどこか遠くを見つめていた。
 その瞳の奥ではうっとりと様々な感情が渦巻いている。
 ベルは、自分よりも全然高い身長の公平の顔を仰ぎ見ようとするが・・撫ぜ撫ぜによって顔が上げられない。
 「昼食は・・まぁ、作ってきてくれるとかありえないかな。」
 公平が、ベルを見下ろしながら苦笑する。
 「夜は奮発して高級ホテルでも予約してディナーにしようか。綺麗な夜景が見えるところが良いかな。」
 公平の妄想・・もとい、想像は止まらない。
 ノンストップで進行する優枝・・本名、千草姫子とのラブ計画が大きく膨らむ。
 いつ弾けてもおかしくないくらいに膨らんでいるのに・・弾ける気配は見られない。
 いや、きっと弾けないのだろう。
 公平の目は既にどこか遥か彼方を見つめている・・・。
 「その後は・・・。まぁ・・雰囲気が良ければ考えるけど・・まだ早いかな?」
 撫ぜ撫ぜの手に、力が篭る。
 かなりアレな妄想でもしたのだろう。
 ベルは撫ぜ撫ぜをされてくしゃくしゃになった髪の毛の下で、気持ちがどん底まで沈んでいくのを感じていた。
 「と・・とにかく、遊園地ですね!?そして、最後は高級ホテルでディナーですね!?分りました!」
 ベルが撫ぜ撫ぜをされながら、そう言った。
 「12時になれば今日ではなくなります。つまり・・12時になれば魔法は解けます。それだけは覚えておいてください。」
 公平の手が止まった。
 ベルはすぐにポシェットから七色の輝く砂を取り出すと、公平にかけた・・・。
 ふっと、目を覚ましたそこは千草 姫子の家の前だった。
 手には何故か遊園地の券と、ホテルのチェックイン時間を示した紙が握られている。
 ・・そうか、ベルの魔法だ・・。
 公平はすぐに理解すると、姫子の家のチャイムを鳴らした。
「は〜い。」
 パタパタと走る音がして、ドアが開かれる。
 「公平ちゃん・・?」
 驚いたような顔・・。
 「優枝さん、行きましょう。」
 「・・どこへ?」
 「決まってるじゃないですか。」
 公平はそう言うと、さっとポケットから2枚のチケットを取り出した。
 遊園地の一日フリーパス・・。
 「さぁ、行きましょう。」
 「あ、待って・・お弁当・・。」
 姫子が急いで部屋の中に駆け戻る・・。どうやら、昼食は姫子の作ったものらしい・・。
 公平は、姫子に手を差し出した。
 姫子がその手を取ると・・玄関を閉めた。


★聖なるデート

 公平と姫子は、着いてすぐにお化け屋敷の方へと向かっていた。
 “屍館”と赤い文字でデカデカと書いてあるそこは・・なんともオドロオドロシイ外観をしていた。
 蔦のはびこった煤けた赤レンガも、所々割れている窓も・・。
 なんだかとても怖そうに作られている。
 姫子がぎゅっと公平の腕につかまった。
 公平は、姫子の頭を撫ぜ撫ぜした。
 「大丈夫だよ、優枝さん。怖くないから・・。」
 優しい微笑を浮かべる・・。
 けれども姫子の表情はなおも強張っている。
 どんどんと人が屍館の中に飲み込まれて行き・・とうとう公平達の番になった。
 姫子が、更に公平の腕をぎゅっと掴んだ。
 「大丈夫・・?止めようか・・?」
 「ううん。行く・・。」
 姫子の決心をつけたような顔・・。
 これでは、止めようとはもう言えない・・。
 受付で持ち物を預け・・姫子と共に中に入って行った。
 中は薄暗く、所々で白い煙が上がっている。
 青や黄色の照明が、脇の道を照らし出す・・。
 中で流れている音楽も何かが出てきそうな音楽だ・・。
 姫子が公平の腕を力を入れて掴んでいた。
 公平が数歩先を歩き、姫子が後を歩く。
 屍館に住まう者達がたまに脇道から顔を覗かせるが、それは全て公平の少し先で現れるため、姫子は大丈夫なようだ。
 ・・先に小さく明かりが見えた。
 外の明かりだ。
 「優枝さん。あそこまで頑張れば外だよ。」
 公平は優しく微笑んだ。
 もう直ぐで外だ・・。
 姫子が安心して公平の腕から力を抜いた途端・・姫子の直ぐ横から頭に矢が刺さった首だけの武者が恨めしそうな瞳で出てきた。
 「キャァァァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
 「ちょ・・優枝さ・・あぶなっ・・!」
 姫子がとんでもない悲鳴を上げ、公平に抱きついた途端・・・公平がバランスを崩して地面に倒れこんだ。
 全体重を公平の方に預けていた姫子も、一緒に倒れこむ。
 公平は強く背中を打って、一瞬だけ息が詰まった・・しかし、すぐに呼吸が戻ってくる。
 甘い香り・・。
 「いった・・。」
 公平が小さく言う、目を開いた時顔の直ぐ近くに姫子の顔があった・・。
 姫子が、公平の上に乗り・・事実上押し倒したような形になっているのだ。
 「・・っあ・・ごめ・・。」
 姫子が慌てて起き上がろうとするが・・腰が抜けているのかなかなか立てない。
 「・・だから・・止めようか?って聞いたのに・・。」
 公平が、ため息混じりに呟いた。
 なんて危なっかしい子なのだろう・・。
 目をはなしたら・・いつ危ない目にあっているのか分からない。
 フワリと、上半身だけ起こした公平は姫子を腕の中に入れた。
 「本当、無鉄砲だね・・。」
 苦笑交じりに出されるその言葉には、知らずのうちに愛しさが含まれていた。
 公平は、姫子を抱きながら立ち上がり・・手を差し出した。
 「もう直ぐだから・・。」
 姫子が素直にその手を取り、2人で屍館を後にした・・。
 「それじゃぁ、次はどうする・・?」
 「えっと、次は・・あ、そうだ!お弁当にしない?」
 姫子が、持っていたお弁当箱をチラリと見せる。
 「あ、ありがとう・・。」
 公平は柔らかく微笑むと、姫子に礼を言った。
 2人は手ごろな場所を見つけると、座った。
 低い背丈の草達が、座った場所から柔らかに伝わる。
 姫子が四角いお弁当箱を開く。
 中には、等間隔に並べられたサンドイッチがぎっしり詰まっていた。
 サンドイッチの合間には、トマトやサラダが詰められている。
 「美味しそうだね・・。」
 その言葉に姫子は不思議な微笑を返し、お弁当を進めてきた。
 昼少し過ぎ・・温かな光が差し込む木漏れ日の中、2人はまったりとお昼を満喫した。

 「さて、次は?」
 「そうだなぁ・・。買い物でもしたいな。」
 公平は遊園地の中央に立っている時計を見上げた。
 丸い質素な時計は午後2時50を指していた。
 「それじゃぁ、あっちかな・・?」
 公平は遊園地のパンフレットと睨めっこをしながら少し人の賑わっている方角を指差した。
 パンフレットを見る限りでは、そこがそうだ。
 着いてみると、そこには様々なお店が立ち並び・・可愛らしい小物が沢山売っていた。
 花柄のマグカップ・・それに合わせた食器・・ウサギの手帳、パンダの小物入れ・・。
 嬉しそうに眺めている姫子を見つめていた時、公平の視界の端に小さな出店が見えた。
 興味を覚え、そちらに歩く。
 そこはアクセサリーショップだった。
 可愛らしい銀細工が並ぶ中、小さな天使のネックレスに目を留める。
 公平は姫子を呼ぼうと思って、姫子の方を振り返った。
 キョロキョロと、公平を探しているらしい姫子・・。
 公平は少しだけ苦笑すると、姫子を呼んだ。
 「こっち・・。」
 姫子が人を掻き分けて、こちらに走ってくる。
 「優枝さん、これ・・可愛いよね?」
 公平は先ほどのネックレスをつまむと、姫子の目の前にかざした。
 小さな天使がピンク色の石を捧げ持っているネックレス・・。
 「可愛い・・。」
 公平はそのまま姫子の首にネックレスをつけると、店の人にお金を渡した。
 「プレゼント。」
 「え・・良いの・・?」
 「さっきのお弁当の・・お礼。」
 何故か姫子が考え込むように視線を彷徨わせる。
 ややあってから、姫子が満面の笑みで公平を見上げた。
 「次は、メリーゴーランドに乗りたいな。」
 その言葉に頷くと、公平は再びパンフレットと睨めっこをした。

 「公平ちゃんは乗らないの・・?」
 「僕はここで見てるから。」
 公平はそう言うと、メリーゴーランドの中に入っていく姫子に手を振った。
 姫子は一人でメリーゴーランドに乗り込み、横座りに馬に乗る。
 七色に輝く天井まで伸びた金色の棒に、しがみ付く。
 空気を切り裂くように甲高い笛の音で、発車を告げると・・メリーゴーランドは回り始めた。
 ゆっくりと、馬も上下する。
 オルゴールの柔らかなメロディーが流れる中で、姫子と公平は何度もであっては別れた。
 そのたびに、姫子が大きく手を振り・・公平は微笑みながら小さく手を降り返してくれる。
 出逢って・・再び別れて・・また出逢って・・。
 煌くメリーゴーランドの光が、段々と夕闇に染まって行く世界に零れ落ちる。
 オルゴールの曲がゆっくりになり始め・・メリーゴーランドが丁度公平の前でとまった。
 姫子が止まって直ぐに馬をぴょいとおりると、こちらに走ってきた。
 「楽しかった?」
 「楽しかった・・・。」
 時刻は夕方の5時過ぎ・・。
 「そうだ・・観覧車に乗ろう。」
 時計を見上げていた公平はそう言うと、姫子の手を引っ張った。
 「観覧車・・なんでそんなに急いでるの・・??」
 「見せたいものがあるんだ・・。」
 公平は先ほどパンフレットで見たイベント紹介のページを思い出していた。
 姫子のて手を引っ張り、観覧車の方へと走る。
 闇に沈もうとしている観覧車は、様々な形を彩りながら輝くライトで浮かび上がっていた。
 最初は星の形・・次は花の形・・。
 変化していく観覧車の電飾は、最後にはツリーの形になって輝いた。
 「綺麗・・。」
 そう言って見つめる姫子の顔を、公平は微笑みながら見守った。
 「さぁ、次の方・・。」
 最初に公平が中に入り、姫子に手を差し出して引っ張りいれる。
 「終わるまで、動きませんですけど・・良いですか・・?」
 「はい。」
 係員の人が、笑顔で扉を閉め・・鍵をかける。
 前面ガラス張りで・・上も下も全ての風景が一望できる。
 「終わるまでって・・何?」
 姫子が眉根をよせてそう質問するが・・公平はただ悪戯っぽく微笑んだだけでなにも答えなかった。
 観覧車が緩やかに上り・・煌く星と濡れる月が直ぐ近くに迫る。
 段々と距離をとっていく地面は遠く、人が豆粒大になって地面に張り付いている。
 丁度頂上に差し掛かった時・・いきなり遊園地の全ての電灯が消え、観覧車がゴトリと音を立てて止まった。
 イベントが始まるのだ・・。
 上から見ると、遊園地の所だけが闇に沈み・・他の住宅街は明かりがともっている。
 幻想的な風景・・。
 「え・・?・・なんで・・?」
 姫子が焦りを含んだ声でそう呟く。公平は姫子の腕を掴み・・力を入れて、こちらに引っ張った。
 姫子が小さな悲鳴とともに公平の上に倒れこむ。
 「優枝さん。あっち・・。」
 言いかけた公平の言葉を、大きな音と七色の光が遮る。
 闇夜に裂く、巨大な花・・。
 光り輝く・・大きな光・・。
 花火だ。
 何度も何度も下から花火が打ち上がり、姫子と公平の観覧車の少し上で花開く。
 「公平ちゃん、これ・・。」
 花火に映し出される姫子の顔は、神秘的な雰囲気を纏っていた。
 夜の闇、宙に浮いた箱の中、花火だけが光・・そして、二人・・。
 姫子が・・何も言わずに瞳を閉じた。
 公平は少し間をおいた後で、瞳を閉じた。
 少しのためらいの後・・触れる温かな唇。
 甘いキス。
 幻想的で、目もくらむほど・・甘美な接吻。
 唇が離れ、またすぐに甘い痺れを感じる。
 耳に聞こえてくるのは、相手の息遣いと・・花火の打ち上げ音。
 閉ざされた瞼の裏に映るのは、華やかな花火の色と・・相手の顔・・。


☆シンデレラの夜

 公平は、予約してあったホテルに姫子と入った。
 高級感が漂うホテルの最上階・・スイートで2人は運ばれてくる食事に手をつけていた。
 フォアグラとか、キャビアとか・・やたら高級食材を使っている割に美味しかった。
 ・・高級食材・・特にキャビアやフォアグラは、調理法を間違えるととんでもない珍品になってしまう。
 大きなガラス張りの窓からは、夜景が見える。
 素敵な夜景だ。
 車のヘッドライトですらも、高い場所から眺めれば宝石のように煌く。
 部屋の中はクリスマス使用で、部屋の隅にはツリーが置かれ、部屋全体もモコモコとした綿で綺麗に装飾されている。
 「なんだか・・あの子に感謝だなぁ・・。」
 姫子が、小さな声で呟く。・・ベルの事だ。
 確かに、ベルが来なければ・・いつも通り公平は忙しいクリスマス。逢えなかっただろう。
 いや、逢えたとしてもほんの一時・・。
 姫子が食べ終わったお皿をきちんと端に避けるて微笑む。
 透明な洒落たグラスに注がれたうすピンク色の液体が、シュワシュワと音を立ててグラスの中ではじける。
 中身はもちろんシャンメリー。
 姫子と公平は、少しセレブ気分を味わった後でボーイを呼んで食器を下げさせた。
 時刻は10時過ぎ・・。
 ベルと約束した時間まで・・後2時間もない。
 「公平ちゃん、どうしようか・・。」
 姫子が呟いた。
 それは、どういう意味のどうしようなのだろうか?
 する事がないから・・?それとも・・。
 公平は少しだけ考えた後で、姫子を抱きしめるとそっと囁いた。
 「普段逢えないぶん・・話をしようか。」
 「どんな?」
 「普通の事。」
 日常生活の事、逢えない時間の事・・。
 取り留めのない話を、ベッドの上で2人で語り合う。
 綺麗な夜景と、高級ホテル。
 魔法のかかった2人の・・魔法の解けるその時まで・・。
 柱時計が、11時58分を指し示す。
 2人は最後に1つだけ、甘いキスをした。
 白い光が部屋全体を包み込み・・目を閉じ、開いた場所は家の前だった。
 「お帰りなさいませ、公平様。」
 扉の脇に体育座りで座っていたベルが、立ち上がる。
 ・・いつの間にか、雪が降っている。
 きっとあのホテルにいたときから降っていたのだろう。ベルの頭に、白く雪が積もっている。
 「中に入っていればよかったのに・・大丈夫・・?」
 公平はしゃがむと、大急ぎでベルの頭の雪を払いのけた。
 ついでに撫ぜ撫ぜもする。
 「いいえ・・。私は早く公平様の顔が見たくって・・。」
 ベルはそう言って小さく笑うと、公平の服の裾をツンツンと引っ張った。
 「喜んで・・いただけましたか・・?」
 白い息を吐きながら、ベルがニッコリと笑う。
 公平は、ベルの頭を撫ぜながらそっと囁いた。

 『ありがとう』

 「私は、思い出をあげるだけなんです・・。だから、どうか今日の思い出が公平様の心の中で生き続けますように・・・。」
 ベルは小さく手を合わせると、祈った。
 そして、公平にペコリと頭を下げると・・ポシェットから七色に輝く砂を一掴みだけ取り出した。
 「それでは・・メリークリスマス!」
 七色の砂を、自分のまわりにまく。
 光が溢れ、目を閉じ・・・開いた時にはベルの姿はなかった。
 公平はしばらくベルのいた場所を見つめると、そっと囁いた。

 『ありがとう・・メリークリスマス』


   〈END〉

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 ★   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ★
 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / クラス】

  w3h953maoh/千草 姫子/女/18歳/直感の白

  w3b175maoh/唐沢 公平/男/18歳/孤高の紫

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 ■         ライター通信          ■
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 この度は『幸せの贈り物』へのご参加ありがとう御座いました! 
 ライターの宮瀬です。
 “アクスディア神魔戦記”は私にとって初の試みでした。とても良い経験をありがとうございました。
 クリスマスのデート・・と言う事で、なるべく甘い雰囲気にしたのですが・・如何でしたでしょうか?


 唐沢 公平様

 初めまして、この度はご参加ありがとう御座います。
 高級ホテルでディナー、そしてお昼は姫子様のお弁当と言うプレングを組み込みました。如何でしょうか?
 撫ぜマニア・・と言う事で、ベルは撫ぜ撫ぜとされまくっております。
 ベルの身長は大体130?p位を想定しております。
 お気に召されれば嬉しく思います。


 それでは、またどこかでお逢いしました時はよろしくお願いいたします。

クリスマス・聖なる夜の物語2004 -
雨音響希 クリエイターズルームへ
神魔創世記 アクスディアEXceed
2004年12月29日

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