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『MASA――三大研究の謎 』
RED・FAUST3787


 MASAのその秘密は、各研究棟々に留まらない。広がる草原地帯、そして中央にそびえる塔のような発表施設(給食室込み)そして会長RED・FAUST(まりも込み)謎は深まるばかりである。
「なぜベストを尽くさないのか!」
 という某ドラマのパクリ台詞を平然と口にしながら、MASAは日々邁進し続けるのだ。その姿は、NASAにも劣らない。……かもしれない。
 REDは今月の発表を見た後だった。これから、今月の三大研究の途中経過を知ることになる。三大研究とは、MASAが死力を注いで研究しているプロジェクトである。その規模たるや世界規模だ。
 REDは食堂でくつろいでいたが、だんだん人が増えてきたので、ちょっぴり怖くなって地上五千メートルにあるモニター室へ移動した。このモニター室の上には屋上があり、巨大三輪車がのっている。その三輪車は弁慶が乗り回したとか、チンギスハーンを倒したなどという逸話のある三輪車だった。
「ふむ」
 ぴょんと跳躍をし、椅子に飛び乗る。椅子は反動でくるくる回った。
「オンにしろ」
 全モニターを起動させる。REDは足を組んで膝に手を当てていた。そして目の前に現れた机にマリモを置いている。REDはまるでマリモに話しかけるように言った。
「さあ、三大研究の成果をみせてもらおう」
 マリモ相手ならば強気に押せるREDなのであった。
 そしてザザザと音がしてクリアな画面が映った。相変わらずMASAかり担いだ金太郎姿の研究者達が映っている。彼等はそれぞれ至極真面目な顔をしていた。中継が繋がったと知らされるやいなや、全員カメラの方を向く。
 いや、他の作業員達はカメラの方を向いていない。作業に熱中しているようだ。カメラはその様子を映し出している。無心に石を引く金太郎達がそこにはいた。
「ピラミッド制作は急ピッチで進められています」
「ほほう、ピラミッドといえばミイラだな」
「そうですが、しかしミイラにするには死体がありません」
 研究員が困ったように言った。
 しかしREDはぜひミイラの入っているピラミッドがよかったので、がんばった。
「ミイラのないピラミッドなど、肉じゃがのない肉も同じだ」
「ですがー……しかしー……」
「善処してくれ。次だ」
 そして今度写しだされたのは、小さなマシュマロだった。
 ここの研究はマシュマロマンをアトランティス大陸と共に復活させようという試みだった。なので、マシュマロの消費率が高い。実験で使ったマシュマロを食べて、糖尿病になる研究者も多い。それだけ期待のかかった研究なのだ。
「マシュマロマン達の様子はどうだ」
「それが――今頓挫しています」
「な、なんだって」
 愛らしいマシュマロマンにかける情熱は誰にも負けなかったREDは叫んだ。
「どうしてだ」
「その、つまり、マシュマロを食べてしまう我々は親の風上にも置けないふてぇ野郎だということになりまして。マシュマロマンは我々の作ったプチアトランティス大陸かも! に篭城してしまったのです」
「ああっ、肥満体質の研究員ばかりそろいやがって!」
「違います会長。我々は肥満体質なわけではなく、マシュマロに関わったが為に肥満になったのです!」
「どっちでもいい!」
 REDはマリモに向かって言った。そして画面は切り替わった。
 今度は静かな場所のようだ。そう次こそMASAが誇る最大のプロジェクト、プロジェクトX! 天空の城ラピュタの再来プロジェクトである。天空の城ラピュタ計画は速やかに発動した。そして一つの結論に達した。
 たしかに、ラピュタは作れるかもしれない。しかし、問題がある。地球はオゾン層の減少による温暖化の被害が出ている。地上三十キロに浮くラピュタがその影響を受けない筈がない。ラピュタには緑の地が溢れそして花が咲いていなければならなかったので、ラピュタプロジェクトは『オゾン層を厚くすること』を目標に掲げた。一気圧に換算するとたった三ミリしかないこのオゾン層がラピュタの命運を分けるのだ。
 ラピュタプロジェクトの画面はなにやら虫らしきものを映し出している。
 音楽が聞こえる。
「らん、らんらららんらんらん、らん、らんらららん」
 研究者達が唄っているのだ。この唄は風の谷のナウシカではないか。
 違う、宮崎馳違いだ!
「らんらんらら……って、研究者諸君、キミ達は一体何を作っているんだ」
「は、会長。えーと……おや、こんなところに大きなオオムが」
 画面がザザザっと引いて、オオムの全体を映し出す。果たしてカメラマンが逃げたのか、画面を引いたのか判断しづらい。
「唄っていたら間違ってオオムを作ってしまいました、会長」
 本当は巨神兵の筈だったのだが。
 しばらくすると、オオムが鳴き始めた。REDの元にも「ムーンムーン」という鳴き声が届いた。たしかオオムはこうやって鳴きながら赤くなって……。
 REDが画面に注目すると、なんとオオムが赤くなっているではないか。
 これは危険だ。
 それに気付いた研究者達もそれぞれ逃げ出している。
「会長、会長助けてください」
 オオムが研究者達を追い回す。
「そうだ、ナウシカを、ナウシカを出せ」
 REDが思いついて叫んだ。
 そして少しすると、ナウシカの衣装に身を包んだハゲ頭のオヤジが出てきた。そのオヤジは研究者達に押されオオムの前まで押し出され、そして駆け抜けるオオムに見事惨敗してプチッと散った。
「……そうだ、今のナウシカの死体をピラミッドチームに渡したまえ。そうすれば、ミイラの出来上がりだ」
 REDは満足気に笑った。
 これで第三研究の今月の発表は終わったことになる。
 REDはモニター室を飛び出て、自分の研究棟に向かうことにした。モニター室を出てあちらこちらの観葉植物に挨拶をし、中央に設置された超長い棒に片手をかけ、五千メートルを一気に落ちる。もちろん下には高反発マットが敷いてあるので怪我の心配はない。跳ねすぎて頭を一階の天井にぶつける可能性はあるので注意が必要だ。
 REDは塔を後にしながら、次の研究テーマを考えていた。
 
 
 ――end?


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【3787/RED・FAUST(レディ・ファウスト)/男性/32/秘密組織?の会長】

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■         ライター通信          ■
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 MASA――三大研究 のご依頼ありがとうございました。
 二部作のMASAデビューということで、オリジナルのネタを山ほど詰め込みました。
 お気に召せば幸いです。方向転換はいつでも可能ですので、またの機会があればその旨プレイングに記載ください。筆者捏造のネタで楽しそうなものがあれば引きずっていただいてかまいません。

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 文ふやか
PCシチュエーションノベル(シングル) -
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東京怪談
2004年11月17日

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