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『春の宴〜千里の道も一歩から〜 』
奉丈・遮那(ga0352)

 お花見といえば、友達とワイワイ食べ物やお酒を持ち寄ったイメージ
 
 彼女の好きなものは聞いているので、もって行く
 
 でも、それ以上どうしていいやらまだ分からない
 
 簡単なお話と次回の約束ができたら、いいな……
 
〜およばれ〜
「遮那さん、こっちですよ」
 手を振るリネーアを見つけた奉丈・遮那は手荷物を片手に宴席へと近づいていく。
 リネーア・ベリィルンドの姿はミニのキュロットスカートにベージュ色のセーターを着ていてその大きなバストが自由に揺れていた。
 可愛らしいのもあるが、目の毒ともいえなくもない。
「すみません、遅くなりました……あ、ブラット准将までご一緒とは」
 酒盛りをしている席ではハインリッヒ・ブラットが盃に日本酒を注いで飲んでいた。
 御節を傭兵に頼んで作らせたことは記憶に新しいが、日本酒まで軽々と飲めるほどの酒豪であることは余り知られていない。
「今日は無礼講だ。准将という肩書きではなく、一人の男としてここで飲んでいる。君も一緒に飲もうか」
「今日もですよ。准将」
「ああ、そうだったな。わははは」
 クスクスと笑いかけるリネーアに上機嫌のブラットは大きく口を開けて笑って返した。
「昨夜から飲んでいるのでしたね……ええと、一応リネーアさんの好みのお酒とおつまみの方もって来ました」
 聞いて覚えている限りリネーアの好みに合わせたチョイスを遮那は広げる。
 日本酒に塩辛、スルメ、そして友人と花見で食べたもろみ味噌と野菜に豆腐……。ラインナップがおっさん臭いとはもはや言うまい。
「ありがとうございます。丁度無くなっていたので頂きますね」
 ブラットの前なのか、遮那と話すにも敬語を使った仕事っぽい口調に遮那は内心がっくりと肩を落とした。
(「まだまだ、気を使われる相手……なんでしょうね」)
 遮那の気持ちを知ってか知らずか、リネーアとブラットは乾杯をして日本酒を開け始める。
「ほら、遮那さんも飲んでください」
「そうだぞ、私の酒が飲めないとはいえないよな?」
 二人に迫られながらグラスを両手に持った遮那は流されるままに耐久宴会へと引き込まれていった。
「既に覚悟はしていましたから……どこまでも付き合いましょう」
 並々と注がれた日本酒を交互に飲み干すと遮那はグラスを持ったまま、腹を括る。
 程々と決めてきた酒だが、程々では済ませてくれそうにない空気が漂っていた。

〜二人きりの時間〜
 楽しい時間はあっという間に過ぎ、日も暮れて夜が訪れる。
 月明かりとライトアップされた桜並木は夜桜を見に来た客で溢れかえっていた。
 宴会も人が入れ替わり、場所も移しながら続いているがリネーア達のブルーシートは微動だにせず2日目の夜を迎えている。
 酒を煽っていたブラットが、突如「パパはダメなパパだったねゴメンよ〜」と漢泣きをしだしたりして大変だった。
 ゆっくり寝かせると、自ずと遮那とリネーアが二人だけで夜桜を背景にお酒を飲む。
 雰囲気としては申し分ないのだが、日本酒を飲んで身体も程よく暖かいため、傍によって上着をかけるということもできない。
 いや、できるとしても遮那にはそんなことをする勇気はなかった。
「……夜桜、綺麗ですね」
「ほんとう……お酒が美味しいわ」
 日本酒を飲みながらもろみ味噌に大根を漬けて食べるリネーアは遮那の言葉に笑顔を返す。
 二人きりで気が楽になったのか口調がくだけていた。
 こういうとき、もっといい言葉が出せればいいのだが、酔いもあって遮那の頭の回転速度は遅い。
「あー……そうです、そうです……最近お仕事はどうですか?」
「最近? 急に新規の傭兵が増えたから仕事の方もそういう人向けのが多くなってるわ。処理する件数も多いからこういうオフがこれから減ってくるかも知れないわ」
 はぁと大きく息をついて肩を下げるとそれだけでぽよんと二つの大きな実が揺れた。
「そうですね……確かにいろんな人が増えています」
「若くて可愛い子もいるから……アダーラみたいに妹っぽく見えてくるときもあるわね」
「アダーラさんはどうされています?」
「普通に学校に通っているわ。平和に暮らしているみたい……私にはそれで十分」
 お酒を飲みながら目じりを緩めてリネーアは微笑みを浮かべる。
 あまり見ない優しい表情に遮那はドキッとなった。
「お部屋は……」
「それは聞かないで……忙しいのもあわせてもう見られない状況よ。アダーラが来たら怒られるから片付けないと……もうすぐ夏休みであの子もこっちに来るだろうし」
 言いかけた言葉にリネーアが間髪いれずに答えをかえす。
「アダーラさんが来るんですか……一緒に遊べたらいいですね」
「ええ、そのときは遮那さんも時間があったらお願いします」
 思いがけないリネーアからのお誘いに遮那は一瞬、目を点にしてリネーアを見つめてしまった。
 だが、すぐに夢だと思う。
「お酒のせいですね……幻聴が聞こえてしまうとは」
「大丈夫ですか? 朝までもう少しですから付き合ってくださいね」
 心配しながらも問答無用の笑顔を向けるリネーアに遮那は首を縦に振って従うのだった。

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / クラス 】
 ga0352  /奉丈・遮那/  男 / 31 /スナイパー

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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どうも、遅くなりました。
今回もありがとうございました、橘真斗です。
リネーアとお花見ということでいろいろと楽しい雰囲気をかもしだしてみましたがいかがでしょうか?

お誘いの前に誘われるというちょっとしたアプローチもあったりと意味深な感じですがどうなのでしょうね。
一応、予定としてはありますので都合あいましたら宜しくお願いします。

それでは、次なる運命が交錯するときまでごきげんよう。
春花の宴・フラワードリームノベル -
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CATCH THE SKY 地球SOS
2010年05月11日

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