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『Duality 』
海原・みなも1252)&碧摩・蓮(NPCA009)


 山羊を放牧している牧場は別に珍しいものではない。
 近くでよく見ると目が怖いといわれることもあるが、基本的には人気のある動物なので放牧しておくほうが牧場としても儲かるのだから。
 ただこの牧場は違った。確かに山羊を放牧しているが、そこに一般人の姿はない。

 山羊は紙を食べることで有名である。常識といってもいいことだが、何故紙を食べるかはあまり知られていない。
 元来草食動物である山羊は青草を主食とするが、青草を多く摂取できない環境の場合繊維が足りず消化がうまく出来なくなる。そのため紙を食べて繊維を多く摂取するのだ。
 つまり草が多くある環境なら紙を与える必要性など皆無なのだが、この牧場では『山羊』に対してよく紙を与えていた。
 『山羊』たちは素直に紙を食べている。というよりそれしか与えられていなかったから。
 それを見下ろしながら、紙を与えている男たちは下衆な笑みをその顔に浮かべていた。
 ふと『山羊』が顔を上げる。降り注ぐ太陽を見上げるように。
 それを見た男が思わず噴出し、周りにいる者たちもそれに釣られるように笑い始めた。

 仕草がおかしかったわけではない。
 そこにある顔が、山羊と少女を足したような歪なものだったから。

 牧場の牛や山羊は、多くは収益を上げるために色々なことに活用される。
 動物との触れ合いを売りにするのは勿論、これらが生み出す牛乳や山羊乳といったものは生乳やチーズ、他にも色々なものへと加工される。
 それはこの牧場でも例外ではない。しかし客がこないこの牧場において、それは一体どんな意味があるのか?



 少し前、若い女性の大量失踪事件が新聞の一面を賑わせた。その事件はいまだに解決していない。
 その女性達は一体何処へ行ったのか? 何故証拠も残っていないのか?
 簡単な話である。女性達が誰一人殺されることなく何処かで極秘裏に管理されているとしたらどうだろうか。

 山羊たちの顔は、皆若い女性と山羊を足したようなものばかり。それは、行方不明となっている女性達のそれとよく似ていた。





 ある少女の体内には不思議な生物が宿っていた。
 それは少女の思考に反応し、思うとおりの服装へと変化する生物。勿論そんなものは現代科学で作れるはずもなく、所謂魔法によって生み出されたものだった。
 欠点もあったが、数々の実験を通して少女はその生物をまさに体の一部とすることに成功した。そして彼女達は実にいいパートナーとして日々を謳歌していた。

 そんな便利なものだ。誰かに目をつけられたとしても不思議ではないだろう。

 服は一部機能に限定して量産されることとなり、そしてそれと同時に発生した謎の大量女性失踪事件。
 それらの意味するところを知り、少女は真実を確かめるために自ら動き、そして真実を知ることができた。しかしそれは同時に自らをその「真実」の中へ組み込むことでもあった。
 少女は謎の男たちに捕まり、そして自らの『服』を使って失踪した女性達と同じ運命を歩まされた。

 限定された一部の機能とは、特定の動物への変化。
 失踪した女性達はその『服』の実験体にされていた。そして捕まった少女もその実験体とされたのだった。





◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 家畜とされた彼女達は、当然のように家畜として扱われる。
 普通の家畜と同じように餌を与えられ、普通のように乳を搾られ、普通のように放牧され、また厩舎へと戻されていく。
 当然ではあるが、彼女達には感情がある。人としての感情は、幾ら己の体を変化させられていたとしても消せるものではない。
 最初のうちは当然抵抗もした。いきなりの変化に戸惑いながらも、その現実を受け入れるわけにもいかなかったのだから。
 しかしそれも次第に収まっていった。家畜である彼女達は、逆らえば当然家畜のように厳しい躾を受けることになったのだから。
 時間の感覚もおかしくなり、次第に自分が人だったのか動物だったのかあやふやになってくる。ただただのんびりと過ぎていく時間は、しかしこれ以上なく彼女達の心を蝕んでいった。
 元の彼女達であれば、一時間は実に慌しく過ぎていったことだろう。しかしただ草を食べ、日光を浴びるだけの家畜としての一時間は比べるまでもなく平穏で、退屈だ。
 退屈すぎる時間は感覚を間延びさせ、それに慣れていくにつれさらに時間の感覚が長くなっていく。
 厳重に管理され、人の腕を持たぬ彼女達には扉を開けることすら容易ではない。それに加えて、置かれた現状とは正反対の静穏すぎる日々。家畜としての慣れは次第に脱走という言葉を消し、彼女達から人としての感覚を根こそぎ奪っていったのだ。

 それはオリジナルの『服』を持つ少女、捕らえられ山羊とされた海原みなもにとっても同様だった。
 怒りを感じていた見下した視線も、乳を絞られるたびに感じていた羞恥心も、彼女の家族を思う気持ちも、次第に薄れていく。
 山羊として過ごせば怒られることもない。ただ静か過ぎる時間の中で、みなもはこれから自分はどうなるのだろうという答えのない思いをただ巡らせていた。



 その日もみなもは紙を食べ、ただのんびりと牧場の中を歩き回っていた。日差しが気持ちのいい、梅雨前の晴れ間だった。
 どうなるか分からないという不安はいまだにあったものの、すっかりとその環境に馴染んだみなもは軽く空を見上げる。眩しい太陽が自分の毛皮に当たってふっくらするのがよく分かる。
 と、そんな山羊を影が遮る。何時ものように男たちが何かしにきたのかと思って顔を上げれば、そこにあったのは女の顔。
「……すっかり山羊になっちまってるねぇ」
 声は随分と懐かしい感じがして、その顔にも確かに見覚えがあった。しかしそういった情報をシャットダウンして今まで生きてきたみなもには、一瞬それが誰だか思い出すことが出来なかった。
 どうすればいいか分からず、みなもは少し寂しげな鳴き声をあげる。それを聞いた女は少し顔を顰め、その頭を軽く撫でる。優しい手の感触に、みなもはくすぐったそうに目を細めた。何時か感じたその感触が懐かしくて。
「さっ、いくよ」
 言うが早いか、女はみなもの首を触って促した。何処へ行くというのだろうか?
 ふと先を見れば、何時も硬く閉じていたはずの扉が全て開放され、みなもと一緒に住んでいた彼女達が全て外へ出されている。
「帰るんだよ、みなも」
 女の声はただ優しかった。



 翌日、新聞の一面には大量女性失踪事件解決の文字が躍り賑わせていた。
 内容としては、この手の事件として実にありふれたものだ。曰く犯人たちのアジトが見つかり、そこにいた失踪した女性全員を保護、犯人達は全て逮捕…というもの。
 勿論そんなものは表向きの情報でしかない。真実はもっと別のところにある。しかし一般大衆はその文字に失踪事件が解決したという安堵と、これから犯人達に下される判決への期待に胸を躍らせる。一般人にはいらぬ情報を流す必要などなく、たったそれだけで事件は次第に記憶から薄れていく。
 事実を言えば、今回のことはあくまで人体実験に過ぎず、一定の結果を得られた時点でこの実験は終了、即座に女性達も元の生活へと戻される手筈になっていた。それは『服』を作った魔法使いとの契約の一つであり、人体実験をよしとしない者たちが少なからずいたことも理由の一つになる。
 ともあれ、凡そ人として扱われていなかった彼女達は、再び人としての生活を取り戻すことが出来たのだ。彼女達の思惑には関係なく、ではあったが。
 動きは早かった。表向きの情報が流れたと同時に実験チームは解体、即座に施設破壊が行われ裏向きの情報が漏れることなどなかった。
 表向きの犯人達の自供も素早く、情状酌量の余地を大いに持たせながら公判へと入っていく。全てが順調に思われた。

 ただ、ここで一つの問題が起こった。
 『服』により動物にされていた女性達だ。
 家畜として扱われ続けた時間は、彼女達の精神に大きな影響を与えていた。つまり、多くのものへの興味を持たなくなること。
 時間にしてみれば一ヶ月にも満たない時間ではあったが、しかしそれだけの時間で彼女達は変わってしまった。物事への感心をなくし、情動が見られない。変化への対応に加え、同じことの繰り返しという何もない日常がそれらを全て奪い去ってしまったのだ。
 表向きは誘拐によるショックということにはなっていたため彼女達に対する同情の声は多く寄せられたが、その真実に気付くものなど関係者以外誰一人いなかった。
 そんな彼女達には多くの寄付金が寄せられたというが、勿論それも表向きの情報でしかない。実際のところは、例の実験を行っていた者たちが適切な「報酬」として渡したものだ。彼らにもなけなしの良心というものがある。ただそのままには出来なかったのだ。もっとも、彼女達がそれに気付くのは随分先のことになるだろうが。
 彼女達には表向きリハビリと称された記憶の操作が行われている。時間が経ち操作がうまくいけば、何もなかったかのように日々の生活へ戻っていくだろう。

 しかし、そんな中であえて記憶の操作を行われなかった者たちもいる。感受性の強い人物等、特定の条件にあった女性達がそれに選ばれた。
 曰く、物事には何でも裏と表があり、それを考えて欲しいとか研究者が言ったらしい。一方的に誘拐され、一方的に動物にされ、一方的に解放された彼女達からしたらそれもただ傍迷惑な話でしかない。
 ともあれ、そうされてしまったものは仕方がない。彼女達は精神が正常に戻った後も、それらの記憶を忘れられずに生きていくしかないことを強要された。
 そして、その中にはみなもも含まれていた。



 みなもはあえて山羊の姿のままみなもの元へと『出荷』されていった。
 みなもの目に入ってきたのは、何時しか見た何処かの店。確かに見覚えがあるが、それは何時見たものだっただろうか。
「さっ、ついたよ」
 みなもの頭を撫でる手つきはやはり優しいまま。見上げれば、大人びた女性の顔がある。
「いいかいみなも。色んなことをきっと心の中に閉じ込めてるだろうけど、ゆっくりと思い出させてやるからね」
 女の顔はいたって真剣だ。みなもがこうなったことには、彼女にも責任があったから。碧摩蓮はアンティークショップ・レンのドアを潜りながら、一度だけ紫煙を吐き出した。

 蓮は元に戻った女性達を見て、その尋常ならざる様子に気付いていた。
 恐らく永遠にも感じられた家畜の時間が、彼女達の精神に異常をきたしたのではないかと考えたのだ。
 折りしも記憶操作を行われないリストの中にみなもの名前を見つけていた彼女は、それならと山羊のまま彼女を引き取った。
 何も山羊のまま飼おうというわけではない。まずはみなもの心を落ち着け、元に戻す土壌を作るのが目的であった。

「みなも。あんたは山羊だけど、人間だ。分かるかい?」
 山羊にとっては意味が分からない言葉だ。そんなことは当然だとみなもは思う。なんの反応も見せないみなもに、蓮は何かを取り出した。
「ほら。こいつが欲しくないかい?」
 今のみなもにとっては何の事柄も興味を抱かすことが出来ない。しかし一つの事柄に関してはだけそれも例外だ。
 それは即ち食事。山羊だったみなもには、意図的に紙ばかりが与えられていた。好物であるはずの青草はほとんど出ていない。何時しかそれが当たり前となり、それを受け入れるようになっていた。
 滅多に見れなかった山羊にとってのご馳走に、みなもの目はここぞとばかりに輝いた。それを見た蓮は不適に笑い、青草を持ったまま外に出る。
「ほら、こっちにこないと食べられないよ!」
 それを聞いたみなもが追いかけるのは、当然の話だろう。

 たとえどんな些細な事でもかまわない。少しでも心を動かし、感動させ、感情を奮い起こさせる。時間はかかるだろうが、恐らくこれ以上のリハビリ手段はないだろう。
 食事の次は自分の名前。名前の次は喜怒哀楽。少しずつ感情を動かすことで、みなもの心が少しずつ戻っていく。



 みなもが山羊のままアンティークショップ・レンに戻ってきて一週間ほどが経ち、蓮は漸く重い腰を上げる。
「こいつを詠唱してやればいいんだったか…」
 手に持っているのは、ルーン文字が描かれた紙。ルーン文字で描かれた呪文は、この山羊でロックされた魔法生物の機能を解除するものだ。
 あれからみなももすっかり元気に動き回るようになり、蓮の言葉もしっかり理解できるようになった。ここまでくれば人の姿に戻しても問題は少ないだろう。
「随分待たせたね」
 軽い懺悔の言葉を呟きつつ、呪文を唱える。すると、今まで山羊の姿だったみなもの姿が徐々に変化していく。
 山羊の体毛は薄れ、少女らしい白い肌が露になる。長かった手足が戻り、指先は人間らしく五本に別れ、伸びる。面長だった顔も少しずつ少女らしい丸みを帯びたものとなり、そうしてそこにはまさにみなもが生まれ出た。
 みなもが小さく瞳を開く。そこには優しい笑みを浮かべる蓮がいる。
 みなもは手を伸ばそうとして、違和感に気付いた。ずっと前脚として使っていた腕は確かに元の姿へ戻っていたが、その動かし方を忘れていたのだ。
 指を広げることも出来ず、ただ手を棒のように蓮へと伸ばす。その手をとり、蓮はまた小さく微笑んだ。
「これからまたリハビリだ。大変だろうが頑張るんだよ」

 リハビリと蓮は言ったが、人として体を動かしていた時間は山羊として過ごした時間と比べるまでもなく膨大だ。少し思い出せば、みなもの体もそれに順応していく。精神の問題に比べれば、肉体の問題など些細なものだったといえるだろう。
 そうして漸くみなもが人として全ての機能を取り戻したのが、あの施設から出て丁度10日後だった。





「不思議な体験でした」
 手に持ったマグカップの暖かさを感じながらみなもは呟く。みなもの声に、マグカップに注がれた茶色の水面が揺れた。
「まっ、滅多に出来る体験じゃないだろうさ」
「出来ないというか、できるならもうしたくないです」
 紫煙を吐き出す蓮に、みなもはただ苦笑を返す事しか出来ない。
「だけど…あの短い日々の記憶は色々なことをあたしに教えてくれた気がします」
「例えば?」
 そっとマグカップに口をつける。砂糖の入っていないそれは、豆独特の苦味がよく出ていて。
「家畜として飼われてみて、私たちのやっていることがどんなことかよく分かりました」
 蓮の返事はない。ただ黙って紫煙を吐き出しながらその言葉を聞いている。
「正直、家畜として扱われるのはこれ以上なく怖かったんです。こんな非人道的なことがあるのか、って。
 だけどそれって、結局あたしたちの中にある価値観の考え方です。動物達は、そんなことも考えずに人に飼われてる」
 コーヒーの苦味は、初めて家畜として扱われたときの感覚に似ていて。みなもはまた苦笑を浮かべた。
「だからまたそれが、怖いなって。人に戻った今だから、動物としての自分と人としての自分が乖離しすぎてて……」

「……まぁさ」
 暫く無言の時間が過ぎ、不意に蓮が口を開く。
「人間ってもんはそんなもんだ。これほど裏と表のあるやつは他にない」
 紫煙が吐き出され、煙が天井へと消えていく。
「今回のこともそうだ。あいつらは人間の未来のために今回の実験が必要だと言った。
 確かに長い目で見れば人にとって有益なことかもしれない。けどそのために被害をこうむった女性達のことはどうなる? 幾らアフターケアがあるといっても、彼女達が負った傷は本物だ」
 目を閉じる。思い浮かぶのは嫌な光景ばかり。
「人じゃなくても、モルモットなんかはその典型だ。人のために、人じゃないものを平然と使う。それは今回の実験とどう違う?
 いや、人は人も殺す。自分たちのために。そこには正義もあるだろう。けど同時に悪も背負ってる。生きるために、食べるために殺す動物たちとはまた違うものをね。結局、人間って存在自体が矛盾に満ち溢れてるのさ」

 二人して溜息が漏れた。今更確認することでもなかったが、結局そんな結論に行き着いて。
「人間って、知識を得て、善悪の考え方が出来て、何が悪い何がいいって分かってるはずなのに。おかしな話ですね」
「なまじ善悪なんてもんが出来たから悪いのさ。だから他の動物みたいにシンプルには生きられない。知識を得るということは同時に自ら自由を捨てるってことさ」





「みなも。その服はどうするんだい?」
 気付けば随分と話し込み、ふと思い出したように蓮が言った。
 今みなもの中にある『服』は完全に機能を停止している。どうやらあの呪文は強制的に全ての機能をシャットダウンしてしまうものだったらしい。
 そんな彼のことを考えながらみなもは口を開く。
「彼に罪はありませんから。これからも付き合っていこうかなって」
 その答えに、やっぱりと紫煙を吐き出しながら女は笑う。
「あんたならそう言うだろうと思ってたよ。うまく付き合っていきなよ」
 そういってみなもに渡されたのは一枚の紙。
「これは?」
「そいつを復活させる呪文だってさ」
 それを聞いた少女は、早速その呪文を唱え自らを変身させる。あれだけの体験をしておきながら、それでも彼女にとって彼は大切なものだったらしい。

 嬉しそうに色々なものへと『服』を変化させる少女。それを眺めながら、大人は一人楽しげに紫煙を吐いた。
「そうそう、付き合い方なんてシンプルでいいんだよ。難しく考える必要なんざない」
 言いながら思い浮かべるのは、今回出会った男たちの顔。どいつもこいつも正義感からとか言っていた割にはおかしな顔だったことを思い出す。
 人は正義の名の下に、平然と他人を殺し、平然と実験道具にする。今自分がやっていることが本当に正義なのか、それとも悪なのか、きっとそんなことも分かっていないだろう。
 今回の一件もそうだ。人類のためと言いながら、その癖罪悪感に押し潰されそうな彼らはそれを紛れさせるために必要のない実験まで行っていた。紙を食べさせる必要性など皆無だっただろう。あれは彼らのストレス発散に過ぎない。
「必要だからする。それでいいじゃないか」
 あれこれ理由をつけようとするからややこしくなるのだ。動物達のように、必要だから殺し、必要だから使う。それでいいじゃないかと。色々考えすぎるから何事も度が過ぎてしまう。
「日本にはいい言葉があるのにね。いただきます、ご馳走様って」
 誰かが感謝すれば殺してもいいというものではないと言うだろう。だがその行為は、他の動物達と何が違う?
 結局人間も動物だ。食べなければ生きていけない。それを否定できる善悪など、この世には存在しない。

 立ち上がり、店外へと出る。そこには早速体を変化させ、以前と同じように馬として走り回っているみなもがいた。
「人間の二重性なんて、所詮そんな単純な問題でしかないはずなんだがね。それを理解出来ないから大人か」
 吐き出した言葉と紫煙は、そっと空に消えていった。



 みなもが家に帰る頃、あの事件はすっかり人々の記憶の中から消えていた。
 その裏にあったことなどどうでもいいとばかりに、ただ綺麗に消えていた。





<END>
PCシチュエーションノベル(シングル) -
EEE クリエイターズルームへ
東京怪談
2010年05月24日

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